四つの白昼夢

四つの白昼夢

小説・文芸
1,870円 (税込)

9pt

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コロナ禍がはじまり、終息に向かった。退職男たちの宴会と紙袋の骨壺、店の経営が破綻し夢中になった多肉植物、遺影に写った謎の手、自然通風の家で夫婦を悩ます音の正体とは? ふと目がくらんで見える、暮らしと隣り合わせ、現実と非現実の裂け目を描く日常奇譚集。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    朝日新聞出版
  • タイトル
    :
    四つの白昼夢
  • タイトルID
    :
    1618973
  • ページ数
    :
    240ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年07月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    タイトル通り不思議な世界に連れ込まれる四遍の白昼夢のお話。「多肉」だけが不穏な空気感で、ゾワゾワした。アガベに取り憑かれた男が、妻、息子、母を失い、仕事、金、人との繋がりも全て遮断しアガベとだけの世界で生きていく。その先に待ち受けていた最後は?

    篠田節子さんといえば「女たちのジハード」。
    若い時に読んで共感と感動の嵐だった!
    そして、2年前のこの一冊。気づけば篠田節子さんも70歳をこえている。描く世界のなんと深淵で慈悲深いことか!円熟した作家さんというのは、こういう文章とストーリーが書けるのか!
    今回は、また違った感動に震えた。

    「屋根裏の散歩者」
    お気に入りの賃貸戸建に住み始めたが、屋根裏で不思議な音が。ミステリーではなく、
    主人公の祥子と貴之も穏やかな愛すべきキャラ。
    微笑ましいストーリー。

    「妻をめとらば才たけて」
    電車に骨壷の忘れ物?
    ただし、ミステリーではない。
    純愛ストーリーだ。
    与謝野鉄幹の詩が浮かぶ。
    浅羽さんと禮子さんの大人の純愛。周りの理解なんかいらないのだ、本物の愛ならば。

    そして「多肉」
    悍ましく、悲しい話。
    今まで味わったことのない読後感。
    究極に悲しい人生だけど、
    本人が何かひとつのものに
    取り憑かれのめり込めたのなら、
    それは逆に至福となるのか?
    とても深い話だ。

    最後に「遺影」
    これは最後のデザート的存在。
    義母の遺影写真。どこで誰と撮ったものか?
    え?肩に手を回されて、幸せそうな笑顔?
    お相手は、まさか?
    少しユーモラスなオチでお口直しになる。

    年齢と経験を重ねて
    こんな豊かな着想と展開と
    さすがの筆致と。
    脱帽でした!

    聡明な歳の重ね方をしていらっしゃる篠田節子さんを
    ずっしりと受け取りました。



    0
    2026年04月14日

    Posted by ブクログ

    「屋根裏の散歩者」の題からホラーを想像していたけれど、全然違う結末に微笑ましさすら感じました。
    「妻をめとらば才たけて」ピアノのプロの女性の私生活と、ヴァイオリンのアマチュア男性の一人暮らしの部屋が印象的。
    「多肉」「みつばちハッチ」のウツボカズラの回を思い出しました。
    「遺影」義母の介護をしてる嫁の心の声が切ない。猿山のサルに寄り添われる義母の人生はは幸せだったのだろうかと考えさせられました。

    0
    2026年03月20日

    Posted by ブクログ

    日常に起きた、白昼夢のような四つのお話。
    不可思議な話のようで、蓋を開けてみれば意外な事実。
    そう思って、安心して読んでいたら、最後の二つは不思議話と、バリエーションに富んでいて、でもさすがの文章力で読ませてくる。コロナもうまく絡めてあるところも、さすがとしかいいようがない。ベテランの筆致をみた。

    0
    2024年09月08日

    Posted by ブクログ

    篠田節子さんの作品は初めて読みましたが 淡々とした中で読んでる人を引き込む、しばらくこの人の作品にはまりそう!

