くるみ舎作品一覧

  • 幼なじみの御曹司と偽装婚約しました
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    安奈は窮地に陥っていた。高校卒業後からずっと働いてきた老夫婦が営む小さな不動産屋が店をたたむことになり、格安で借りていた老夫婦が管理する古アパートも取り壊しが決まってしまった。仕事と住む場所を同時に失うことが決まったというのに、転職活動もうまくいかない。そんなある日、安奈にとっては幼なじみであり初恋の人でもある大地が突然、安奈を訪ねてくる。8年前、大地が海外へ行ってしまって以来の思いがけない再会に胸ときめかせる安奈に、大地は信じられない提案をしてくる。「安奈ちゃん、僕の、婚約者になってくれないかな」 聞けば、危篤状態にある祖父が大地の結婚を望んでいるらしい。しかし今の大地には結婚願望がない。そこで、安奈に偽の婚約者となり祖父に会ってほしいというのだ。大好きな大地の役に立てるのならと、安奈は偽の婚約者を演じることを承諾するが……。
  • 幼馴染みのクールな騎士は、重たい愛の持ち主でした
    4.0
    王女つきの侍女・エルシェは、建国祭を1カ月後に控えた忙しいある日、王女からとある悩みを相談される。それは夫であるローガン王国の第二王子との新婚生活について。性行為が気持ち良くないらしい。最中の王女の様子からそれを感じ取ったのか、最近では王子は、王女に触れることさえなくなったという。建国祭では国王夫妻と顔を合わせることになる。世継ぎについて聞かれるだろうから、それまでになんとか夫婦生活を改善したいというのだ。王女を助けたい。しかし経験のないエシェルには解決策などわからない。「王女にアドバイスをするために、自分も性行為を経験してみなければ!」 そう思いついたエシェルは、ひそかに恋心を寄せている護衛騎士・ノアに相談することに。これをきっかけとしてノアとの仲を発展させたいと思ったのだ。しかし堅物男・ノアは取りつく島もない。はたしてエルシェは無事ノアに処女をささげ、王女の悩みを解決できるのか……。
  • 幼なじみのハイスぺ御曹司とお見合いすることになりました
    2.5
    フラワーショップで働いている橋本樹里はスイーツが大好きな24歳。ある日、樹里は家族ぐるみの付き合いがある幼なじみ・本田貴弘に誘われ、本田家の母の誕生日パーティに出席する。お隣の本田家は大人気洋菓子店の経営者一家で、つまり貴弘は大企業の御曹司。幼いころは気軽に仲良くしていたが、貴弘の取り巻きである女性たちから向けられる嫉妬と敵意の眼差しが怖くて、最近ではすっかり疎遠になっていた。久しぶりにお邪魔した本田家で、樹里は貴弘が見合いすることを知らされる。貴弘はもう29歳。そういう話が出てもおかしくはない年頃だ。貴弘が結婚をしたら、今以上に距離が離れてしまう。そう思い、樹里は淋しさに襲われた。けれど淋しがっている暇はなかった。なんと同じタイミングで、樹里にも見合いの話が持ち上がったのだ。母に言いくるめられ、渋々見合いを承知した樹里だったが、見合いの相手はなんと……。
  • 幼なじみの敏腕弁護士はオクテ女子を淫らに愛する
    値引きあり
    2.7
    小さな街の小さな弁護士事務所でパラリーガルとして働く麻里奈は、幼い頃に初恋相手・マナトに「ブス」と言われてからというもの、自分に自身を持つことができず、恋愛経験さえもないまま26歳になってしまったオクテ女子。ある日、高齢となった事務所所長が引退を表明。海外で弁護士を務めていた甥が跡を継ぐことに。「頼りにしています。よろしくお願いします、河合麻里奈さん」 そう言って握手を求めてきた青年は、旬のイケメン俳優も顔負けの整った顔立ちをしていて、麻里奈は思わず見惚れてしまう。――あれ、でも、この人どこかで……。奇妙な既視感に首をひねる麻里奈だったが、彼の名前を聞いて気がつく。小松真人。新しい所長は、昔麻里奈を「ブス」と罵った初恋の相手・マナトだった。それなのに真人は執拗に麻里奈に興味を示し、二人きりになった途端親しげに距離を詰めてくる。「俺たち、付き合ってみる?」 きれいな顔に可逆的な笑みを浮かべて麻里奈に迫る、真人の本心は……!?
  • お騒がせ令嬢は堅物騎士団長の強引プロポーズに抗いたい
    値引きあり
    3.0
    ルイーゼは伯爵家の18歳になるお騒がせ令嬢である。毎日昼過ぎに起きて夜会や舞踏会に繰り出し、ワインを飲んでは遊び回る生活を謳歌していた。ルイーゼの華やかな容姿に惹かれて、ちやほやしてくれる貴公子はまわりに大勢いる。恋の駆け引きを楽しんでいたルイーゼだったが、特に気があっていた貴公子が、ルイーゼとは真逆のタイプの清楚な令嬢と結婚を決めたと聞かされる。このままでは結婚が危ういと内心焦るルイーゼだったが、そんな彼女の前に堅物として有名な騎士団長・レイラールが現れ、「俺と結婚してほしい」と結婚を申し込まれたばかりか、「いますぐ返事をしてくれないか」と迫られる。驚いたことにルイーゼの両親は了承済みだという。レイラールのあまりに不躾な申し出に、家に戻って両親に話を聞いてくると返したルイーゼであったが、レイラールはルイーゼに「君にはこのまま俺の邸にきてもらう」と言い放った。レイラールはルイーゼと結婚のために三日休暇をもらったのだと説明する。結婚するのに、たったの三日!? だが、その後の記憶は残っていない。目覚めると、そこはレイラールの邸宅だった……。
  • 押しかけイケメンは、溺愛・執着系御曹司でした!
    -
    大企業の子会社で働く瀬里は、ある夜繁華街で酔っ払いを介抱した。整った顔立ちと高級スーツの組み合わせから、瀬里は彼をホストだと判断する。一晩の介抱後、名乗らずに立ち去った瀬里。ところが後日、彼は瀬里が落とした社員証を持って現れた。創と名乗った彼は、お礼がしたいと瀬里を食事に誘う。そして食後に、行く場所がないから瀬里の家に置いてほしいと言い出した。創に押しきられるかたちで、瀬里は彼と同居することになる。創は見かけによらず、料理が上手い。彼と暮らしていくうちに、瀬里は朝きちんと起きられるようになり、朝食を取る習慣も身に付いた。創の仕事はホストではなく営業だということも判明する。合鍵を作ったり、揃いの食器を買ったり、創との暮らしは居心地の良いものに変わっていった。そしてとうとう、二人は旅先で一線を越えてしまう。創は瀬里への好意を口にし交際を望むが、瀬里は一時の気の迷いと、それを受けいれられず……。
  • 推し上司にギャップ萌え ~御曹司と秘密の恋、はじめました~
    2.0
    1巻660円 (税込)
    グローバル企業の御曹司で、その子会社・モーメント社でCOO(最高執行責任者)を務める柊人は、仕事のできるリーダーで業績も上げている。だが、柊人の秘書・菫は、とても御曹司とは思えないほど気さくで、少し抜けたところもある柊人に淡い恋心を抱いていた。同期男性にも「推し仲間」がいるほど柊人のギャップに悶絶しながら、菫は同期と推しトークで盛り上がったり、柊人が信頼するCFO(最高財務責任者)の女性に嫉妬してみたり……。そんなある日、柊人が大株主の娘と結婚するらしいという話を聞きつけた。ショックを受けた菫は、推し仲間の同期男性と二人で飲みに行き、意気投合。すっかり遅くなって帰路を急いでいたところ、柊人と女性CFOが二人で歩いているところに出くわした。え? なんで? 例のお嬢様は? CFOが本命ってこと? 混乱する菫。どちらにしても、失恋決定! なのに、なぜか不機嫌なのは柊人のほう。いったい何を考えてるの? 果たして、推し上司との恋の行方は……。
  • 推しデザイナーの思わせぶりなお誘いは、お仕事女子には甘すぎる
    -
    子供服メーカーの製品開発部に所属している長瀬寧々には目標があった。それは推しキャラであるデディちゃんと推しデザイナーのSENAとのコラボ製品を作ること。そのため何度となくSENAにアプローチしてきたが、なかなか色よい返事をもらえずにいた。そんなある日、デディちゃんのテーマパークにひとりで訪れた寧々は、デディちゃんの勉強のためにきたという一人の男性と出会い、彼のガイド役として一日同行することに。初対面ながらも二人で楽しい時間を過ごした別れ際、彼は触れるだけのキスをして「また会おうね」と言い残したが、連絡先は知らされなかった。だから寧々は「甘い言葉とは裏腹に、これっきりなんだ」と理解した。しかし、彼の言った「また会おう」は本気だったことが後日判明する。数日後、デザイナーのSENAから依頼を受けると返答がきて、寧々は大歓喜。緊張して迎えた初顔合わせの日、現れたのはテーマパークで共に過ごしたあの男性で……。
  • お嬢様(推し)の恋人に溺愛されているのですが
    4.0
