配信予定・最新刊

作品一覧

  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~
    4.3
    1巻682円 (税込)
    文庫本で東大からの学力。伝説授業の真実。 橋本武、現在100歳。戦後、公立校のすべり止めだった灘校で、文庫本『銀の匙』だけを3年間かけて読むという空前絶後の授業を始める。明治の虚弱な少年の成長物語を、横道にそれながら丁寧に追体験していく。五感や季節感を大切にしながら進められる橋本の授業は、生徒の興味でどこまでも脱線していき、子どもたちは自分や友人の“個性”に気づく。一学年200人の中高一貫。6年間を繰り上がりで一教科一教師担当制の灘校で、橋本の『銀の匙』授業を受けられたのは30年間でわずか1000人。そして『銀の匙』授業3巡目の昭和43年卒業組は「私立初の東大合格者日本一」に。実社会でも旺盛な好奇心で、教科書なき道を切り開いていく彼ら。現在の東大総長、副総長、最高裁事務総長、弁護士連合会事務総長、神奈川県知事など、各界の頂点が“銀の匙の同級生”である。「燃え尽きない一生学び続ける好奇心」を授けた伝説授業を、橋本自身と教え子たちへの1年間の及ぶ取材から解析し、スロウリーディング・ブームの火付け役となった感動のノンフィクションが文庫化。(2012年10月発行作品)
  • 現場から考える 国語教育が危ない! 「実用重視」と「読解力」
    4.0
    1巻748円 (税込)
    変化する社会の中で生きていくのに必要な力を付けるための教育改革は,国語教育に何をもたらしたのか? 「PISA型学力」にも合致した基本方針である新たな学習指導要領が「文学観が狭い」「実用性の偏重」と批判されてから数年が経ち,現場はどうなったのか.中学,高校,大学で幅広い実地経験をもつ教育者二人が問題提起.

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  • 樋口一葉赤貧日記
    4.0
    貧乏なのに、紙幣の顔。生まれは裕福、晩年は借金三昧。いくら稼ぎ、いくら借り、何を買い、何を思ったのか?金銭事情で読み解く、日本初の女性職業作家の新しい姿。
  • 生きるために読む 死の名言
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    歴史に名を刻んだ「あの人」は、いかに生き、何を考え、どう死んだのか。 明るくはない。 でも、ふしぎと力がわいてくる。 作家・芸術家・思想家・起業家・学者……。生き様の数だけ、名言がある!
  • 漱石と猫の気ままな幸福論
    3.0
    1巻630円 (税込)
    他人の目を気にせず、自由気ままに――「猫」のように生きてみたい。そう思ってはいても、上手くいかない現実に、日々鬱々としていませんか? 私たちと同じように、自分の筋を通すことに腐心し、しなやかに生きることを目指したのが、明治の文豪・夏目漱石でした。本書は、著書や書簡、日記などに遺された漱石のことばを、“自分らしく生きる幸福”という視点で読み解き、著者独自の解説を加えた、今までにない名言集。明治という日本はじまって以来の激動の時代に、東大教授の肩書を捨て、作家という道を選んだ漱石に、誰にも媚びない「猫」のような人生観を学びましょう! 漱石文学初心者もファンも楽しめる、歿後100年に読みたい一冊。【内容例】●淋しさをさらけだす。――『こころ』●まっすぐな喧嘩をしてみる。――『坊っちゃん』●そのままの自分で生きる。――『それから』●変えられないなら自分が変わる。――『吾輩は猫である』

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  • 読む技法 詩から法律まで、論理的に正しく理解する
    NEW
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    あふれる情報の中で時間に追われ、なおかつプレゼン能力が重視される昨今、読むという行為が疎かになっていないだろうか。本来、書き手の意図を正しく汲み取れて、初めて議論や思索は成り立つのに。本書は解釈学、構造主義、ナラトロジーなど、西欧で発展した読む技法を紹介。詩、小説から評論、法律まで多様なテクストを例示し、技法を応用して読み解く。より深い読解力を身につけたい読者のための、実践的な入門書。 はじめに 「読めたつもり」の危うさ 序 章 「読解力の教室」開講の目的と意義 読解力とは何か/さまざまなレベルの暗黙知/暗黙知を自覚する/前提としての文化的コンテクスト/日本語と「論理」/西洋で発展した読む技法/速読・多読は役に立つのか/文学はむしろ実用的 第一講 自己解体としての読書 〈地平の融合〉-- 村上陽一郎「自己の解体と変革」を読む 「読む」意義はどのように変容してきたか/地平の融合/評論の基本構造/結論を先に押さえる/村上陽一郎「自己の解体と変革」を読む/文章から骨組みを抜き出す/「喜ばしき学問」とは/まとめと発展 第二講 論理は書き手の意図を探るために 〈法的解釈〉-- 日本国憲法を読む 法解釈の理論はなぜ役立つのか/法令用語ならではの特徴/法令の「及び」「並びに」「かつ」はどう違うのか/法体系の構造化/文理解釈と論理解釈/論理解釈の種類/同性婚に関する法廷の憲法解釈/まとめと発展 第三講 読みの可能性を広げる〈精読・注釈〉--岡倉天心『茶の本』を読む 「馬鹿」は罵倒のことばなのか/注釈をつけながら読む/1 文彩(レトリック)/2 アイロニー/3 引用/4 時代状況/5 土地の刻印/まとめと発展 第四講 同じテーマや同じ書き手を比較する〈テクストの横断〉-- 佐藤春夫「愚者の死」と与謝野鉄幹「誠之助の死」を読む テクスト論の現在/同じテーマをめぐるテクスト1 「愚者の死」/同じテーマをめぐるテクスト2「誠之助の死」/伝記的読解/書き手の意図に辿りつくために/同じ書き手によるテクスト1「レーダーホーゼン」/同じ書き手によるテクスト2「風の歌を聴け」/まとめと発展 第五講 作者や歴史を超える思想〈構造主義〉--芥川龍之介「蜜柑」と梶井基次郎「檸檬」を読む ソシュールの一般言語学/構造主義と文学/小説の構造=筋/共通構造を抽出する/「構造」の意義/色彩の物語としての「蜜柑」/「蜜柑」に秘められた複雑な構造/「檸檬」の文学性/まとめと発展 第六講 語っている/聴いているのは誰?〈ナラトロジー〉--芥川龍之介「藪の中」を読む ナラトロジーとは何か/1 時間/2 叙法/3 態/オースティンの言語行為論/芥川最大の「問題」作/比較断章法 藪の中の論点整理/解消されない齟齬/ナラトロジー 藪の中へ/「藪の中」のリアリズム/傍証としての言語行為論/傍証としての伝記的読解/まとめと発展 第七講 味読のための堂々めぐり〈解釈学的循環〉--神吉拓郎「ブラックバス」を読む 「循環」と呼ばれる理由/なぜ繰り返し読む必要があるのか/深く読むために通る道/神吉拓郎「ブラックバス」を読む/「ブラックバス」のミステリ構造/タイトルの意味/まとめと発展 最終講 声なき声に耳を澄ます--宇野邦一『反歴史論』を読む 難解なテクストに挑戦する/中島敦「文字禍」の注釈/問題を正確に捉える/主張を先取りする/歴史と歴史学/歴史と記憶/闘争の場としての歴史学/歴史と自由/ナポレオンをめぐって/歴史の喜びと苦しみと重さと/まとめと発展 おわり

