作品一覧

  • 花の嵐(上・下合冊版)~小説 小佐野賢治~
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    戦時中、そして終戦直後の混乱期を抜群(ばつぐん)の商才で乗り切り、蓄財に成功した小佐野賢治。箱根の強羅(ごうら)ホテルの買収や、ボロ会社の立直しに発揮する手腕の数々。東急電鉄のオーナー五島慶太(ごとうけいた)や田中角栄との出会いなど波乱(はらん)の生涯を描く大作。
  • 太く短かく【合本版】1
    完結
    -
    全2巻990円 (税込)
    胆力を唯一の武器に義理と人情の男の世界を駆け抜ける男・野呂半三。 博打と任侠の世界で生きる太く短かく一瞬の火花のような生涯を送る!! 『太く短かく』が合本版として登場! ※こちらの作品は過去に他出版社様より配信していた内容と同様になります。 重複購入にはお気を付けください
  • 小説 兜町
    3.5
    1巻946円 (税込)
    魚のブローカーから一転して興業証券への再入社。37歳の山鹿悌司の転身は、「兜町最後の相場師」へのスタートとなった。入社から2年後、株式市況の悪いなか、新設された投資信託販売特別班長の1人に山鹿は抜擢された。まったくの素人にもかかわらず、独自の発想と勘で金融機関から大口の注文を集めた山鹿は、たちまち兜町で頭角をあらわしていく――。相場を生き抜いた男の、波乱万丈の半生を描いた経済小説の金字塔!
  • 不敵な男(上・下合冊版)
    -
    1巻880円 (税込)
    石川豊太(いしかわぶんた)は山羊(やぎ)を相手に自慰(じい)にふけるうち、急所を蹴られて巨根(きょこん)の持ち主となる。人生何が幸いするかわからない。女にもてた。苦学の末、弁護士になり、その間に覚えた経済のカラクリと勘のよさで、次々と事業を成功させていった。実力をつけた豊太は、銀座に次々とバー・ビルを建設した。やがて豊太は、企業規模を拡大するため、鉄道やゴルフ場経営にも乗り出すが……。
  • 処刑教師
    -
    1巻880円 (税込)
    東京・荒川区の中学で、生徒がいじめの果てに自殺。担任の笠原道夫は、同僚の小川詩子の力を借りながら、原因の究明をつづけた……。「卒業式の日に処刑する」クラス有志による教師処刑宣告。やがて笠原は行方不明となり、それと前後して、いじめの四人組が一人ずつ殺されていく。――教育の荒廃と少年非行の現状を、鮮やかに浮き彫りにした、社会性豊かな問題作。
  • 公開株殺人事件
    -
    1巻880円 (税込)
    先端技術で超優良企業にのし上がったモリオ精機の常任監査役・原田省吾が不可解な死を遂げた。若い後妻の也寸子、彼女より歳上の娘・純子と良子。相続する遺産はなんと九十九億円だった! 金融資本による会社乗取り、社長追放劇、人間の欲望と煩悩……策謀渦巻く株の世界を、第一人者が書下ろした企業推理の決定版!
  • 頭 取 室
    -
    1巻880円 (税込)
    東京・赤坂のホテルで、山城幹夫は新しい〃獲物〃である女子行員を待っていた。彼にとって女は、出世欲をそそる刺激剤にすぎない。山城は業界でも五指に入る勧業相互銀行の専務である。だが、殿村頭取は、山城を後継者から外そうと画策する……。銀行界を舞台に、男の野心を迫真の筆致で描く企業小説の白眉!
  • 最高機密(電子復刻版)
    -
    1巻825円 (税込)
    総合電機メーカー武蔵電機製作所の新課長・立川範夫は、取引先の営業部長・矢野晶一と帰宅の途中、ライトを消した車に襲われた。矢野ははねられて死亡するが、夫の変死を知らされた矢野の妻・恵子は何ら動じないのだ……。立川には他人の恨みを買う覚えは全くないのだが、飼犬が毒殺され、かつての仲間が死体で発見される!? 大企業の若きエリートの周辺で続発する謎の殺人事件の真相を追う長編推理。