    伯爵令嬢であるアリスは侯爵令嬢のユーフィミアのもと、行儀見習いを兼ねて侍女として働いている。ユーフィミアは心優しく見眼麗しい令嬢で、アリスは彼女に心酔していた。ユーフィミアの誕生日が近づいた冬の日、親族が集まり誕生日パーティーが開催された。そこでアリスは、ユーフィミアと彼女の従弟であるクライブの二人が恋仲であることを確信する。「氷の元帥」と呼ばれているクライブは容姿端麗で、ユーフィミアともお似合いだ。そんな二人の恋路を応援しようと決意したアリスは、クライブからの「ユーフィミアの誕生日プレゼント選びを手伝ってほしい」という誘いにも喜んで同行する。プレゼントを選びながら、クライブとたわいのない会話を交わしたアリスは「こんな優しくてかっこいい人なら、ユーフィミア様とお似合いだわ!」とますます二人の仲を応援する気持ちを強めていく。しかしその夜、事態は急変する。なんとアリスは、クライブと一夜の過ちを犯してしまって……。
  • お世話になります ― バツイチお母さん奮闘記
    -
    1巻550円 (税込)
    短大卒業間近の合コンで知り合った男性と授かり婚……、資産家である本間家の嫁となった主人公・彩。しかし、ある日突然の離婚宣言から出戻った実家で、育児に、仕事に、恋にと張り切ることに。前向きな姿勢で生きていくママと子ども、そして家族を描いたヒューマンドラマ。
  • お転婆令嬢、記憶喪失の堅物伯爵と恋に落ちる
    4.3
    シルベスタント公爵家のクロエは、社交界でも絶世の美女と評される容姿を持ちながら、乗馬をしたり拳闘を習ったりと、淑女らしからぬ快活な令嬢。今日も幼馴染のホーイエと軽口を叩きながら拳を振っていた。その様子に乱暴されていると勘違いした紳士が割って入ってきた。クロエの拳がきれいに決まってしまったせいで、失神した紳士。慌てて病院に連れていったクロエは、紳士が一時的に記憶喪失になったことを告げられ、紳士の面倒をみることに。名前も思い出せない紳士のハンカチに『D』のイニシャルが刺繍されていたことから、クロエは紳士を「ディー」を呼ぶことにした。惹かれ合う二人だったが……。
  • お転婆令嬢は犬猿の仲の公爵様に恋をする
    値引きあり
    2.8
    叔父であるベネショフ公爵から、娘のライサの相手をしてほしいと頼まれ、ライサの住まう屋敷に滞在していたイリーナ。ある日、イリーナは偶然、ライサと見知らぬ男性の逢い引き現場を目撃してしまう。慌ててその場を立ち去ろうとしたイリーナだったが、木の根に足を取られ転倒し、そのまま気を失ってしまう。次にイリーナが目覚めたのはベッドの上。森で倒れていたイリーナを助けてくれたのは、叔父が敵対する貴族・シュミート伯爵家の現当主・アドリアンだった。実はライサの逢い引き相手は、シュミート側の人間だったのだ。ライサの恋のため、そして自身の胸に芽生えたアドリアンへの思慕のため、両家の争いを諌めようと決意するイリーナだったが……。
  • お義兄様、この婚約は禁断ではありません! ~溺愛する妹が実は婚約者でした~
    3.0
    ウィンドロス侯爵家のアーノルドとセイラは、血の繋がっていない義理の兄妹。しかしそれは真っ赤な嘘で、じつはふたりは婚約者だった。アーノルドは幼い頃の事件のせいで女性不信であり、そんなアーノルドとセイラを打ち解けさせるため、両親は10年という歳月をかけてセイラを「妹」と偽ったのだ。そのかいあって、今ではアーノルドはセイラを溺愛している。これならば大丈夫、と侯爵夫妻は満を持してセイラが婚約者であることを明かすが、アーノルドはそれを拒絶する。セイラは妹であり、結婚だなんてありえない、と。それを聞いたセイラはあっさりと身を引く。「ならば自分がこの家にいる意味はない。早く嫁ぎ先を見つけて出て行かなければ」 すぐにでも他の結婚相手を探そうとするセイラを前に、アーノルドは態度を一変。「お前を他の男のところへ嫁に出すくらいなら、僕が結婚する!」 こうして兄妹から婚約者へと変化した二人だが……。
  • 俺様社長との恋愛は、乙女ゲームより激甘でした
    3.0
    飲料メーカーのマーケティング部で働く白石ありすは、24歳にして恋愛経験ゼロ。その代わり、ありすは乙女ゲームが大好きだった。現実ではあり得ない甘く幸せな恋愛を体験させてくれる乙女ゲームはありすの癒やしだった。ある日、ありすが提出した販促企画「飲料水の擬人化乙女ゲーム」が採用され、ありすは担当者としてゲーム開発会社へ打ち合わせに向かう。「大好きな乙女ゲームを作れる!」と胸を高鳴らせていたありすだったが、打ち合わせ相手であるIT企業の社長・青木薫は乙女ゲームを馬鹿にした発言を繰り返し、挙げ句の果てには「こんな仕事はしたくない」とまで言われてしまう。ありすは彼の発言に大激怒。実は彼は、ありすが何度も繰り返しプレイしている大好きな乙女ゲームの開発者だったのだ。憧れの存在でもある薫にゲームを作ってもらいたい! 熱意をもって訴えるありすに、薫の態度は一変する。なぜか薫は企画よりも、ありす自身に興味を持ったようで……。
  • 俺様社長の激しく甘い独占欲は生真面目秘書を逃さない
    -
    5年務めた会社をリストラされた箕川紗良は、友人から異業種交流会へ誘われた。仕事関係の集まりと勘違いした紗良は、新卒時に使用したビジネススーツに身を包み、気合いを入れて会場に向かうが、そこで目にしたのはワイン片手に楽しげに語らう男女の姿。これが合コンパーティだとようやく理解した紗良は、自分が浮いていることにも気がつく。居心地悪さにそわそわしていると、そんな紗良を会場の中でひときわ目を引く端整な容姿をした男性が見下すように眺め、鼻で笑った。あまりの屈辱に、「こうなったら会費分は飲んで食べよう!」と開き直った紗良は酒を注文。するとあの男性が声をかけてきた。「VIPルームで一緒に飲まないか?」 無礼な男の馴れ馴れしい誘いに警戒しつつも、紗良は彼の強引な誘いを断りきれず流されるまま二人で呑むことに。意外にも楽しい彼との時間に、すっかり飲み過ぎた紗良は部屋で呑みなおそうという彼の誘いにも頷いてしまい……。
  • 俺様社長は地味OLをいじめて愛して離さない!
    値引きあり
    3.7
    小学生の頃、初恋の男の子からいじめられたことがトラウマとなり、引っ込み思案な性格になってしまった真穂。普段は地味に、目立たないように生活している彼女の密かな楽しみは、昼間とは別人のようにオシャレをして、一人でバーに行くこと。その時間だけは自分に自身を持ち、心から楽しい時間を過ごすことができるのだ。ある日、いつものように行きつけのバーで一人お酒を呑んでいた真穂は、見知らぬ男から声をかけられる。いつものように適当にあしらおうとしたものの、自信満々に振る舞う美しい男に魅了され、真穂は男と一夜を共にしてしまう。翌朝、愚かな過ちを後悔しながら会社に出勤した真穂を待っていたのは、昨夜の美しい男。なんと彼は、真穂の勤めている会社の社長、江成だったのだ。二人きりになった途端、「どうして俺を置いて帰った?」と甘く迫ってくる江成。一夜限りの関係のはずなのに、江成は真穂にプロポーズまでされてしまい……。
  • 御曹司×2が私を嫁にしようとバトルをしています!?
    値引きあり
    2.0
    1巻99円 (税込)
    なぜか「良家のお嬢様」だという噂が社内で立ち始めて以来、来生乃々香には人生初のモテ期が到来していた。地味で大人しい乃々香には目もくれなかった男性社員が、こぞって声をかけてくるのだ。しかし、乃々香が密かに憧れている上司・檜山凌だけは興味もないといわんばかりのそっけない態度。そのことに寂しさを感じていた乃々香だが、噂はデマだと理解した男性社員が乃々香から興味を失った途端、なぜか檜山は執拗に乃々香に迫ってくるようになる。ガラリと変わった檜山の態度は嬉しい反面、その意図がわからず乃々香はタジタジ。そんなある日、社内にまた噂が流れ出す。それは檜山が会社を辞めると言う内容で……。
  • 御曹司と偽装夫婦になりました
    5.0
    桐ケ谷花壇のウェディング事業部でブーケデザイナーとして働いている萌々は、結婚式を挙げる恋人たちを笑顔にできるこの仕事に誇りを持っていた。そんな萌々にも、職場に対して不満がひとつ。それは、花にも結婚にも興味のない冷酷な男だと噂される御曹司、龍志がウェディング事業部に配属されたこと。ところがある日の就業時間後、萌々は龍志がブーケ作りの練習をしている姿を目撃する。話を聞いてみれば、噂は全くのデマらしい。跡取りとしてずっと花の勉強をしてきたし、見合い話を断り続けてはいるが、結婚に興味がないわけでもないという。数日後、萌々は上司から、上層部から萌々を名指ししたお見合いの話がきていると聞かされる。「出席するだけでいいから」という上司の言葉を鵜呑みにして、相手も知らぬままお見合いの場へ出向いた萌々だったが、なんとそこに現れたのは龍志で……。
  • 御曹司との勝負に負けたら、婚約を迫られました!
