永井荷風の作品一覧
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Posted by ブクログ
『濹東綺譚』を読んでまず驚いたのは、メタ的な物語の作りがこの時代にすでに使われていることだった。
大江匡の世界があり、その大江が書こうとする小説の中には失踪した種田順平の物語があり、さらに最後には「『濹東綺譚』はここに筆を擱くべきであろう」と、作品そのものについて読者に語りかけてくる。この多重の構造が妙に現代的(ポストモダン的)で、あとはタイムスリップでも起きたら完璧だったと思う。
大江は異常なほど冷静に自分を分析している。そのせいで静かな小説のように感じるのだが、起きていることだけ整理すると、60手前の男が玉の井に通い、雪とかなり深い関係になっていく。なかなか激しいことをしている。
ただ、そ