中村高康の作品一覧
「中村高康」の「これでいいのか? 日本の大学」「高校入試と内申書」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「中村高康」の「これでいいのか? 日本の大学」「高校入試と内申書」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
本書は、能力主義について、その「再帰性」という観点から、社会全体を分析対象にして論じている。国内外における近年の大学や就職に係る能力観の議論は、やや食傷気味の感があったが、本書はアプローチの方法も結論も大きく異なる。能力主義は再帰的な性格を帯びるものであることを、明瞭に示したこの仕事はとても重要である。
第1章では、「『新しい能力』であるかのように議論しているものは、実はどんなコンテクストでも大なり小なり求められる陳腐な、ある意味最初から分かり切った能力にすぎない」(p.46)と早々に断じた。能力観が変わってきた、という固定観念に対処するために、これまでの議論から「最大公約数的な陳腐な能力」