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Posted by ブクログ
【本の内容】
「―この男は、あたしだ…」美亜がはじめて朴さんと会ったのは、所属していた劇団が潰れたのを機に、新橋の飲み屋『スタア』で働きはじめて一週間経つか経たないかの頃だった。
三日にあげずに店に顔を出す朴さんに、美亜はやがて「あたしと同じものを持っている」と、強くひかれていくのだった…。
家族との繋がり、自分の居場所、死について描いた、著者最後の恋愛小説集。
[ 目次 ]
[ POP ]
孤独を抱え家族の温もりに飢えたもの同士の恋。
でもその恋は寂しく切なく、それでいて純粋で清らかで希望も感じます。
誰にでも孤独の穴を塞ぎ、自分が生れてきた喜びや感謝の気持ちを感じさせてくれる人は必ずいると思えるのです。
恋愛小説というよりも家族小説、人間小説という方が適当かもしれません。
もう、鷺沢さんの新作を読むことはできない。
だから私は、寂しいとき、自信をなくしたとき、大事に大事に読んでいます。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
人物としては多分友達になれないと感じるのに、作品にはどうしようもなく惹かれてしまう作家やアーティストがいる。鷺沢萠 はその一人である。いろいろな評伝を読むかぎりでは、きっと仲良くなれない人なのだが、彼女が描く物語はとても深く僕の世界に入り込んでくる。
表題作である「さいはての二人」、若さゆえに人生の壁と向かい合えない男が出会う少女との短編「約束」、ひたむきに生きてきた三十路の女性が家族を考える「遮断機」の三編を収録。
僕はもう彼らのように将来への不安や過去の傷とも向かい合うほど若くはない。でも、だからこそ、彼らが作中で気づき、前を向いて生きていこうとする姿に強く心を動かされる。
一人であることと孤独であることは違う。人は誰しも人生において深い魂の交わりを感じることがある。その強さを感じることができるのは、人並み以上に感受性が高い若い時代だけなのだ。
ぜひ20代の方に手に取っていただきたい名作である。
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