作品一覧

  • 40歳の言いわけ
    3.4
    1巻1,232円 (税込)
    40歳になったクボケンは、高校時代の同窓会を開こうと思い立つ。当日、幹事として店でみんなを待つクボケンだが、定刻になっても誰も来ない。おかしいな……みんな、どうしたんだろう。その頃「みんな」は、のっぴきならない状態になっていたのだが、クボケンはわからない。果たして、同窓会は始まるのだろうか?
  • 沼に沈む骨は愛を語らない 超能力者には向かない職業
    3.3
    1~3巻726~792円 (税込)
    「人の気持ちになって考えなさい」という母の言葉通りに“人の意識に入り込む能力”が幼少期に身についていた刑事の麦子。ひょんなことから、田舎町でしばらく休暇をとることになった。そこでは、ある一家の長男が書き置きを遺したまま、池で溺死した事件が起きていた。一見自殺に思われたが、成就しなかった恋心に囚われたままの人々の思いが事件の真相に複雑に絡み合っていて――。
  • 五十坂家の百年
    4.0
    1巻704円 (税込)
    その朝、双子の老姉妹が手に手をとり、崖から飛んだ。疎遠だった子らが葬儀に集い、やがて武家屋敷の床下に隠された四体の遺骨を見つけ出す。これは誰? いつからここに? 金貸し一族の淫靡で切ない歴史と、“乙女”のゆがんだ欲望を描き出した、背徳のミステリー。〈解説〉大矢博子
  • 日本一の女
    5.0
    1巻660円 (税込)
    悩みも悲しみも笑い飛ばす最強女の一代記!  匹田サダ、大分の名家生まれ。サル顔が原因で田舎の農家へ嫁に出される。実家への対抗心から村初めての精米所を設立し、大繁盛。男の子を九人産んだ。女太閤様。ブスでも鼻つまみものでも、超魅力的and超パワフル!   ボンボンの兄や、美人の妹に負けちゃおれん。サダは家族を飢えさせることもなくよく働いたが、歯に衣着せぬ物言いのせいか、誰にも好かれなかった。息子たちにまでくそババアとののしられたが、それでも彼女は、日本一の女太閤様だった。 「私にはな、金剛様がついちょるんじゃ。じゃあけん、精米所をやれば成功するし、子どもを産めば、みな男の子じゃ。金剛様にかぎらず神様も仏様も、自分の足でしっかり立っちょる者の味方じゃけんな」  悩みも悲しみも笑い飛ばす、最強女の一代記!
  • 踏んでもいい女
    3.6
    1巻649円 (税込)
    大ヒット作『凍花』に続く文庫ミステリーを電子化!  真砂代は、横浜で銭湯「くじら湯」を営む祖父と二人暮らしをしている。自分の容姿には、どうしても自信が持てない。知人の仲介で望みもしない見合いをしたところ、ほとんど話もしないうちに相手の男性は席を立ってしまった。みんな自分のことを傷つけても踏んづけてもかまわないと思っているように感じてしまう。 見合い相手には、ずっと思い続けている貴子という年上の女性がいるらしい。真砂代はひょんなことからその貴子と知り合い、日中の限定で家事を手伝うようになる。
  • 凍花
    3.5
    1巻528円 (税込)
    仲の良い3姉妹だったが、長女が次女を殺害した。残された長女の日記を手にした三女は、その動機を探る。――人の本心はどこまで知ったほうがいいのか。知りたいけれど、知らないままでいたほうが幸せなのかもしれない。ある家族をめぐる慟哭のミステリー。
  • 幻霙
    3.4
    1巻517円 (税込)
    同棲している彼女・桃里に、連続殺人犯と似ているといわれたことから、蒼太の日常に変化が訪れる。その変化は、ふたりの関係をゆっくりと蝕んでいく。――回想によって徐々に明かされる蒼太の過去。それは読む者の心を鷲掴みにする。『凍花』がベストセラーとなった著者の長編ミステリー。
  • 凍花

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    三姉妹の長女が次女を殺害してしまうミステリー。ストーリーは三女の目線から描かれていく。

    長女の内面(思考)と外面(行動言動)のバランスの悩みが生きずらさになっている。
    そのバランスの中心にあるものは感情で、その思考/感情/行動/言動のバランスの不安定さがそう思わせる。

    デメリットに感じる部分ではあるだろうが、自分には逆に魅力に感じる部分でもある。
    ひとつひとつ自分を見つめていて、その時の感情をしっかりと刻めている。
    取るべき行動はもっとベターなものがあったり、もっとメリットがあるものもあったろうが、そんなのは結果論であり誰も知らない事。
    そこに躓き、苦しむ姿は長女の人間らしい魅力かとも感じ

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    2023年04月08日
  • 日本一の女

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    ネタバレ

    評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    「あげなクソ婆、弔ってやらんでもいい、とか言うんで」東京の生活に行き詰まった私は、曽祖母の三十三回忌を口実に、大分の実家に帰郷した。曽祖母・匹田サダは、臼杵の裕福な家に生まれながら、昭和二年、数え歳二十のときに野津市村の農家に嫁いできたという。豊臣秀吉似のサル顔と歯に衣着せぬ物言いが災いして、実家を追い出されたらしい。しかし嫁いでからは次々と男の子ばかりを産み落とし、精米所を大繁盛させ女太閤様と呼ばれた。人に嫌われても決して家族を飢えさせず、懸命に働き続けた熱すぎる女の一生とは―。悩みも悲しみも癒えてゆく、人間賛歌!

    あっぱれ!

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    2018年01月09日
  • 40歳の言いわけ

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    同窓会当日、時間になっても幹事以外の人が誰も来ない。
    その時間、それぞれに、行けない出来事が起こっていた。

    面白かった。
    不惑の年とは言いながら、自分に置き換えても、40代はまだまだ迷う年。
    皆、この年代ならではの出来事に翻弄されていました。

    最後は同窓会が始まりそうな終わり方でしたが、西村さんが来たのかな?
    だとしたら、彼女の選択は…
    どうだったのでしょうか(笑)

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    2017年01月08日
  • 凍花

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    ネタバレ

    完璧だと思っていた長姉の殺人、そこから辿ることで柚香が、または読み手が見る長姉の人物像の移り変わりがものすごく巧み。既視感のない、展開が読み切れない構成だった。

    百合姉が本当に日記そのままの人物で終わっていたら、読後感は最悪だったと思うが、またひとつ捻ったところで落ちたのが良かった。

    重い内容だが、登場人物が絞られていてどの人物も分かりやすく、非常に読みやすい言葉の使い方も高ポイント。

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    2016年05月28日
  • 踏んでもいい女

    Posted by ブクログ

    私は凍花よりも好みだった。女同士のこういう心理わかるわーというのと、戦争の時どう生きるか。

    常に思っていて、たまに言ってみるけど、特に男性に理解されない考えが書かれていた。以下引用(文庫p207)
    きれいに死んでいこうとする人よりも、たとえ地べたを這いずりまわって他人に軽蔑されても、なお生に執着する貪欲さのほうが私はよほど美しいと思うわ。

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    2013年10月20日

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