    値引きあり
    3.5
    文具メーカーの営業として働く陶子は、社長就任が発表された御曹司・一真とは同期の間柄。仕事熱心で勝ち気な性格をした二人は反りが合わず、入社当時はなにかと競い合っていた。とはいえ、それはもう昔の話。入社から五年が経った今となっては、一真も忘れているだろうと思っていた陶子のもとに、一真から「五年前の勝負の約束は有効だ」と連絡が……。五年前、一真から持ちかけられた勝負。それは負けたほうが、なんでも言うことを聞くことを条件とした、「一真の社長就任と陶子の営業部長就任、どちらが先に成し遂げられるか」を競うものだった。潔く負けを認めた陶子に突きつけられた一真の要求は、「俺と婚約してくれ」という思いもよらぬ内容で……。
  • 御曹司の家政婦になったら溺愛されました
    3.5
    岩倉桃香は、同棲していた彼の浮気現場を目撃してしまう。それだけでも大きなダメージを受けているのに、こともあろうに浮気相手は桃香が面倒を見ていた職場の後輩。その場で桃香を振った彼は、数日後に後輩との婚約を発表したのだ。心身ともに疲れ果ててしまった桃香は、赤信号を渡ろうとして車にひかれそうになる。車を運転していた男性は激怒。怒鳴りつけてくる彼の口振りに元カレを思い出してしまった桃香は、言葉もなくその場に泣き崩れてしまう。そんな桃香の様子に何かを察したのか、男性は桃香を車に乗せ、自身のマンションへと連れ帰ってくれた。ようやく落ち着きを取り戻した桃香はそこで、ようやく気がついた。車を運転していた男性は、桃香の勤めている会社の親会社の社長・藤堂麗司だったのだ。彼に問われるまま、同棲していた彼に浮気され、振られたことを話した桃香。すると麗司は、自分のマンションで暮らせばいいと提案してきて……。
  • 御曹司の敏腕社長が初恋をこじらせたようです
    値引きあり
    3.0
    御息怜貴は悩んでいた。同族企業グループの御曹司で自らもM&A仲介会社を立ち上げた華麗な経歴の怜貴が、派遣社員の採用に頭を抱えていた。少数精鋭のこの会社で、従兄弟が起こした人事トラブルを処理するための採用。しかし、ことはそううまく運ばない。最近は体調も悪いようだ。一方、椎名理香子は、派遣会社からこれ以上ないくらい好条件の会社を紹介されて、採用されることに。就業してまもなく、上司や社長に昼から料亭で歓迎会を兼ねた会食に誘われるほどの好環境で、順調な日々を送っていた。そんなある日、理香子は怜貴に秘密の現場を目撃されてしまい……!?
  • 御曹司のマンションで、同居生活はじめました
    3.0
    理不尽なパワハラにより自主退職に追い込まれた山崎蛍。しかも悪いことは続くもので、同棲をしていた恋人にも振られ、マンションを追い出されてしまう。新居探しも職探しもうまく行かず、途方に暮れていたある夜。行きつけのバーで酔っていると、顔は見知っていたけれど言葉をかわしたことはなかった、マスターの友人である常連客の男性から、声をかけられる。酒の勢いもあり、初対面の彼・昴に涙ながらに不幸な現状を説明すると、彼は蛍に同情し「部屋が余っているから、今夜はうちに泊まればいい」と提案してくる。蛍はそこでようやく昴の素性を知るのだが、実は彼は国内外に多くのグループ会社を持つ電機メーカーの代表取締役専務を務める御曹司だった! 入ったこともないような高級マンションの最上階に通され、住む世界の違いに萎縮する蛍。そんな蛍に昴は「今夜に限らず、状況が好転するまでいていただいても構いませんから」と、どこまでも紳士的に接してきて……。
  • 御曹司はショールームで恋に落ちる
    3.0
    23歳の高田瑞穂は、インテリアが大好き。休日はあちこちのショールームに赴いては、自分好みのコーディネイトを妄想し楽しんでいた。それが高じて、念願だった国内大手インテリアメーカーに就職。派遣社員としてショールームで働くことになった瑞穂は、毎日楽しみながら熱のこもった接客をしていた。そんなある日、瑞穂はひとりで来店した若い男性の接客する。インテリアが好きなのか、やたら細かいこだわりを見せる彼と瑞穂は意気投合。長い時間接客をしたものの購入につなげることはできなかったが、和やかな雰囲気の中、さまざまなインテリアを紹介できたことに瑞穂は満足していた。しかし翌日、ショールームの隣りにある本社から呼び出しが……。「まさか、昨日の効率の悪い接客を咎められるのでは……」と不安な瑞穂だったが、瑞穂を待っていたのは昨日の若い男性だった。しかも彼は、会社のCEOである本橋瑛士であることが判明して……。
  • 御曹司は尻軽女がお好き!? 身代わりでお見合いしたら求婚されました
    4.7
    社長令嬢である親友のセリカから「代理見合い」を頼まれた洋香。現在恋愛中のセリカは断りたいのだが、相手は格上の家柄らしくセリカから断ることはできない。だから、代わりに洋香が相手と会い、断られてきてほしいというのだ。セリカに大きな恩がある洋香は、「セリカの助けになれるのなら」と縁談ぶち壊し大作戦を決行することに……。そして迎えたお見合い当日。タイトなワンピースにド派手なメイク、金髪ウィッグを被った洋香は、質素倹約に努める普段の自分とは真逆の「ド派手な尻軽女」に大変身。しかし、意を決して踏み込んだお見合いの席にいたのは、洋香が務める会社の新社長・三ノ輪貴文! 堂々と三股していると豪語し、必死に「尻軽女・セリカ」を演じる洋香だが、内心は大パニック。どうして、なぜ社長がここに!? しかもなぜか貴文は、「尻軽女・セリカ」に好印象を抱いたようで……。
  • 御曹司は定食屋のシンデレラを溺愛する
    値引きあり
    2.8
    下町にある家族経営の小さな洋食屋・ナナハラで、花林はひとり、フロアを担当している。花林には大学生の妹・ミカがいたが、華やかな美貌を持つミカは、実家の手伝いなどせず美しく着飾ることばかりに精を出している。花林があかぎれだらけの手で必死に働いていても、お客さんも両親もそれが当然のことだと思っている。美しいミカにばかりちやほやして、花林のことなど眼中にないのだ。もうずっとそんな扱いだから、花林もそれが当然のことだと思っていた。そんなある日、洋食ナナハラに危機が迫る。地主が代替わりした途端、洋食ナナハラの建つ土地を売りに出してしまったのだ。突然のことに慌てる花林たちの前に現れたのは、常連客である若手実業家・黒田祥平。洋食ナナハラの土地を購入したという黒田は、「土地の代わりに娘さんと結婚させてほしい」と頭を下げる。両親もミカも花林も、ミカへの求婚だと信じて疑わない。しかし、黒田が手を差し伸べたのは、玉の輿に目の色を変えるミカではなく……。
  • 女嫌いでクールな社長は男嫌いな偽装恋人を溺愛する
    -
    1巻660円 (税込)
    同僚にデザイン盗用され、会社を辞めた荒木麻里奈は、ハローワークで大学の同級生に再会する。彼が常務を務めるグッピィは、大学の先輩・藤城慶太らがSNSアプリ開発で起業した優良企業で、麻里奈が重度の男嫌いであることを知っている人たちが経営陣という安心感もあり、転職することに……。広報部に配属され、やりがいを感じて働いていた麻里奈だったが、ある日、社長である慶太の臨時秘書に任命される。じつは慶太もまた極度の女嫌い。学生時代、慶太が普通に話せた女性が麻里奈だったことが、この人事の背景にはあったらしい。役員たちは、麻里奈であれば、うまくやれるはずだと声を揃えるが……。やむなく秘書を引き受け、微妙な距離感でなんとか仕事をこなしていると、次に下された業務命令は慶太の偽装恋人役。男嫌いと女嫌いの二人が恋人のフリなんてできるの?
  • 女嫌いのエリートをカラダで落としてみせます!
