幻冬舎新書作品一覧

  • 自粛するサル、しないサル
    4.0
    新型コロナ危機では、人々の間で「自粛派」と「反自粛派」の対立が起きた。サル学の見地によれば、自粛派は生物の本能として感染症を怖がる「サル的」で、反自粛派は理屈で恐怖感を抑制できる「ヒト的」。「ヒト的」のほうが進化形だが、「サル的」のほうが命を守るうえでは合理的ともいえる。この対立は、中世ペストのときも江戸時代の感染症危機でも繰り返されてきた。なぜ「自粛する、しない」の相違は生まれるのか。「永遠の敵」のようにも見える両者は、果たしてわかり合えるのか。サル学者によるコロナ文化論。
  • 中国経済の属国ニッポン マスコミが言わない隣国の支配戦略
    5.0
    2030年にも、中国はGDP(国内総生産)で米国を抜き、世界一の経済大国になる。2021年、結党100周年を迎えた中国共産党は、歴史的な政策転換を提示。それは、中国を中心にしたブロック経済を構築し、米国や日本抜きでも成長し続けるという内容だ。さらに、テクノロジーや軍事力でも、中国が米国に取って代わる日が近づく。一方で、近年の日本経済は「爆買い」など、中国に大きく依存してきた。隣国の覇権獲得は、日本が今後、中国の土俵の上で外交やビジネスの遂行を強いられることを意味する。このまま日本は中国の属国に成り下がるのか? 数多のデータから、中国の覇権国家化の現状と、我が国にもたらす影響を見通す。
  • 90を切るゴルフの名言33
    -
    伝説のアマチュアゴルファー・中部銀次郎が「心が8割、技術は2割」と言ったように、ゴルフでは技術以外の要素がスコアを大きく左右する。そこで頼りになるのが、プレーに対する考え方のヒントが詰まった名選手たちの言葉だ。40年以上シングルハンディを維持する著者が、選りすぐりの名言と知られざるエピソード、独自の練習法などを紹介。「カップに打つのではない。カップの1ヤード先に打つのだ」(サンディ・ハード)、「バンカーでは決して欲張ってはいけない。ボールを出すだけで満足せよ」(ハリー・バードン)など、読むだけでスコアがみるみる伸びる!
  • 女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち
    4.0
    叩かれても。踏まれても。 したたかにサバイブする 世界の女性指導者と政治事情を ブレイディみかこが解き明かす! 近年、世界中で多くの女性指導者が生まれている。アメリカ初の女性副大統領となったカマラ・ハリスに、コロナ禍で指導力を発揮するメルケル(ドイツ)、アーダーン(ニュージーランド)、蔡英文(台湾)ら各国首脳たち。政治という究極の「男社会」で、彼女たちはどのように闘い、上り詰めていったのか。その政治的手腕を激動の世界情勢と共に解き明かす。いっぽう、女性の政治進出を阻む「サイバー暴行」や、女性国会議員比率が世界166位と大幅に遅れる日本の問題にも言及。コロナ禍の社会で女性の生きにくさがより顕在化し、フェミニズムの機運高まる中「女たちのポリティクス」はどう在るべきか。その未来も照らす1冊。
  • 薬物売人
    4.2
    田代まさし氏への覚醒剤譲渡で二〇一〇年に逮捕され、懲役三年の実刑判決を受けた著者は、六本木のバーを拠点にあらゆる違法薬物を売り捌いていた。客は、金のある日本人。会社員もたくさんいた。マリファナの客は、癒しを求めて、コカインの客は、創造性のために、週末だけシャブをキメる客も多かった。しかし、楽しむための薬物は、いつしか生きるために欠かせなくなり、人生を破滅させる。自らも依存症だった元売人が明かす、取引が始まるきっかけ、受け渡し法、人間の壊れ方――。逮捕から更生までを赤裸々に描く。
  • リフレイン
    3.9
    悲鳴をも、焼き尽くす! ! ! 最悪の火災事故——唯一の生存者が語る、 看護学校時代の“雨宮リカ”の素顔とは? 生徒、教職員あわせて百二十余名の命を奪った「青美看護専門学校火災事件」。 その惨劇の前触れは、すでに一年前から始まっていた。 轢死、飛び降り、練炭自殺……学校の内外で続発する生徒たちの非業の死。 その周囲には、いつも「彼女」の影がちらついていた——。 阿鼻叫喚の地獄と化した火災の、唯一の生存者が語る看護学校時代の“雨宮リカ”の素顔とは。シリーズ第六弾!
  • 人間の器
    3.6
    「器が大きい人」というと、どんな人をイメージするだろうか。著者は「自分に何の利益がなくとも、他人のために行動できる人」だという。私欲を封印し、他人のために何かを成すのは、そう簡単ではない。器を大きくしようと無理をすると、かえって器は小さくなってしまう。ならば、どうすればいいのか? 「自分にしかできないことを、やる」「何が起きても〈それがベスト〉と考える」「ときに積極的に諦める」等々、本当の意味で器を大きくするための心のありようや生き方について詳述。
  • がんと癌は違います 知っているようで知らない医学の言葉55
    5.0
    意識不明の重体。全治3カ月の怪我。ニュースや小説・ドラマによく登場する表現だが、「意識不明」も「全治」も実は医者はほとんど使わない。逆に「清潔・不潔」を医学用語として使うと白衣は「不潔」なもの、「がん」と「癌」も意味が違う。このような言葉をめぐる行き違いは、ときに医者との関係がギクシャクする原因になる。本書ではこれら「誤解の素」になる言葉をやさしく解説。医者の話がよく分かるようになり、ドラマ・小説はより面白くなり、人体の仕組みや病気のなりたちについても理解が深まる一冊。
  • ロジカル筋トレ 超合理的に体を変える
    3.8
    シアトル・マリナーズ 菊池雄星投手 推薦 「清水さんの理論とトレーニング法を、高校時代の自分に教えてあげたい! 」 なぜここを鍛えるのか、なぜこのフォームか―― あなたは目的に合致したフォームや回数を論理的に考えてトレーニングしているか。 指導者やトレーナーに「こうしなさい」と言われたことを、その理由について考えず、理解もせず実行しているのでは非常にもったいない。 たとえば腹筋運動でへそをのぞき込むように上体を起こす人は、肝心の腹直筋を使えていない。 あごを引きすぎず、頭と背中のラインを一直線にして上体を起こせば、筋肉によりフォーカスできる。 さらに効果を上げたいなら、腹直筋だけではなく、腸腰筋も同時に鍛えられる腹筋運動・シットアップのほうがおすすめだ。 わかりやすいイラストと解説が、筋トレ効果を最大限にアップする! ●「腰痛解消のために腹筋をつける」は大間違い ●なぜ腕の太いピッチャーは少ないのか ●「ケツで押し込め! 」が下半身トレーニングの基本 ●30回以上できるトレーニングは時間の無駄 ●腹筋トレではおなかの脂肪は1グラムも減らない ●階段は尻を使って上れば疲れにくい
  • やはり死ぬのは、がんでよかった
    4.0
    『大往生したけりゃ医療とかかわるな』が52万部のベストセラーになり、約9年。「死ぬならがんに限る」といっていた著者は末期の肺がんになるも、「医療とかかわるな」を実践。多少の息苦しさはあるものの治療は一切受けず、痛みもなく、残された日々を穏やかに過ごしている。前述の本に、現在の著者の病状や心境を加筆したものが本書。「がんは身辺整理をする時間があるからいい」と思っていたが、実際その状況になってみると……。親の務めは、子供に自らの死にっぷりを見せることだという著者の最後の日々を綴る。
  • 渋沢栄一と岩崎弥太郎 日本の資本主義を築いた両雄の経営哲学
    3.8
    同時期に大名領の農村で生まれ、裸一貫でのし上がった渋沢栄一と岩崎弥太郎。激動の幕末期、渋沢は徳川慶喜の家臣として一橋家の財政を再建。岩崎は海援隊の金庫番として坂本龍馬を支えた。そして維新後はともに実業家に転身。公益を重視し、次々と株式会社を立ち上げる渋沢に対し、独裁主義を貫き三菱商会を大企業に押し上げていく岩崎。両者はやがて大激論の末に決別、日本の海運業の覇権を争い、死闘を繰り広げていく。両雄の波乱万丈の人生と対照的な理念を分析し「資本主義の本質」に迫る、起業と経営の歴史書。
  • 探究する精神 職業としての基礎科学
    4.5
    自然界の真理の発見を目的とする基礎科学は、応用科学と比べて「役に立たない研究」と言われる。しかし歴史上、人類に大きな恩恵をもたらした発見の多くが、一見すると役に立たない研究から生まれている。そしてそのような真に価値ある研究の原動力となるのが、自分が面白いと思うことを真剣に考え抜く「探究心」だ――世界で活躍する物理学者が、少年時代の本との出会いから武者修行の日々、若手研究者の育成にも尽力する現在までの半生を振り返る。これから学問を志す人、生涯学び続けたいすべての人に贈る一冊。
  • 専門医が教える新型コロナ・感染症の本当の話
    3.9