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  • 逆転の歯車
    5.0
    1巻770円 (税込)
    航空機疑惑のため国会の証人喚問に立たされた井関弘志は放心状態にあった。糾弾を受けるなか、総合商社・山紅の専務取締役まで翔け昇った自分の半生をふと振り返っていた。入社十年目の春に到来した一大チャンス……。航空機疑惑の渦中で翻弄されるエリート商社マンの栄光と挫折を鋭く抉った、長編企業小説の衝撃作!
  • 財界重鎮
    -
    1巻770円 (税込)
    私鉄、デパート、ホテル業など巨大な大和(やまと)グループの総帥・遠山慶一郎には、二年後、経友会代表幹事、つまり財界重鎮の椅子が待っていた。しかし彼の次男がつぎつぎに起こす問題が……。(表題作) 謎に満ちた殺人事件や、複雑にからみあった経済社会を描きながら、現代に生きる人間たちの姿を鮮烈に写しとった傑作小説集。
  • 大物 相場師の巻
    1.0
    1巻770円 (税込)
    十三人兄弟のちょうど真ん中。菅原忠は、九州の片田舎から、弁護士になるという大望を抱いて上京した。とりあえず警官になった彼は、ひょんなことから米店の一人娘と結婚する羽目に。“大金を儲ける”ことに目標変更。時は日本経済大激動の昭和22年。勉強家で、動物的な勝負カンの持ち主の彼は、相場師としてたちまち名を成してゆく。痛快無比の企業成功小説(ビジネス・サクセス・ストーリー)。
  • 秘密な事情
    -
    1巻770円 (税込)
    公正取引委員会の立入り調査で、その大手家電メーカーはマスコミの袋叩きに遭った。会社にとって初めて遭遇する批判であった。…オーナーの命を受けた広報マン・堀川陽一郎は、社の暗黒面をのぞく結果となった。そして、自らの足許が崩れゆくのを知りつつも、社のイメージを守るため、裏工作に徹した。大企業の暗部を守る中堅管理職の苦悩を、赤裸々に描いた傑作。
  • 女 重 役
    -
    1巻770円 (税込)
    二十八歳の加納市子は、職業人として生きたいという強い意志から、〃女〃〃年齢〃というハンデを乗り越え、老舗・第一屋百貨店に入社した。持ち前の粘り強さで周囲の信頼を得て活躍、取締役広報室長のポストについた。しかし、ここで社内を揺るがす難問が! 男尊女卑のビジネス界で、見事頭角を現わした女性の鮮烈な生き様!
  • 極秘指令
    -
    1巻770円 (税込)
    米国最大の自動車会社と資本提携し、経営再建を図る共立自動車に、生き残る道はあるのか? ワンマン社長が病いに倒れるや、社内外には不穏な気配が漂った。 貿易摩擦、国際資本の圧力、権力の座をめぐってしのぎを削る企業戦士たち。 自動車メーカーの内幕を描き切った企業小説の傑作!
  • 闘いへの執着
    -
    1巻770円 (税込)
    笹沼金一郎は、一代で日本最大の製パンメーカーを築きあげた。今は心臓病で倒れ、療養生活を送っているものの、社の業績は順風満帆であった。しかし、実弟の副社長を中心とする造反グループが、金一郎を窮地に追い込んだ! 乗っ取り劇を背景に、男たちの熾烈な争いと、愛憎の人間ドラマをみごとに描く企業小説の傑作!
  • 乗 取 り
    4.0
    1巻770円 (税込)
    「どうしておれに……」スワン油脂工業社長室主査の緒方孝也は、上司の密命を受け、土曜の夜、トラックを走らせていた。これが巧妙な謀略、ユダヤ資本によるM&A(企業買収)の発端であった。孝也の不倫の相手・佐和子の行動にも謎が? 〈表題作〉――現代資本主義の非情と、男の熱い人生をダイナミックに描いた傑作集。
  • 大物(第二部 独眼流の巻)
    -
    1巻770円 (税込)
    〃大物への道〃を目指し、忠は社員わずか三人の紅葉川証券で、兜町人生のスタートを切った。彼のはる株はおもしろいように当たり、〃独眼流〃を名乗って「株式新聞」に書く予想記事も、たちまち兜町の名物となった。酒、女と、男の修行を積む忠に、大物にのし上がるチャンスが来た! 昭和25年朝鮮戦争勃発。売りか、買いか。独眼流、勝負のときである!
  • 名門企業
    -
    1巻748円 (税込)
    年商四千億円を誇る業界トップの安田製薬。会長の安田真一郎は、創業二百年を機に、副社長である息子・徹雄を社長に就任させようとしていた。しかし、その徹雄が急死してしまう。あまりの突然の死に疑問を抱き、真相をつきとめようとする真一郎、しかしその前に突きつけられたのは、名門を揺るがす遠い過去のスキャンダルだった――。表題作をはじめ、十編の傑作短編を収録。
  • 機密文書
    -
    1巻704円 (税込)
    臨時雇いの女性社員に、ふとしたきっかけでのめりこみ、あげくの果てに、会社憎さに機密文書を漏えいする中年ノンキャリアの屈折した心情を描く表題作ほか、薬害問題に悩む製薬会社の弱みにつけこみ、株のカラ売りで一儲けを企む男女の愛憎を描く「悪念の剣」、余命一年の胃癌だと思い込んだ真面目一方の銀行員が、サラリーマンの保身のための習性を崩し、新聞社に情報を流してまで正義をとおそうとするが皮肉な結果を招く「癌の斧」など、企業社会の様々な人間ドラマをリアルにとらえた傑作小説集。
