作品一覧

  • 日本帝国主義の経済構造
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    1巻9,680円 (税込)
    第一次世界大戦による大規模な構造変化、そして昭和恐慌をはさんだ1920年代から1930年代にかけて日本経済はいかに変動したのか、その経済構造を明らかにする。1920年代半ばに帝国主義的経済構造がほぼ定着し、金融資本的蓄積が形成し、支配体制が再編強化されていく過程を実証的に明らかにする。 【主要目次】 序 章 問題意識と分析方法 一 本書の課題と問題意識/二 段階的な把握の意味/三 段階的把握の進化/四 対象となる第一次世界大戦後 第1章 第一次世界大戦ブーム下の構造変容 はじめに/一 産業構造変化の国際的条件/二 金融緩慢と株式ブーム/三 財閥コンツェルンの成立/四 過剰資金と資本輸出/五 賃金の上昇と労資関係の変化/六 一九二〇年恐慌とその帰結 第2章 労資関係 はじめに/一 労働力市場の拡大/二 労働条件の改善/三 労資関係の動揺 第3章 国際環境 はじめに/一 世界経済の再編成/二 日本の貿易構造 第4章 景気循環 はじめに/一 一九二〇年/二 不均衡成長と「不況感」/三 一九二九年 第5章 構造変容と政策的対応 はじめに/一 政治経済構造の変容/二 景気調整政策の転換/三 一九二〇年恐慌期の救済策/四 重点産業政策の展開/五 財政運営と在外正貨 第6章 大企業の構造 はじめに/一 大企業の構造/二 企業間関係の変化/三 カルテル活動の展開 第7章 昭和恐慌と日本経済 はじめに/一 金解禁政策と昭和恐慌/二 昭和恐慌の社会経済史/三 恐慌脱出の構造的特質 終 章 一九二〇年代の日本帝国主義――調停法体制の形成
  • 財閥の時代
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    1巻1,188円 (税込)
    今なお、陰に陽に影響力を保持する財閥。幾多の企業が生まれては消える激動の時代、なぜ彼らだけが繁栄を享受するに至ったのか。勃興期から解体まで、日本経済史の権威がその行動原理に鋭く迫る。
  • 岩崎小彌太 三菱のDNAを創り上げた四代目
    4.5
    1巻999円 (税込)
    顧みて恥ずべき何ものもない――敗戦後の経営の難局に立っても揺るがなかった信念と矜持! 150年もの巨大企業グループの事業の歴史を支え続けるDNAはいかにして形成されたのか。波乱の時代を生きた三菱の第四代社長・岩崎小彌太は、自らの宿命に従いつつも、信念を貫き通す人であった。グループ企業としての完成や経営理念の確立において、継承者が創業者を超えるほどの存在感を示した事例は、日本の経営史上においても稀有であろう。本書は、「理想なしでは一歩も動けない人」「理想家にして実行家」といわれたその希代の経営者による「継承と創造」の事跡に、三菱グループの研究を長年重ねてきた経済史家の視点から迫った経営者伝である。企業の社会的責任について一貫した姿勢・考え方を維持し、社会のニーズに対応して需要者・消費者の利益に奉仕することを企業目的としたこの事業家から、時代を超えて、現代の企業家・リーダーが学ぶべきところは多い。
  • シリーズ日本近現代史 1 幕末・維新
    完結
    4.1
    全10巻946~1,100円 (税込)
    黒船来航から,明治維新へ──激しく揺れ動いた幕末・維新とはどういう時代だったのか.東アジア世界に視点をすえ,開国から西南戦争までを最新の研究成果に基づいて描く新しい通史.従来から「屈服」したと言われてきた幕末外交システムを再評価し,それが維新政府に継承されていく過程を明らかにする.シリーズ第1冊.

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  • 脱・成長神話
    -
    1巻799円 (税込)
    「経済成長」が経済学の至上命題となったのは、たかだか50年に過ぎない。豊かで安定した社会を実現する「手段」だった経済成長がいつの間にか「目的」となり、政府も国民もその言葉に呪縛されている。経済史を専門とする東大教授が「経済成長」を歴史的文脈から読み解き、日本社会と経済学のありうべき姿を展望する。

ユーザーレビュー

  • 岩崎小彌太 三菱のDNAを創り上げた四代目

    Posted by ブクログ

     「頼まれてもいない原稿を書いた」(263頁)という武田先生の勘違いから生まれた本。ただし,2020年という時代に,岩崎小彌太の評伝が新書で刊行された意義は大きい。
     小彌太はこれまで,岩崎彌太郎の甥(彌之助の嫡男),三菱財閥最後の社長という捉え方をされていたかもしれないが,彼にとってそれは必ずしも本意ではなかった。むしろ,第一次大戦期から第二次大戦期に及ぶ日本企業の一経営者としてのポリシーに注目すべきであるという。それは,青年期に留学したイギリスで身につけた生活規範から生まれたであろう「社会的に恵まれた地位にある者が果たすべき役割」(250頁)であり,「企業が,その本業において果たすべき社会

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    2020年04月15日
  • 岩崎小彌太 三菱のDNAを創り上げた四代目

    Posted by ブクログ

    三菱第四代岩崎小彌太の経営内容を中心とした評伝。

    必ずしも望んだ地位ではなかった三菱社長の座ではあるけれど、三菱三綱領「所期奉公・処事光明・立業貿易」にも見出せる社会的責任を重視した経営、また広く利益を社会に還元する積極的な株式の公開など、彼による経営の特色・歴史を、当時の社会情勢・他社状況も引き合いに出しながら丁寧にまとめられており、日本の資本主義史としても参考になる一冊。

    彼の経営に対する自負は、戦後の財閥解体要求にあたり「顧みて恥ずべき何ものもない」と語った言葉にそのまま表れているのではないだろうか。

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    2022年07月25日
  • シリーズ日本近現代史 8 高度成長

    Posted by ブクログ

    大学受験に向け「戦後史」を学ぶ高校生にオススメの一冊。タイトルの「高度成長」にある通り、メイントピックは経済と政治(主に第1、4章、おわりに)であるが、60年代から80年代にかけてを概観するのに適した一冊である。

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    2011年09月20日
  • シリーズ日本近現代史 8 高度成長

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【『戦後政治史』→政治潮流を俯瞰的に見る】
    『占領と改革』に引き続き、岩波新書の近現代史シリーズを読んだ。
    この本は、なぜ日本は高度経済成長を遂げることができたかを追うものである。

    論旨は主に以下の3点だ。
    ・経済成長が求められた理由は、国民の完全雇用を第一義に、同時に生産性の向上も求めていたからだ。
    ・質的な「経済発展」ではなく、量的な「経済成長」が追求されたので、成長中には様々な弊害が生じ、生活基盤の整備は遅れた。
    ・経済成長はあくまで手段に過ぎず、経済成長が目的となりえる現代社会の論調には疑問の余地がある。

    そして、経済成長が達成された背景として、政治との強い連関が挙げられる。特に、

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    2011年04月18日
  • シリーズ日本近現代史 8 高度成長

    Posted by ブクログ

    2008/5
    シリーズ近現代史の第8弾。今回は高度成長期、岸内閣から大平内閣あたりまでを取り上げている。
    この時代の特徴としての政治と経済の結びつきなどが読みやすくまとめられている。近現代の勉強をするときに読むことを奨める一冊。

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    2009年10月04日

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