作品一覧

  • 大隈重信(上) 「巨人」が夢見たもの
    4.8
    1~2巻1,100~1,210円 (税込)
    政治家、言論人、早稲田大学初代総長など多面的な活動で知られる大隈重信。一八三八年、佐賀に生まれ、幕末に志士として活躍。明治維新後は、官僚として頭角を現し、木戸孝允、大久保利通、三条実美らの右腕として、参議兼大蔵卿などを務める。明治十四年の政変で失脚するも、立憲改進党を率い、藩閥政府と対峙。時流を機敏にとらえ、一八九八年には総理大臣に就任する。上巻では、若き日から念願の組閣までを描く。
  • 伊藤博文 近代日本を創った男
    値引きあり
    4.5
    1巻1,501円 (税込)
    初代総理大臣として内閣制度を創設し、みずから中心となって大日本帝国憲法を制定しながら、木戸孝允や岩倉具視らの間をたくみに世渡りして出世した「軽佻浮薄」な人物、あるいは、旧憲法によって民主化の道を狭め、韓国では民族運動を弾圧した権力者、といったイメージで語られてきた伊藤博文。日本近代政治史の第一人者である著者が、歴史学の最新成果をふまえて、伊藤の全生涯と「剛凌強直」たる真の姿を描き切る、決定版評伝。(講談社学術文庫)
  • 元老―近代日本の真の指導者たち
    4.4
    1巻968円 (税込)
    明治憲法成立後の1890年代以降、天皇の特別な補佐として、首相選出を始め、内閣の存廃、戦争、条約改正など重要国務を取り仕切った元老。近代日本は、伊藤博文、山県有朋、西園寺公望ら元老8人の指導下にあった。非公式な組織のため、当初は政治の黒幕として批判されたが、昭和初期の軍部台頭下では未成熟な立憲国家を補う存在として期待が高まる。本書は、半世紀にわたり権力中枢にいた元老から描く近代日本の軌跡である。
  • 昭和天皇伝
    4.1
    1巻1,018円 (税込)
    第15回(2011年)司馬遼太郎賞受賞作。 日本の命運を若くして背負わざるをえなかった君主はいかに歩んだのか。昭和天皇の苦悩と試行錯誤、そして円熟の日々――。我々は後年の円熟味を増した姿で昭和天皇についてイメージし語ってしまいがちだが、昭和天皇が即位したのは25歳。世間では天皇の神聖さが説かれていても、右翼や保守派の重臣たちは天皇をかなり手厳しく見ていた。本書は側近や実力者たちが残した膨大な日記など、一級の史料を丁寧に掘り起こし、生真面目で気負いのある若かりし頃から晩年にいたるまでの多面的な昭和天皇の姿を描く。「昭和」という時代を理解するために必読の評伝!
  • 真実の原敬 維新を超えた宰相
    4.0
    1巻935円 (税込)
    こんな総理が、今いたら! 藩閥政府の行き詰まりを打開し、昭和の戦後復興を支えたのは、この男のヴィジョンだった。 混乱の時代における政治家の役割とは何か。政治における優れたトップリーダーの資質とは何か。今まさに問われているこのテーマに、大きなヒントを与えてくれるのが、今年百回忌を迎えた「平民宰相」原敬である。厖大な史料を確かな眼で読み込み、伊藤博文や大隈重信、昭和天皇など近代日本をつくってきた人々の評伝を著して高い評価を得てきた著者は、原を「近代日本の最高のリーダーの一人」と断言する。 原は、朝敵・南部藩に生まれながら、明治新政府への恩讐を超え、維新の精神を受け継いでその完成を目指し、さらに世界大戦後のアメリカを中心とした世界秩序を予見して、日本政治の道筋を見すえていた。その広く深い人間像は、外交官、新聞記者、経営者と様々な経験と苦闘のなかで培われたものだった。志半ばで凶刃に倒れたことで、「失われた昭和史の可能性」とは何か。 著者にはすでに、選書メチエで上下巻930ページにおよぶ大著『原敬―外交と政治の理想』(2014年)があるが、その後の新史料と知見をふまえ、「今こそ改めて原の生涯と思想、真のリーダー像を知ってほしい」と書き下ろした新書版・原敬伝。
  • 原敬 外交と政治の理想(上)
    値引きあり
    3.5
    1~2巻1,809円 (税込)
    「平民宰相」原敬の初の本格的評伝。新聞記者・外交官・企業経営者など多彩な顔を持ち、一貫して「公利」という概念を重視し、第一次世界大戦後の世界を見通して新たな日本政治の道筋をつけた、ポスト「元勲世代」のもっとも偉大な政治家の65年の生涯を描く。上巻では、原の誕生から、フランス語を学び、ジャーナリストとして見聞を広めたのちに外交官として活躍し、陸奥宗光の知己を得て政治の世界へと進むまでの前半生を描く。(講談社選書メチエ)
  • 大隈重信(上下合本)
    -
    1巻2,310円 (税込)
    政治家、言論人、早稲田大学初代総長など多面的な活動で知られる大隈重信。一八三八年に佐賀で生まれ、一九二二年に没するまでの軌跡は、日本近代の激動に伴走したかのようだ。本書は、周囲の群像や時代の変化などを含めて、彼の全貌を描き出す試み。
  • 原敬 外交と政治の理想(上下巻合本版)
    値引きあり
    -
    1巻3,465円 (税込)
    朝敵・南部藩に生まれ、新聞記者・外交官・企業経営者など多彩な顔を持ち、一貫して「公利」という概念を重視したポスト「元勲世代」の政治家・原敬の65年の生涯を描く。山県有朋・大隈重信らとの対決を経て、初の政党内閣を組閣、第一次世界大戦後の世界を見通して新たな日本政治の道筋をつけながら、東京駅で凶刃に斃れた「平民宰相」。この暗殺事件で失われた「昭和史の可能性」とは。著者渾身の本格的評伝。(講談社選書メチエ)