    新型コロナ感染症の日本上陸直後から最前線で治療にあたる感染症専門医が、 自身の現場での経験と最新の科学データをもとにやさしく解説。 症状はどんな経過をたどり、どんな治療が行われるのか。 他の感染症と比べてどんなところが怖く厄介か。 感染はどうしたら防げるか。 ワクチンはどのぐらい有効なのか。 そもそも感染症とは何か。 新型コロナの正体と対処法を正しく知ってコロナ禍を乗り切り、 次のパンデミックに備えるための知識も身につく、必読の教科書。 第1章 感染症とは何か 第2章 日常のなかの感染症 第3章 次々と発生する新興感染症 第4章 新型コロナウイルス感染症とはどんな病気か 第5章 感染はどうしたら防げるか 第6章 社会問題としての新型コロナ 第7章 SNS時代の感染症 終章 次のパンデミックに備える *本書は、書き下ろし原稿に「Yahoo! ニュース 個人」の記事を加筆・修正したものを加えて構成しています
  • 明日死んでもいいための44のレッスン
    3.7
    「明日死ぬとして、やり残したことはないか」?そう問われて戸惑わない人はいないだろう。だが84歳の著者は自信をもって「ない」と言えるし、死という未知なる体験が楽しみですらあるという。どうすれば、そんな境地に達することができるのか? 本書では著者が日頃から実践し、明日死ぬと言われても穏やかに受け止められるという44のレッスンを初披露。自らの死について考えることは、よりよく生きることにつながる、と納得できる一冊。
  • 城郭考古学の冒険
    4.2
    城跡の発掘調査、絵図・地図、文字史料など分野横断的に「城」を資料として歴史を研究する「城郭考古学」。城を築いた豪族・武士の統治の仕方や当時の社会のあり方等々、近年、城を考古学的に研究することで、文字史料ではわからなかったことが次々に明らかになってきた。信長・秀吉・家康・光秀・久秀らの城づくりからわかる天下統一と戦国大名の実像、石垣・堀・門の見方、アイヌのチャシ・琉球のグスクなど日本の城の多様性、世界の城との意外な共通点等々、城郭考古学の成果とその可能性を第一人者が存分に語りつくす。
  • 藤巻健史の資産運用大全
    3.8
    日本の財政赤字は巨額に膨らみ、世界でも最悪の状態にある。日銀が国債や株式を爆買いすることでごまかしているが、いつ「日本売り(株・債券・円の暴落)」が起きてもおかしくない。こんなときは一般的な投資法は通用せず、「日本売り」に備えた資産運用法こそが有効である。そこで本書では基本的な金融マーケットの知識と仕組みを解説し、個人が簡単に活用できる利益のあげ方を指南。景気に関係なく、稼げる方法が身につく!
  • 誤嚥性肺炎で死にたくなければのど筋トレしなさい
    3.5
    毎年4万人の命を奪う誤嚥性肺炎。原因は40代から始まる、のどの衰え。「食事中や夜間にセキ込む」「水やだ液でムセる」「昔より声が小さくなった」「錠剤が飲み込みにくい」といった不調は、「飲み込む力(嚥下機能)」の低下を示す危険信号だ。のどの衰えを放置すると、食べたものやだ液が食道ではなく気管に入り、誤嚥性肺炎を発症する羽目に。寝たきりで亡くなる最悪のケースを防ぐため、本書では基本的なのどの機能から飲み込む力を鍛える運動、誤嚥しにくい食べ物、生活習慣まで解説する。「のど」力を高めるためのすべてを網羅。
  • 老いの落とし穴
    4.8
    働き盛りの人にとって、自分の老後は常に他人事だ。自分に老後は永遠に来ない、仮に老いたら、その時はピンピンコロリだ……なんて甘い考えは通用しない。気づいたら寝たきりになり、自分の望みは一切叶えられず、「こんなはずじゃなかった」と後悔する。では、それらを避けるにはどうすればいいのか。「〈子沢山だから老後は安泰〉は大間違い」「世間の物差しで生きると、死に際に後悔する」「人は最後に本音を残す」「老後は人生の総決算」「老いを先取りする」等々、老親を介護し、看取った著者が、その経験から後悔しない老後の迎え方を徹底論考する。
  • セックス依存症
    3.9
    不倫スキャンダルはなぜ繰り返されるのか? 彼らは「性欲モンスター」ではない! セックスでしか満たされない人たちの実態とは。 □性的な思考や行動をしているとリラックスできる □不安や孤独感をやわらげるためにセックスすることがある □セックスの後、罪悪感や自責の念を抱いて落ち込む □性的行動に時間をとられ、家族や友人をおろそかにしている □最近、性的行動のせいで集中力や仕事の能率が落ちている □性的関係を持つ相手を次から次へと変えている □性的行動を隠すため、噓をつくことがよくある ……ひとつでもあてはまったら要注意! 不倫を繰り返して離婚、風俗通いで多額の借金、職場のトイレでの自慰行為がバレて解雇……度重なる損失を被りながらも、強迫的な性行動を繰り返してしまうセックス依存症。#MeTooムーブメントの引き金となった映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインも治療を受け、最近ではお笑いコンビ、アンジャッシュ・渡部建さんの不倫スキャンダルでも「セックス依存症では」?と憶測が流れた。 「セックス中毒」「性欲の強い変態」などと偏見を持たれがちだが、実は性欲だけの問題ではない。脳の報酬系に機能不全が生じて「やめたくてもやめられない」状態に陥ることに加え、相手への支配欲や満たされない承認欲求、過去の性被害や刷り込まれた性的嫌悪、「経験人数が多いほうが偉い」といった〈男らしさの呪い〉などが深く関わっているのだ。 2000人以上の性依存症者と向き合ってきた専門家が、実例をもとにセックス依存症の実態に迫るとともに、専門機関での治療や、ほとんど知られていない自助グループでの回復へ向けた取り組みを紹介。さらに性依存症の背景にある「男尊女卑」「性欲原因論」「家庭での性教育」といった社会問題を解き明かす。AV男優・森林原人氏との対談も収録。
  • 新宿・歌舞伎町 人はなぜ<夜の街>を求めるのか
    3.8
    元カリスマホストの歌舞伎町・名物経営者が描き出す 「人間をすべて飲み込む街」の知られざる姿 挫折も、孤独も、欲望も、 人間のすべてを飲み込む――。 〇新型コロナ感染をめぐる新宿区長とホストクラブの連携 〇渋谷で暴動が起きて、新宿では起きない理由 〇歌舞伎町にはわかりすく、美味しいお店がなぜないのか 〇出自を問わず、源氏名で生きるから、誰がどこの国の人間か気にしない 〇歌舞伎町で長く働くと人に頼ることの大切さを覚える 〇誰もがいつか歌舞伎町に救われるかもしれない 戦後、新宿駅周辺の闇市からあぶれた人々を受け止めた歌舞伎町は、アジア最大の歓楽街へと発展した。黒服のホストやしつこい客引きが跋扈し、あやしい風俗店が並ぶ不夜城は、コロナ禍では感染の震源地として攻撃の対象となった。しかし、この街ほど、懐の深い場所はない。職業も年齢も国籍も問わず、お金がない人も、居場所がない人も、誰の、どんな過去もすべて受け入れるのだ。十九歳でホストとして飛び込んで以来、カリスマホスト、経営者として二十三年間歌舞伎町で生きる著者が<夜の街>の倫理と醍醐味を明かす。
  • 勉強の価値
    3.8
    勉強が楽しいはずない。特に子供が勉強しないのは「勉強は楽しい」という大人の偽善を見透かしているからである。まず教育者は誤魔化さずこれを認識すべきだ。でなければ子供が教師の演技を馬鹿馬鹿しく思い両者の信頼関係が損なわれる。僕は子供の頃あまりに美化された「勉強」に人生の大事な時間を捧げる必要があるか疑った。が、現在(正確には21歳から)は人は基本的に勉強すべきだと考える。そう至ったのは何故か? 人に勝つため、社会的な成功者になるためではない。ただ一点「個人的な願望」からそう考える理由を、本書で開陳する。
  • 自分の頭で考える日本の論点
    4.3
    玉石混淆の情報があふれ、専門家の間でも意見が分かれる問題ばかりの現代社会。 これらを自分で判断し、悔いのない選択ができるようになるには、どうしたらいいのか。 ベンチャー企業の創業者であり大学学長、そして無類の読書家である著者が、 私たちが直面する重要な22の論点を解説しながら、 自分はどう判断するかの思考プロセスを開陳。 先の見えない時代を生きるのに役立つ知識が身につき、 本物の思考力も鍛えられる、一石二鳥の書。 議論百出の22論点。あなたはどう考えますか。 ◇日本の新型コロナウイルス対応は適切だったか ◇新型コロナ禍でグローバリズムは衰退するのか ◇日本人は働き方を変えるべきか ◇気候危機(地球温暖化)は本当に進んでいるのか ◇憲法9条は改正すべきか ◇安楽死を認めるべきか ◇日本社会のLGBTQへの対応は十分か ◇ネット言論は規制すべきか ◇少子化は問題か ◇日本は移民・難民をもっと受けれるべきか ◇日本はこのままアメリカの「核の傘」の下にいていいのか ◇人間の仕事はAIに奪われるのか ◇生活保護とベーシックインカム、貧困対策はどちらがいいのか ◇がんは早期発見・治療すべきか、放置がいいのか ◇経済成長は必要なのか ◇自由貿易はよくないのか ◇投資はしたほうがいいか、貯蓄でいいか ◇日本の大学教育は世界で通用しないのか ◇公的年金保険は破綻するのか ◇財政赤字は解消すべきか ◇民主主義は優れた制度か ◇海外留学はしたほうがいいのか 付録・自分の頭で考えるための10のヒント
  • その言い方は「失礼」です!
