【感想・ネタバレ】つゆのあとさき・カッフェー一夕話(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

銀座の有名カッフェー「ドンフワン」でトップを張る女給君江は、うぶで素人のような雰囲気ながら二股三股も平気な女。そんな彼女の身辺でストーカーのような出来事が起きるが、君江は相も変わらず天性のあざとさで男たちを悩殺し、翻弄していく。しかし、にわかにもつれ始めた男女関係は思わぬ展開を呼び……(「つゆのあとさき」)。荷風が女給の身の上話を聞き取った小品も収録。(解説・川端康成、谷崎潤一郎)

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Posted by ブクログ

後記で谷崎の言っている「書き方に愛想がない」「いまだかつて東京の地方色を意識的に描いたものを見たことがない」という指摘がまさにこの小説の新鮮で面白い要素を現していると思う。三人称で語られるから登場人物に共感する間もなくストーリーに集中出来て読みやすい。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

銀座の有名カッフェー「ドンフワン」でトップをはる女給・君江はうぶで素人のような雰囲気ながら二股三股も平気な女。そんな彼女の周囲でストーカーのような出来事が…。しかし君江は相も変わらず天性のあざとさで男たちを翻弄していく。「つゆのあとさき」。

永井荷風が女給・お蔦の身の上話を聞き取った小品。「カッフェー一夕話」。

永井荷風ははじめて読んだ。『つゆのあとさき』って題名のイメージとは違う作品。とても面白かった。男たちを翻弄する君江が良い。昭和6年にこんな作品があった事もビックリ。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

「つゆのあとさき」というと
さだまさしの歌を思い出す
それだけに惹かれて手にしてみた
永井荷風という作家には今まで触れたこともなく
はっきりいって知らなかった
お恥ずかしい限り

昭和初期の女給のお話し
お金のためではなく、
そもそもが女給である彼女
モテるのは良いが、
なかなかのトラブルも抱えてしまう
いつの世も同じようなことが繰り返されているのかもしれないと思える
なんだか昭和初期の方の小説のような気がしない
かえって新しい

そして、あとがきを読んで“ほ〜“とおもう
川端康成と、谷崎潤一郎が書いている!
そしてそして、なんだか厳しいご意見を‥
こっちの方が興味深い

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2025年05月29日

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