    0
    2025年04月30日

    Posted by ブクログ

    白昼夢みたいな物語ということかな。『屋根裏の散歩者』は疑問が解決したのでホッとしたが、残りの3編は不思議な気分になった。『遺影』はそうであったらいいなという感じ。

    0
    2025年04月25日

    Posted by ブクログ

    4つのちょっと不思議なストーリーから成り立つ。コロナ禍に書かれたと思われるのがいくつかあった。先日読んだ絹の変容を思い出す多肉。最後の遺影はまさかのエピソードで驚いた。

    0
    2025年01月11日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに篠田作品を読んだ
    日常に起こりそうな
    不思議なストーリー
    引っ越したお気に入りの一軒家で
    不思議な音が聞こえる
    なんと 隣のオタクの男性が
    育てる亀だったワシントン条約違反のチチュウカイコハクガメ
    人間に懐いている 
    動物園には相談したくない
    結果的にはそのままになるが
    その人間模様が面白い

    他の作品も日常に起こりそうな
    出来事で考えさせられる作品
    離婚しピアノ奏者と再婚した男

    コロナ禍で経営がうまくいかず
    もらったサボテンに夢中になり
    最後はサボテンに食べられる男

    認知症の母と一緒に写っていた男性は
    猿だったのではないかという推測

    あっと言う間に読んでしまった




    0
    2024年10月16日

    Posted by ブクログ

     コロナ禍の始まりから、終焉にかけての日本を舞台とした日常生活に見え隠れする別世界を描き出した4つの作品集

     屋根裏の散歩者

     妻をめとらば才たけて

     多肉

     遺影

    0
    2024年09月06日

    Posted by ブクログ

    ホラーとファンタジーが無理なく日常に混じって練り上げられている。
    他人から見たらホラーでも、本人にとっては、現実からの幸せな解放だったかもしれず、
    あんな人とは釣り合わない、うまく行ってないに違いないと外野は勝手に思い込んでいるが、ちょっとやっかみが入っていないか、とか。
    ほんとうはしあわせなおはなし。

    『屋根裏の散歩者』
    すぐに連想するのは、江戸川乱歩の同名の小説。
    ボタニカル系の人気イラストレーター祥子は、生活の拠点を自然の中にある郊外の借家に移す。
    庭に自然の植物が繁り、ナチュラル嗜好の祥子の趣味にぴったり。
    ところが夜中に天井裏から、ずるずると何かを引きずる音や、ズシン、という響き。
    5才年下のチェリストである夫の貴之は、ぽっちゃり系でおっとりしているが、いざという時に大胆な決断をする。彼の人柄が救い。

    『妻をめとらば才たけて』
    市役所の同僚だった三人の男は、定年退職後に一緒に呑むようになった。
    浅羽は芸術的趣味があり、ヴァイオリンの名手。司書と学芸員の資格もあり、わざわざ公立コンサートホールに併設された資料室へ希望を出して転属、出世コースからは自ら外れた人。
    一度は役所内のしっかり者の保健師と結婚したが、有名ピアニストと不倫をして再婚をした。
    彼は、妻の骨壷を、故意に電車の中に置き去りにしたのか?

    『多肉』
    コロナ禍で飲食店の苦戦が続く中、多肉植物「アガベ(?)」に魅入られた、レストランオーナーの転落

    『遺影』
    義母が亡くなり、遺影に使う写真を探すが、難航していたところ、人見知りで警戒心の強かった義母が珍しく晴れやかに笑っている写真を夫が見つけてくる。
    しかし、義母の肩には隣にいる初老の男の手が掛かっていた。

    0
    2024年07月23日

    Posted by ブクログ

    「屋根裏の散歩者」
    「妻をめとらば才たけて」
    「多肉」
    「遺影」
    四話収録の短編集。

    どの物語も死の空気を纏いつつ、可笑しみと恐怖を感じさせてくれた。

    30代の夫婦が移り住んだ理想の家。
    しかし天井からは、ずるずると何かを引きずるような異音が聞こえて来る。
    その正体はまさかの…。
    確かに『屋根裏の散歩者』だ。

    最もインパクトがあったのは『多肉』。
    多肉植物「アガベ」に魅せられた故に、仕事も家庭も失い堕ちていく男。
    一度は復活の兆しを見せるも、衝撃のラストが待ち構える。
    これはまさにホラー。

    コロナ禍を背景に静謐な筆致で綴られた一冊。

    0
    2024年07月20日

四つの白昼夢 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    朝日新聞出版
  • タイトル
    :
    四つの白昼夢
  • タイトルID
    :
    1618973
  • ページ数
    :
    240ページ
  • 電子版発売日
    :
    2024年07月05日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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