    3.5
    相手は自分を気遣っているつもりなのだろうが、なぜかモヤモヤが残る……。こんな経験をしたことはないだろうか。その正体は相手の「失礼な話し方」にある。もしくは、あなたが残業続きの同僚に「疲れて見えるけど大丈夫」?と声をかけたり、不運な出来事に遭遇した友人に「かわいそう」などといっていたら要注意だ。思いやりのつもりが逆に相手を傷つけており、それに気づかずにいると、徐々に仕事や人間関係を蝕んでいく。そこで本書では、無意識に使っている「失礼な言動」を全て取り除き、「本当の礼儀正しさ」が身につく手法を徹底解説。
  • 日本の医療の不都合な真実 コロナ禍で見えた「世界最高レベルの医療」の裏側
    4.4
    自分の人生の主導権を、コロナにも医療にも奪われないために。 新型コロナの感染拡大では、「医療崩壊」の危機が叫ばれた。 しかし、病院数も病床数も世界一多い日本で、なぜそんな事態に陥るのか。 そこには、「世界最高レベル」と称される日本の医療が、私たちの健康と幸福につながっていないという、根深い問題があった――。 著者は、財政破綻の結果、市内にひとつしかない病院がなくなるという「医療崩壊」が起きた夕張で地域医療に従事。 その経験を踏まえ、コロナ禍で露呈した日本の医療の問題点を明らかにする。 ■病床が多いと平均寿命が延びる ■全国どこでも同じような医療が受けられる ■医師が忙しすぎるのは医師不足だから ■医療も市場原理に任せるほうがうまくいく ■地域の病院は減らしてはいけない ■公立病院の赤字は税金の無駄遣い ■病院がなければ高齢者は幸せに生きられない ↑↑↑↑↑↑ 知っていましたか。以上7つはすべて「大いなる誤解」です! 〈目次〉 第1章:コロナ禍で起きた「おかしなこと」 第2章:人はウイルスとは戦えない 第3章:各国のコロナ対応、その背景と結果 第4章:日本の医療をめぐる7つの誤解 第5章:医療崩壊した夕張で起きたこと 終章:医療に私たちの人生を明け渡さないために
  • すばやく鍛える読解力
    4.3
    現代人に必要なのは、「論理的でわかりやすい文章を読む力」だけじゃない! 本書では、私たちが日常生活で最も多く接する「仕事相手からのメールや資料」や「SNSの投稿・ネット記事」、また要点をつかみづらい「役所の官僚的で硬い文書」や「癖のある言い回しが多い新聞コラム」といった文章を速く正確に読み解くコツを、文章指導歴35年のプロが豊富な例文とともに解説。この一冊で、資料の要約や飛ばし読み、論理的思考など仕事に役立つスキルが身につく!
  • 三日坊主でも英語は伸びる
    4.0
    三日坊主の英語学習者は、だれかが決めた"正しい勉強法"に囚われず、YouTubeでも海外ドラマでも、とにかく英語に触れて好きなことだけやればいい。ノルマを課さず、完璧は目ざさない。それで続かなくても楽しければ何度でもやり直せるし、挫折の数だけ経験は蓄積される。いつしか自分に合った勉強法にたどりつき、飛躍的に成果が出ていることに気づくはず。無類の三日坊主を自認するも、ズブの初心者から趣味で英語を始め今では英訳者としても活躍する著者が保証する、ストレスフリーの英語学習メソッド。
  • 警察の階級
    3.8
    「巡査」から「警察庁長官」まで。全ての警察官は11の階級等を与えられる。常に指揮系統を明確にすることで、どんな有事にも乱れなく対処できるようにしているのだ。各階級の任務、配置、処遇は? 昇任試験、人物選考、現場にこだわる職人肌警察官の救済法ほか、「人」だけが財産である警察の昇任の仕組みとは? キャリアがトップに上りつめるまでのルートとは? 元警察官僚のミステリ作家が、30万人を束ねるスゴい仕組み・「階級」の全貌を描きだす。『警察モノ』ファンだけでなく、全組織人必読の一冊。
  • オスマン帝国 英傑列伝 600年の歴史を支えたスルタン、芸術家、そして女性たち
    3.6
    13世紀末、現在のトルコ共和国の片隅で誕生したオスマン集団は、やがて三大陸をまたにかける大帝国となった。1453年ビザンツ帝国コンスタンティノープル陥落、1529年ウィーン包囲など、世界で最も強大な国家を築き上げ、イスラム世界の覇者として君臨した。世界史上稀にみる600年もの長きにわたる繁栄の理由は、さまざまな出自を持つ人々が活躍しえたことにあった――。優れた改革を推し進めたスルタン達、西洋列強に劣らぬ文化を確立した芸術家、そして政治に影響を与えた女性たちの活躍。多様な経歴の10の人生を通して、大国の興亡をひもとく一冊。
  • 自閉スペクトラム症 「発達障害」最新の理解と治療革命
    4.6
    自閉スペクトラム症(ASD)とは、これまで自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群などと呼ばれていたものを二〇一三年に一つにまとめて名称。人とのやりとりが苦手、音やにおいなどに敏感、自分のやり方やルールにこだわりすぎる……つまり、自分がなじんだもの以外を受け入れにくい特性のため、生活に支障が出る状態をいう。学校や職場での不適応だけでなく、DVや虐待など家庭でのトラブルの要因にもなりやすい。そこで本書では、最新の知識・理解から、奇跡を起こす治療法、うまくいく対応のヒントやコツまですべて解説。
  • 思考中毒になる!
