作品一覧

  • 放浪記

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    去年の12月にラジオで偶然、作家の林芙美子さんの亡くなる4日前に放送された肉声を聴きました。
    昭和26年に放送された若い女性からの様々な人生に関する質問に林さんが答えていく内容です。
    車の運転中でしかも音質もそんなに良くなかったので内容はきちんと聞き取れていなかったのですが、その語り口はとても優しくかつとても力強いものでした。

    聴いたラジオが非常に頭に残ったので、林さんの代表作「放浪記」を軽い気持ちで読み始めたのですが、、読むにはなかなかな覚悟の必要な内容でした汗
    苦境から作家で成功するに至ったサクセスストーリー的な単純なものを想像していたのですが、一つ一つの文章表現を理解するのに時間はかか

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    2024年02月20日
  • 掌の読書会 柚木麻子と読む 林芙美子

    Posted by ブクログ

    とても面白かった。

    放浪記より個人的にはこちらに入っているような短編が好き。

    特に『退屈な霜』は思わず笑ってしまったところもあった。

    もう林芙美子が大好きになっていて、これからもまだよんでないさくひんをどんどん読んでいきたくなったし、今回読んだ作品も再読したいぐらいハマった。

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    2024年01月08日
  • 浮雲

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    面白かった。彼女が流行作家と呼ばれる理由が分かったような気がした。解説に書かれていた、最晩年の彼女が「かねてかきたいものを、心置きなくかき始めた。」まさにそれで、私にとっては、敗戦前後の混乱期のその当時を知る上で、見たかった風景、情景、社会情勢、人々の日々の暮らし、考え方感じ方全てが描き込まれていたように感じた。

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    2023年09月02日
  • 愉快なる地図 台湾・樺太・パリへ

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    まだ林芙美子をよく知らない。
    NHK「100分de名著『放浪記』」の回で林芙美子の文章の魅力に目覚めた。
    上記番組で指南役を務めた、作家の柚木麻子さんが、とっても新しいんです、今こそ読んでほしいと言っていた意味がよく分かりました。

    この本は、その林芙美子の若き日の紀行文を収めたもの。
    1930年から1936年の作品。
    「放浪」がいよいよ海外へ舞台を移した。

    令和の今だって、女一人で海外旅行なんて怖くてできやしない。
    ましてやこの時代、女ができることは非常に狭い範囲に限られている。
    そこへ一人で旅立つ芙美子に、すっかり魅了されてしまった。

    旅の目的があったりしたようだが、それは書かれていな

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    2023年08月19日
  • 放浪記

    Posted by ブクログ

    放浪記といえば、森光子さんのでんぐり返しが思い出されるが、原作を読むのは初めてだった。 大正11年から5年間、日記をもとに昭和5年に刊行された放浪記「第一部・第二部」と、敗戦後に発表された「第三部」を収めてある。

    これはおもしろい。言葉の運びがとても斬新で読みやすい!
    第一部(放浪記以前)
    「私は宿命的に放浪者である。」で始まり、「今の私の父は養父である。実直過ぎるほどの小心さと、アブノーマルな山ッ気とで、人生の半分は苦労で埋れていた人だ。母の連れ子の私は、この父と木賃宿ばかりの生活だった。」と続く。
    見知らぬ土地を転々としながらの行商生活。芙美子が見聞きした事柄が生々しく伝わってくる。

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    2023年08月12日

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