    -
    2年間のセックスレスの果て、彼氏に振られた上島かほりは同期の結婚式の二次会で、こんな言葉を耳にする。「女は悪魔。結婚なんてクソだ」 声の主は同期の北野和也だった。聞けば、和也は過去に彼女からひどい裏切りを受け、それ以来、女嫌いになってしまったらしい。酔いもあって興奮していたかほりは、それを否定。「じゃあ君が女の良さを俺にプレゼンしてみろよ」と挑発してくる和也に誘われるまま、彼と一夜を共にしてしまう。そこには元カレへの恨みもあったのかもしれない。自分のテクニックで和也に「まいった」と言わせられれば、女としての自信を取り戻せるかもしれないと思ったのだ。しかし、そんなかほりの思惑は大いに外れてしまう。主導権を握るはずだったのに、和也に翻弄されてしまったのだ。負けず嫌いなかほりは1カ月の期間延長を要請。1カ月以内に、和也を骨抜きにしてみせると誓うが……。
  • 女好きな護衛官とお試し交際始めました
    4.1
    刺繍作家として仕事に励むジリエーのもとに、縁談が舞い込んできた。相手は代々王族の護衛官を務める名家・シャフラン家の長子リストヴァー。ジリエーには過ぎたる良縁だったが、ジリエーは素直に喜べない。その理由は、リストヴァーが無類の女好きであること。夜な夜な酒場に入り浸り女性を侍らせ派手に遊んでいるらしい。さらに仕事第一のジリエーは、まだ結婚をする気がない。しかし父の必死の説得を受け、ジリエーは渋々見合いをすることに……。初めてリストヴァーの姿を目にした時、ジリエーはその美しさに言葉を失った。彼は今まで見た誰よりも美しい容姿をしていたのだ。しかも彼の言動はとても紳士的で、女好きという噂が嘘のよう。そのギャップはジリエーにとって、好感が持てるものだった。だからジリエーはリストヴァーとの仮交際を受け入れてしまった。結婚なんてする気はなかったはずなのに……と戸惑いつつも、二人の距離は縮まっていき……。
  • 飼い主は策士な御曹司 ~転職してペットになりました~
    -
    橋彩乃は恋人が経営するカフェで働いている。恋人をサポートしたいという気持ちから身を粉にして働き続けてきたある日、恋人の浮気が発覚。すべてがどうでもよくなった彩乃は転職を決意する。しかし、転職活動はうまくいかない。「何もしなくても衣食住提供される仕事ってないかな? もう誰かのペットになりたい」 カフェスタッフ時代の後輩と交わしたそんな冗談を思い出しつつ、気分転換に行きつけのバーに立ち寄った彩乃は、カフェの常連客である宮瀬悠一と再会する。問われるままに退職までのいきさつを説明すると、悠一は奇妙な提案をしてくる。それは悠一のマンションでの同居だった。しかも、同居するだけで給料もくれるというのだから怪しすぎる。しかし彩乃は、悠一の熱心な誘いにほだされて、10日間のお試し同棲を受け入れてしまう。こうして、悠一のマンションでペットのような気ままな暮らしをスタートさせた彩乃だったが……。
  • 顔が良すぎる侯爵子息は、面食いな婚約者の気持ちがわからない
    2.0
    子爵令嬢のナディアにはマティアスという幼なじみの婚約者がいる。 マティアスは社交界中の令嬢の視線を独り占めしてしまうほどの美形で、ナディアは「地味で目立たない自分ではマティアスとは不釣り合いだ」と思っている。実際、マティアスを狙う令嬢たちからは「あなたのような地味な女性では、ティアス様がかわいそう」となじられるし、そんなナディアに対し、マティアスはいつも少しイライラしている。けれどナディアは、それでよかった。マティアスをイラつかせてしまうのは申し訳ないが、苛立ったマティアスの顔を見られるのが嬉しかった。 そう、ナディアはマティアスの美しい顔が大好きなのだ。マティアスの美しい顔だけを見つめてきたナディアと、そんなナディアのことが大好きなのに、「どうせ顔しか見ていないくせに」とナディアに対して臍を曲げてしまっているマティアス。はたして二人は、互いの本当の気持ちを確かめ合うことができるのか……。
  • 顔も知らない辺境伯と10年越しの新婚生活
    3.3
    10年続いた戦争が終結し、町が活気を取り戻し始めたある日。18歳になったアリーナは自分がはるか昔に結婚していたことを知った。それはアリーナが8歳の頃のこと。戦地に赴く兵士との形だけの婚姻のはずだった。しかし手違いにより婚姻届は正式に受理されており、現在もアリーナは書面上、兵士の妻となっているらしい。戦地から帰還した兵士――アリーナの夫であるバルトロはアリーナより14歳も年上で、しかも戦場での功績により辺境伯という身分を得ていた。初めのうちこそ顔も知らなかった夫の存在に戸惑い、速やかに離婚の手続きを行うつもりでいたアリーナだったが、バルトロと過ごすうちその心は変化し始める。「もっとバルトロと一緒にいたい。もっと彼のことを知りたい」 そう思ったアリーナはバルトロの妻として、彼と共に彼の領地へ移住する決意をする。こうしてアリーナとバルトロは10年越しの新婚生活をスタートさせるが……。
  • 隠れ御曹司と期間限定の恋人になりました
    4.0
    総務課で働く生田真央は仕事に打ち込んでいるうち、気づけばもう29歳。田舎の母親から「結婚はいつになるんだ」と口うるさく言われるたび、「同僚と結婚を前提に付き合っている」と嘘をついてきた。そんなある日、業を煮やした母親が突然上京。「さあ、彼氏と合わせて頂戴!」と会社まで押しかけられ困っていると、「真央、おまたせ」と背後から声をかけられる。声の主は、見覚えのある顔をした男性だった。しかし真央の知り合いではない。呆気にとられる真央と、都合の良い勘違いをする母親。そして男性は母親の勘違いを肯定するようにこう言った。「真央さんとお付き合いさせていただいている、工藤といいます」 工藤は他部署のエンジニアで、彼のいうことには真央とは会議の場で顔を合わせたことがあるらしい。真央が困っているのを見かけたから、咄嗟に彼氏のふりをしてしまったという。そんな成り行きから、真央と工藤は母親が東京に滞在する一週間の間、恋人を演じることになって……。
  • 隠れ御曹司と地味OL ~お試し恋愛のはずが本気で愛されています~
    値引きあり
    2.3
    大人しく生真面目な性格の理子は、27歳になった今も恋愛経験ゼロ。ある日の昼休み、社内唯一の友達である香里菜から結婚すると告げられる。親友の結婚は嬉しいが、置いていかれたようで寂しさもある。複雑な感情を抱えて午後の仕事に取り組んでいたせいで、理子は初めてのミスをしてしまう。今日中に仕上げなければならない資料だったため、一人遅くまで残業をしていると、隣の部署のシステム管理部部長・惣一に声をかけられる。野暮ったい見た目の彼に苦手意識を持っていた理子だが、彼は修正をあっさりと終わらせてくれる。翌日、昨夜のお礼をしようとシステム管理部を訪れた理子を、惣一は「お礼の代わりに一緒に昼食を食べよう」と誘ってくる。彼は見た目の割に気さくで話しやすく、人付き合いの苦手な理子でも珍しく会話が弾む。ついつい気を許してしまい親友が結婚すること、それを寂しく思っていること、恋愛経験ゼロの自分には結婚は無理だと悲観的になっていることを話すと、惣一は「それじゃあ俺と、お試し恋愛してみない?」と信じられない提案をしてきて……。
  • 家政婦ですが、再会した幼なじみの御曹司に溺愛されています
    -
    幼いころに両親を亡くした千奈。大企業の社長宅で住み込みの家政婦だった祖母に引き取られ、社長一家からも可愛がられて育ってきた。社長子息の瑞希・慶斗兄弟とも幼なじみ。通う学校こそ違うものの、ともに遊び、ともに学びながら過ごしてきた。成長した千奈は瑞希に淡い恋心を寄せるようになるが、祖母から「住む世界が違う」と釘をさされ、現実を知って、その想いを封じ込めるように……。祖母が亡くなっても、成人するまでは手元に置いてくれた社長夫妻だったが、お互いに惹かれていく様子を警戒した社長から、高校卒業と同時に家を出ていくことを約束させられる。その約束を守って、誰にも告げずにひとり東京を離れ、福岡のホテルに就職した千奈だったが、偶然にも瑞希と再会する。断ちがたい想いを抱いていたのは千奈だけではなく、瑞希も同じだったらしい。やがて千奈は、かつての祖母と同じように瑞希のマンションで家政婦として働くことになり……。
  • 堅物王子は愛を知る
    3.3
    ユストゥスは悩んでいた。そろそろ結婚をと周囲にうるさく言われたから仕方なく娶った妻・メルツェーデスが良妻すぎるのだ。愛のない形ばかりの結婚であり、今後子どもを持つつもりもないと結婚を申し込む際に伝えたはずなのに、メルツェーデスは求められた以上の「妻の働き」をしようとする。第三王子であるユストゥスは結婚を機に公爵の位を賜った。つまりメルツェーデスは公爵の妻であり、彼女の善行はユストゥスの仕事にも良い影響をもたらしてくれるのだが、だからこそ、ユストゥスは困惑する。メルツェーデスには何か、裏があるのでは……そんな疑心を抱きつつも、ただ無心に尽くしてくれる彼女に対し徐々に心を開き始めた頃、ユストゥスは兄から信じられない話を聞かされる。それは、メルツェーデスには以前から想い人がいるというものだった。自身の求婚が二人の仲を引き裂く形となった過去を知ったユストゥスは……。
