安岡治子の作品一覧
「安岡治子」の「オブローモフの夢」「地下室の手記」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
Posted by ブクログ
子ポクロフスキーとワルワーラの友情(恋?)がめっちゃ素敵でした。ワルワーラのイタズラ(誤解)にポクロフスキー激怒、からの、母を看病するワルワーラを優しく支える……という流れが美しかった。
ポクロフスキー、最初は自分の本に触られるのめちゃくちゃ大嫌いだったのに、ワルワーラさんと仲よくなってからは自分から本を貸してんじゃんか〜!!!! 愛情表現! いや普通に、人に勝手に触られるのは嫌だけど自分から貸すのはアリってこと? どちらにせよよい。
ポクロフスキー……。なんでこんなに悲しい最後なんだ……。
ゴルシコフもワルワーラも最後、最後〜!!
マカールとワルワーラの親子愛に似た友情関係は好きだった。お互い独善的な気配が強く見せるものの、思いやりあっている感じがあった。
この後2人はどうなったんじゃろうか。ものすごく破滅の香りがしているが……。
表紙デザインいいなあ。
書簡形式だからなんだろうけど、「!」マークが多い気がした。
ドストエフスキー、「!」をよく使うイメージをめちゃくちゃ勝手に持ったけど、気のせい?
「!……」という連なりもドストエフスキーの特徴だよね。これすごい好きです。(メリメでもあったから海外文学あるあるだったりする? ドストエフスキーとメリメに何か関連性がある? 気になるぞ!……)
Posted by ブクログ
経済的な貧しさは必ずしも精神的な貧しさと同義ではないのであろう。それすなわち経済的な豊かさと精神的な豊かさが同義ではないという論理でもある。少なくとも自分は本著者同様そう考えていると言ってよいだろう。では精神的な豊かさとは何か。名誉や愛という言葉で短絡的に定義づけられるものではなかろうが、自身にとっての精神的豊かさとはそれら名誉や愛を含むように思う。自身の言動にまずは自身が恥じることなく捉えられるかどうか。そして自身の生きる意味を自分という人間の願望の充足のみで満たせるかどうかに懐疑的視点を持ち始めた今、他人という存在を愛しその他人の存在に自身の生きる意味を見出せるかどうかは精神的豊かさを構成する要素として捉えられているのである。近年の資本主義のあり方は経済的豊かさにかなりの重みを付与しているように思われる一方で、その尺度とは関連しない尺度として精神的な豊かさを自身の内部に有していきたいと思うのである。
Posted by ブクログ
ドストエフスキーで笑える作品があるとは・・・そこにまずは驚きました。
主人公はモノローグという中年の元役人で、コイツが一癖も二癖もある大問題児です。妬み、嫉み、僻みといった人間の鬱屈とした闇の部分を全て兼ね揃えていて、それを惜しみもなく全開放した本当にどうしようもない奴が主人公として物語が展開されていきます。
そんな彼が、自らの人生論や哲学に関して80ページにもわたり語り出す前半は難解なこともあり、もはや苦痛でした(笑)
ただ、2部からは学生時代の友人や娼婦との恋に関するエピソードに入り、面白くなります。主人公のどうしようもない屑っぷりが、どんどんとクセになっていって、途中からはもはや愛おしく感じてしまいました。喜劇として展開されていく後半は、第1部の小難しい哲学論からは打って変わって、思わず吹き出してしまう場面も多く出てくるため、前半で投げ出さずにぜひ最後まで読んで欲しいです。
あと、主人公のモノローグは確かにどうしようもない奴ですが、誰しもが心に闇を抱えていて、それを代弁している存在でもあるのかなとも思います、そのため、時には共感し、時にはその不器用さに切なさを感じてしまったり・・・色々と考えさせられる事も多かったです。モノローグがどういう人間なのかよく分かった上で、前半の哲学語りの部分を読み返すとまた違った発見がありそうです。
ユーモアもありながら深みもある、そんな魅力が詰まった素晴らしい作品でした。