    3.9
    今日一日、あなたはどれだけ「思考」しただろうか? 物思いにふけったり、過去を思い煩ったりするような堂々めぐりの「考えごと」は「思考」には含まれない。「どうすれば面白くなるか」「どうすればお客さんが喜んでくれるか」等々、何かをよくするために工夫したり、新しい企画を生み出すことこそが「思考」である。考える達人になるには、寝ても覚めても常に考え続ける「思考中毒」になればいい。すると面白いほどにアイデアが湧き出てくる。ならば、どうすれば思考中毒になれるのか? そのための秘策を網羅。
  • 血圧を最速で下げる 老化を防ぐ「血管内皮」の鍛えかた
    4.0
    「減塩すれば血圧は下がる」「少し高いほうが長生きする」「上と下の差が大きければ大丈夫」は全部ウソ! 日本人の半分は塩で血圧が上がらない体質だし、血圧は少しの上昇で血管を傷つける。上下の差は65を超えると危険信号だ。本書では血圧を最速で下げる方法を最新研究から明らかにする。また血圧が上がると血管内部の膜(血管内皮)が傷つき劣化して、それが生活習慣病や全身の老化を招くとわかってきた。血管内皮を再生させて血圧を下げる食事や運動、生活習慣をていねいに解説。
  • 世界史を変えたパンデミック
    4.0
    二〇二〇年、世界は新型コロナウィルスの感染爆発に直面した。人類の歴史は感染症との闘いの記録でもある。十四世紀ヨーロッパでのペスト流行時には、デマによりユダヤ人大虐殺が起こった。幕末日本では黒船来航後にコレラが流行、国民の心情は攘夷に傾いた。一方で一八〇三年、スペイン国王は世界中の人に種痘を無償で施し、日清戦争直前には日本人医師が自らも感染して死線をさまよいつつペスト菌発見に尽力した。医学的・歴史的資料をもとに、人類がウィルスといかに闘い、打ち勝ったかを明らかにする。
  • 貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるか
    4.1
    新型コロナウイルスの感染拡大で危機に直面する日本経済。政府の経済対策は諸外国と比べて貧弱で、日本の国力の低下ぶりを露呈した。実は、欧米だけでなくアジア諸国と比較しても、日本は賃金も物価も低水準。訪日外国人が増えたのも安いもの目当て、日本が貧しくて「安い国」になっていたからだ。さらに近年は、企業の競争力ほか多方面で国際的な地位も低下していた。新型コロナショックの追い打ちで、いまや先進国としての地位も危うい日本。国は、個人は、何をすべきか? データで示す衝撃の現実と生き残りのための提言。
  • 腸内細菌の逆襲 お腹のガスが健康寿命を決める
    3.8
    腸内細菌はこれまで私たちの健康の味方と考えられてきた。しかし最新の研究で、現代人の食生活の乱れ、ストレス、抗生物質の乱用などによって腸内細菌が異常に増え、お腹の張り、ガス、下痢や便秘を招く小腸内細菌増殖症=SIBO【シーボ】の原因となることがわかってきた。現在、1700万人もの日本人がSIBOによるお腹の不調に悩まされている。慢性的な疲れ、だるさ、集中力の低下、がん、動脈硬化、心不全、肝不全といったあらゆる症状や病気につながるSIBOを防ぐための食事と生活習慣を、腸のスペシャリストがくわしく解説。
  • ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ
    4.0
    東京五輪、大阪万博、リニア開通と2020年代のビッグイベントを前に、外資や異業種も参入し、戦国時代を迎えた日本のホテル市場。かつて栄華を誇った「御三家」=帝国ホテル、ホテルオークラ、ホテルニューオータニは新興勢力に押され気味……かと思いきや、国内の宿泊客だけでなく訪日客を合わせても、帝国ホテルの評価は断トツ、オークラ、ニューオータニもそれに次ぎ、しかもその評価は年々さらに向上している。「おもてなし」「老舗の安心感」では片付けられない、御三家の歴史と意外な因縁に迫る。
  • ホームレス消滅
    4.0
    現在、全国で確認されている路上生活者の数は4555人。年々、各自治体が対策を強化し、ここ10年で7割近くが減少した。救済を求める人がいる一方で、あえて現状の暮らしに留まる人も少なくない。しかし、ついに東京は2024年を目標とした「ゼロ」宣言を、大阪は2025年の万博に向け、日雇い労働者の街・西成を観光客用にリニューアルする計画を発表。忍び寄る"消滅"計画に、彼らはどう立ち向かうのか? ホームレス取材歴20年の著者が、数字だけでは見えない最貧困者たちのプライドや超マイペースな暮らしぶりを徹底レポート。
  • 雅子さまの笑顔 生きづらさを超えて
    3.0
    弾けるような笑顔、華やかなファッション、外国賓客に対する堂々たる振る舞いと、日々輝きを増す皇后雅子さま。しかし、一九九三年のご結婚から今日までの道のりは、長く苦しいものだった。外交官から皇室へと新しい人生を選択したものの、男子出産の重圧にさらされ、生きる意味を見失った日々。そこからどう立ち直ってこられたのか?失わなかった「普通の人としての感覚」とは?雅子さま、そして愛子さまほか女性皇族にとって生きやすい皇室を考えながら、誰にとっても生きやすい社会のあり方を問う、等身大の皇室論
  • 植物はなぜ毒があるのか 草・木・花のしたたかな生存戦略
    4.0
    トリカブトのようなよく知られたものだけではなく、じつは多くの植物が毒をもつ。例えばジャガイモは芽のみならず、未熟な状態や緑化した状態で毒をもち、毎年食中毒被害がおきる。それらは、芽や、成長に必要な部分を食べられないための植物のしたたかな生存戦略だった。過去10年の食中毒被害データを中心に、生き残るために植物がつくり出す様々な毒と特徴を紹介。また、古より植物の毒を薬に転じてきた人間の知恵と最新の医学情報まで、有毒植物と人間の関わりを楽しく解説。
  • あぶない英語
    -
    Fuckは日常英会話のなかで最頻出ワードなのに、学校では絶対に教えてくれない英語の代表格だ。適切に使えば場が和み相手との距離も縮まるが、むやみに使えば命の危険すらある。英語には使い方を間違えると酷い誤解や怒りを招き、たったひと言で人生を棒に振りかねない表現が数多くあるのだ。ではどんな言葉がパワハラ、セクハラと認識され、差別的だと大問題になるのか。「あぶない英語」を学ぶことで危機管理を徹底し、その背景にある英語圏の文化をも学ぶ、未だかつてない英語と英会話の教養書。
  • だから古典は面白い
    3.9
    「最近、本の質が落ちた」と感じる人が多いと聞く。無類の読書家であり経済学者の著者は、そんな人にこそ「古典を強くすすめる」という。「古典に新しい情報はない」と思うのは早計だ。組織のメカニズムを知りたければトルストイの『戦争と平和』、人を説得する術を知りたければシェイクスピアの『マクベス』。人が作った組織や人間の心理は昔から基本的に変わっておらず、トルストイやシェイクスピアといった洞察力を持った作家が書いたものは、現代人に多くのことを示唆するのだ。著者が推薦する本を読めば、そのめくるめく世界観に心浮き立つだけでなく、仕事で役立つ知識も身につくこと、請け合い!
  • サザエさんと長谷川町子
    4.0
    □小柄で色白の美人だった長谷川町子 □町子逝去の翌年、墓から骨壷が盗難。脅迫額は2000万円だった!? □漫画家としてのスタートは「のらくろ」作者・田河水泡の弟子 □サザエさん一家の名前は志賀直哉『赤西蠣太』からもらった!? □町子の西日本新聞勤務時代、将来を誓い合った恋人がいた!? □昭和21(1946)年、『サザエさん』は発売後ベストセラー □死後、課税対象遺産額は29億円だった! □パロディ漫画訴訟事件、長谷川家放火事件…一家を襲った災難 □衰えた筆力と妹・洋子の造反 ほか
  • 萩尾望都と竹宮惠子 大泉サロンの少女マンガ革命
    3.8
    一九七〇年。学生運動が終焉へと向かうなか、少女マンガの変革を目指した女性たちが東京練馬区の二軒長屋にいた。中心は萩尾望都と竹宮惠子。後に「大泉サロン」と呼ばれ、マンガ家のタマゴたちが集ったこの場所で、二人は互いに刺激を受け合い、これまでタブーとされた少年愛やSFといった分野で先鋭的な作品を次々生み出し、少女に熱く支持される。だがその軌跡は決して平坦ではなかった――。『ポーの一族』『風と木の詩』等、名作誕生のプロセスを追いながら、二人の苦悩と友情、瓦解のドラマを描く意欲作。
  • 中高年ひきこもり
    4.6
    内閣府の調査では、40~64歳のひきこもり状態にある人は推計61万人と、15~39歳の54万人を大きく上回る。中高年ひきこもりで最も深刻なのは、80代の親が50代の子どもの面倒を見なければならないという「8050問題」だ。家族の孤立、孤独死・生活保護受給者の大量発生――中高年ひきこもりは、いまや日本の重大な社会問題だ。だが、世間では誤解と偏見がまだ根強く、そのことが事態をさらに悪化させている。「ひきこもり」とはそもそも何か。何が正しい支援なのか。第一人者による決定版解説書。
  • 信長の革命と光秀の正義 真説 本能寺
    3.8
    日本史上まれにみる天才・信長は、自らを天皇の上に置き、規格外のスケールで新しい国作りを目指していた。自分を将軍など要職三職のいずれかに就任させるよう求めた朝廷への三職推任要求や、安土城から発掘された御所の存在がそれを証明している。信長の革命思想は、朝廷・幕府・イエズス会、誰にとっても危険すぎる存在となり、その緊迫した状況の中、本能寺の変は起きた――。光秀は、いかなる正義のもとに主君・信長を討ったのか? 信長最期の言葉「是非におよばず」の真意とは? 戦国時代史の禁断の扉を開く画期的一冊。
  • 「駅の子」の闘い 戦争孤児たちの埋もれてきた戦後史
    4.5
    戦争で親を失い路上生活を強いられ、「駅の子」「浮浪児」などと呼ばれた戦争孤児。飢えと寒さ。物乞いや盗み。戦争が終わってから始まった闘いの日々。しかし、国も周囲の大人たちも彼らを放置し、やがては彼らを蔑み、排除するようになっていった。「過去を知られたら差別される」「思い出したくない」と口を閉ざしてきた「駅の子」たちが、80歳を過ぎて、初めてその体験を語り始めた。「二度と戦争を起こしてほしくない」という思いを託して――戦後史の空白に迫り大きな反響を呼んだNHKスペシャル、待望の書籍化。
  • 出家への道 苦の果てに出逢ったタイ仏教
    -
