あらすじ
将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船による宇宙撮影を目指しています。できる限り大人の力を借りず、自分だけの力で。そんなことくらいできないようでは、NASAのエンジニアになんて到底なれないから、と。意地っ張りな性格もあってクラスでは孤立、家に帰っても両親とぎくしゃくし、それでもひたすらひとりで壮大な目標と向き合い続けるハルくんの前にある日、金髪の転校生が現れて……。第34回坪田譲治文学賞を受賞した、ひとりの少年の夢と努力の物語。奮闘するハルくんのことを、きっと応援したくなるはずです――読み終えたあとは、もっと。
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Posted by ブクログ
地球は青かった。神は見当たらなかった。
ガガーリンが残したこの言葉が真実であることを
どうしても確かめたかった小学6年生のハル。
とても聡明なハルくんが意固地になったり、斜に構えたり、傷ついたり大切なひとのためにまっすぐ動いたり。“宇宙”という広大な夢を介して人と向き合うひたむきさ。
なんだよもう、応援せずにはいられない。
終盤にかけて浮き彫りになるひとつの真実と、冒頭のガガーリンの言葉が繋がる瞬間には自然と目頭が熱くなった。わたしも、自分の感情の動きに素直にいたいな。
Posted by ブクログ
なんて賢い小学生たち。
ちゃんとハルくんのメモを待ち、会話をする。好きなものを共有したくて勉強して同じ道を目指そうとする素直な心。その姿勢に見習いたい部分がたくさんあります。
ハルくんの誰よりも宇宙飛行士になりたかった気持ちと言葉、響きました。
最後のメモの内容、想像が膨らみますね。
Posted by ブクログ
宇宙に憧れる小学6年生の少年の細やかな心の描写がしみて、感動というか、泣けます。
読書嫌いの息子にも読んで欲しいなと思わせてくれる物語でした。
Posted by ブクログ
若い人に特に読んでいただきたい作品でした。
賢いハル君だからこその、悩みであったりを少しずつ自分の力で向き合っていくのにとても心揺さぶられました。
Posted by ブクログ
ずっと教室で1人で過ごしているハル
なぜ彼は1人を貫いているのかそしてどうして彼は言葉を発さないのかその事実を知った時とてももどかしかった
彼はまだ小学生で夢は努力では叶わないこともあるという現実を突きつけられたから少し大人びているのかもしれない
でもそんな彼にもイリスという出会いがあり少しずつ氷がとけて柔らかくなっていく
また三好もいいやつで常に彼のことをそばで支えている
とても良い小説だった
Posted by ブクログ
小学6年生で、なんとしっかりした考えを持つんだろう…すごいなぁと思いながら、読み進めていくうちに涙が止まらなくなりました。エピローグまで読んで、あとがきも読んで…心に迫る宇宙への思いを痛感しました。
Posted by ブクログ
会話が独特だなあって思ってたらそういうことだったのね、、(´;ω;`)
タイトルもそうだし、神様はいないと何度も考えるのも全部そうだったのか!と驚き。
これをするための作品ではないっていうのが偉いですね。伏線、どんでん返しのための話になってないのが。
小学6年でハルは賢すぎるほど賢い、それは彼が背負うものがゆえ、無邪気に夢を追うことが出来ないと早くに分かってしまったから彼は大人になってしまっている。
三宅とイリス3人のやりとりが可愛い。
あとがきの著者の経験も興味深い。僕たちの青春はちょっと特別といい最近は面白い本が多くて嬉しい。
Posted by ブクログ
第1回北陸文庫大賞グランプリということで、本屋で積み上がっていて、最初の1文て、読んでみようかなと購入。
まだ途中だけど、主人公たちがすなおに入ってくる感じでこの先読みたく手読み進む。
Posted by ブクログ
とても良かった。
ハルくんは、鬱屈した心を抱えながらも
自分に出来る中で精一杯がんばっていて
本当に引き込まれました。
これから大人になっていくハルくんの道が
明るい光に照らされているといいなと思う。
Posted by ブクログ
最後まで読み題名に納得しました。
会話のシーンで本人のところは回想風に書かれていて不思議に感じていましたがそこも納得。
障がいのため目標とする夢は実現できないけれど、支える側になり努力していこうとするハル。
障がいを乗り越えることは大変だと思うけれど、良き理解者に囲まれて前に進んでいけるのだな~と陰ながら応援したくなりました。
Posted by ブクログ
坪田譲治文学賞を受賞との帯に、これは間違いないだろうと選択。
NASAで宇宙関連の仕事に就きたいと、日々努力をしている小学6年生のハル君のクラスに転校してきた、ちょっと難しい性格をしたハーフの女の子イリス。イリスに振り回されるうちに、彼らの周りに暗黙のうちに存在していた問題が顕在化し、そしてそれを克服して成長していくという、どストレートなボーイミーツガールのジュブナイル小説。
難しいこと一切ないので、2時間くらいで読み切れる。
タイトルの割に、ペンギンなんて全然出てこないんだけど、でも読み終わったあとには心の底から納得する。
読み終わった後にこのタイトルを改めてみると、もともととても爽やかな読後感だったものに、さらに甘酸っぱい気持ちがないまぜになり。
Posted by ブクログ
プロローグ/海の向こうから/言葉の壁/エピローグ
小学六年生 彼の名はハルくん。NASAのエンジニアを目指すという彼の今の目標は風船ロケットを飛ばして宇宙の写真を撮ること。大人の手を借りずに(なるべく かな?)
やってきた転校生青い目の彼女はグイグイ迫ってくる。
彼の本当の願いは…… そして彼の真実は……
胸がいっぱいになってしまいました。
応援しているよ、行く道を見つけるのをあきらめないで、くじけないで どうか どうか
祈っています
Posted by ブクログ
小学六年生のの佐倉ハルはNASAのエンジニアになりたい夢がある。でもクラスでは孤立してほとんど交流を持たない。そんななかアメリカからの転校生の鳴沢イリスが来たことから少しずつハルにも変化が起こる。生意気でどこか冷めた目線を持ってるハルが宇宙に関しては真っ直ぐな視線を向ける。夢を思う自由さと自分ではどうすることもできない理不尽さ。喜びとか怒りとか悲しさとかたくさん経てきたハルだからこそのラストがとてもいい。
Posted by ブクログ
一応ミステリー枠にしたけど、ジュブナイルであり、ボーイミーツガールであり、子供たちの精神的な成長の物語でもあります。子供なりに、いや子供だからこそ鬱屈した何かを抱えていて、それをどうしていいのかわからずにもがいてる。その苦しさと解放の物語でもあります。
Posted by ブクログ
ここまで情熱を持って注げるほど好きなものがあることを素直に羨ましく素敵に感じた。途中からなんとなくそういうことかなと感じていたことが最後回収されていった。ハルが賢すぎて小学生でイメージするのが難しく、必死に小学生のビジュアルを思い出しながら読んでいた。正直イリスのどこに引き込まれたのか自分にはあまり理解できなかった。
Posted by ブクログ
小学生6年のハルは宇宙に夢を抱き、風船ロケットを飛ばす。
クラスで孤立しているが無愛想な転校生の鳴沢イリスがハルの琴線に触れ物語は進んでいく。
小学生でここまで夢を追いかける姿にすごく感心したし
意味深な大人っぽい思考や会話の違和感は後半にしっかり回収されて面白い。
タイトルの意味が分かると少し悲しい気もするがこれからのハルやイリス、同級生で心優しい三好との関係気になる。