作品一覧

  • したがるオスと嫌がるメスの生物学 昆虫学者が明かす「愛」の限界
    4.3
    1巻748円 (税込)
    近年、世界中で新発見が相次ぎ、進化生物学界で論文が急増中のテーマ「性的対立」。この分野の国内第一人者である昆虫学者が、四半世紀以上の長きにわたる自身の研究成果を紹介しながら、進化生物学の初歩から驚きの最新知見までを明らかにする。より多くの精子をより効率的にばら撒きたいオスと、より質の良い精子を厳選したいメス。そんな繁殖戦略の違いによって生じる「性的対立」と「対抗進化」の世界を、著者は昆虫学の目で問い直す。受精、つまり「愛の成就」に最も重要な決まり手とは何か。われわれ人類の求愛行動への示唆にも富んだ、目からうろこが落ちる一冊。 【目次】はじめに/第1章 ドーパミンが生き方と求愛を決める/第2章 がんばるオス/第3章 オスががんばるとメスはどうなってしまうのか?/第4章 そして「性的対立」が生じる/第5章 愛の最終決定権を握っているのはメスである/第6章 愛はタイミングで決まる/第7章 オスとメスの決別/終章 性的対立とは何か?/おわりに/参考文献
  • 恋するオスが進化する
    4.3
    1巻814円 (税込)
    オスとメスとでこんなに違う「セックス」の意味! 愛し合って子を育てるなんて建前もなんのその、安いコストで作った精子を撒きたいオスと、限られた卵子になるべく優秀な精子をつなげたいメスのあいだで巻き起こる「性的対立」の悲喜劇。なぜセックスに振り回されるのは男なのか、「女は敵」と思うのか、進化論で納得できる一冊。
  • 特殊害虫から日本を救え
    4.2
    日本の食を守るための、 想像を絶する戦いの記録。 数十年前まで、九州以北では南西諸島で採れる農作物の多くを食べることができなかった。 当時、ウリ類や熱帯果樹をむさぼり食う“特殊害虫”が蔓延し、法律でこれら作物の移動が禁止されていたのだ。 それが今、ゴーヤやマンゴーが日本全国の食卓に並ぶようになったのは、 害虫根絶に人生をかけた現地職員の、想像を絶する戦いがあったからだ。 本書は、根絶事業に自ら携わり、死闘の現場を間近で見てきた現役昆虫学者による奮闘の記録である。 日本の食を支えた名もなき戦士たちの、努力と情熱と執念をぜひ知ってもらいたい。
  • 「死んだふり」で生きのびる 生き物たちの奇妙な戦略
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    天敵から逃れるために動きを止めて「死んだふり」.でもそれ,意味あるの?ーー誰もが疑問に思いつつ誰も答えることのできなかった難問に,昆虫学者が立ち向かう.本当に生き残りやすくなる?すぐ死んだふりする虫はモテない上にストレスに弱い!?起き上がるタイミングはどう決める?謎多き行動を熱量高く掘り下げる,国内初の入門書.

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  • 「先送り」は生物学的に正しい 究極の生き残る技術
    3.5
    1巻770円 (税込)
    先送り、死んだふり、パラサイト……ビジネスマンとして不道徳な行動は、科学的に正しい生存戦略。目からウロコの「生き残りの技術」。
  • 世界自然遺産やんばる 希少生物の宝庫・沖縄島北部
    -
    沖縄本島中北部にあたるやんばるは、世界的にも珍しい湿潤な亜熱帯雨林だ。世界自然遺産に登録されることが濃厚とされている。やんばる写真の第一人者である写真家と、生物の進化理論を一般に説く手腕で名高い生物学者がタッグを組み、ユニークな生物を紹介。

ユーザーレビュー

  • 「死んだふり」で生きのびる 生き物たちの奇妙な戦略

    Posted by ブクログ

    擬死行動をめぐる謎解き。その研究の展開に胸躍る。
    ファーブルが『昆虫記』のなかで1章を割いているヒョウタンゴミムシダマシの「死んだふり」。被食を避けて生き延びるための戦略という予想はなんとなくつく。しかし、ファーブルはいろいろ実験をしてみたが、決定的な結論を得ることはできなかった。
    個体差が大きかったのかもしれない。そう考えた著者は、同じように擬死するコクヌストモドキを用いて、この行動が顕著な個体とそうでない個体をそれぞれ掛け合わせ、ロングとショートの系統を作り上げる。ここから研究は大きく展開する。擬死行動とほかの行動特性のトレードオフの研究、擬死行動に関与する神経伝達物質の特定、2系統のDN

    0
    2025年05月04日
  • 特殊害虫から日本を救え

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    使命感と熱意と緻密さによって、地域の農業に安寧をもたらしてきたことが書かれている。また、いま、特殊害虫への対応の体制維持にとって、大きな課題があることに警鐘が鳴らされている。社会を支えている人たちの中には、日ごろ目につかないところにいるエキスパートがいるということを、改めて感じた。

    0
    2024年08月06日
  • 特殊害虫から日本を救え

    Posted by ブクログ

    基本的にはミカンコバエ、ミバエ、アリモドキゾウムシなどの話である。放射線の力を使って不妊化した成虫を放つことで、個体数を減らしていくという、農学部ならよく知っている手法がメインだが、間違ってマーカーの取れた個体をカウントしてしまっていたという苦労などもあり、根絶は容易ではないことがよくわかる。生命とは実に不思議な厄介な相手だと実感する。この根絶作戦がなければ、沖縄の作物を我々が普通に手にすることもなかったのだ。農学部の静かな熱い戦いの物語を読みたい人向けだ。

    0
    2024年06月04日
  • 「死んだふり」で生きのびる 生き物たちの奇妙な戦略

    Posted by ブクログ

    意外と深い死んだふり。
    研究戦略と実験方法は面白い。
    誰もがやらないテーマを見つけて研究するところは見習わないといけない。

    0
    2024年05月11日
  • 「死んだふり」で生きのびる 生き物たちの奇妙な戦略

    Posted by ブクログ

    アリモドキゾウムシとハエトリグモという身近な昆虫を選び実験を行い、海外の論文に投稿する、というプロセスが丁寧に書かれている。
     生物学を専攻する教育養成系大学の学生にとっては、まず読んでみるといい。さらに小中高の教員にとっても、児童生徒に生物の実験を行うことの基本を教えるいい参考となるであろうと思われる。

    0
    2023年11月12日

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