    直木賞作家である著者は、自らの才能に対する疑いと不安、楽な方へと流れてしまう性ゆえに、仕事に行きづまり、経済的にも困窮。逃げ出すようにしてタイへ移住する。仏教の国・タイで目にしたのは、毎朝の托鉢風景。俗世への執着を断った修行僧と、彼らに食物を捧げる人々の満ち足りた表情を眺めているうち、著者は、我欲に流され、愚行を重ねてきた己の人生の清算のために、一つの決心をするのだった――「人生の敗退者」が、ブッダの教えに導かれ、新たな道を歩み始めるまでを綴った感動の記録。
  • 「頭がいい」の正体は読解力
    3.4
    あらゆる物事を正確に読み取り、理解する力=読解力。文章を読んで自分の考えをまとめたり、会話で相手の意見に反論するときなど、現代社会を生きる上で不可欠な力だ。しかし読解力のない日本人が増えている。読書量の不足やネット記事・短文SNSの普及による「長文を読み解く耐性がない」「言葉の辞書的な意味は知っていても使いこなせない」ことが主な原因だ。本書では、問題を解きながら実際に言葉を使い、文章を書くことで「語彙力」「作文力」「読解力」の3ステップで鍛えていく。飛ばし読みや資料の要約、会話やコミュニケーションにも役立つ、現代人の必須スキルを磨く一冊。
  • 真贋力 金閣寺・銀閣寺住職が教える目利きの力
    4.0
    デマや詐欺、文書の改竄、フェイクニュースに溢れる現代社会で、もっとも必要とされるのが本物/偽物を見抜く力=真贋力だ。拡散されている情報は本当に真実か、取引相手は信用に足る人物か――社会の情報化が、かえって真贋を見極めることの難しさに拍車をかけている。相国寺・金閣寺・銀閣寺住職である著者は、幼い頃から書画や骨董に親しみ、国宝や重要文化財を多数収蔵する美術館を開いた目利きの達人としても知られている。ローマ教皇フランシスコをはじめとする「真実の人」との出会いや、禅で最重要視される「体験」を通して培われた鋭い真贋力は、現代の私たちに迷いなく生き抜く術を教えてくれる。
  • リベラリズムの終わり その限界と未来
    4.1
    自由を尊重し、富の再分配を目指すリベラリズムが世界中で嫌われている。米国のトランプ現象、欧州の極右政権台頭、日本の右傾化はその象徴だ。リベラル派は、国民の知的劣化に原因を求めるが、リベラリズムには、機能不全に陥らざるをえない思想的限界がある。これまで過大評価されすぎたのだ。リベラリズムを適用できない現代社会の実状を哲学的に考察。注目の哲学者がリベラリズムの根底を覆す。
  • 医者が教える 正しい病院のかかり方
    3.6
    世の中には様々な医療情報があふれているが、その中身は玉石混淆。命の危機につながる間違った情報も少なくない。そして病院に行ったら行ったで、何時間も待って診療は数分、医者に聞きたいことがあっても聞けない、説明されても意味が分からない等々、患者側の悩みは尽きない。私たちはどうしたらベストな治療を受け、命を守ることができるのか? 正しい医療情報をわかりやすく発信することで、多くの人から信頼される現役医師が、風邪からガンまで、知っておくと得する60の基本知識を解説した、医者と病院のトリセツ。
  • 二十二社 朝廷が定めた格式ある神社22
    3.0
    二十二社とは、天変地異が起きたとき国(朝廷)が神前に供物(幣帛)を捧げた22の第一級神社で、平安時代後期1039年、後朱雀天皇が定めた神社の格式制度である。地域は京都と奈良が中心だが三重、大阪、滋賀、兵庫にも1つずつある。伊勢神宮、伏見稲荷大社、春日大社のような有名神社はもちろんあるが、丹生川上神社のようにあまり知られていない神社もある。出雲大社や厳島神社は入っていない。そこには、どのような基準や意味があったのか。また、どんな由来や特徴があるのか。古の神に思いを馳せる画期的な神社ガイド。
  • 読書会入門 人が本で交わる場所
    3.9
    本の感想を複数人で語り合う「読書会」は、一人の読書よりも格段にメリットが多い。誰かの意外な感想が、自分に足りない視座を教えてくれ、理解できなかった箇所は、他の参加者が補ってくれる。課題本は、ビジネス書、小説、哲学書なんでもいい。感想を自分の言葉で表現する行為は、新しい自分の発見へもつながる。参加の仕方、会の開き方からトラブル対処法まで、日本最大規模の読書会主催者がその醍醐味を伝授。
  • 善意という暴力
    3.7
    「不謹慎だ!」「間違っている!」「その人の身になってみろ!」――自分は「善いこと」をしていると思って発するこれらの言葉。しかしその正体は、自分と異なる意見を否定し、相手も自分と同じように感じるべきだという押しつけにほかならない。なぜ善意は暴走して人々の自由を抑圧するのか? 「許せない」「かわいそう」など、人々が「感情」で動く社会はなぜ危ないのか? 気鋭の政治社会学者が、現代の病理を社会システムと個人の心性(メンタリティ)の両面から鋭く分析し、変革のための方法と理念を提示する。
  • 大人の読解力を鍛える
    4.0
    人間関係におけるトラブルの多くは、相手が「何を伝えたいか」「何を言いたいか」を正しく理解できていないことから発している。情報が複雑に飛び交う現代だからこそ、言葉を、言葉の集合体としての情報を、正確に読み解く力が不可欠なのである。本書では具体的なテキストを挙げながら、行間を読む、感情を読む、場の空気を読む、想像力を働かせて相手の心情を察するといったコミュニケーション全般のスキル向上を目指す。社会人必読の一冊。
  • 47都道府県の歴史と地理がわかる事典
    4.4
    現在の都道府県制度ができたのは、1947年に施行された地方自治法。だが、日本の地方行政区分の歴史は1300年以上前までさかのぼる。変化に富んだ地形と気候、国vs.地方、地方vs.地方のしのぎを削る勢力争い、そのなかで育まれた個性豊かな産業、文化、人々の暮らし――都道府県は、存在そのものが日本人の心のよりどころだ。各都道府県の歴史・地理をコンパクトながら深掘り解説、全都道府県に足を運んで集めた「鉄板ネタ」「地雷ネタ」まで盛り込んだ、読んで楽しく役に立つ画期的な事典。
  • おしゃれ嫌い 私たちがユニクロを選ぶ本当の理由
    3.6
    日本の国民服となったユニクロ。長く無視していたファッション誌も今ではユニクロの虜だ。ここまで普及した理由は、服は特別なもの、おしゃれは難しいという思い込みを解き、服で個性を競うことに疲れた人々の心を掴んだから。もう誰もが服に余計なお金も時間も使いたくない。ユニクロはその変化にいち早く気づき、「見た目」をよくするための服ではなく、「くらし」をよくするための服を提案し続けてきた。それは世界をも席巻している。これまで指摘されることのなかったユニクロのメッセージと消費の変化を気鋭の社会学者が鮮やかに読み解く。
  • 介護ヘルパーはデリヘルじゃない! 在宅の実態とハラスメント
    3.6
    介護職は重労働のうえ低賃金であるため、人手不足が続いている。それなのに2018年の調査では、なんと4割の介護ヘルパーがセクハラを受けたと回答。介護歴28年、百戦錬磨の著者自身も、利用者から幾度となくベッドに誘われたり、パンツを下げ性器を見せられ迫られたり、キスをされそうになったりしたが、見事にかわし仕事をこなし続けてきた。そして「♯Me Too」運動以降、セクハラをなくそうという流れは一気に加速。介護職におけるパワハラ・セクハラをなくし、介護職をよりやりがいのある仕事にするためのヘルパー奮闘記。
  • おいしいとはどういうことか
    4.0
    喉が渇いたときに飲む水は心底おいしいけれど、渇きがおさまった後に同じ水を飲んでも、もうおいしいとは感じない。体が必要としていないから。すなわち「おいしい」とは本来、体という自然によりそい喜ばせてあげたときに生まれる感覚のこと。しかし、ただおいしいだけでなく、この「体が喜ぶ料理」を作るのが案外難しいと著者は言う。どうしたらそんな料理が作れるのか、そもそも料理とは何か――。京都で最も予約が取りにくい日本料理店「草喰なかひがし」店主が、野山を馳せ巡りながら得た〝食〟にまつわる究極の哲学。
  • ゴルフトーナメントスポンサー興亡史
    3.0
    霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)――2020東京五輪のゴルフ競技開催会場こそ、言わずもがな、日本のゴルフ興隆の地である。1957年にそこで行なわれた試合が火付け役となり、一大ゴルフブームが到来。70年代にはビッグトーナメント全盛期を迎える。スポンサーにはタイヤメーカー(住友ゴム)に加え自動車(三菱自動車)、カード会社(三井住友)が参入、バブル崩壊後はパチンコ・不動産など新興が勢いを増した。プロゴルフのスポンサー企業の移り変わりを辿ることで、戦後経済の盛衰を浮き彫りにする。
  • ルポ シニア婚活
    5.0
    還暦を過ぎて子どもがほしくなり31歳スリランカ人と成婚した61歳男性。ピースボートの船上で72歳男性にプロポーズされた80歳女性。65歳以上の独居人口は620万人を超え、伴侶を求めるシニアも増加の一途。だが人生の酸いも甘いも噛み分けた世代の婚活には、複雑多岐なしがらみがあり、ゆえに結婚の暁には極上の喜びに変わる。本書では多くのインタビューから見えてきたシニア婚活の実態と成婚への道筋を紹介。恋愛感情は必要か? 子どもをどう納得させる? 「後妻業」への防衛策は? 幸せな老後、幸せな最期を求める人々の愛の記録。
  • 自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術
    3.7
    巷の「話し方」の本には一番大切なことが抜けている。それは、会話では「自分のこと」ではなく「相手のこと」を話すということ。自分の話をやめるだけで、仕事も人間関係も俄然よくなると著者は断言。そこまで言い切れる根拠とは? 「相手は自分の話に興味を持っていない」「『自分をわかってほしい』と思うことほど傲慢なことはない」「『質問』にあなたの全てが表れる」「プライベートなことを聞かないほうが失礼である」等々、普通の人が気づけない会話の盲点を指摘。仕事や人間関係が面白いほどに好転し始める話し方を網羅した一冊。
  • 渋沢栄一 「日本近代資本主義の父」の生涯
    4.3
    渋沢栄一は農民の家に生まれながらも、二十五歳で一橋慶喜に仕え、幕臣としてパリ万国博覧会へ派遣される。だが近代ヨーロッパの列強を見聞中に明治維新を迎え、仕えていた徳川幕府が消滅。帰国し大蔵省の官僚を経て、三十四歳で念願の実業界に転身。数多くの企業を興し、日本近代資本主義の父と呼ばれるまでになる。彼の人生を大転換させたのは常に人との出会い――幼少からの師・尾高惇忠、運命を変えた平岡円四郎、主君・徳川慶喜、そして維新に不可欠な大隈重信、井上馨、大久保利通だった。与えられた場所で輝き続け、日本経済の礎を築いた栄一の生き様こそ不透明な現代を生き抜くヒントだ!