  • 末席重役
    -
    1巻704円 (税込)
    生糸業界の名門企業で、取締役企画部長というお情けの重役ポストにある男が、任期切れ直前、色と欲の二股をかけた人生最後の勝負に賭ける。会社の含み資産に目をつけた香港の仕手筋の株買い占めに便乗して、自社株の思惑買いに出た。しかし最後に思わぬ皮肉な結末が待ちうけている――。表題作の株式がらみの企業小説をはじめ、企業に生きる人間が遭遇する重要な岐路をさまざまに描き、現代に生きる我々に示唆をあたえる傑作企業小説集。
  • 直訴
    3.5
    1巻704円 (税込)
    東邦事務器商事のセールスマン宮本は、一人の女性をめぐり、そして課長の椅子を狙って同期入社の五十嵐と熾烈な売上げ争いを繰り広げていた。ふとしたことから、五十嵐と上司の不正の証拠を掴んだ彼は、悩んだ末、社長に直訴状を書き送るが――。表題作「直訴」ほか傑作企業小説五篇を収録。
  • 追われる男
    4.0
    1巻704円 (税込)
    プレハブ住宅の中国進出の賭けに出た住宅メーカー社長の挫折から、戦後日本経済の縮図を浮き彫りにした長編小説。
  • 官能文学電子選集 清水一行『会社の女』
    -
    1巻660円 (税込)
    食品会社の課長・宮地は妻子持ちの地味な44歳。ひょんなことから20歳以上年の離れた社内の部下と関係を持ってしまったことから心は千々に乱れていく・・・・・・。 食品会社の調査課長である宮地孝雄は44歳、妻と2人の子どもを持つごく平凡なサラリーマンだ。身長も162センチの痩せ型で最近は頭に白いものが目立つようになってきた。真面目さが取り柄のような宮地だが、唯一の楽しみは月に1~2度行きつけのバーで若い女性客を眺めることだった。その日もビールの小瓶を2本空けて、店を出ようとしたところ入れ違いに入ってきた若い女に声をかけられた。赤っぽいセミロングな髪の毛、色白で丸顔、はっとするほど目が大きい。短いスカートから、半ばむき出しにした形のいい太腿がのぞいている。気を取られていると彼女が言った。「課長さん・・・・・・」 彼女は同じ会社の文書課に勤める岡本汐美だった。年は20歳以上も離れている。バーで杯を交わして店を出ると汐美は積極的になり、宮地をラブホテルに誘う。そして宮地も夢中になって若い汐美の体を貪った。宮地は、この数年来、味わったことがないくらいの、まさに目のくらむような快感だった。その日から、すっかり宮地は汐美の虜となってしまう。暇さえあれば、汐美を誘うようになるが、あれほど積極的だった汐美はつれなく断り続ける。宮地は責任を取って、妻子を捨ててもいいとまで考え込んでしまうが、一方の汐美は迷惑そうな顔をするばかり・・・・・・。真面目過ぎる中年男と遊び慣れた若い女の考え方はどんどんすれ違っていく。表題作含め6作の短編集。
  • 官能文学電子選集 清水一行『SEXコンサルタント』
    -
    1巻660円 (税込)
    姫島羊祐は31歳でSEXコンサルタントのアシスタントとして活躍中。クライアントをはじめとした女性たちからの誘惑がひっきりなしなのだが・・・・。 多忙な院長に代わり、獅子奮迅の活躍をするSEXコンサルタントのアシスタントである羊祐の仕事は、他人の悩みを聞き、解消してやることだ。ところが彼は175センチの長身に加え、イチモツは円周14センチとかなり太い。そんなこともあり、クライアントの女性相談者や行きずりの若い女、院長夫人にその姪である看護師のみつ子とひっきりなしに誘惑の声がかかる。時にはカウンセラーを受けに来た若夫婦に頼まれて、ラブホテルに入っての「診察」なんてことも・・・・。とにかく欲求不満な女たちの要求が激しくてモテて仕方ないのだが、一戦交えた後に女たちはこぞって不満な顔をする。そう、羊祐のものは円周こそ大きいが長さが足りなかったのである。短小コンプレックスを抱えた男の、珍無類の奮闘を描く経済小説の名手・清水一行によるエロティックコメディー。
  • 官能文学電子選集 清水一行『姦触時代』
    -
    1巻660円 (税込)
    鍬原は銀行員。上司の命令で預金獲得のノルマを達成するために、有閑マダムたちの性の欲求を満たすことに・・・・・・。 鍬原賴三(らいさん)は京王銀行中野支店の預金係副長。33歳、独身。身長179センチ、体重79キロの頑丈な体つきに好色な女たちは舌なめずりするほどだ。上司の命令で預金獲得のノルマが課せられているのだが、よりによってかつて鍬原が担当していた団地の有閑マダムたちが集団で定期預金を解約すると騒ぎ始めた。それを阻止するために身体を張った「営業」に精を出すことになる。「レターフレンド」という呼び名の“マン拓交信”など奇想天外なものばかり。さらに艶福家の父親に複数の愛人がいたのだが、そのうちの一人である銀美には父に内緒で高校生のときに筆下ろしをしてもらった経験を持つ。そして十数年後、今度は銀美の娘・佳津子が「1000万円預けてもいい」と言い出しついに関係を持つことになる。つまり親子どんぶりだ。この他にも、銀行の同僚の美人妻を寝取ったり、父親の別の愛人から「便秘解消のため」にセックスをせがまれるなど、まさにパンツを穿く暇がないほどの享楽人生を送るのだった。城山三郎や高杉良と並ぶ経済小説の大家が官能小説に挑んだ意欲作。