  • 堅物貴公子は嫁き遅れ令嬢と愛を育む
    4.4
    若くして傾きかけた伯爵家の家督を継いだゲラルトは、家を立て直すことに奔走し続けた結果、30歳にして未婚だった。結婚を決意したゲラルトに、友人であるモーリッツが縁談話を持ってきた。相手はモーリッツの妹である伯爵令嬢のフリーダ。彼女は25歳にして初婚だという。「良い家柄でありながら25歳まで未婚だなんて、きっと訳ありだ」と周囲から心配されつつもフリーダと顔合わせをしたゲラルトは、フリーダの聡明さに惹かれていく。女性慣れしていないゲラルトのエスコートはスマートではなかったが、フリーダは気にした素振りも見せず、ゲラルトとの縁談を前向きに受け入れてくれた。フリーダとの交際は順調だったが、ゲラルトには気がかりなことがあった。それはフリーダが25歳まで未婚だった理由と、彼女が時折見せる悲しげな表情の理由。そんなある日、ゲラルトはフリーダの秘密を知ってしまう。それは、過去に婚約者を寝取られたというもので……。
  • 堅物副社長と一夜を共にしてしまったので、偽装恋人を引き受けました
    4.0
    行きつけのBARで飲みすぎてしまった藤間綾香は、男性に声をかけられるまま、その場の流れで彼とベッドを共にしてしまう。翌朝、自分を抱いた男性を確認した綾香は顔面蒼白。それは会社の副社長である八ノ瀬樹だった。逃げるようにその場をあとにし、悪い夢だと自分に言い聞かせてみたが、会社に出勤した綾香を待っていたのは樹からの呼び出しだった。綾香を見るなり、樹は憔悴した様子で謝罪をしてきた。どうやら彼は昨夜、親からしつこく勧められる見合い話に腹を立て、しゃにむに酒を飲んでしまったらしい。深刻に思い詰めている樹の様子に「自分に何か手伝えることはないか」と尋ねると、樹は「君を恋人として両親に紹介させてもらえないか」と提案してくる。今さら嫌とは言えず、綾香は樹の偽の恋人を演じることに。妙にまじめな樹は「偽とはいえ恋人なのだから」と綾香を映画や食事に誘ってくれ、ふたりは休日を共に過ごすようになり……。
  • 過保護な幼なじみの溺愛に振り回されています!
    値引きあり
    3.9
    高畑凛と伊月尊は幼馴染み。5歳年上の尊は幼い頃から凛のことを妹のように可愛がってくれていたが、凛はそんな尊にずっと、恋心を募らせていた。大学を卒業し、尊が立ち上げたデザイン会社で事務員として働くことになっても、尊にとって凛は可愛い幼馴染みのまま。お酒が入ると「俺の可愛いりんりん」と連呼するし、デスクには凛の写真がいっぱい。大切にされるのは嬉しいけれど、「そろそろ大人の女性として見て欲しい……」、そう願い始める凛だったが、「俺が認めた男と凛が結婚するまで、俺は結婚しない」と、まるで娘を心配する父親のような尊の発言を耳にしてしまい……。
  • 神さまのおくりもの ― 新米助産師と妊婦&赤ちゃんの感動ドラマ
    -
    1巻770円 (税込)
    主人公は、念願の助産婦になった24歳の伊東葉子(通称ハコ)。総合病院の産婦人科病棟の助産婦としてスタートをきった彼女は、わがまま妊婦さんやワケあり産婦さん、それに突然の帝王切開、未熟児出産、立ち会い分娩トラブルなど、思わぬ局面に右往左往しながらも日々成長していく。先輩助産婦や恋人に支えられながら、新しい生命の誕生を見届ける仕事に喜びを実感する。
  • 髪フェチ王子に捨てられた令嬢は、氷の侯爵に甘く求められる
    -
    美しい髪を見初められ、王子との婚約が決まったリア。しかし挙式が数日後に迫ったある日、リアと共に王太子妃候補だった令嬢により、リアの髪は無惨に切り落とされてしまう。王子は美しい髪を失ったリアへの興味を失い、婚約は破談。髪を失ったことで自らを醜い無価値な存在だと思い詰めたリアは、ひと目を避け屋敷に引きこもった生活を送るようになる。そんなリアに、とある侯爵から縁談が持ちかけられる。すっかり生きる気力を失っていたリアは相手も確認せぬまま「結婚式は挙げない・社交界には同伴しない・夫婦別室・夜伽は暗闇で」という条件付きで縁談を受け入れる。そうして迎えた初夜。初めて自身の夫と対面したリアは驚く。相手は「氷の侯爵」として有名なエルリック・レオニード侯爵だった。なぜ自分が見初められたのか? その理由がわからず困惑するリア。しかしエルリックはまるで大切な宝物に触れるかのようにやさしくリアを抱いてきて……。
  • 寡黙な御曹司は遊び人!? この恋、本気になっていいですか?
    値引きあり
    2.3
    彼氏に浮気され、ひどい捨てられ方をした過去を持つ凛は、それ以来恋愛することを避け、地味に目立たず仕事一筋に生きてきた。そんなある日、同僚に仕事を押し付けられ残業していた凛は、休憩室で愚痴をこぼしているところを専務取締役の椎名に見られてしまう。翌日、仕事に対する姿勢を疑われたかもしれない……、そんな不安を抱えたまま出社した凛は、椎名に食事に誘われる。昨夜のことで注意を受けるのだろうかと身構える凛だったが、椎名の口から飛び出したのは「今日から結婚前提の交際をしてほしい」という突拍子もない告白で……。
  • かりそめ婚のはずでしたが、エリート御曹司に溺愛されてます
    4.0
    君が入社したら、必ず見つける──最終面接の日、偶然出会った近衛商事のイケメン社員。名前も知らないまま、天木祐理は彼に恋をした。あれから約1年。祐理は近衛商事に無事入社したものの、配属された営業三課では重役の娘やその取り巻きの先輩たちからひどい虐めを受けていた。なんで私ばっかり……心が折れそうになっていたある日、人事部から呼び出しを受けた祐理は、まもなく社長に就任する専務の秘書に任命された。目の前には、あの日、恋したイケメンが立っている。彼こそが新任の専務であり、御曹司で次期社長でもある近衛知己だったのだ。そして「私と結婚してくれないか?」と突然のプロポーズ。入院中の祖父の容態が思わしくない。一刻も早く式を挙げ、リモート中継で祖父に見せるよう海外出張中の両親に言われたという。だが婚約者は失踪中。背格好が似ているからと花嫁代理を依頼された祐理は話を引き受けるが……。
  • 彼は恋愛対象外!? 完璧社長と一夜の過ちを犯しました
    値引きあり
    3.3
    株式会社トワジュのバンケットプランナーとしての仕事に熱中するあまり、長年付き合っていた彼氏に振られてしまった晴花。ショックのあまり仕事中にミスをしてしまう。幸いなことに大したミスではなく、周囲に迷惑をかけることなくリカバリーできたが、トワジュのCEO九条琥珀にだけはお見通しで叱責を受けてしまう。晴花と琥珀は会えば言い争ってばかりの犬猿の仲だが、大学時代の先輩・後輩という間柄のせいか、琥珀は晴花のことをよく理解してくれている。ミスするなんてらしくない、と珍しく心配してくれる彼に誘われふたりで飲みに行き、ことの経緯を琥珀に話す晴花。愚痴ったことで気が楽になったのか、泥酔してしまった晴花は酔った勢いも手伝って、琥珀と一夜を共にしてしまう。翌朝、酔いが冷めて後悔する晴花だったが、琥珀は「次の彼氏が出来るまで、俺が彼氏になってやる」と信じられない提案をしてきて……。
  • 完璧御曹司の一途な恋 ~愛され過ぎて逃げ道がありません~
    値引きあり
    4.0
    大手外食企業の店舗運営部で働く亜子は28歳。両親や友人からは結婚や恋愛を進められているけれど、仕事一筋でろくに恋愛経験のない亜子は、いまいち本腰を入れて相手を探す気になれずにいた。そんなある日、亜子は男性から食事に誘われる。相手は専務にして跡取り御曹司でもある社内のアイドル的存在、蓮。プライベートはおろか、仕事上でさえろくに接点もないのに、なぜ? 困惑する亜子になどお構いなしに、その日から蓮は執拗に亜子にちょっかいを掛けてくるように。社内のアイドル・蓮に口説かれているなんて周囲に知れたら一大事! 蓮の好意に答えるつもりのない亜子は、蓮からのアプローチを必死にかわそうとするが……。
  • 完璧御曹司の強引な溺愛
    4.5
    1巻550円 (税込)
    25歳の坂月真宙は、父の再婚相手である継母の沙希と暮らしている。といっても、女社長として精力的に仕事をこなす沙希は、真宙のことを娘というより家政婦のように扱っていた。沙希が突然、夜に部下を家に招くことはよくあることで、真宙はそのたびに来客対応に追われていた。とはいえ真宙にとって突然の来客は嬉しいことでもあった。真宙は沙希の部下の一人、涼成に秘かに心を寄せていたのだ。しかし若く美しく、そして優秀な涼成は沙希にとっても魅力的な男性だったようで、沙希が彼のことを狙っていると知った真宙は、涼成への思いを断ち切ろうと決意する。そんなある日、涼成が沙希の会社を辞め、実家の大手製薬会社を継ぐことになり、「どうせ最期なら」と真宙は匿名のラブレターを涼成へ送る。これでもう二度と会うことはない。そう思い涙する真宙だったが数日後、涼成が真宙の前に現れる。涼成はなぜか、ラブレターの贈り主が真宙だと理解しているようで、「自分も真宙のことが好きだった」と告白してきて……。
  • 完璧御曹司の溺愛に翻弄されています!