ユーザーレビュー

  • 元老―近代日本の真の指導者たち

    Posted by ブクログ

     歴史の教科書では「護憲運動を阻害した老害」とのイメージしかわかないインフォーマルな集団「元老」についての解説本。明治~昭和初期において政界に影響力を及ぼしたこの集団について細かい注釈を加えながら丁寧に説明している。

     この本で特に惹かれるのは元老内での人間模様を細かく描写していることだろう。一般的には元老というと大正期の「護憲運動の敵」としての山県有朋、もしくは昭和初期の「首班指名のご意見番」としての西園寺公望のイメージしかないだろう。しかしこの本では元老の形成過程での伊藤博文・山県・黒田清隆の権力争いや明治天皇の政治的志向、大正期の桂太郎・大隈重信と元老の一部との対立、昭和期に入ってなぜ

    0
    2024年02月12日
  • 元老―近代日本の真の指導者たち

    Posted by ブクログ

    元老と呼ばれる戦前日本の政治指導者たちを肯定的に捉え直した一冊

    要は、彼らは明治維新を経て近代立憲制を日本に定着させてゆく黎明期において、大日本帝国憲法のシステム運用上の機能不全を回避すべくインフォーマルに立ち回り、政党内閣誕生で結実する立憲国家への道を舗装していったという。

    具体的には、総選挙で民党が影響力を持つ過程で政党政治を求める世論の高まりを理解しつつも、政権運営能力のない政党に国家運営を任せることの懸念から、政党側に実務運営ノウハウをゆっくりと身につけさせる「自転車の補助輪」の役割を果たした。(例えば、第1次大隈内閣、立憲政友会の創設等)

    確かに上からの改革でしかないという批判

    0
    2023年11月25日
  • 大隈重信(下) 「巨人」が築いたもの

    Posted by ブクログ

    明治維新から、漸進的に民主主義が進んできた中で、藩閥と民権の軸の民権側、政党政治側の引力になってきたのが大隈なのだろう。

    幕末、維新、大正と活躍した政治家は数少なく、大隈の歴史を追うことで、特に大正までの政治、国際情勢の流れを理解することができる。
    それに匹敵するのは山県有朋だけだろう。

    大隈の先見性はマスコミ(新聞)をうまく味方につけたこと。それは、今尚、早稲田出身者が、マスコミで活躍していることと繋がってくる。

    以下抜粋~
    ・大隈は世界平和論の中で「東西文明の調和」を論じたように、大隈の根本には、異質の集団・精神や思想のいずれか一方が他を圧倒するのでなく、調和させながらより高いレベル

    0
    2020年09月13日
  • 大隈重信(上) 「巨人」が夢見たもの

    Posted by ブクログ

    著者によれば、大隈重信に関する書物は多々あるものの、その実像、評価がはっきりしないとする。
    ひとつの理由として、大隈が日記や直筆の手紙を残していないこともあるらしい。
    本書では、大隈の実像をつかむため、その全生涯について、出来る限りの資料を読んだ上で、特定な分野や時期に限定せずに大隈を検討し、大隈が近代日本と国民にとって、どのような存在であったかを著している。
    現在では、早稲田大学創設者としてのイメージが強いのだろうが、本著を読むことで非藩閥出身者として首相も経験し、近代国家創設を先導してきた人柄、思想に触れることができる。

    ・唯一西洋に開かれた重要な港である長崎を警備する役目は、佐賀藩と福

    0
    2020年08月29日
  • 伊藤博文 近代日本を創った男

    Posted by ブクログ

    伊藤博文及び明治の近代国家創設を知るための必読書だと思う。当時の書簡の遣り取りを掘り起こし、事実関係を丁寧に整理しており、網羅性の観点からも秀逸。また、全般的に分かりやすい。
    特に伊藤博文のネガティブな評価を覆す思いが意図としてあり、彼の真意を理解することで、改めて彼の功績を評価することができる。

    以下引用~
    ・こうして木戸は、大蔵省・民部省という最重要官庁の次官から局長にあたる中枢ポストに、大隈・伊藤・井上馨という三人の腹心を送り込んだ。

    ・(大蔵省時代)渡米中の伊藤大蔵少輔(次官クラス)等は政府に条約改正の準備を強く促していた。しかし、日本は欧米のような法律も制定しておらず、新しい有利

    0
    2020年07月23日

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