ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
11pt
横浜市教育委員会と立教大学の中原淳研究室の共同研究「持続可能な働き方プロジェクト」による教員調査であきらかになったさまざまなデータをひも解き、近年話題の教員の働き方改革について、具体的な改善策までを提案。教育現場の最前線で働く先生方が、明日の働き方を見直すための議論の出発点となるような素材を提供します。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
・仕事にやりがいを感じていると答えた教員の割合は78.2% ・一方、これから教員を志す若い人に教員の仕事を勧めたいと思うか、については66.0%がそうは思わない 「いかにカラフルな状態に持っていけるかがチャレンジ」という一節が心に残った。
教育のあり方をアップデートしていこうにも、それを担う先生たちの働き方には全く余裕がない。私自身、小学校に新しく導入されたプログラミング教育を普及するための研修を行う立場だが、学校現場には「これ以上、何か追加されるのはもう無理…」という思いが渦巻いているのを感じる。 このままではまずい、何か少しでも...続きを読む打開するヒントはないものか…そんな思いをもってこの本を手に取った。 冒頭に「本書は、1)学校の教育現場に勤める先生方が、2)子どもたちの未来に備える学びを準備するため、3)これまでの働き方を見直し、『持続可能な働き方』に転換していくための具体的な方法を、4)データに基づいてリアルに論じた書籍です。」とある。 横浜市の小中学校の先生たちを対象とした大規模な質問紙調査から得られたデータと、現場の取材から編まれたリアルな物語を組み合わせて、実態を浮き彫りにした上で展望を示している。 一番興味をひかれたのは改善を進めていく上での視点や考え方を整理した第3章。まず個人の視点では、1)完全燃焼タイプ、2)不安憂慮タイプ、3)何でも屋タイプと類型化し、それぞれの改善策を示している。いずれも共通するのは、自分の仕事の本質を見つめ直し、何をどこから効率化していくかを考えていくことである。 しかし、個人の取り組みには限界がある。組織としての取り組みを大胆に変えていくことが求められる。それを「外科手術」(即効性のある施策)と「漢方治療」(緩やかに体質改善していく施策)に大別している。外科手術には、1)キャップ系、2)カット系、3)効率化系が考えられるが、重要なのが打ち手の組み合わせであり、キャップ系(労働時間を強制的に制限する)のみだとかえって教員の心理状態を悪化させる。これは自分の見聞きした範囲でも、「定時退勤日があるせいで、むしろ他の日が長時間労働になった」という声を聞くことがしばしばあったという肌感とも一致する。単純な問題ではないのだ。 組織の取り組みについても、具体的な方法がいろいろ提案されている。本書を読んで改めて思ったのは、働き方の改善には現状認識とマインドセットの転換が必要だということだ。そしてそれには、個人の側面と、組織の側面があり、どちらか一方だけで何とかすることはできない。簡単なことではないと思うが、今の教師の働き方を改善しなければ、子どもたちの未来をひらく豊かな教育を実現することはできない。先生たち、管理職の皆さん、教育行政に関わる方々、そして学校を取り巻く保護者や地域の人々、それぞれの一人一人がここに書かれていることを理解して、行動していってほしい。
「横浜市教育委員会と立教大学経済学部中原淳研究室の3年間にわたる共同研究の成果」本。 本書には,横浜市の学校の職員から取ったデータが満載である。そして,そのデータに則って「持続可能な教職員の働き方は,どのように実現できるのか」を探っていく。 ここに出てくる結果は,田舎の学校の現状とあまり変わ...続きを読むらないと思う。それだけに,全国どこの学校にいても参考になるのではないだろうか。 「働き方改革」には特効薬はないとしながらも,研究グループは,第4章「働き方を見直すアイディアとポイント」で次のような視点を教えてくれる。 ○時間制限を設ける「キャップ系」の対策 ○業務をやめる「カット系」の対策 ○業務を手際良く「効率化系」の対策 ○職場の風土を変える「漢方治療」の対策 上の三つは,「外科手術」とも呼んでいる。〈変化がすぐに目に見える具体的なとりくみ〉ということだろう。 しかし,「カット系」のない「キャップ系」の対策では,かえって悪い心理状態になるという指摘もしている。 多忙感は多少低いものの,健康不安は同等,ストレス・離職意識はなにもやっていないよりもかえって高く,やりがいや学校への愛着は何もやっていないより低くなっていた。(本書P132) これでは何のための改革か分からない。やはり,行き着く先は「カット系」を増やすことしかない。 本書にはカットするものの中に「学力調査とその対策」には全く触れていない。これが本書の限界なのだと思う。 教員をめざす学部の競争率が低くなり,教員採用試験の競争率も低くなっていく現状があるので,教育委員会としてもブラックな状態はほおっておきたくないのだと思う。それにしても,もっと真剣な提案はできないものか?
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
データから考える教師の働き方入門
新刊情報をお知らせします。
辻和洋
町支大祐
その他の作者をフォローする場合は、作者名から作者ページを表示してください
フォロー機能について
「社会・政治」無料一覧へ
「社会・政治」ランキングの一覧へ
アルバイト・パート[採用・育成]入門
育児は仕事の役に立つ~「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ~
M&A後の組織・職場づくり入門―――「人と組織」にフォーカスした企業合併をいかに進めるか
[音声DL付き]ストーリーで学ぶアカデミック英会話 English Academia
会社の中はジレンマだらけ~現場マネジャー「決断」のトレーニング~
経営学習論 増補新装版
研修開発入門―――会社で「教える」、競争優位を「つくる」
研修開発入門 「研修転移」の理論と実践
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲データから考える教師の働き方入門 ページトップヘ