  • 情報銘柄
    -
    1巻660円 (税込)
    正確な株式銘柄情報に、自分の誇りを感じている佐川にとって、最近は、憂鬱の連続であった。勤め先である<週刊東京情報>に書いている彼の推奨銘柄が、外れ続けているのだ。失意の佐川は、しかしある日、耳寄りな情報を得た。河松製作所に中共から、大量のブルドーザーの発注があったという。佐川はこの情報に、情報屋としての誇りの全てを賭けた。推奨原稿を書く一方、借金して河松を20万株買い込んだのである。……兜町に生きる男の栄光と悲哀を描く標題作のほか、苛烈なビジネス戦争の実態を生々しく描く異色企業小説3篇を収録。
  • 女拓物語
    -
    1巻660円 (税込)
    堂堀不動産の独身社長・堂堀進六は、男盛りの36歳。生まれは群馬県の貧農の六男坊だが、中学卒後、すぐ上京。兜町の証券会社の小僧をふりだしに、たちまち株で2億円のボロ儲けをして独立した。金には強いが滅法女にヨワイ進六は、自ら「風俗研究科」と称して、女の拓本蒐集を男子一生の悲願とする。東名高速をぶっとばす車の中でのホステスとのカーセックス、全共斗女子大生との同志的「結合」、さては、ガラスの床に座って用をたす女を見上げる猟奇的女研究など……。一盗二卑に徹することを色道修行の信条として、進六は今日も変った女めざして夜の街に出陣する……。
  • 悪の公式
    -
    1巻660円 (税込)
    赤石定造は、香港で人を買った。定価1円。彼はその男に500ポンドの保険をかけ、阿片を吸わせ女を抱かせることによって彼の精力を涸らし、1週間めに殺すことに成功した。保険金で定造は教会を建て、カトリック信者を装いながら、教会を阿片と売春の巣窟に作りあげた。こうして手始めの「銭」を掴んだ定造は、貿易商社を設立して帰朝し、KK赤石を造りあげ、悪の公式、つまり殺人・脱税・不正輸出などなどによって、あくなき「銭」への欲望を果していく。しかし「悪の公式」は、やはり万能の公式ではない……。「銭」を得るために手段を選ばぬ資本主義の公式を鋭くあばく、長編悪漢小説。
  • 買占め
    -
    1巻660円 (税込)
    山協証券営業部長の美川道三は、熱海の旅館業者・大林、山県たちと組んで、北千住に工場をもつ東部ゴムの株の買い集めに狂奔した――。減配をうわさされるような業績のふるわない不良会社の株を、なぜ、美川たち一派は買いまくっていったのであろうか……。地下鉄工事にからむ工場買収で、33億円という大金が手に入るという情報をひそかににぎった大林たちが、東部ゴム乗っ取りのための株集めの先鋒として、美川をもひきこんだのであったが……。資本主義の裏側に仕組まれた巨大企業の利潤追求のカラクリに敢然と挑戦する、一匹狼の物語を巧みに描く野心的長編。
  • でめ金挑戦(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    静岡県の片田舎に、石川豊太は呱々の声をあげた。生まれたとたん、とりあげ婆に3本の指を突きつけたという大物である。小学校は開校以来の秀才で通し、村の神童を謳われた。そして豊太も今や17才の春を迎え、あり余る野心と精力を、ひたすら牝山羊を相手の自涜で消化していた。しかし或る日、耳よりな話が転がり込んで来た。小学校の代用教員に採用が決まったのである。教員を踏台に、ゆくゆくは東京に出て行こう。豊太の野望はふくらんだ。――金と女と酒に人生を賭け、なりふり構わず世間をのし渡って行く痛快児を描く、異色の長篇小説! <上下巻>
  • 兜町狼
    -
    1巻660円 (税込)
    三条銀行の頭取・高藤喜七郎は、財閥解体政策によって統制を失っている旧三条財閥を、銀行の主導権の下に復活させることを悲願としている。しかし、三条不動産社長・田淵英造は、高藤に対抗し、不動産の主導権による三条系列再編成を画策する。一方、もと証券取引所守衛・山沢新二郎は、某外国人と組み、三条不動産株の買占め、乗っ取り、さらには東京のド真中・日本橋の租界化を企む。買占めの情報は「とり屋」の栗山に嗅ぎつけられ、事件は影の主役、保守政党政調会長の登場をよぶ。欲望の町・兜町を舞台に、利権を追って浮沈する人間の相をダイナミックに描く長編ロマン!
  • 地場者
    -
    1巻660円 (税込)
    地場者、それは日のあたる証券会社の椅子から振り落とされた一匹狼たちである。大相場師と謳われた亡父の夢のお告げに人生を賭けようとしている神沢、客の株券で思惑を張り1800万円の大穴をあけて悩む隅野。彼らは、喫茶店ナインに集まっては自嘲をくり返し、情報を囁きあうのだ。そこで神沢は資金繰りの秘策を練り、隅野は逃亡を決意した。しかし、所詮は地場者、神沢は空しく高騰を続ける相場を傍観するだけだったし、隅野もこの街の魔力から離れることはできなかった。兜町の影に生きる男たちの生態を生々しく描く「地場者」のほか、企業小説2篇を収録。
  • 花の嵐(上)~小説 小佐野賢治~
    -
    1~2巻660円 (税込)