  • 東大教授が考えるあたらしい教養
    3.7
    「教養=知識量」という考え方はもう通用しない。ネットで検索すればあらゆる情報が瞬時に手に入る今、知識量の重要性は相対的に低くなっているからだ。東大教授2人が提唱する教養とは「正解のない問いに対し、意見の異なる他者との議論を通して思考を柔軟にし、〈自分がよりよいと考える答え〉にたどり着くこと」。その意味するところは何なのか? どうすればこの思考習慣が身につくのか? 人工知能の発展が著しい現代だからこそ、人間にしかできない能力を磨く必要がある。その要諦が詰まった一冊。
  • 妻語を学ぶ
    3.8
    アドバイスしただけなのに「もういい!」と逆上される、「仕事と私(家族)、どっちが大事なの!?」とからまれる……。男性にとって永遠の謎である女の不機嫌は18種類に分類でき、そのすべてに対処法がある。そもそも男女のコミュニケーションギャップの多くが、男女脳の相違に起因している。共感を求める女性脳を理解して、優しいひと言をかけられれば、一発で妻の機嫌はよくなる、はず。本書は、人工知能研究者が脳科学の見地からすぐに実践できる具体例を示した究極の指南書。
  • 令和を生きる 平成の失敗を越えて
    4.1
    平成元年、ベルリンの壁とともに世界秩序も崩壊したことに気づかず、バブルに浮かれていた日本人。バブル崩壊後も、相次ぐ大災害と長きデフレにより、目先の生活を守ることに追われて、志向はさらに内向きに。そして日本は、理念を持たない「戦争ができる国」となり、「デマと差別が溢れる国」となった。その姿は、国際社会から取り残され、無謀な戦争に突き進んだ戦前の日本とあまりに重なる。過たずに済む分岐点はどこだったのか。昭和史研究の泰斗と現代を代表するジャーナリストが、平成の失敗を徹底的に検証した白熱対談。
  • 人間の本性
    3.8
    コンピュータやAIは目まぐるしく進化しているが、それらをコントロールする人間ははたして進化しているといえるだろうか。年を重ねても人を妬んだり恨んだりと自己中心的な他人を見て落胆しつつ、同様に成長していない自分に愕然とする。このような人間の心のあり方は時代が変わっても普遍的なテーマであることに変わりはなく、だからこそ古今東西の哲学者が「人間とは何か」を探求し続けているのだ。この深遠な問いと人間の生き方について伊藤忠商事前会長、元中国大使で稀代の読書家でもある著者が、その豊富な人生経験から考察した一冊。
  • 人生の正解
    3.3
    クイズには必ず正解がある。ならば、人生に正解はあるのか? 正直にいえば、そんなものはない。だが「正解」の人生を「まっとう」な人生と読み替えるなら、はたして自分の人生はまっとうだったのか、と問うことはできる。人は年を取るにつれ、後悔とともに過去を振り返ることが多くなるが、死ぬ前に一度、自分の人生がまっとうだったのか考察するのはどうか。著者はまっとうな人生の条件とは「誠実」「力を尽くす」「負けない」の三つだという。なぜ、そういえるのか? 読めば、不思議と生きるチカラが湧いてくる画期的人生論。
  • ゴルフは名言でうまくなる
    4.0
    「プレー前夜に読む過去の名手の福音は、私にとって心のレッスン書、最高の良薬である」――伝説の名手ベン・ホーガンの言うとおり、ゴルフ上達のヒントは、往年の選手たちの一言に隠されている。スランプに陥るたび、古今東西のプロアマが残した名言にインスピレーションを得たという著者が、その背景や解釈、独自の練習法を紹介。「インパクトで左手の甲を目標に向けたら、ボールは目標へ向かって飛ぶ」(リー・トレビノ)、「風雨の激しい日は、あらかじめ5打多く打つ覚悟を決める」(ウォルター・ヘーゲン)ほか実践的名言35を厳選。アベレージゴルファー必読の書。
  • ドキュメント 皇室典範 宮沢俊義と高尾亮一
    4.0
    1946(昭和21)年、毎日新聞が「日本国憲法草案(宮沢乙案)」をスクープ報道した瞬間、日本の憲法と皇室典範の受難は始まった。情報漏洩元は東大憲法学の権威・宮沢俊義(彼の弟が毎日の記者)。この一件がGHQを刺激し硬化させ「マッカーサー憲法」作成の契機となる。天皇条項には当初、天皇の身分の保障すらなかった。憲法の次は皇室典範だった。自らの公職追放を逃れるため今度はGHQの意向に添わんとする宮沢と、天皇と皇室を守るため立ち上がる宮内省参事官・高尾亮一の壮絶な闘い。誰も書き得なかった皇室典範成立秘史、衝撃のスクープ・ノンフィクション!
  • 年齢は捨てなさい
    3.7
    年齢を気にせず好きなことに没頭している人は、みな若くてイキイキしている。一方で「もう年だから」が口癖の人は総じて老け込み、わびしい人生を送っている。ことほどさように年齢を意識しすぎることは何の得にもならず、生き方を狭めてしまうだけである。「年齢を聞くことは品のない行為」「『還暦祝い』が嬉しい人はいるのか」「今日という日が人生で一番若い」「外見の若さを求め続けると、いつか破綻する」「年齢を自分で決めると楽になる」等々、年齢を超越し、充実した人生を送るヒントが詰まった一冊。
  • 精読 学問のすゝめ
    4.0
    「天は人の上に人を造らず」の有名な書き出し。『学問のすゝめ』なのに、なぜこんな一文から始まるのか? 諭吉が挙げた学ぶべき5科目の説明が、あっという間に終わるのはなぜなのか? それより膨大に費やされている話は一体……? 明治初期に刊行され、20万部のベストセラー、日本が太平洋戦争で負けた後に再び読まれ、いまも売れ続ける名著の謎をズバリ解く。全十七編のうち、すべての肝は初編にありと見抜いた著者が、その一文一文を噛み砕き、時代背景から文章の飛躍の意味まで懇切丁寧に解きほぐしてしまった型破りな解説本。
  • 晩節の研究 偉人・賢人の「その後」
    3.7
    歴史に名を残す偉業を成し遂げた人物も、ほとんどの場合、本当に活躍したのは、ある一時期に限られる。それどころか、リタイヤ後に意外な「その後」の人生を送った人物が少なくない。「祟り」に慄き死んでいった藤原道長。健康に気を使いすぎて逆に死期を早めた徳川家康。老人になってから計画殺人を実行した徳川光圀。勘違いで殺人を犯して獄死した平賀源内……。有能な成功者である彼らはなぜ“晩節を汚す”ことになったのか。その分岐点には何があったのか。30人の偉人たちの知られざる末路を繙き「人生の本質」を追求する、画期的な書。
  • はじめての減塩
    5.0
    世界保健機関(WHO)のガイドラインが推奨する塩分摂取量が、成人1日あたり5グラム未満にもかかわらず、わが国の平均的な会社員の食事はゆうに15グラムを超える。塩分の摂りすぎは心疾患や脳卒中、腎結石、骨粗鬆症、胃がんなど重大な病気を招く原因となる。まずは厚生労働省が推奨する男性8グラム、女性7グラムに抑えるためにどうすればよいか。外食での注意点と、家庭での食事について献立の考え方から味つけまで、知恵と工夫が満載の一冊。
  • 生命保険はヒドい。騙しだ
    4.0
    日本の生命保険は客(契約者)の取り分(利益)が欧米に比べてものすごく小さいという話を聞いたのは、今から15年ほど前だった。しかし私はこの話を真に受けなかった。自分の生命保険の見直し時期が来て、「これまでの掛け金(保険料)の3倍の16万円を毎月お支払いください」と保険会社に言われるまでは。この25年間、毎月5万6000円を払い続け、ほとんど何も貰えない。保険料が払えなくなれば、払い込んだお金はほぼパーだ。一体、保険とは何なのか。その仕組みと、保険会社のいいようにされてきた経緯を詳らかにした“実録・私がバカでした”読本。
