小笠原弘幸の作品一覧
「小笠原弘幸」の「オスマン帝国の肖像 絵画で読む六〇〇年史」「ケマル・アタテュルク オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「小笠原弘幸」の「オスマン帝国の肖像 絵画で読む六〇〇年史」「ケマル・アタテュルク オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ケマル・アタチュルクの人生、業績に焦点を絞った著作。最後に、アタチュルク後のトルコを簡単にまとめている。著者の『オスマン帝国』と併せて読めば、イスラムの勃興から現在のトルコ共和国まで、オスマン帝国とアタチュルクの時代を中心にトルコの歴史をザックリ押さえることができる。
これまでガリポリの英雄でトルコ共和国建国の父という程度の知識しかなかったが、出生や幼年期の経験、友人や女性との交友関係、その当時のバルカン情勢なども追うことでどんな人かというイメージが湧いてくる。
本書の内容というよりも読んで感じたことを何点か記したい。
・アタチュルクの行動範囲や視界を見ると、サロニカ生まれで軍人時代の任地
Posted by ブクログ
存在はもちろん知っているが、実はオスマン帝国について何も理解していなかったことが改めて理解できる一冊。
オスマン・トルコ帝国と言えば、セルジューク朝に取って代わる形でトルコ系の盟主となったものの、ティムールに一度崩壊させられたが、メフメト2世が1453年にコンスタンチノープルを陥落させて千年王国を滅亡させ、スレイマン一世の最盛期には地中海を支配してウィーンも脅かし、プレヴェザの海戦で欧州連合軍を撃破した。その立役者がヨーロッパから拐われた白人奴隷によるイェニチェリ軍団。しかし、1571年のレパントの海戦で負けてから退勢に入り、後はロシアを中心とした欧州勢にやられるがままで、領土を削られ、第一
Posted by ブクログ
中公新書の「ケマル・アタテュルク-オスマン帝国の英雄、トルコ建国の父 」に続いて読んだが、分かりやすく面白い。すっかり小笠原先生のファンになってしまった。淫蕩なイメージのある「ハレム」についてその歴史からその構成員を主軸に描いている。巻頭にオスマン帝国周辺地図と歴代スルタンの一覧があり、本書を読み進める上で非常に役に立った。「ハレム」という王位継承者を確保するのに最適な官僚機構について興味深く学ぶ事ができた。
【第1章 ハレム前史】
王族女性が「トルコ・モンゴル型」から「アッバース朝型」への変遷過渡期に2代目スルタンの寵姫ニルフェルの存在があったとの事だが、その変遷理由が分からなかった。スル
Posted by ブクログ
巨大なイスラム文明の象徴とも言えたオスマン帝国の繁栄と衰亡の600年を日本で初めて詳細にまとめあげた上で、一般の読者にも分かるよう配慮されている貴重な一冊。カリフとスルタンと近代的立憲民主制のせめぎ合いの中で、巨大な帝国が翻弄されて滅亡していく様は、ひとときの夢のようだったモンゴル帝国のそれとは重みが違った。オスマン帝国はかつては負の遺産として封印されようとしていたが、今のエルドアン大統領の政権下で、イスラム的価値観の再評価とオスマン帝国の再評価が行われ、公的に称賛されている。カドゥザーデの時代、タンズィマートの時代を経て、エルドアン大統領により、イスラム主義のアブデュルハミト2世のような時代