    戦時中、そして終戦直後の混乱期を抜群(ばつぐん)の商才で乗り切り、蓄財に成功した小佐野賢治に大きな飛躍の機会(チャンス)が訪れた。東急電鉄のオーナー五島慶太(ごとうけいた)との出会いである。五島に勧(すす)められた箱根の強羅(ごうら)ホテルの買収、これが賢治にツキをもたらした。熱海、山中湖に所有のホテルが駐留米軍の休息所に指定され、膨大な家賃が支払われたのだ。賢治は次に運輸事業へ乗り出した。
  • 金まみれのシマ
    -
    1巻660円 (税込)
    大手証券会社を飛び出し、投資顧問会社、実態は新興の仕手グループを主宰している八島に、立花倉庫の総務部長から、保有する自社株を譲ってほしいとの要請があった。同時に正体不明の男からも同様の申し入れがある。その裏には立花倉庫をめぐる激しい会社乗っ取りの策謀が。八島はその渦に、いやおうなく巻きこまれながらも、投資家としての本能をむき出し、地獄と背中合わせの仕手戦の悦楽に身を侵していく……。
  • 影法師
    -
    1巻660円 (税込)
    大手洋酒メーカーの社長が、突然何の関係もないマンションから転落死した。果たして、「自殺」か、「他殺」か?警察の捜査は状況から「自殺」に絞られ、その原因を追求していく。そして、企業トップが関わった事件を隠そうと企業の論理を振りまわす会社関係者の対応や、また典型的な同族企業体質の厚い壁にはばまれながらも、意外な事実が次々に判明し、企業のスキャンダルが露呈してくる……。著者渾身の長篇企業ミステリー
  • 事件屋悠介
    -
    1巻660円 (税込)
    三十坪の部屋に黒皮のソファ、さまざまな娯楽設備を完備した豪華な事務室。これが大洞悠介(おおぼらゆうすけ)の誇るオーロラ商事だ。だが、その業務内容はもっと奇抜だった。汚職情報をネタに汚職の元凶(げんきょう)に喰い込み、その上前(うわまえ)をハネる。悠介は、建設汚職に連座し、勤務先のY県庁を首になった。そして一念発起であみ出した究極の金儲けの秘法が、この仕事だったのだ。快進撃が続くが……?
  • 湿 地 帯
    -
    1巻660円 (税込)
    大同銀行の秘書室副部長・三浦昭二は、政界担当実務、実態は政治献金を政治家に届ける役目を命じられていた。ある日、その三浦に、保守党の代議士秘書から電話がかかった。厚かましさと押しの強さで有名な、通称ナベヤス。話を聞くうち、三浦は蒼(あお)ざめた。――巨額の金をめぐって生まれるどす黒い野望。永田町という湿地帯。銀行と政界の癒着を鋭く抉る問題作。
  • 兜町(かぶとちょう)物語
    -
    興業証券の危機的な経営を再建するため、もちまえの剛腕を買われて大抜擢をうけた谷川。彼は経営陣を刷新し、首位野村證券の牙城(がじょう)に肉迫した。――ルポライターの安部は、超特ダネ山一證券の経営危機を追ったが、地方紙の報道協定破りで夢破れ、作家への道を狙っていた。2人の男がそのとき出会った。苛烈(かれつ)な競争に明け暮れる兜町の舞台にぶつかりあう、男たちの夢。
  • 虹の海藻~東証第二部~
    -
    1巻660円 (税込)
    証券市場は、岩戸相場の終焉で沈滞気味であった。最大手・大山証券の事業法人部次長・庵達夫は、新しく発足する市場第二部で、業績の悪い東洋紅藻工業の株を任された。この会社は莫大な借入金に苦しんではいるが、技術は非情に優秀である。庵は、立て直しに全力を傾けた。しかし、再建寸前に……!? ビジネスマンの本質と悲哀を鋭くえぐった傑作長編企業小説。
  • 欲望集団
    -
    1巻660円 (税込)
    証券担保金融という怪しげな会社を経営する犬塚誠のところに、十兆円の儲け話がもたらされた。日露戦争で財宝を積んだまま沈んだ軍艦を引き揚げるための、資金提供者を探してくれというのだ。犬塚は政財界の黒幕に取り入り、三十億円を捻出させたが、そこには恐るべき罠が……。現代欲望社会の裏面を凄絶に描く内幕経済小説。
  • 非常勤取締役
    -
    1巻660円 (税込)
    突然、非常勤取締役に左遷された熟年ビジネスマンの不安、失意、あせりが招いた思わぬ悲劇(「非常勤取締役」)。出世コースを歩みつづけるエリートの影で、二十五年間も踏みつけにされた男の意外な報復(「黒い結晶」)。――現代社会の複雑さ、限りない欲望に身を灼く人間の姿を、迫真をもって描き尽くす傑作企業推理小説!
  • 暗黒の月曜日(ブラック・マンデー)
    3.0
    1巻660円 (税込)
    ニューヨーク株式市場で、史上最高の大暴落! その余波はたちまち日本へ波及し、角六証券の吉村和夫の運命を大きく狂わせた。私生活のごたごたで仕事への集中力を欠いた彼は、百億円の損害を出した。大暴落は、失敗を一気に挽回する策を立てた矢先に起こったのだ。(表題作)現代企業社会に生きる人間たちの公私両面に光をあて、深い味わいを醸す経済企業小説集。
  • 動脈列島
    3.0
    1巻660円 (税込)
    走行中の新幹線を転覆させる―大阪発東京行の〈ひかり424号〉のトイレから、時限爆弾と脅迫状が発見された。震撼する国鉄と政府。計画を冷徹に進めてゆく犯人。息詰まるサスペンスで日本推理作家協会賞にかがやいた不朽の傑作長篇。