    4.0
    1巻550円 (税込)
    金曜の夜。普段なら縁のない高級ダイニングバーで、莉帆は大学時代の友人からドタキャンの連絡を受ける。せっかく来たのだからと一人で飲んでいると若い男性に声をかけられ、その強引さに困っているところを、華やかな容姿をした見知らぬ男性に助けられる。颯真と名乗る彼とはなんとなく気が合い、そのまま二人で飲むことに。別れ際には連絡先も交換したが、莉帆は、もう二度と彼と会うことはないだろうと感じていた。週明け、オフィスで新しい副社長による就任の挨拶映像を見ていた莉帆はがく然とする。そこに映し出されたのは、週末に出会った颯真だったのだ。莉帆は颯真に「新しい副社長はイケメンで、女性社員の注目の的らしい。そういう人は信用ならない」と話してしまっていた。「本人に向かってなんてことを言ったのだろう」と後悔する莉帆だったが、なぜか颯真は莉帆のことを「恋愛対象として気に入った」とアプローチをしてきて……。
  • 完璧御曹司の秘密
    4.0
    璃子は病弱な母へ仕送りをしつつ、昼はカフェ定員、夜はバーテンダーとして必死に働いている。いま住んでいる激安アパートの建て替えが決まり、転居先として同程度の安さのアパートを探しているが、なかなか見つからない。そんなある日、璃子は、バーの常連客・知彰が女性からしつこく言い寄られている現場に遭遇し、咄嗟に彼女のふりをして彼を助ける。お礼がしたいという知彰と飲みに行ったその夜、酔いの勢いもあり二人は一線を越えてしまう。翌朝、目覚めると彼の姿はなく、璃子はその夜のことを忘れることにした。しかしそれから数日後、璃子に会いにきた知彰は「もう一度、抱かせてほしい」と懇願してくる。セフレとしての誘いをかけられているのかとおもいきや、知彰の様子は真剣そのもの。聞けば知彰はもう長い間、EDで悩んでおり、璃子を抱いたあの夜は、数年ぶりに反応を示したのだという。「俺を助けると思って」と必死に頼んでくる知彰に璃子は……。
  • 完璧御曹司は愛しの家政婦の世話を焼きたい
    -
    高校卒業以来ずっと勤め続けてきた会社が倒産し、ある日突然仕事を失った門崎美玖。しかも転職活動は難航。貯金もどんどん減っていき、「このままではアパートからも追い出されてしまう……」と焦りを感じていたそんな時、高校時代の先輩である東透から、「ハウスキーパーになって欲しい」と相談を受ける。大手家具メーカーの御曹司であり、現在は次期社長として経験を積んでいる最中である透は日々多忙で、引っ越したばかりのマンションが片付かず困っているらしい。美玖は「掃除も料理も嫌いじゃないが、プロのような仕事ができる自信はない」と辞退するが、透は引き下がらない。「同じマンションの別階に美玖用の部屋も用意する」と必死に頼み込まれた美玖は、透のハウスキーパーとして働くことを決意する。透の部屋の掃除をし、洗濯をし、夕飯の準備をして彼の帰りを待つ。そしてふたりで夕食を食べる。そんな日々を過ごすうち、ふたりの距離は近づき始めるが……。
  • 完璧御曹司は失恋女子を甘く一途に愛したい
    4.3
    結婚を意識していた同僚でもある恋人から、一方的にふられてしまった水江和奏。しかもどうやら二股をかけられていたらしい。部内の飲み会でそれを察した和奏は、ショックのあまりヤケ酒を煽り酔いつぶれてしまう。次に目覚めると、高級ホテルのベッドにいた。しかもそこには上司である課長・月舘春貴の姿も! 聞けば、春貴は和奏を介抱してくれたらしい。整った容姿と仕事に対する厳しさ、そして御曹司という立場を持つ春貴は、和奏にとって憧れと同時に近づきにくい相手でもあった。とんだ醜態をさらしたことで春貴の信頼を失ったと感じた和奏はそれ以降、元彼のことは忘れて仕事に打ち込む決意をする。その後、そんな和奏の意気込みを汲み取ってくれたのか、春貴は和奏に仕事を回してくれるようになる。仕事とはいえ、ふたりきりの時間が増えていく春貴と和奏。近づきにくいと感じていたはずが、和奏は徐々に春貴に惹かれていき……。
  • 完璧社長の溺愛スカウト ~社畜女子は赤い糸で結ばれる~
    4.0
    ブラック気味な会社で仕事に忙殺されている紫陽奈は26歳。お年頃だというのに毎日終電近くまで働き詰めで、肌のコンディションは最悪。恋愛からは遠ざかった日々を送っていた。そんなある日、紫陽奈が行きつけのバーでマスター相手に仕事の愚痴をこぼしていると、整った顔立ちをした男性に声を掛けられる。彼は静かに紫陽奈の愚痴に耳を傾けてくれ、その居心地のよさに紫陽奈はついつい過ぎるほどの酒を呑み、意識を失ってしまう。次に目覚めると、紫陽奈は見知らぬベッドの上にいた。隣にはバーで声をかけてきたあの男性が裸同然の姿で寝ているではないか。まさか酔った勢いで過ちを犯してしまったのでは……と青ざめる紫陽奈に、彼は眠ってしまった君を介抱しただけだ、と説明してくれる。どうやら彼は社長らしく、「今の会社が嫌ならば、転職を考えたらどうだろう。うちの会社でも求人を行っているから、ぜひ検討してみて」と名刺を渡してきて……。
  • 危険な執着愛 ~イケメン雀士と住み込み家政婦~
    値引きあり
    3.7
    セクハラに耐えかね会社を退職したその日、花雪は道でぶつかった男の指に怪我を負わせてしまう。男の連れらしき、見るからにカタギではない強面集団に「大勝負前の大事な指に怪我を負わせた責任を取れ!」と詰め寄られ、顔面蒼白の花雪。聞けば、男はヤクザのお抱え雀士であり、これから大金をかけた勝負に挑むところだという。しかし、当の本人・錫瑪は飄々として言いのける。「この指でも、俺が勝てば問題ないだろう」 こうして花雪の命運は、錫瑪に委ねられた。果たして、花雪の運命は……!?
