作品一覧

  • 終わりの志穂さんは優しすぎるから

    小説・文芸

    3.5
    1巻627円 (税込)
    七月、咲留間島。東京のはるか南に位置するその島で、俺は絵を描いていた。もしこの夏の間に、画家として納得できる作品を描けなければ、その時は筆を折り、この島に骨を埋めようと覚悟して。 そんなある日、俺は織川志穂と名乗る女性と出会う。穏やかで可憐な彼女は、幽霊が見えるのだと言った。 その真偽はわからないまま、しかし俺は自然豊かなその島で彼女と時間を共有する。 蓮池の女霊、ハマユリに見える少女の呪い。そして、消えた彼女の父親。 俺はそうした謎に触れるうち、彼女が何かを隠していることに気付いてしまい――。
  • 還りの会で言ってやる

    小説・文芸

    4.0
    1巻649円 (税込)
    いじめをする奴は、もちろん最悪だ。だが、いじめを見過ごす奴だって最悪だ――。おれ・沖永創吾はそのことを理解していながら、幼なじみである柚舞がいじめられている事実を見過ごしてきた。 だが、そんな情けない自分に終止符を打とうとした矢先、宇佐部と名乗る男がおれ達の前に現れる。そいつは柚舞をダメ人間だと堂々と口にしたあと 『ダメ人間社会復帰支援サークル・還りの会』 だなんてふざけた集団を作っておれ達を引きずり込み、いじめをしている連中への復讐を企み始めるのだが ――。 青春が熱を帯び、人を狂わせ、謎がほのめく物語。
  • 犯罪者書館アレクサンドリア ~殺人鬼はパピルスの森にいる~

    小説・文芸

    3.4
    1巻671円 (税込)
    父親が多額の借金を残して死んだ。神田六彦はその肩代わりとして殺されかけるが、突如として現れた夏目と名乗る女によって、彼女の経営する店で働くことを条件に命を救われる。 しかし、そうして足を踏み入れたアレクサンドリアは、殺し屋を始めとする非社会的な人間だけが利用する言わば犯罪者書館。常識も法律も通用しないその店では、シャーロック・ホームズを名乗る殺人鬼によって次々と常連達が消され始めていた。 本好きの悪い奴しかいない。そんな店で神田が出会うのは、名探偵を愛する犯罪者達と、それに纏わる薄暗い物語。
  • プリズム少女 ~四季には絵を描いて~

    小説・文芸

    4.0
    1巻693円 (税込)
    どうして、僕は大学受験をするのだろう。そんな疑問を抱え、将来の明確なビジョンを持てないまま高校三年生を迎えた少年・真崎は、予備校にてかつての友人・千代川可苗と再会する。四季の巡りを追うように、天才と呼ぶに相応しい彼女と共に紐解かれていく四つの謎。美しき少女の才能に触れる傍らで、少年は未来へ進む目的を探し始める。そして最後に浮かび上がる、千代川に隠された悲しき秘密とは――。流されるままに生きる少年少女と、かつてそうだった全ての人達へ贈る、青春小説。
  • 同じ星の下に

    小説・文芸

    4.3
    1巻877円 (税込)
    中2の沙耶は、明晩、両親が自分の殺害を計画していることを知っていた。だが下校中、児童相談所職員を名乗る男の車で誘拐される。監禁下のやりとりで男にやさしさを感じ、ふと彼女は男がじつは本当の父親ではないのかと疑う。一方、男は「身代金目当ての営利誘拐である」と警察に犯行声明を送り粛々と計画を進める。彼は一体誰で何が目的なのか?
  • ペンギンは空を見上げる

    小説・文芸

    4.3
    1巻880円 (税込)
    将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船による宇宙撮影を目指しています。できる限り大人の力を借りず、自分だけの力で。そんなことくらいできないようでは、NASAのエンジニアになんて到底なれないから、と。意地っ張りな性格もあってクラスでは孤立、家に帰っても両親とぎくしゃくし、それでもひたすらひとりで壮大な目標と向き合い続けるハルくんの前にある日、金髪の転校生が現れて……。第34回坪田譲治文学賞を受賞した、ひとりの少年の夢と努力の物語。奮闘するハルくんのことを、きっと応援したくなるはずです――読み終えたあとは、もっと。