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  • 女の事情
    -
    1巻616円 (税込)
    若くハンサムな学習塾塾長の雄一は、生徒を集めるために、まずその母親からと早速ベッドの上で契約交渉、また講師志望の女子大生にはその面接で、その他にも古株の女講師とも……。そして雄一をめぐる色模様はますます複雑になってくるが、彼は奥義をきわめたテクニックですべてを強引に解決していく……。色と欲にとりつかれた男と女の姿をユーモアたっぷりに描くエロティック・コメディ。
  • 株の罠
    -
    1巻616円 (税込)
    東大出のエリートのみが名誉を競い合う舞台、官庁。人生コースを下級官吏として確定づけられてしまった私大出身の村上にとって、唯一の心の支えは妻にも明かしていない窃かな貯金。後輩証券マンのすすめで、株に姿を変えた貯金は短期間で倍になり、村上は株の魔力に魅せられる。しかし、それはささやかな夢が瓦解する序章でもあった――。表題作「株の罠」ほか傑作短編四作を収録。
  • 時効成立〈全完結〉
    -
    昭和43年12月10日、強窃盗犯罪史上最高額の事件が起った――府中3億円強奪事件。警察官を装い、白バイに乗った若い男が、府中刑務所裏でボーナスを積んだ現金輸送車を止め、まんまと強奪したのだ。1年間に投入した捜査員延べ7万人。調べた容疑者1万2300人。多くの遺留品を残しながら、ついに犯人が挙がらないまま時効が成立した……。犯人に最も迫った清水一行衝撃の問題作! 全完結篇。

