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大阪と聞いて何を思いうかべるだろうか? 芸人顔負けのおばちゃん、アンチ巨人の熱狂的阪神ファン、“金もうけとど根性”の商売人……しかしそれらは東京のメディアが誇張し、大阪側も話を盛ってひろがった、つくられた大阪的イメージだ。「おもろいおばはん」の登場は予算のない在阪テレビ局が素人出演番組を安く量産した結果だし、阪神戦のテレビ中継がまだない一九六〇年代、甲子園球場は対巨人戦以外ガラガラだった。ドケチな印象はテレビドラマが植えつけたもので、「がめつい」は本来、大阪言葉ではなかった。多面的な視点から、紋切型の大阪像をくつがえす。
...続きを読むPosted by ブクログ 2021年04月26日
産経新聞に連載された「井上章一の大阪まみれ」を改題。
東京から見ると、大阪は、吉本興業に代表されるようなお笑い芸人のような人ばかりいる街とか、エロい街とか、食い倒れと称して、たこ焼きやホルモン焼きのようなB級グルメばかりだと思われている等々、大阪に対する中央の偏見に対して、京都生まれの著者が、大阪人...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月18日
タイトルの「大阪的」とは何だろうか?笑い,ボケとツッコミ,夫婦善哉,通天閣,阪神タイガース,ナニワ金融道etc.――そうした我々の「常識」を覆し,戦後復興期あたりまで存在していた本来の「大阪的」なものを探求する図書。それは,大阪自体が持っていたポテンシャルの過小評価に対する再検討でもあり,大阪にあ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月03日
大阪は道頓堀と通天閣の映像から始まるステレオタイプ。大阪市出身のひとりとして常々違和感を覚えているこの現状について、本書は初めてそのあたりに切り込んでみたものだろう。
大阪は狭い。大阪府も大阪市もきわめて狭い。しかし、そんな土地にあって、また様々な風景に富む場所である。道頓堀も通天閣ももちろんそ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年07月11日
大阪をめぐって主に中央のマスコミ主導で植え付けられてきた誇張された偏見を、京都出身で大阪にひとかたならぬ想いを寄せる著者が時に憤慨しときに嘆きながら思いつくまま解きほぐしていく。
著者に正されるまでもなく、少し考えれば大阪人が皆お笑い芸人並みに面白いなどとは思わないし、皆がみなエロいわけでもガメツイ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年03月24日
今は誰も見向きもしないほど歴史の中でかき消されていったことがたくさんある。読みながら関西の話で言えば和田の港や福原京など平家の姿、そして豊臣秀吉の遺したものがあることを思い起こさせた。確かに織豊時代とはいうものの安土大阪時代とは言わない。大阪のブルジョワ文化、浪速のいとはんへの憧憬がよく伝わる。連載...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月03日
<目次>
第1章 大阪人はおもしろい?
第2章 阪神ファンがふえた訳
第3章 エロい街だとはやされて
第4章 美しい人は阪急神戸線の沿線に
第5章 音楽の都
第6章 「食いだおれ」と言われても
第7章 アメリカの影
第8章 歴史のなかの大阪像
第9章 大阪と大阪弁の物語
<内容>...続きを読む
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