阿辻哲次の作品一覧
「阿辻哲次」の「漢字再入門 楽しく学ぶために」「漢字三昧」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
人間の認知機能を構成する命題表象⇒命題表象を構成する(命題表象に関連する)言語⇒言語の表現手段である文字、と考えると、文字についても興味がわく。
この本では、文字は認知機能との関係を説明するものではなく、漢字の歴史を説明したものであるが、とても面白く読めた。
・最古の文字はメソポタミア文明の楔形文字であり、政治経済の記録のために発明された。約5000年前。
・中国では、記録手段として結縄が使われていたらしい。その後、3000年ほど前に甲骨文字が発明され、その後、金文が作られた。甲骨文字と金文は、文字は同じであるが、書体が異なるとのこと。
・漢字は表意文字という特徴がある。文字の出自は全て表意文字とのこと。
・甲骨文字は神権政治での占いの結果を記す目的のようだ。(なぜ占いの結果を記す必要があるのか?)
・始皇帝は文字の統一のために、小篆(小篆)という書体を整備した。法家の李斯に命じたとのこと。
・日本は文字を持っていなかったが、中国との交流はあり、何となく文字の存在は知っていたようだ。
・日本は中国と外交する必要が出たため、文字(漢字)を使い始めたようだ。文字を使い始めた理由が中国やメソポタミアとは異なるとろが興味深い。
・漢字の成り立ちの理論として、六書がある。文字の文は単体(それ以上分解できない)、字は複体(単体が組み合わさったもの)のこと。
象形
指事
会意
形声
転注
仮借
Posted by ブクログ
私たちが何気なく使う「言葉」と「文字」。
人類の歴史を振り返れば、そのほとんどが文字を持たない社会であり、文字のある世界はここ数千年の「最近の出来事」にすぎません。
「じゃあ、インカ文明には本当に文字がなかったの?」「アイヌ文化は?」「アイヌと1万年以上続いた縄文文明には、どんな関わりがあるのだろう?」――本書の主題からは少し外れるものの、そんな歴史のロマンへと思考が広がっていきました。
そして本書が教えてくれるのは、今も私たちが使っている最古の古代文字「漢字」の魅力です。漢字のおもしろさを伝えたくてたまらない!という筆者の熱い情熱が、ページ全体から伝わってくるような素敵な1冊でした。
Posted by ブクログ
漢字は表意文字。いつも何気なく使っている漢字にも深い意味があったり、由来を聞くと聞くとなるほどと思うことが多い。
漢字は表意文字。いつも何気なく使っている漢字にも深い意味があったり、由来を聞くと聞くとなるほどと思うことが多い。
本書はそんな目からウロコの蘊蓄話と奥深い中国の字典(事典、辞典ではない)を探しなど、いろいろな雑誌からのより抜きのコラム等を一冊の本にまとめたもの。
春という字がなぜ春画などエッチな意味になるのか、道という字と首の怖い関係など漢字の成り立ちは面白い。
本書で興味深いのはワープロの普及により書けないけど読める使える漢字が格段に増えたということ。日本なら常用漢字、中国の簡体字のように、複雑な漢字は敬遠され簡略化されていく傾向にある。それがワープロを使用して読めるが書けない難しい漢字を使う傾向にあるという。「有難う御座います。」のような過剰な漢字の使用は避けたいが、それでも表意文字ならではこそ伝えられる文意がある。安易な漢字の制限よりは望ましい風潮だろう。
表音文字を使わない中国で外来語を取り入れるための訳語も面白い。
可口可楽、魔術霊、剣橋大学など。
他にも中国で新婚の新郎が初夜のことを、北→比→臼と表現したり、漢字ならではの書道の魅力など。
何気なく使う漢字の奥深い話を堪能できます。
Posted by ブクログ
文字の歴史には、
古代エジプトの象形文字であるヒエログリフ、
粘土板に刻まれたメソポタミアの楔形文字、
中国北部の遼王朝(10世紀から12世紀)で使われた契丹文字、
六世紀にメキシコから中米で使われたマヤ文字などがある。
文字を持たない文化には南米のインカと、日本北部のアイヌがある。
最後のコンピュータと漢字については、日本が中国に比して先行した10万字を所蔵する文字鏡フォントに触れていないのは、著者がコンピュータについて詳しくないためであろうか。
歴史に強い人が、現代を語るときに取るべき方法の課題を示しているのかもしれない。