林芙美子のレビュー一覧
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とても面白かった。
放浪記より個人的にはこちらに入っているような短編が好き。
特に『退屈な霜』は思わず笑ってしまったところもあった。
もう林芙美子が大好きになっていて、これからもまだよんでないさくひんをどんどん読んでいきたくなったし、今回読んだ作品も再読したいぐらいハマった。Posted by ブクログ -
まだ林芙美子をよく知らない。
NHK「100分de名著『放浪記』」の回で林芙美子の文章の魅力に目覚めた。
上記番組で指南役を務めた、作家の柚木麻子さんが、とっても新しいんです、今こそ読んでほしいと言っていた意味がよく分かりました。
この本は、その林芙美子の若き日の紀行文を収めたもの。
1930年か...続きを読むPosted by ブクログ -
「放浪記」「浮雲」を読み、この本を見つけて読んでみました。とても面白かったです。
様々な時代を駆け抜けてきた林芙美子の姿が思い浮かんでは消えていくようでした。
詩人でもあった林芙美子の文章がとても心地よく、そして何より読みやすいし面白いです。
柚木麻子さんの後書きにもあるように、2023年の現在、よ...続きを読むPosted by ブクログ -
ユーモアとバイタリティ、誰にも負けない野心を持つ林芙美子の「ふてぶてしさ」に、何度も勇気づけられたという作家の柚木麻子さんが編集する、林芙美子の短篇集。
本書の一遍「暗い花」は、戦後の東京を売春で生きる女性が主人公。田舎から母親が訪ねてくる。何も知らず、娘の生活を心配する母親に幾らかの金を持たせて...続きを読むPosted by ブクログ -
満州国というものが存在していた頃の、かの地やモスコー(モスクワ)や欧州へ野望や夢を抱いて乗り込んでいった人々を描く短・中編集。今の感覚で読むと、この人たち侵略に罪悪感とか抱かなすぎじゃない? と思ってしまうが、当時の普通の人々の感覚としては、内地で鬱々としているよりも海の外に出てやろう、という気持ち...続きを読むPosted by ブクログ
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戦前・戦後、日本やロシア、中国、パリなどを舞台にした短編集。
「雨」、なんとか命からがら日本に帰ってきた兵士が故郷に戻ったが居場所がなかった話が印象的。「いったいこんな焼け野原になるまで、どうして人々は我慢をしていたのか」Posted by ブクログ