作品一覧

  • ペンギンは空を見上げる

    ペンギンは空を見上げる

    小説・文芸

    4.3
    1巻880円 (税込)
    将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船による宇宙撮影を目指しています。できる限り大人の力を借りず、自分だけの力で。そんなことくらいできないようでは、NASAのエンジニアになんて到底なれないから、と。意地っ張りな性格もあってクラスでは孤立、家に帰っても両親とぎくしゃくし、それでもひたすらひとりで壮大な目標と向き合い続けるハルくんの前にある日、金髪の転校生が現れて……。第34回坪田譲治文学賞を受賞した、ひとりの少年の夢と努力の物語。奮闘するハルくんのことを、きっと応援したくなるはずです――読み終えたあとは、もっと。
  • 同じ星の下に

    同じ星の下に

    小説・文芸

    4.3
    1巻877円 (税込)
    中2の沙耶は、明晩、両親が自分の殺害を計画していることを知っていた。だが下校中、児童相談所職員を名乗る男の車で誘拐される。監禁下のやりとりで男にやさしさを感じ、ふと彼女は男がじつは本当の父親ではないのかと疑う。一方、男は「身代金目当ての営利誘拐である」と警察に犯行声明を送り粛々と計画を進める。彼は一体誰で何が目的なのか?
  • プリズム少女 ~四季には絵を描いて~

    プリズム少女

    小説・文芸

    4.0
    1巻693円 (税込)
    どうして、僕は大学受験をするのだろう。そんな疑問を抱え、将来の明確なビジョンを持てないまま高校三年生を迎えた少年・真崎は、予備校にてかつての友人・千代川可苗と再会する。四季の巡りを追うように、天才と呼ぶに相応しい彼女と共に紐解かれていく四つの謎。美しき少女の才能に触れる傍らで、少年は未来へ進む目的を探し始める。そして最後に浮かび上がる、千代川に隠された悲しき秘密とは――。流されるままに生きる少年少女と、かつてそうだった全ての人達へ贈る、青春小説。
  • 犯罪者書館アレクサンドリア ~殺人鬼はパピルスの森にいる~

    犯罪者書館アレクサンドリア

    小説・文芸

    3.4
    1巻671円 (税込)
    父親が多額の借金を残して死んだ。神田六彦はその肩代わりとして殺されかけるが、突如として現れた夏目と名乗る女によって、彼女の経営する店で働くことを条件に命を救われる。 しかし、そうして足を踏み入れたアレクサンドリアは、殺し屋を始めとする非社会的な人間だけが利用する言わば犯罪者書館。常識も法律も通用しないその店では、シャーロック・ホームズを名乗る殺人鬼によって次々と常連達が消され始めていた。 本好きの悪い奴しかいない。そんな店で神田が出会うのは、名探偵を愛する犯罪者達と、それに纏わる薄暗い物語。
  • 還りの会で言ってやる

    還りの会で言ってやる

    小説・文芸

    4.0
    1巻649円 (税込)
    いじめをする奴は、もちろん最悪だ。だが、いじめを見過ごす奴だって最悪だ――。おれ・沖永創吾はそのことを理解していながら、幼なじみである柚舞がいじめられている事実を見過ごしてきた。 だが、そんな情けない自分に終止符を打とうとした矢先、宇佐部と名乗る男がおれ達の前に現れる。そいつは柚舞をダメ人間だと堂々と口にしたあと 『ダメ人間社会復帰支援サークル・還りの会』 だなんてふざけた集団を作っておれ達を引きずり込み、いじめをしている連中への復讐を企み始めるのだが ――。 青春が熱を帯び、人を狂わせ、謎がほのめく物語。
  • 終わりの志穂さんは優しすぎるから

    終わりの志穂さんは優しすぎるから

    小説・文芸

    3.5
    1巻627円 (税込)
    七月、咲留間島。東京のはるか南に位置するその島で、俺は絵を描いていた。もしこの夏の間に、画家として納得できる作品を描けなければ、その時は筆を折り、この島に骨を埋めようと覚悟して。 そんなある日、俺は織川志穂と名乗る女性と出会う。穏やかで可憐な彼女は、幽霊が見えるのだと言った。 その真偽はわからないまま、しかし俺は自然豊かなその島で彼女と時間を共有する。 蓮池の女霊、ハマユリに見える少女の呪い。そして、消えた彼女の父親。 俺はそうした謎に触れるうち、彼女が何かを隠していることに気付いてしまい――。