  • 50歳から始める英語 楽しいから結果が出る「正しい勉強法」74のリスト
    4.0
    生まれてこの方ずっと身近にある外国語は英語。なのに字幕なしで映画鑑賞はおろか海外旅行での簡単な会話すらままならず、諦め続けている人は多い。しかし英語を習得するなら時間とお金に余裕があり経験豊富な50歳からがいい。この期に及んで同時通訳を目指したり欧米企業に勤めるわけじゃない今だからこそ、誰からも強制されない英語学習は楽しく、人生をも豊かにする。TOEICテストを活用すれば自らの成長を数値化できてさらに愉快。今すぐ無性に英語を始めたい! という人に贈る“人生100年時代”の正しい英語勉強法。
  • 奇跡のホルモン・スイッチ 潜在能力を引き出す
    3.5
    やる気を高めるノルアドレナリン、快感をもたらすドーパミン、精神を安定させるセロトニン、男らしい体とメンタルをつくるテストステロン、「可愛い」「守りたい」という気持ちを引き出すオキシトシン等々、体内でつくられ、生命活動をコントロールするのが「ホルモン」。ホルモンがうまく働けば、人間にもともと備わっている能力が引き出され、仕事の成果もグンと上がる! ホルモンを自在に操る「魔法のスイッチ」である即効ツボ押し・運動法から、生活習慣・話し方まで。ホルモンをまるごと味方につける画期的な一冊。
  • 胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康
    4.0
    口、喉、食道、胃、小腸、大腸、肛門。私たちの体は巨大な一本の管=消化管でできている。食べたものを運び、消化し、吸収する消化管は生命活動に欠かせない高度な機能を担うが、繊細で不調をきたすことも多く、消化管の病気を抱える日本人は1010万人にのぼる。最も多いがんも消化管のがんだ。ところが軽い胃もたれや下痢は「そのうちよくなるだろう」と見過ごされがちで、悪化はがんをはじめ重大な病気に直結する。最新の研究でわかった、強い消化管をつくるために欠かせない食事や生活習慣、ストレス対処法を解説。「管」のすべてが腑に落ちる。
  • 日本の「老後」の正体
    3.9
    「日本は借金が1000兆円もあり、財政破綻は避けられない」「少子高齢化で経済成長も望めず、将来年金はもらえないだろう」――。これらの考えはすべて誤りだと著者は言う。「財政は破綻しないし、年金は確実にもらえる。だから年金の保険料を払わないと損をする!」そう主張する著者の根拠を数字で具体的に解説。元財務官僚で、政治・経済の表と裏に精通した数量政策学者が、官僚やマスコミの嘘八百を暴くとともに、いま国民が将来の資産防衛のために為すべきことを説く。
  • せつない京都
    4.0
    雅で煌びやかな反面、寂しさや侘しさを内包している京都――。平清盛に心変わりされた祇王が出家した「祇王寺」、愛する男と生きるためすべてを捨てた遊女の眠る「常照寺」ほか、千二百年の歴史を持つ都には、悲話の残る小さな寺社が多い。また、朝陽に照らされた東寺五重塔、大覚寺大沢池の水面に映る景色、野宮神社の“黒い”鳥居など、街中で、ふと足を止めて見入ってしまう物悲しい光景にもたびたび出会う。綺麗、楽しい、美味しいだけじゃない、センチメンタルな古都を味わう、上級者のための京都たそがれ案内。
  • 警察用語の基礎知識 事件・組織・隠語がわかる!!
    4.0
    警察そのものへの好悪は別にして小説、映画、ドラマ…etc.と『警察モノ』は絶大な人気を誇る。本書は、それらとリアルな警察との橋渡しをするべく、元警察官でありキャリア警察官僚であった人気作家が、よく使われる言葉を、「事件」「警察関係者」「警察組織」「隠語」の4ジャンルに分け、虚実も含めて平易かつ正確にエッセイ形式で解説した。『警察モノ』ファンのみならず、警察官及び官僚志望者、警察エンタメの作者、現場での刑事訴訟法の活用を知りたい学生にも「警察というカイシャ」の実態がわかる画期的な警察読本。
  • 天皇のお言葉 明治・大正・昭和・平成
    4.0
    天皇の発言ほど重く受け止められる言葉はない。近代国家となった明治以降、その影響力は激増した。とはいえ、天皇の権威も権力も常に絶対的ではなかった。時代に反する「お言葉」は容赦なく無視され、皇位の存続を危うくする可能性もあった。そのため時代の空気に寄り添い、時に調整を加え、公式に発表されてきた。一方で、天皇もまた人間である。感情が忍び込むこともあれば、非公式にふと漏らす本音もある。普遍的な理想と時代の要請の狭間で露わになる天皇の苦悩と、その言葉の奥深さと魅力。気鋭の研究者が抉り出す知られざる日本の百五十年。
  • 読ませる自分史の書き方
    3.0
    読みたい人より、書きたい人が多い時代である。なかでも自分史ブームは止まるところを知らない。誰もが手軽に書き始められる「自分史」を、どうしたら自己満足に終わらない、読み手を唸らせる作品にまで仕上げることができるか。実は、「売れる」作品として商業出版で流通させることはそう難しくはない。読ませるポイントや、決してやってはいけないことなど、執筆の肝を、第一線のノンフィクション作家が具体的に伝授。自分史入門の決定版!
  • 人生の目的
    4.0
    妻に蒸発され、小学生の息子二人を抱えてまじめに働いていた父親が、「疲れた」といって子供たちと心中した。父親のズボンのポケットには10円銅貨一枚、子供の手帳には「おかあさんもじ国(地獄)へ行け」と書かれていた。四十数年前にあった悲惨な事件だが、なんともいえないリアルさと、自分の胸に指を突きつけられる思いが今もする。お金も家族も健康も、支えにもなるが苦悩にもなる。人生はそもそも思うにままならぬもの。ならば私たちは何のために生きるのか――。人々に寄り添うその深い洞察が大反響を呼んだ衝撃の人生論。時代が変わる今、再読したい心の羅針盤。
  • 火災・盗難保険金は出ないのがフツー
    3.7
    火災保険や盗難保険に入っていれば、事故の際、保険金は当然出ると思われている。しかし、現実には家が全焼しても、高級品が盗まれても、保険金は出ない。それは、保険金の支出が損害保険会社にとって「損失(ロス)」でしかないからだ。あの手この手で支払いを渋り、救済されるはずの被害者を苦しめる損保。彼らの狡猾な手口を暴き、どうすれば保険金を正当に引き出せるか、実際の裁判をもとに徹底的に解説する。
  • 社交不安障害 理解と改善のためのプログラム
    4.6
    人前で話すのが苦手、緊張して上がってしまう、自然に人付き合いができず、社交をつい避けてしまうという状態は「社交不安障害」と呼ばれる。もっとも頻度の高い精神的な困りごとの一つで、有病率は一割を超える。やっかいなのは、社交不安障害にともなう自信低下を生まれつきの性格だと思い込み、諦めてしまうこと。しかし、自分を縛る不安の正体を知って、有効なトレーニングを積めば、改善は十分可能だ。実際にカウンセリングセンターで使われるプログラムを紹介しながら、克服の方法を実践解説。考え方一つで、人生は大きく変わる!
