作品一覧

  • 歌う国民 唱歌、校歌、うたごえ
    3.8
    1巻924円 (税込)
    日本人の心の原風景として語られることの多い唱歌だが、納税や郵便貯金、梅雨時の衛生などの唱歌がさかんに作られた時期がある。これらは、ただひたすらに近代化をめざす政府から押しつけられた音楽でもあった。だが、それさえも換骨奪胎してしまう日本人から、歌が聞こえなくなることはなかったのである。唱歌の時代から「うたごえ」そして現代までをたどる、推理小説を読むような興奮あふれる、もう一つの近代史。
  • 大正=歴史の踊り場とは何か 現代の起点を探る
    値引きあり
    4.0
    1巻1,270円 (税込)
    大正時代、都市化の進行や人々の意識の変化は、明治に始まった「官製の近代化」とは質の違う近代を歩み始めたのではないか。新しい社会・思想の源があったのではないか。「震災」「民生」「学区」「趣味」「娯楽」「サラリーマン」「職業婦人」「専業主婦」「地方(ぢかた)」「自由」など、この時代の言葉に着目、その発生や流行の社会状況を立ち上がらせながら、現代の社会や暮らし方の起点となった時代を読み解く。
  • 校歌斉唱!―日本人が育んだ学校文化の謎―(新潮選書)
    4.5
    校歌こそは、時代を映す音楽の機微を最も体現しているジャンルである――このような視座から、全国の校歌やその歌われ方を分析。旧制中学校・高等女学校でそれぞれの進化を遂げた後、戦後の男女共学化でどう変容し、いかに学校文化として歌い継がれてきたのか。校史や学校新聞などの資料を読み込んだ、瞠目の音楽社会史。
  • クラシック音楽の政治学
    4.0
    1巻3,300円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 権威性を漂白されたように見える「クラシック音楽」は、実際は多様な側面から「音楽」全体を規定しつづけている。クラシック音楽が内包するポリティクスを、グローバリゼーション、ポピュラー音楽との関係性、歴史、聴衆などの視角からあぶり出す論考集。

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ユーザーレビュー

  • 校歌斉唱!―日本人が育んだ学校文化の謎―(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    いや面白かった。歴史もあり地理的広がりもあるのにまだほとんど研究されてないジャンルに漕ぎ出す著者の先生の楽しそうさが伝わってきました。テンポの変遷に興味を持ち、特に母校でもない高校の運動会のテンポズレてる音源聴いて「イイ・・・」ってなってるのあまりに楽しそうすぎる。

    0
    2024年09月23日
  • 歌う国民 唱歌、校歌、うたごえ

    Posted by ブクログ

    唱歌、卒業式の歌、校歌、県歌、労働者の歌をそれぞれが作られた社会状況に照らして分析する。

    地理唱歌、唱歌遊戯、1891(明治24)年「小学校祝日大祭日儀式規程」の制定などなど

    0
    2023年10月22日
  • 歌う国民 唱歌、校歌、うたごえ

    Posted by ブクログ

     明治12年という早い時期に新政府は西洋音楽の導入を始める。目的は芸術・文化の向上などではなく,「日本国民」を作るためだった。「コミュニティソング」をキーワードに,明治から昭和までの歌の歴史をたどる。
     西洋音楽の導入は,日本を国民国家としてスタートさせるにあたり,近代的制度や生活に必要な知識の普及を主眼に行われた。貯金の仕方,食中毒の防止法,栄養の大切さ,なんかを歌いながら覚えさせようという話で,東京音楽学校の先生たちは大真面目にそういう唱歌を作った。もちろん皇国イデオロギーを植え付ける唱歌も作られ歌われたが,それだけでなく,日本の地理とか銀行とは何かとか,実用知識を身につけるための唱歌も多

    0
    2011年10月28日
  • 歌う国民 唱歌、校歌、うたごえ

    Posted by ブクログ

    あまり芸術研究ではメジャーではない音楽分野に関する詳細な調査と分析、そして自身の文化論の主張の明快さが特徴。

    0
    2011年08月02日
  • 校歌斉唱!―日本人が育んだ学校文化の謎―(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    「校歌」という切り口からの論考が
    面白く 興味深い
    どんな人も
    「学校」という「時間」を持っている
    それが良かったか否かは 別として
    そこに付随してくる「校歌」
    どんな形で
    成り立っているのか
    なんて 思いもよらない視点です

    その「校歌」が
    どの時代に生まれ出でてくるのかを
    論考している過程で当然のことながら
    その成立(歌われ始めた)時の
    「時代の匂い」が立ち上がってくる
    その時代(時期)ならではの
    なぁるほど
    が見事な分析で浮かび上がってくる

    ーみんなで一斉に歌う
    ことは極めて苦手なことではありますが
    このような視点での「校歌」論考は
    いゃあ 面白い

    0
    2024年10月22日

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