ユーザーレビュー

  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    中学2年生の沙耶は両親から虐待を受けていた。下校途中に児童相談所の職員を名乗る男に誘拐をされてしまう。誘拐されている最中では今まで自分の家ではありえないような優しさを受ける。なぜ誘拐犯はそんなにも優しいのか?誘拐犯の目的は?そんなミステリー作品です。
    【読んだ直後の感情】
    誘拐犯と沙耶とのやりとりがとても好ましく、そして暖かく…それが終わってしまった喪失感がありました。次に読む本のハードルが高く、悩んでしまう。それぐらいの一冊でした。
    【印象に残ったポイント】
    クライマックスのシーンを終えて、エピローグにより物語が完成されます。
    それまでの誘拐犯と沙耶とのやり取りが思い出されて、泣ける一冊とな

    0
    2026年08月15日
  • ペンギンは空を見上げる

    Posted by ブクログ

    子供社会の現実を垣間見た思いでした。
    大人社会よりも生きにくそう
    舐めていました
    甘く考えていました

    そんな子供達の小さな社会で
    超然としてとても大人のように見えるハル君
    小学6年生
    状況を俯瞰して眺められ、冷静に周りの人たちを観察できる
    でも物語が進むにつれて、家族との関係や懐いてくる友達に距離を置こうとするハル君に少しずつ違和感を感じていきました
    喉の奥に刺さった小骨の感触がどんどん増していくように

    そして、最後にハル君が抱えていた大きなハンデを知る事になる

    ペンギンは羽はあっても飛ぶことはできない
    首を宙に向けて思いっきり伸ばして
    憧れることしかできない
    でもハル君が自分の心にまで

    0
    2026年08月12日
  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    誘拐という決して正しい方法ではないし、罪滅ぼしではあるだろうけど、沙耶との生活の中で渡辺さんの優しさが垣間見れてよかった。
    読んでいる途中、あの酷い生活に戻るならこのまま2人の生活が続いて欲しいと思った。

    沙耶も本来、取り違えられていなければあの両親の元で毎日苦しまず生活が出来たはずなのに、渡辺さんを恨まず、前向きに生きていて、心が強く人間性が素晴らしいと思った。

    とても読みやすく、面白かったです。

    0
    2026年08月01日
  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    優しい、馴染みのある文章で紡がれているのでとても読みやすかったです。

    人と心情の綺麗なお話なのかなと思っていたら、なんとなくどういうことだ?どうなるんだ?と思った疑問がエピローグで大っぴらに判明すると鳥肌が立って、だからこの人物はこの行動を行ったのか。と理解できた。

    その行動原理や出来事を含めて結末の落とし込み方は納得いくし登場人物たちの温かい未来に繋がるのだろうなと安堵の気持ちになりました。
    ワタシ、コウイッタ話、スキ。

    主人公の祈りに向けた気持ちは理由があって良しと思わない視点に学びも得て、こうした作品も読んでおきたいな/著者の歴史も知っておきたいなと感じたり、
    けれど一貫して伝えた

    0
    2026年08月01日
  • 同じ星の下に

    Posted by ブクログ

    とても読みやすい文章。中学生の娘にもサクサク読めそう。主人公が辛い境遇にいながらも魅力的な人物で応援したくなる。渡辺さんも同様。
    泣ける!という本屋のおすすめで手に取って、途中ポロポロ泣いてしまうシーンもあり、しかも続きが気になって仕方がないという、全体的に心揺さぶられる作品だった。
    最後の章で、もうすこし誘拐犯の心のこまやかな動きを知りたかった。計画をたてるところから、その葛藤、途中の心の動きや愛情など、前半沙耶視点、後半犯人視点として、もう少しボリュームのある一冊にしても面白かったと思いました!

    0
    2026年07月24日

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