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  • 風の神様(電子復刻版)
    -
    1巻605円 (税込)
    秋山正紀はバイク・小型車の販売会社〈シェイク〉の社長。バブル景気で競走馬を所有するまでになった。新たな馬を求めた北海道の牧場で、馬好きのOL矢崎ユカリと知り合う。積極的で肉感的なユカリは秋山の秘書兼愛人におさまり、秋山もユカリに溺れてゆく。さらに北海道で手に入れた馬がダービーを制し、秋山は絶頂の時代に酔う。だが、破滅はその栄光の輝きの中にあった! 巨匠が書下した“天国と地獄”。

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  • 風の骨(電子復刻版)
    -
    1巻605円 (税込)
    昭和二十七年六月二日、大分県菅生村の駐在所が爆破された。目撃者の証言によると逮捕者は三名。しかし、警察は共産党員二名を逮捕し、もう一名は取り押えたが、逃げられたと発表した。折からのレッドパージで朝日新聞社を追い出され、豊後日日新聞社会部にあって中央マスコミヘの復帰を狙う記者・池島淳一は、消えた容疑者・秋草春雄の行方を追及するうち、事件そのものに疑惑を抱く。傑作長篇。

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  • 不敵な男(上)(電子復刻版)
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    1~2巻605円 (税込)
    静岡の貧乏小作人の次男坊石川豊太は、近郷近在に知れ渡った神童。職業軍人の途を夢見るが、家庭の事情で断念。某日、山羊に大切な所を蹴られてから美事なお宝の持ち主となる。以来、豊太の人生はその節目節目にこのお宝が運を開くことになる。苦学して司法試験にパスし、弁護士の道を歩むが、金融会社の倒産事件を扱って経済のカラクリを知り、いよいよ金儲けに邁進することになった。痛快青春立志伝。

