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産銀、芙蓉、朝日中央の大手銀行3行が経営統合を発表した。世界一のメガバンク誕生に、内部抗争のつづく大手都銀・協立銀行は騒然となる。焦る経営陣は、首都圏を基盤とするあけぼの、中京圏に強い東亜の中位行連合に割り込もうとし、アライアンスの頭取特命を受けた広報部長の竹中治夫は折衝に乗り出す。銀行マンの意地とプライドを賭けた駆け引きが始まった!金融再編の暗部を迫真のリアリティで描いた経済小説の傑作!
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Posted by ブクログ
竹中シリーズ。今回は銀行合併が主題となるとテーマ。経営統合の裏側の動きと行内人事面の機微をリアリティを持って描かれている。本当に細かいところまで描いてあって、銀行のというか会社組織の体系的人間関係の描き方が抜群にうまい。「この件は頭取に報告した方がよろしいでしょうか?」「いや、まずは専務に話を通して...続きを読むからだ。」みたいな。どうでもいいだろうと思う報告の順番や、タイミングまでもを丁寧に描いている。うまい。 普通の人であれば銀行合併に関わること自体ないため、そのやり取りの小説は非常に読み応えがあった。 まだ上巻で経営統合発表、準備委員会設立の段階なので、下巻できちんとまとまっていくかが見ものだ。 所々で入ってくる不倫部分は、いつバレるのかヒヤヒヤする。
バブル崩壊後、不良債権で喘ぐ銀行の合従連衡が舞台。互いのパワーバランスが均衡していると、相互に譲らず上手く統合できない。かといってパワー差があり過ぎ救済合併の体を取ると、吸収される側の反発は免れず・・・。いつの時代も会社の統廃合には壮絶なドラマがあるんだろうなと思います。そんな統廃合の裏舞台を、1人...続きを読むの広報部長を主役に話は展開。各行の思惑がある中で、どう折り合いをつけ、どう決着に持っていくのか・・・。ハラハラしながらも、ついつい先を読み急ぎたくなる一冊。
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