ユーザーレビュー

  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

    Posted by ブクログ

    『銀の匙』という小説を中学の3年間かけてじっくりと読むという授業で、全ての学びの背骨である国語をしっかりと教えた灘校の教師橋本武さんという方をご存知だろうか?私は、サトマイさんのYouTubeで知り、本書を手にしました。最近の世相では効率的に、早いということに価値があるような趣ですが、学びに関してはそれが当てはまらないことが、よくわかります。
    こんな授業を受ける機会があったら、受けてみたいと心の底から思います。
    関連する書籍は他にもあるので、興味のある方は橋本武さんの書籍をぜひお読みください。そして、教材となった『銀の匙』も恥ずかしながら、未読なので私も読みたいと思っています。

    0
    2025年09月04日
  • 樋口一葉赤貧日記

    Posted by ブクログ

    樋口一葉の経済状態が克明に明らかにされている。借金や質入れ、原稿料収入など、時系列でたどられて、非常によくわかった。独自の視点から作られた一年譜は一葉研究の貴重な資料になる。よくここまで調べ上げたなあとおもったら、著者は『樋口一葉詳細年表』の編者でもあると後書きを読んで知り、なるほど、それだけの膨大かつ緻密な調査、研究があればこそと、頷けた。
    樋口一葉の作品に深く感動した者として、一葉がこのような素晴らしい作品を世に残すことができたのは何故なのか、是非とも知りたかった。その期待に十二分に応えてくれた著作だった。
    樋口一葉研究をさらに一歩二歩と前進させた価値ある研究成果、力作だと感動した。

    0
    2024年11月21日
  • 樋口一葉赤貧日記

    Posted by ブクログ

    最後の章を残して返却。買いかな。
    詳細年表(勉誠出版)もあり。
    新刊書店で購入(2023/04/16)

    0
    2023年04月16日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

    Posted by ブクログ


    これ、今のところ、2020年No.1です。
    灘高の国語教師がいかにして、教材研究をして、生徒と対話をしてきたか。
    一冊の文庫本を中学校の3年かけて読みます。単語ひとつへの手間ひまのかけ方、結果が出なかった時の覚悟-。
    著者の筆力も高く、久しぶりに本でこころか震えました。

    「私立初の東大合格者日本一」を出した、
    矜持と美学。

    “なんとなくわかった”では済まさないし、勉強は受験のためのテクニック攻略じゃないし、すぐ役立つことはすぐに使えなくなるということを、多感な時期に感じてもらえる授業力が素晴らしかったです。素晴らしいという言葉じゃ、足りないくらい。

    今、テレビで頻繁にお見かけ

    1
    2020年04月23日
  • 奇跡の教室 エチ先生と『銀の匙』の子どもたち ~伝説の灘校国語教師・橋本武の流儀~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    公立中学の滑り止めだった私立中学で、「1冊の文庫本を3年間かけて読む」という異例の授業を行った教師がいた。

    その教師の名前は橋本武。
    橋本は「銀の匙」という文庫本を興味がある部分で横道にそれながら、主人公の少年時代を追体験していく授業を展開する。
    駄菓子屋のシーンで実際に駄菓子を食べながら朗読、凧揚げのシーンで1から凧を作って揚げる。
    生徒たちは体験を通じてスローペースで物語に没入し、楽しみながら学んでいく。
    そんな異例の授業は、カリキュラムや効率重視の現在の国語教育へのアンチテーゼにも見えて非常に面白い。

    教え子たちは皆、学ぶ力の背骨となっているのが橋本の授業だと語る。
    様々な事象に興味

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    2018年09月03日

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