夫馬賢治の作品一覧
「夫馬賢治」の「ESG思考 激変資本主義1990-2020、経営者も投資家もここまで変わった」「知識ゼロからのSDGs入門」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
新聞やニュースでカーボンニュートラルを見ない日は無いが、なぜカーボンニュートラルに政府・企業が取り組むべきなのかまで、踏み込んで説明されていることは少ないと思う。
気候変動は単に地球環境の保護だけでなく、災害リスクが高まれば、サプライチェーンが断絶され、我々の生活が脅かされるという点で、経済界からしてもリスク回避のためには、気候変動対策にコミットしなくてはならない。
金融業界でも、資産運用額トップの年金基金も国際的な団体を設立し、投資先および投資先の取引先の二酸化炭素排出量をモニタリングし、排出量削減目標を課している。このため、株主・投資家への説明責任を果たすためにも、カーボンニュートラルは日本企業にとっても重要事項となる。
一方で、経済成長とカーボンニュートラルは両立しないため、脱成長が望ましいという主張もある。経済成長が加速化すれば、生産が拡大し、結果的に二酸化炭素排出量も増加すると考えれている。しかし、著者によると、経済成長によって生産性が向上することで、排出量削減につながるデータも提示されている。
カーボンニュートラルは国際的な目標と言えるが、ヨーロッパは先進地域になろうと意欲的である。EU域内の雇用促進のために、域内企業に排出量削減の目標を課すだけでなく、排出量目標の低い国へ海外移転するインセンティブを下げる取り組みも並行している。
Posted by ブクログ
とても良い。TCFDに関わるようになって手に取ったけど、これまでの世界の歩みや日本の対応が手に取るようにわかるし、基礎知識として役にたっているように思う。
アナン事務総長のころの国連の動き(20世紀末)や、その後(21世紀初頭)の国内での経産省と環境省の対応や「CSR」の潮流、あるいは欧米での(WRIなどの)NGOの動き、といったあたりがきっかけとして大事そう。
国連では2006年にできていたのに国内では10年以上知られていなかったPRI(国連責任投資原則)なども象徴的だし、リーマンショックが与えた影響の違い(日本ではCSRが暗黒の時代に突入した一方、欧米ではむしろサステイナビリティ経営が勃興し、リスクの洗い出し・対応や、社会の信頼回復が急務と捉えられた)も印象深い。
また、CSR報告書の内容(項目)についても、GRIのガイドラインでは重要な項目に絞って報告すればよいとされているのに日本企業は網羅的な対応をするという愚直さも、誰かが指摘していたとおりだ。
本書が示す四つの象限による、「オールド/脱/ニュー 資本主義」という捉え方は、世界の動きを理解するのに確かに有用だ。
欧米が「ニュー」に移行するなかで日本がどこか「脱」にいき気味なことや、そんななかでもGPIFの水野氏らの動きが投じた一石の意義もよく理解できる。
また、リーマン後と同様、今回のコロナをうけて欧米企業ではむしろサステイナブル(気候変動への適応含む)を意識しているがその背景をやっと理解できた気がする。
学んだ視座を、TCFD関係でもいかしていきたい。
Posted by ブクログ
・欧米でこれだけESG投資と経済成長について議論されているにも関わらず、なぜ日本の企業や投資家はその潮流に乗れていないのか疑問に思った。英語ができないことや、右へ倣えの意識が強すぎることが原因なのだろうか...
・恥ずかしながら私も、CSRは株主に社会貢献活動をしているアピールをするためのものだと思っていた。しかし、この本を読むことで、適切なCSRは企業成長につながること、ESG投資は株主の利益につながること、がちゃんと理解できた。多くの人に勧めたい一冊。
・無知ほど怖いものはないと感じた。読書をすること、英語を学び海外の情報に触れること、を心がけたい。
・日本で最初にESGインデックスを採用した、当時GPIFの水野さんは凄い。批判覚悟で新しいことを最初に取り入れられる人は本当に凄い。
・最近日本でも、「クリーンエネルギーへの転換」が叫ばれているが、これはただの流行なのか、それとも環境問題へのアプローチが経済成長につながることを理解した結果なのか、気になった。
・政府が産業界の声を集約し、政府が国際会議で交渉するといった「二層政治」が崩壊し、政府の存在がどんどん小さくなっていることも気になった。大企業の力がどんどん強くなることに問題はないのか、グローバル化ってこういうことなのか。関連書をもっと読みたいと思った。