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  • 女相場師(電子復刻版)
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    1巻605円 (税込)
    元ファッション・モデルの谷川千百里は池袋西口でバーを経営している。店には兜町関係者がよく集った。こんど儲けさせてやる――客が無造作に言った。初めて買わされた二つの銘柄で、千百里は儲けた。株なんて、こんなものかしら、と思った。そのうち、自分の買っている株に酔うようになった。一円でも値上りすると、強い響きが下半身に伝わって濡れてしまう――。独壇の株小説傑作選、表題作ほか五篇収録。

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ユーザーレビュー

  • 毒煙都市(電子復刻版)

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     1932年7月7日に勃発した盧溝橋事件の直後の、9月25日にM市の弾薬や肥料等を作る化学工場で2度の爆発事故が起こり、黄白煙が市内に流れ込む。直後より近隣の子供たちを中心として消化器症状や咽頭痛を訴え、症状のある子どもを連れた親たちが開業医の元に殺到する。事故直後より、赤痢と決めつけて対処を始める行政機関。臨床を知る医師達は、検便検査等を行わず連日徹夜で治療に奔走する。あまりの惨劇に、医学部や行政が動き出し対処にあたる。原因は赤痢か。赤痢であるなら上水道が原因だ。しかし、上水道は治水の悪いM市より遠く8キロ離れた水源から運ばれ、特許も持つ当時としてはほぼ完璧の濾過浄水機能を備えており、治水担

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    2022年11月13日
  • 敵対的買収

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    会社法で取得制限株式の制度が定められる以前の、実際の事案がベースになっていると思われる小説。

    驚いたのは、TOBに関すると言うよりも、単身赴任サラリーマンの悲哀に関する描写が、事案のそれを上回っていた事だろうか。

    どちらかというと、そっちが面白かった☆5つ!

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    2014年05月21日
  • 相続人の妻

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    山種証券の2代目の話。バブルが崩壊して飛ばし、損失補填で苦しむ。さっさと処理しておけばよかったのだが相場の反騰に期待してズルズル、どんどん損が巨大化。弟のヤマタネに助けてもらうチャンスもあったのにズルズルいっちゃって大蔵省も乗り出してきてあーあーで終わり。時代の空気感を味わう。どこまで本当かわからないが、雲隠れのところはちょっと酷すぎたな。

    結局は弟に助けてもらうが、財務不安は収まらず、このあとは怒涛の金融再編、銀行支配が強まり傘下に。さくらフレンドそしてSMBCフレンドになり、今は日興。ヤマタネ、山種美術館は残った。

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    2025年06月22日
  • 小説 兜町

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    この時代の良くも悪くもダイナミックさを随所に感じる作品である。現在の日常と較べて生きている実感、喜怒哀楽、浮き沈みをより感じることができる。

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    2022年11月20日
  • 追われる男

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    プレハブ住宅メーカーのワンマン経営者多河久雄の物語
    北九州で社員3人で創業、ブームの乗り業績を伸ばし
    東京進出、東証2部上場するがバブル崩壊、中国進出するが中国の政治社会風土に苦戦、阪神大震災で作業員の手配にヤクザを使いまたその縁で粉飾を理由に恐喝され・・・などで多額の借金を背負うはめに・・・
    最後は富士の樹海で白骨遺体で発見される。
    自殺か殺されたのか?????
    第一章の中国に借金を取り返しに行き現地で行方不明に・・・
    これにつながるのか。

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    2013年02月12日

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