  • 悲観する力
    4.0
    悲観とは「物事は予測や予定どおりには運ばない」と考えることである。本書で伝えたいのは、この「思わぬこと」に対する考察の重要性だ。重大な過ちを繰り返すことへの歯止めは悲観することしかない。「機械は必ず壊れる」「誤操作は必ず起こる」という工学の設計には当たり前のフェールセーフの思想が、人間の心理や感情には決定的に不足している。エラーの想定が不充分なのだ。もちろん単なる心配そして諦めは悲観ではない。「これでは駄目かもしれない」と思ったら次にどう対策するのか。豊かな社会ゆえの楽観を排し、有効な悲観の技術を伝授する。
  • 宇宙はどこまでわかっているのか
    3.8
    太陽の次に近い恒星プロキシマ・ケンタウリまでは月ロケットで10万年かかるが、これを21年に超短縮するプロジェクトがある!? 土星の表面では常にジェット気流が吹きすさび、海流が轟々うなっている!? 重力波が日本のセンター試験に及ぼしてしまった意外な影響とは!? 元NASA研究員の著者が、最先端の宇宙ニュースの中でもとくに知的好奇心を刺激するものをどこよりもわかりやすく解説。現在、人類が把握できている宇宙とはどんな姿なのか、宇宙学の最前線が3時間でざっくりわかる。
  • 家族という呪い 加害者と暮らし続けるということ
    4.0
    「家庭を持って初めて一人前になる」とはよく言われるが、実際に幸せになる人はどれほどいるのか? 日本で初めて加害者家族支援のNPO法人を立ち上げ、千組以上の相談にのってきた著者は問う。なぜなら「妻の不妊治療に協力しながら痴漢行為をやめない夫」「家にお金を入れないダメ夫へのストレスから生後間もない息子を殺した妻」等々、家族のせいで不幸になる人が後を絶たないからだ。「加害者家族に共通するのは、極端に世間体を気にし、愛情のかけ方を間違えていること」と著者。家族が本当に幸せになるとはどういうことかわかる一冊。
  • 美智子さまという奇跡
    3.5
    一九五九(昭和三四)年、初の民間出身皇太子妃となった美智子さま。その美しさと聡明さで空前のミッチーブームが起き、皇后即位後も、戦跡や被災地を幾度となく訪れ、ますます国民の敬愛を集める。美智子さまは、戦後の皇室を救った“奇跡”だった。だが、今私たちの目に映るのは、雅子さまの心の病や眞子さまの結婚問題等、次の世代が世間にありふれた悩みを抱えている姿。美智子さまの退位と共に、皇室が「特別な存在」「すばらしい家族」である時代も終わるのか? 皇室報道に長く携わった著者による等身大の皇室論。
  • 信長になれなかった男たち 戦国武将外伝
    3.5
    戦国時代には英雄、豪傑がキラ星のごとく現れ様々な物語の主人公になっているが、歴史に名を残したのはほんの一握りのスーパースターにすぎない。信長・秀吉・家康の活躍の影には、敗れ去った多くの武将たちがいた――。戦国初の天下人を目指した三好長慶。琵琶湖を押さえ栄華を極めた浅井長政。ローマ法王に使節団を送った蒲生氏郷等々……。規格外の変革者・信長と彼らを分けたものは何だったのか。丹念な現地取材を経て直木賞作家が辿り着いた、下克上の世を生き抜いた戦国武将たちの束の間の栄光と挫折の生涯。
  • 老いてこそユーモア
    3.0
    ユーモアがあるかないかで、人生の豊かさは大きく変わる。ユーモアはものごとを多角的に眺めることを示唆してくれ、心の防衛にもなる。知的な言葉によって生まれるため、年齢を重ねているほうが扱いやすい。ショートショートを中心に九百編以上の作品を生み出してきた著者が、ユーモアの本質を考察。笑いのパターンから“しゃれ”や“をかし”の文化、日本人と西洋人のユーモアの違い、そしてユーモアの感覚の身につけ方までを開陳。会話が楽しくなる一冊。
  • ラストエンペラーの私生活
    4.0
    二歳九ヵ月で第一二代清朝皇帝の座に就いた溥儀は、幼少期から女官に性行為を教え込まれ、一〇代半ばで宦官との同性愛に目覚めた。六歳で退位を迫られたのち、一八歳の時にはクーデターで紫禁城を追われる。日本租界などを放浪し、二八歳で再び満洲国皇帝の座に就く。終戦後はソ連軍に逮捕され、東京裁判に検察側証人として出廷。トリかごに入ったらトリになれ、イヌ小屋に入ったらイヌになれ――中国の諺のまま、数奇な運命に身を委ねながら、自らの欲に忠実に生きた「幻の王国」の廃帝は、周囲を不幸の渦に巻き込み、六一歳で病没する。迫真の人物ノンフィクション。
  • 《唯識》で出会う未知の自分 仏教的こころの領域入門
    4.0
    「心はどこにある?」「自分って、何?」「死んだらどこに行く?」――現代人は、さまざまなギモンに対してすぐに答えを出したがるが、科学の知識を駆使しても解答の出ないことは多い。そんなときに、考えるヒントをくれるのが哲学だ。中でも、仏教哲学の基本とされる《唯識》を学ぶと、「すべての物事をありのままに受け入れる」力がつく。しかし唯識は難解だ。そこで著者は、プラトン、ニーチェ、老子など世界の哲学者の易しい言葉も引用、比較することで、唯識の特徴をわかりやすく解説。高校での講義録を再編集した、仏教思想の入門書。
  • 英語が上手くなりたければ恋愛するに限る 究極のコミュニケーション181のフレーズ
    4.3
    基礎英語よりビジネス英語より確実に語学が上達する方法、それは英語を母語とする恋人を持つことだといわれる。自分の気持ちや願望を正確に相手に伝えたいという思いこそが、言語のスピード・ラーニングにつながるからである。実際に恋人を作らなくとも、本書が紹介する出会いのフレーズや一連のコミュニケーション英会話が自然に口をついて出れば、日常やビジネス・シーンに応用可能な英語力が必ず身につく。「目からウロコ」の画期的な英語学習本。
  • 怖い短歌
    4.0
    かつて『怖い俳句』で「俳句が世界最恐の文芸形式だ」と書いた。なのに俳句より怖さで劣る『怖い短歌』を編むのかという声が聞こえる。たしかに瞬間、思わずぞくっとする感じでは俳句にかなわないかもしれないが、言葉数が多くより構築的な短歌ならではの怖さが如実にある。総収録短歌593首(見出しの短歌136首)を、「怖ろしい風景」「向こうから来るもの」「死の影」「変容する世界」「日常に潜むもの」など9つの章で構成し、「怖さ」という見えない塔をぐるぐると逍遥【ルビ:しようよう】(そぞろ歩き)するかのような奇想の著。
  • 大阪的 「おもろいおばはん」は、こうしてつくられた
    3.7
    大阪と聞いて何を思いうかべるだろうか? 芸人顔負けのおばちゃん、アンチ巨人の熱狂的阪神ファン、“金もうけとど根性”の商売人……しかしそれらは東京のメディアが誇張し、大阪側も話を盛ってひろがった、つくられた大阪的イメージだ。「おもろいおばはん」の登場は予算のない在阪テレビ局が素人出演番組を安く量産した結果だし、阪神戦のテレビ中継がまだない一九六〇年代、甲子園球場は対巨人戦以外ガラガラだった。ドケチな印象はテレビドラマが植えつけたもので、「がめつい」は本来、大阪言葉ではなかった。多面的な視点から、紋切型の大阪像をくつがえす。
  • 人殺しの論理 凶悪殺人犯へのインタビュー
    3.5
    「腕に蚊がとまって血ぃ吸おうとしたらパシンて打つやろ。蚊も人も俺にとっては変わりない」(大牟田四人殺人事件・北村孝紘)、「私ねえ、死ぬときはアホになって死にたいと思ってんのよ」(近畿連続青酸死事件・筧千佐子)。世間を震撼させた凶悪殺人犯と対話し、その衝動や思考を聞き出してきた著者。一見普通の人と変わらない彼らだが、口をつく論理は常軌を逸している。残虐で自己中心的、凶暴で狡猾、だが人の懐に入り込むのが異常に上手い。彼らの放つ独特な臭気を探り続けた衝撃の取材録。
  • 『君たちはどう生きるか』集中講義 こう読めば100倍おもしろい
    4.0
    大ベストセラー、マンガ版『君たちはどう生きるか』は、原作の凄みを全て削ぎ落としてしまった! かの名著は、友を裏切った少年を諭す道徳の教科書でも単純な反戦の書でもない。美少女ヒロインを陶酔させる戦争賛美の哲学が、マルクス主義と激突する現代思想対決? ?暴力支配を倒す政治ドラマ? 丸山眞男も池上彰も誤読した原作者・吉野源三郎の「仕掛け」と裏メッセージを読み解いたとき、説教臭い古典は、いじめの解決、ポピュリズムの怖さまでを甘酸っぱい初恋に包んで訴えた現代エンターテイメントとして甦る。
  • 皇室入門 制度・歴史・元号・宮内庁・施設・祭祀・陵墓・皇位継承問題まで
    3.0
    平成31年4月30日をもって今上天皇は退かれ上皇に、皇后陛下は上皇后に就かれる。翌5月1日に皇太子殿下が第126代天皇として即位される。江戸時代の光格天皇以来202年ぶりとなる今回の譲位を前に、世界でも類を見ない極めて永い歴史を持つ皇室の制度から元号まで、常識として知っておきたい基本を紹介。天皇のお務め、宮内庁の役割、皇室警備の実態、宮中祭祀や陵墓、そして皇位継承問題の論点まで、硬軟織り交ぜて幅広く網羅する、元宮内庁担当記者による入門書決定版。
  • 平成精神史 天皇・災害・ナショナリズム
    4.5
    度重なる自然災害によって国土は破壊され、資本主義の行き詰まりにより、国民はもはや経済成長の恩恵を享受できない。何のヴィジョンもない政治家が、己の利益のためだけに結託し、浅薄なナショナリズムを喧伝する――「平らかに成る」からは程遠かった平成を、今上天皇は自らのご意志によって終わらせた。この三〇年間に蔓延した、ニヒリズム、刹那主義という精神的退廃を、日本人は次の時代に乗り越えることができるのか。博覧強記の思想家が、政治・経済・社会・文化を縦横無尽に論じ切った平成論の決定版。

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