作品一覧

  • エレンディラ 新版

    エレンディラ 新版

    小説・文芸

    4.0
    1巻968円 (税込)
    『百年の孤独』の世界と交差する傑作。ガルシア=マルケス、最高の短篇集! 大きな翼を持つひどく年取った男、この世でいちばん美しい水死人、無垢な少女エレンディラの数奇な物語……"大人のための残酷な童話"ともいえる6つの短篇と中篇「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」を収録。『百年の孤独』ともつながる、コロンビアのノーベル賞作家ガルシア=マルケスの代表的短篇集。改訳し、詳細な解説を付した新版。(解説 木村榮一・松本健二) 『百年の孤独』と『族長の秋』というふたつの大作にはさまれて生まれたのが、ここに紹介した『エレンディラ』である。とめどなくエピソードがくり出される壮大なスケールの二編の小説の余滴とも言えるのがこの短編集だが、一方ではこの二作品をつなぎ合わせる性格をも備えている。――木村榮一 ガルシア=マルケス初心者にうってつけの入門書ともいえるのが、本書『エレンディラ』であろう。――松本健二 【目次】 大きな翼のある、ひどく年取った男 失われた時の海 この世でいちばん美しい水死人 愛の彼方の変わることなき死 幽霊船の最後の航海 奇跡の行商人、善人のブラカマン 無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語 訳者あとがき 木村榮一 余談ながら――新版あとがき 木村榮一 解説 松本健二
  • シェイクスピアの記憶

    シェイクスピアの記憶

    小説・文芸

    3.5
    1巻693円 (税込)
    分身,夢,不死,記憶などのテーマが,先行諸作品とは異なるかたちで変奏される,端正で緊密な文体によるボルヘス最後の短篇集.本邦初訳の表題作のほか,「一九八三年八月二十五日」「青い虎」「パラケルススの薔薇」を収録.二十世紀文学の巨匠が後世にのこしてくれた,躊躇なく《ボルヘスの遺言》とよぶべき四つの珠玉.

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  • ブロディーの報告書

    ブロディーの報告書

    小説・文芸

    3.4
    1巻715円 (税込)
    「鬼面ひとを脅かすようなバロック的なスタイルは捨て……やっと自分の声を見いだしえた」ボルヘス後期の代表作。未開部族ヤフー族の世界をラテン語で記した宣教師の手記の翻訳という構えの表題作のほかに、十九世紀末から二十世紀初頭のアルゼンチンを舞台にした直截的でリアリスティックな短篇11篇を収める。 1970年刊。
  • 詩という仕事について

    詩という仕事について

    ビジネス・実用

    4.6
    1巻792円 (税込)
    20世紀文学の巨人ボルヘスによる知的刺激に満ちた文学入門。誰もが知っている古今東西の名著・名作を例にあげ、物語の起源、メタファーの使われ方の歴史と実際、そして詩の翻訳についてなど、フィクションの本質をめぐる議論を分かりやすい言葉で展開する。ハーヴァード大学チャールズ・エリオット・ノートン詩学講義(1967-68)の全記録。

ユーザーレビュー

  • エレンディラ 新版

    Posted by ブクログ

    『百年の孤独』でガルシア=マルケスのファンになったが、『予告された殺人の記録』で宙ぶらりんになった。『予告された〜』は時系列がややこしいので、面白くなるのは二度目からではないかと勝手に思っている。

    本書は期待していた以上にガルシア=マルケスの持ち味が凝縮されていて幸せな読書体験だった。
    本作で短編は初めてだが、人を食ったようなクセの強い世界観に、さっきから何を言ってるんだと笑ってしまう。ずっと聴いていたい世界一のホラ話。

    ガルシア=マルケスの文章は、迷信が迷信と呼ばれる以前、嘘と本当が科学によって分けられる前の時代に物語が持っていた「魔力」を現代に伝えてくれる。あらゆるものが細かく分類されていく現代において、枠を壊すのでも、はみ出すのでもない、本来のシームレスな関係を取り戻すこの試みは、ますます魔術的な魅力を持ってその輝きを増しているように思う。