  • 帰国子女のエリート社長と密かな熱愛始めました
    値引きあり
    4.0
    外資系証券会社で事務員として働く結衣は大の海外好き。最近は仕事が忙しくて英会話教室にも海外旅行にも行けていないが、少しの時間でも海外に、語学に触れていたくて独学での英会話が日課になっていた。そんなある日、結衣は本屋でとても美しい男性と出会う。結衣が英会話、海外が好きだと知ると男性は、おすすめの英会話の教材や海外の雑誌を教えてくれた。翌朝、たった一度きりの偶然だとしても素敵な男性との出会いにご機嫌のまま出社した結衣は、信じられないものを目にする。それは、新社長就任の挨拶のため全社員の前に立つ、昨日の男性。本屋で出逢った美しい男性は、ニューヨークから帰国してきたばかりの新社長・真斗だった。なんとなく周囲には、真斗との偶然の出会いは伏せておいたほうがよいだろう、と昨日のことは忘れようとする結衣だったが、真斗はなぜか結衣に興味を持ち始めて……。
  • 騎士侯爵はふしだらな噂を立てられた高慢(じつは初心)令嬢を口説き落としたい
    3.5
    1巻660円 (税込)
    伯爵令嬢のアグネスは恋人を二度も妹にとられている。妖精のように可憐な妹・エリーゼは、男性をひと目で虜にしてしまう。だからアグネスは、伯爵子息のトビアスと交際を始めても、周囲には秘密にしていた。けれど悲劇は繰り返される。トビアスがエリーゼと婚約したのだ。じつはトビアスの狙いは端からエリーゼで、アグネスは利用されていたらしい。しかも時を同じくして、社交界に根も葉もない噂が流れ始める。「アグネスは毎晩、男をとっかえひっかえしている」と。悲しみに暮れるアグネス。彼女に手を差し伸べたのは、犬猿の仲である騎士団長のデニスだった。デニスに鼓舞されたアグネスは、彼と共に噂を立てた犯人を捜す決意をする。デニスは手始めに「噂を打ち消すための婚約」を提案してきた。すでに破談を経験しているアグネスは破棄前提の偽装婚約など嫌だと断るが、どうやら彼は偽装ではなく本当の意味での夫婦になりたいと思っているようで……。
  • 騎士団長様の籠の鳥 ~とらわれの舞姫は、執着愛に溺れる~
    4.0
    悪徳商人・ザックハイムに大きな恩があるエディスは、彼の命によりスパイとして活動している。隣国ローザレスで諜報活動を行うため、踊り子として酒場に潜入したエディスは、騎士団長のレジナルドにハニートラップを仕掛けることに成功する。しかしエディスの罪はひょんなことから明るみに出てしまい、エディスはレジナルドにより捕縛されてしまう。もはやここまで、と死を覚悟したエディスだったが、レジナルドは思いもよらぬ行動にでる。エディスを国に突き出す代わりに、自身の屋敷に幽閉したのだ。エディスに夢中になってしまっているレジナルドは、騎士としての責務も忘れ、昼夜を問わずエディスの身体を貪るようになる。レジナルドは深く傷ついた顔をしてエディスの裏切りを罵り、その身体を乱暴に抱く。そのたびにエディスの心は身体以上に痛みを覚えたが、エディスにはザックハイムを裏切ることもできず……。
  • 騎士団長と男装騎士令嬢の媚薬ではじまる蜜愛関係
    4.8
    伯爵令嬢のアレクシアは、何者かに殺害された父の死の真相を探るため、男と偽り騎士団に所属している。優れた剣術の腕を持っているアレクシアは、男性にも劣らぬ長身と中性的な美貌も手伝い、仕官するや否や令嬢たちの人気者になっていた。それが災いし、夜会の警備にあたっていたアレクシアは見知らぬ令嬢から媚薬を盛られてしまう。なんとか逃げることに成功したアレクシアだったが、上官である騎士団長・ギルバートと合流したところで意識を失う。次に目を覚ました時、アレクシアはギルバートに女性であることを知られていた。媚薬に翻弄されるまま、関係を持ってしまったらしい。しかもアレクシアに盛られた媚薬は効果が持続するもので、体内から完全に抜けるまで不定期に発情してしまうという。それを知ったギルバートは、アレクシアを自身の秘書官に任命し、媚薬による発情が起こるたび自らの身体でアレクシアを慰めてくれるようになるが……。
  • 騎士団長は庶民派の年下令嬢が可愛くて仕方ないようです
    3.0
    男爵家令嬢のイリアは、貴族らしからぬ慎ましやかな暮らしぶりや、誰にでも気さくに話しかける人柄から「庶民派令嬢」と呼ばれ領民に慕われている。家の財政状況から婚約者も持たず「適齢期逃しのお嬢様」と社交界で揶揄されながらも、イリアはさほど気にせず、仲睦まじい両親のように自分もいつか大切な人と結ばれたいと考え、その度に幼い頃に自身を助けてくれた青年をいつも思い浮かべるのだった。穏やかな日々を過ごしていたイリアであったが、ある日突然、屋敷に火を放たれ家族と離ればなれになってしまう。なにが起きているのかわからず、逃げ惑うイリアを救ったのは「不死身のネストル」と呼ばれる騎士団長だった。男爵家を狙った犯人が分からないまま、一時的にネストル達に匿われることになったイリアは、男らしく優しいネストルに惹かれていくのだった。年の差やネストルの態度に思い悩みつつも、持ち前の明るさで周囲の人々にも慕われ始めるイリア。そんな時、犯人の手が彼女自身に伸びてきて……。
  • 吉兆の赤毛王女は、凶兆の赤毛王子の太陽になる
    4.0
    モルシア国第一王女のカルラは燃えるような赤毛をしている。モルシア国では赤毛は珍しく、太陽の化身を意味する。幸運を呼ぶ吉兆とされる自分の赤毛を、カルラは愛していた。19歳になったカルラは隣国・アラゴン王国の第一王子・ルフィノと婚姻を結ぶこととなった。カルラよりひとつ年上のルフィノもまた、カルラと同じ赤毛をしており、モルシア国ではこの婚姻を「太陽の結婚」と呼び、盛大な歓迎式を用意して彼を迎えた。しかしモルシア国民からの歓迎を受ける彼は緊張した面持ちをしていて、カルラはそれが気になった。ルフィノのための晩餐の後、カルラは彼がなぜそんなにも緊張しているのか、そのわけを知った。アラゴン王国では、赤毛は凶兆とされ忌み嫌われているのだ。太陽の化身として人々に愛されて育ったカルラを、アラゴンに娶ることは正しいのか。ルフィノには、それがわからないのだという。彼のおかれた境遇と不安を知ったカルラは……。
  • きっと甘いくちびる
    4.0
    1巻550円 (税込)
    好きになってはいけない人に、恋したことがありますか? 堤が愛してしまったのは、親友の妻。ガラス一枚隔てられた、手の届かない人。心の中は、こんなにも燃え上がっているのに……。せつなさと甘さに満たされた表題作『きっと甘いくちびる』のほか、『Fly Me, To The Stars』『プロポーズ』『彼女は夏の出来事』の3作を収録。
  • 仇敵の騎士王は花冠の伯爵令嬢を離さない (1)
    値引きあり
    -
    全5巻22~660円 (税込)
    クリスティーナはアディニア王国の北の辺境伯、ハインミュラー家の長女。剣の稽古をし、馬に乗って野山を駆ける少女時代を過ごしたが、社交界デビューを飾る頃には評判の美女に成長していた。18歳になったクリスティーナは初恋の人、騎士のジェイドと運命的な再会を果たす。二人は急速に距離を縮め結婚の約束まで交わすが、母の猛反対を受けたクリスティーナは望まぬ貴族との結婚を強いられてしまう。そんな折、アディニア王国は戦火に見舞われる。敵国・デュカス王国により襲撃されたのだ。その混乱に乗じて婚約者邸から逃げ出し、森へ身を隠すクリスティーナ。そんな彼女の前に現れたのは、愛しいジェイドだった。だが、そこでクリスティーナは衝撃の事実を知る。実はジェイドこそがこの奇襲を率いた張本人であり、デュカス王国の王太子だったのだ。家族を奪われた憎しみと、それでも消えることのないジェイドへの愛情のはざまで苦しむクリスティーナは……。
  • 狂愛に堕ちた乙女は、義兄伯爵の純愛に救われる
    -
    両親を亡くしたセレンシアは、類まれなる美貌の持ち主。幼い弟妹を育てるため、王都で成功した商人の大叔父を頼って身を寄せたものの、セレンシアと年齢の近い大叔父の娘からひどい仕打ちを受けてきた。かわいい弟と妹のためにと黙って耐えてきたセレンシアだったが、ある時、道ですれ違った侯爵家の跡継ぎから妻として迎えたいという申し入れを受けることに。礼儀正しくやさしいその青年は、弟妹たちも引き取ることを約束し、これまでセレンシリアたちを冷遇してきた大叔父までもが手のひらを返したようにもてはやして、誰もがうらやむ婚約が成立した。体面を気にする侯爵家の手前、セレンシアは伯爵家の養女となって貴婦人としての教養や立ち居振る舞いを学ぶ。男児ばかりで女児を得なかった夫人はセレンシアを娘のように可愛がり、伯爵家の次期当主・クラレンスは成人してからできた義妹に戸惑いつつ、何かと気遣ってくれていた。これまでになく穏やかな日々を送るセレンシア。そんな彼女のもとに、久しぶりに婚約者が訪ねてきて……。
  • 偽装結婚のつもりが美貌の騎士団長と恋に落ちました (1)
    完結
    4.6