ユーザーレビュー

  • ペンギンは空を見上げる

    Posted by ブクログ

    小学生の佐倉ハルと
    転校生の鳴沢イリスの心が近づくたびに
    嬉しくなりました。

    ハルくんは本当は宇宙飛行士になりたかった。
    しかし現在の規定では
    構音障害者は宇宙飛行士にはなれない。

    理不尽な理由で夢が閉ざされた時の
    絶望の深さを知っているハルくん。

    「努力をすれば、夢は叶う」
    それはハルくんにとってまやかしにすぎない。

    生まれながらにして
    宇宙飛行士にはなれないのだから。


    人類初の宇宙飛行を成功させたガガーリンは
    「地球は青かった」
    そして
    「神は見当たらなかった」と言った。

    だからハルくんは自分の目で
    ガガーリンの言葉が真実であったと
    確かめたかった。

    神様はいないのだと。

    「神様がいないのならば
    神様が与えたこの障害もきっと
    宇宙への想いを阻むものではないのだ」
    そう信じることができるから。


    ガガーリンの言葉を確かめるために
    ハルくんは風船ロケットを作る。

    風船ロケット3号の「グッドラック」は
    空高く舞い上がり
    地球が丸いこと と
    静寂に包まれた神秘的で美しい
    確かな宇宙を見せてくれた。

    それはハルくんに多くのことを教えた。

    ガガーリンの言葉は真実だったこと。

    「青い地球のどこにも
    悲しみを与えるばかりだった神様が
    そこにいない」ことを確かめることができた。

    「宇宙飛行士になれないから
    エンジニアになるんじゃない。
    神様の存在を否定したいために
    ロケットを飛ばしたいのではなかったのだ」
    とも気づくことができた。


    この風船ロケット3号が見せてくれた景色は
    ハルくんとイリスの心に
    いつまでも生き続ける 未来への約束。

    「ハルくんの作るロケットに イリスが乗る」
    そんな輝かしい未来へと繋がっていると
    私は信じたい。

    読みながら温かな気持ちに包まれました。



    0
    2026年11月01日
  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    誘拐犯と少女の物語。なぜ誘拐したのか?を知った時驚いたけれど納得できた。誘拐犯なのに温かい住まいと食事と服と、労りの言葉と祈りをくれる。それがどれほどの救いか実感した。

    0
    2026年10月30日
  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    それぞれ違う人生を歩んでいても、誰かを想う気持ちや人とのつながりが心を支えてくれるのだと感じるストーリー。
    離れていても同じ空の下で生きていると思うと、少し前向きになれるような一冊。

    0
    2026年10月16日
  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    壮絶な虐待を耐え抜いてきた主人公と、快適な衣食住を提供し底抜けに親切だが犯行動機が全く分からない誘拐犯。読みやすく優しいミステリ。

    家庭的な雰囲気の中で、主人公と犯人との間に少しずつ絆が芽生えていくのを見て、このまま犯人が捕まったり自首したりせず、二人で過ごす時間がずっと続けばいいのにとつい思ってしまった。

    主人公の両親は最後までクズだしラストは気になる描写がかなりカットされていて釈然としない部分も多いが、それ以上に2人の温かさにずっと涙が止まらなかった。

    0
    2026年10月12日
  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    誘拐犯と人質の話。
    読みやすく、わかりやすく、とても良かった。
    扁桃炎などの対応やビタミンの話から、渡辺さんは医者だろうと思っていたので、赤ちゃんの頃の沙耶をだっこしていた写真は産院だろうとまでは思っていたけれど、カウンセリングの先生だったことには気づかなかったし、医者だとしてなぜ沙耶をここまで助けようとするのかわからなかったので、最後まで先が読めることなくハラハラしながら読めた。
    後半は2人でフィリピンで暮らしてほしくて祈りながら読んだ。

    0
    2026年09月29日

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