    本書と同時並行してウェイリー版の『源氏物語』を読んでいるのだが、こちらは実際に魔術が生きている時代の物語であり、祈祷や占星術が生活の一部として機能しながら、高度な学問として扱われている。読んでいて思うのは、昔の人々は呪い(まじない)によって理由のないことに理由を持たせることで、心に溜まる不満を発散していたのだ。星の位置を見て帰る方角を占うことで、安心を得ていたのだと思う。

    日常的に占うことのない現代では、理由のないことは心の中で溜まり続けて不安を増長させる。例えば人間関係に答えは無いので現代ではただ我慢するしか無いが、占いがあれば我慢するにせよ悩む必要がなくなる。文明が発展してある程度の生活の安全が保証されれば、余計な不安は精神に悪影響を及ぼすので、生活に占いを用いることは理にかなっているのだ。

    なんだか『源氏物語』の感想になってしまったが、本書の語り口は理屈抜きで精神に直接訴えかける力を持っていると思う。あと、マルケスは話が抜群に面白い。魔術抜きで普通に書いても悪魔的に面白い小説を書く人だと思う。めちゃくちゃ笑いました。
    本作はちょうど『百年〜』と『族長の秋』の間に制作されたらしいので、次はいよいよ『族長の秋』を読もうと思います。

    0
    2026年07月24日
  • 詩という仕事について

    Posted by ブクログ

    読んでよかった。そして、再読すると思う。
    詩というものが何か、について明確な答えは示されていない。それでもボルヘスが抱く詩への想いを、直線的というか曲線的?何と言えば良いのか、、好きに筆を運んでいるように見えたけど、最後の最後に上から見たら何かの形に見えるみたいな。

    小学校低学年から詩については習うわけだけど、理解できない、どう読んだらいいかわからなくてこの歳まで来てしまった。
    暗喩などのテクニック的な話もあり、いやいや意味なんてないんだよ/わからなくてもいいんだよという話もあり。
    もっと気軽に、楽しんで、でも深く入り込んで詩を読んでみようと思った。

    私のような消費者でなく、創作者が読んだ方が気づきが多いんだろうなと思うなど。

    0
    2025年12月15日
  • 詩という仕事について

    Posted by ブクログ

    ボルヘスの思うところの、「詩」へ関わり方が簡潔に5回の講義で話されている。
    最後の章は本当に感動した。
    結局は、言葉というものは読む人や書く人それぞれの生き方に沿っていくものなんだなと。
    インドの人たちの歴史への捉え方も面白かった。
    言葉や時の流れ、過去と未来、現代といった空気のような存在で考えもしなかった事について、この本を読む前と後ではガラッとひっくり返された気分です。驚きの講義。

    0
    2025年08月26日
  • シェイクスピアの記憶

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「一九八三年八月二十五日」
    唐突に読み終わって、あまりに痺れた。
    自分で自分に対面し、未来を知り、今が終わり、唐突に次が開く?!。なんという物語だ。

    「青い虎」
    うわぁ!!!!ハッピーエンドじゃない。ハッピーそうで、この世の条理を背負う不条理がある。

    「パラケルススの薔薇」
    科学の失礼さ。物語の必定さ。楽しさ。
    なんかこういうの読むとすごすぎてため息が出るわ。

    「シェイクスピアの記憶」
    そこまでして求めたものをそんな風に投げやりに明け渡してしまうのか。

    0
    2025年07月02日
  • 詩という仕事について

    Posted by ブクログ

    隠喩にこそ言語の本質があるとでもいうように、その働きを矯めつ眇めつし見極めようとする。また物語の機能の根源には歴史性があるという風に、古典に幾度となく立ち返る。

    謎を提示する、と本人の言うとおり、議論は明晰ではあるけれどクリアカットな結論に落とし込むためになされてはおらず、一読して理解した気にはなれなかった。

    紹介される英語の詩がどれも素人目にも美しい

    0
    2023年03月19日

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