元老―近代日本の真の指導者たち

元老―近代日本の真の指導者たち

968円 (税込)

4pt

明治憲法成立後の1890年代以降、天皇の特別な補佐として、首相選出を始め、内閣の存廃、戦争、条約改正など重要国務を取り仕切った元老。近代日本は、伊藤博文、山県有朋、西園寺公望ら元老8人の指導下にあった。非公式な組織のため、当初は政治の黒幕として批判されたが、昭和初期の軍部台頭下では未成熟な立憲国家を補う存在として期待が高まる。本書は、半世紀にわたり権力中枢にいた元老から描く近代日本の軌跡である。

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元老―近代日本の真の指導者たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     歴史の教科書では「護憲運動を阻害した老害」とのイメージしかわかないインフォーマルな集団「元老」についての解説本。明治~昭和初期において政界に影響力を及ぼしたこの集団について細かい注釈を加えながら丁寧に説明している。

     この本で特に惹かれるのは元老内での人間模様を細かく描写していることだろう。一般

    0
    2024年02月12日

    Posted by ブクログ

    元老と呼ばれる戦前日本の政治指導者たちを肯定的に捉え直した一冊

    要は、彼らは明治維新を経て近代立憲制を日本に定着させてゆく黎明期において、大日本帝国憲法のシステム運用上の機能不全を回避すべくインフォーマルに立ち回り、政党内閣誕生で結実する立憲国家への道を舗装していったという。

    具体的には、総選挙

    0
    2023年11月25日

    Posted by ブクログ

    元老について辿るとそのまま日本の近代史になるんだな。元老というものに殊更興味がなかったとしても明治維新後にどのように日本の政治制度が整えられていったのかがよくわかるし、原敬なんかの政治手腕も凄いもんがあるなと改めて勉強になることが多かった。西園寺と昭和天皇と陸軍や右翼との政治的バトルのところは、著者

    0
    2017年10月21日

    Posted by ブクログ

    元老が近代日本の外交、内政にどのような役割を果たしたのか、天皇との関係、そもそも元老とはどのような制度で誰が作り変えていったのか、制度の正当性はどのように確保されたのか、そして最後に一人元老となった西園寺死後、誰が首相を決めていったのか、について詳細かつ、わかりやすく解説している。

    日本のような後

    0
    2017年01月20日

    Posted by ブクログ

    日本史選択であれば覚えているであろう戦前の「元老」。おそらく、主に一線を退いた政治家が裏で首相選定など重大な政務を牛耳ったというイメージが強いように思われる。(というか僕がそう)しかし、この本は元老の仕事をより広くとらえ、かつ元老の影響を重視することで、イメージの刷新を狙うものである。まず、こう指摘

    0
    2016年08月10日

    Posted by ブクログ

    京都大学大学院法学研究科教授(日本政治外交史)の伊藤之雄(1952-)による、近代日本における元老制度の概説。

    【構成】
    序章 元老とは何か
    第1章 明治維新後のリーダー選定
    第2章 憲法制定と元老制度形成
    第3章 日清戦争後の定着
    第4章 元老と東アジアの秩序・近代化
    第5章 政党の台頭による制

    0
    2016年07月03日

    Posted by ブクログ

    愛国だけでなく国際感覚を持っていた元老たち。
    異なる藩からの集まりでよくまとまった。今の日本とは大きな違い。
    庶民よりも裕福な暮らしであったが、今の独裁者たちと比べれば質素。それが明治天皇の言葉からというのも面白い。

    0
    2023年08月31日

    Posted by ブクログ

    それぞれの元老の紹介や制度の変遷(主に首相推薦)について丹念に追った本です。研究である著者の説を分かりやすく一般向けに書いたイメージです。ところどころに別の学説への批判など、専門書向けの書き方も入っており、専門書を読んだことがない人が読むと少し違和感を覚えるかもしれません。

    0
    2023年05月06日

    Posted by ブクログ

    元老制度を通して、明治〜昭和初期の日本を描く。
    制度と書いたけど、元老には法律的に何の根拠もない。にもかかわらず、後継首相を推薦し、国の政策判断に寄与してきた。およそ民主的ではなかった。山県が政党内閣を支持しなかったのは、選挙のために腐敗・汚職がまかり通るからだし、国よりも選挙を優先に考えるからだ。

    0
    2017年11月02日

    Posted by ブクログ

    本書は実に興味深い本である。
    明治において我が国は、西欧の科学技術のみならず政治システムを大胆に導入した。異文化の土壌に「立憲体制」を移植し機能させるために我が国の支配エリートが作り上げたものが「インフォーマルな元老」であったというのが本書の考察である。
    しかし、日本の歴史は「立憲体制」を補完する「

    0
    2016年08月21日

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