楡井浩一の作品一覧
「楡井浩一」の「人類が知っていることすべての短い歴史」「伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
ビジネス・実用
・「私は闇を見た。全てが夢ではない夢を。太陽の輝きは失われ、星々は道に迷い…」
・深海の本当の恐ろしさはベンズ(減圧症。語源はbend=曲げる)にある。
我々が吸う空気の80%は窒素だ。人体に圧力がかかると、窒素は小さな泡となり、血液や組織に入り込む。
圧力の変化があまりに急激(ダイバーが速く浮上しすぎた場合のように)だと、
体内に閉じ込められたその泡が、栓を抜いたばかりのシャンパンさながらに発泡し、毛細血管を詰まらせる。
細胞から酸素を奪って、地獄の痛みをもたらす。あまりの激痛に体を二つに折り曲げるから、ベンズ。
高圧の環境を完全に避けること以外に、減圧症を防ぐ術は二つしかない。
一つは、圧力の変化にさらされる時間を、ごく短くすること。
・海水が地殻へ導かれると、そこで塩が取り除かれ、真水になって、大煙突(深海熱水噴出孔)からまた海へ出ていく。
・地衣類は菌類と藻類の共生体だ。菌類が酸を排出して岩の表面を溶かし、鉱物を放出させると、
藻類がそれを変換して双方を支えるに足る栄養分を作り出す。
・枕を買ってから6年(枕の平均耐用年数)経過した場合、
その重さの1/10は「剥がれた皮膚、生きているダニ、死んだダニ、ダニの糞」で構成されている。
・ある意味で、全ての生物は遺伝子の奴隷だ。だからこそ、鮭や蜘蛛やその他数え切れないほどの種類の生き物が、
交尾の過程で潔く死んでいく。繁殖し、自分の遺伝子を広めたいという欲望は、自然界におけるもっとも強い衝動だ。
帝国の滅亡、自我の爆発、偉大なる交響曲の作曲。これら全ての背景にあるものはたった一つ。
満足感を得ようとする本能だ。セックスはまさに、遺伝物質を受け渡すよう奨励するための褒賞のメカニズムだ。
・私たちの宿命も慰めも、さらには瞳の色さえも、個々の遺伝子ではなく、連携し合う遺伝子の複合体によって決定される。
・自分たちが現在何をしているのかも、現在の行為が将来にどういう影響を与えるのかも、私たちは知らない。
わかっているのは、地球がかけがえのないものであるということと、
私たちだけが地球の未来を大きく変える力を持っているということ。惑星は一個。実験は一回なのだ。
・「君は、神が事実を知っているとは思わないのか?」
「思うさ。神は事実を知っている。が、僕の目に映る事実はご存じない」
・生命は、化学的にはごく平凡な構造物だ。炭素と水素、酸素と窒素、少々のカルシウム、微量の元素。
その他ありふれたいくつかの元素を、ほんの少しずつ混ぜ合わせるとできあがる。
われわれを創る原子たちの非凡なところは、ただ一点、われわれを創っているというその事実にある。
それこそが、生命の奇跡だと言っていい。
・宇宙の果てには決して辿り着けない。まっすぐ外に向かって行っても、出発地点に戻ってきてしまう。
なぜなら、われわれの想像力が及ばないあり方で宇宙が曲がっているからだ。
・われわれは、何百万もある高度文明の中のたった一つにすぎないのかもしれない。
あいにく、宇宙空間がだだっ広いせいで、計算によるとこれらの高度文明は(あるとしたら)互いに200光年は隔たっている。
われわれが、ただ当てずっぽうに宇宙に飛び出した場合、惑星に到着、もしくはそばまで行ける確率はゼロに近い。
天体は貴重な存在なのだ。
・常に少量のエネルギーが無駄になっている。永久運動を行う装置という物はあり得ない。
どんなに効率の良い機械でも、必ずエネルギーの損失があり、やがては停止する。
エネルギーはゼロから創り出すことはできない。
温度を絶対零度まで引き下げることも出来ない。どうしても熱が残留するからだ。
・質量とエネルギーは、異なる形態をとった同じものである。
エネルギーは解放された物質で、物質は解放を待つエネルギーなのだ。
・空間と時間は絶対ではない。観測者と観測されるものの両方と相対的な関係にあり、
一方が高速で動くほど、その影響は顕著になる。
われわれは速く動くほど、外側にいる観測者に対して歪んだ存在になっていく。
・われわれ人間は短命だが、誰もが生まれ変わっている。われわれが死ぬと、原子は分解し、飛び去って、
どこかで新たな活動の場を見つけ出す。木の葉の一部や、他の人間や、一滴の露となる。
・地球上のどこへ行こうとも、たとえ、生命にとってこの上なく劣悪な環境に思える場所だとしても、
液体の水があり、何らかの化学エネルギーの源が存在する限り、生命が見つかる。