    男爵家の末娘、アナベルは社交界に出ても壁の花。淑女として必要な教養を身につけているものの、目立った美しさがあるわけでもなく、おっとりとした彼女の性格は社交の場でも発揮され、貴族や異性との交流より装飾や紅茶のフレーバーに興味があった。しかし思いもよらない人物から突然の縁談話が舞い込む。それは一度も話したこともないセドリック伯爵からだった。伯爵でありながら騎士団長も務めるセドリックは、容姿端麗で身分も高く、それでいて軍人としても優れている。まさに国中の令嬢たちの「結婚したい男ナンバーワン」。しかし一度だって話したことも、目を合わせたこともない彼が、なぜアナベルに求婚してくるのか。「誰か別の相手と間違えているのではないか」と真相を確かめると、「契約結婚をしてほしい」と告げられる。「せっかくの縁談話を喜んでくれた両親を悲しませたくはない。なにより妻のふりをすればいいだけ」と自分に言い聞かせるアナベル。しかも離縁後はいい嫁ぎ先を紹介してくれるという。この好条件にアナベルは契約結婚を受け入れ、仮面夫婦生活が始まるのであった……。
  • 偽装婚約のはずが、強引御曹司は本気のようです
    4.0
    社長秘書として働く水瀬悠は、仕事に没頭して生きてきたせいで25歳になったが、いまだに恋愛経験はゼロに等しく、もちろん処女。そんな悠を心配した同僚の万緒は、たびたび悠を合コンに誘ってくれる。気遣いはありがたいが合コンにまったく興味のない悠は、断る口実に勢いあまって「じつは婚約者がいる」ととんでもない嘘をついてしまう。しかも悠の嘘を信じた万緒は妄想を膨らませ、とうとう「悠の婚約者は上司である社長・津城唯史なのだ」というとんでもない勘違いに行きついてしまう。あとに引けなくなった悠が、唯史本人に事情を打ち明けると、彼は「それなら婚約者を演じてやろう」とノリノリだ。こうして、唯史の偽装婚約者になった悠だったが、唯史の悠に対する態度は「偽装」にしては過ぎるほどに甘く優しくて……。
  • 偽装婚約は甘い罠!? 幼なじみ御曹司の拘束
    値引きあり
    -
    恋人に突然別れを切り出された華。悲しみのどん底に落とされた彼女の泣き言を聞いてくれたのは、幼なじみの亮。大手企業の御曹司でもありながら気取らず快活な性格をした亮は、華にとっては15年来の大親友で、困ったときや悲しいときにはいつもそばにいてくれた。そんなある日。華は亮から、とんでもない頼みごとをされてしまう。「俺のバースデイパーティの間だけ、恋人のふりをしてほしい」 両親からしつこく勧められる見合い話を断る口実として、「恋人がいる」と言ってしまったのだという。いつも頼ってばかりの亮の頼みとあって、華は恋人のフリをしてパーティに出席することに。偽りの恋人のはずが甘く紳士的にエスコートされ、華は内心ドキドキ。しかも亮の両親に気に入られてしまい、一日だけという約束だった「恋人のフリ」をしばらくの間続けることになって……。
  • 傀儡王と花売りの聖女
    値引きあり
    -
    父の急逝によりルティアルノ国王となったチャービル三世は悩んでいた。歳若くして国王となったため、政の実権は周囲に握られ飾りばかりの国王となっている自身の不甲斐なさ、そして「国王は20歳の誕生日を迎えるまでに妻を娶らなければならない」というルティアルノ国のしきたりに。あと半年で20歳になろうというチャービルは、決められた政略結婚ではなく心から愛する女性との結婚を望んでいたのだ。そんなある日、チャービルは舞踏会で一人の娘に目を留める。それは后候補の貴族の娘ではなく、貴族の娘に仕える侍女・ソフィアだった。以前から町で奉仕活動に勤しむソフィアの姿を見つめていたチャービルは、周囲の反対を押し切りソフィアを后候補者に加えてしまう。ソフィアの隠された事情も知らぬまま……。慎ましやかな今までの暮らしが一変、后候補者間の争いに参加させられることになったソフィアの運命は……!?
  • 薬師見習いですが、王太子妃候補に指名されました!
    1.0
    王宮の薬師見習いであるディアナは侯爵家の庶子だった。クウィスト侯爵と領地で薬師をしていた母との間に生まれたディアナは、母が亡くなったことで侯爵に引き取られたが、正妻と腹違いの姉からは歓迎されず、メイドのように扱われていた。そんな暮らしに嫌気がさしたディアナは、母から受け継いだ知識を生かして王宮の薬師見習いとなる。王宮薬師の世界は着服や陰湿ないじめが当たり前のように行われる腐敗しきった世界だったが、実家での生活よりはましだった。それに、ディアナは気がついていた。王太子であるオルセンが薬師たちの不正を調査すべく、身分を隠して薬草園を出入りしていることに。近いうち、王宮薬師の不正は暴かれるだろう。そう思ったディアナは、面倒臭いいざこざからは距離を取り、薬師見習いとしての仕事に没頭する。だから、ディアナは気がつかなかったのだ。王太子であるオルセンの視線が、熱心に自身を追い続けていることに……。
  • クールな御曹司だと思ったら、私にだけは激甘でした
    -
    彼氏に突然振られてしまった典子は、自暴自棄のまま合コンに参加し泥酔。翌朝、目を覚まし愕然とする。なぜか自宅リビングに「冷徹部長」として恐れられている上司・理仁がいたのだ。どうやら昨夜、意識朦朧とした状態の典子は道端で理仁と遭遇し、千鳥足で歩く典子を心配した理仁が自宅まで連れ帰ってくれたらしい。とんでもない失態にいたたまれなくなる典子をよそに、理仁は手際よく朝食を用意してくれた。散らかった部屋を眺め「私生活もちゃんとしろ」と窘められ、典子は「女なら家事ができないとダメなのか」と泣いてしまう。別れ際、元カレに言われた「お前、家事できないんだもん」という捨て台詞が思い出されたのだ。そんな典子に、理仁は思いがけない提案をしてくる。「料理くらいなら教えてやる」 こうして典子は毎週末、理仁に料理を教えてもらうこととなった。職場では冷酷・鬼と噂される理仁だが、料理を教えてくれる時だけは優しくて、典子はそのギャップに惹かれていくが……。
  • クールな御曹司の愛は甘く独占的でした
    4.5
    宮鷹百貨店の化粧品売り場でビューティアドバイザーとして働く篠宮陽葵は、クリスマスが目前に迫ったある日、外商部の男性社員から無理な発注を受ける。お得意様である外商客が、すでに予約受付を終了したクリスマス限定アイテムを欲しがっているというのだ。彼の横柄な態度にムッとして、一度は「無理なものは無理だ」と断った陽葵だったが、その後、彼の事情を知り心を動かされる。彼は高椋侑哉。宮鷹百貨店の御曹司だった。その立場がために周囲からは色眼鏡で見られており、「何でもできて当たり前」「御曹司だから優遇されている」と彼自身の努力や仕事への熱意が評価されることはない……。そんな彼の状況に同情した陽葵は、各方面に掛け合いなんとか限定商品を用意することに成功する。これをきっかけに二人の距離は徐々に近づいていくが、御曹司という彼の立場に引け目を感じている陽葵は、なかなか彼への想いを認めることができず……。
  • クールな御曹司は一夜の恋に永遠を誓う
    -
    大手デパートの販売部に所属する宮原あすみは30歳の誕生日が目前に迫ったある日、洋菓子部門フロアマネージャーに任命された。先輩の高野弘道と共に売り上げ管理やイベント企画に取り組み日々を過ごしていると、菓子・食品売り場に企業コンサルタントが配属されることに。着任したのは神経質そうな雰囲気の漂う不愛想な男・宇多川雅紀。ほとんどの従業員が辛辣な彼の指摘に委縮するなか、あすみは積極的に彼の指摘を取り入れていく。そんなある日、あすみがひとり残業をしていると雅紀が声をかけてくる。「宮原さん、お誕生日だと聞きましたが、ご予定は?」 これをきっかけに雅紀との距離を縮めたあすみは、数日後には雅紀と一夜を共にしてしまう。あすみはすでに雅紀に惹かれていた。しかし雅紀の気持ちを確かめてはいない。曖昧なままに関係を持ってしまったことを後悔しつつ、悶々と日々を過ごすあすみに、今度は先輩の弘道が誘いをかけてきて……。
  • クールな御曹司は契約妻への情欲を隠せない
    -
    社長秘書として働く小春は、三年の付き合いになる恋人から突然、別れを告げられてしまう。「アラサーにして彼氏に振られるなんて。田舎の両親が帰ってこいとかうるさいだろうな……」と落ち込みつつも、小春は仕事のため、社長である泰雅のマンションへ向かう。泰雅との雑談の中で、小春は恋人と別れたこと、振られたショックよりも結婚の予定が流れてしまったショックが大きかったことを打ち明ける。「自分もすでに恋愛感情はなかったのかも……」とうなだれる小春に、泰雅は信じられない言葉を告げる。「だったら俺にしないか?」 聞けば、泰雅は周囲から結婚を急かされ困っているらしい。泰雅は周囲を、小春は両親を黙らせるために夫婦を演じようというのだ。思いもよらぬ提案に驚き「夫婦になるという意味が分かっているの?」と問う小春に、泰雅は「もちろんだ。妻として君を抱くことだってできる」と迫ってきて……。
  • クールな御曹司は傷心の美容部員を口説きたくて堪らない
    値引きあり
    3.5
    百貨店のコスメ売り場でビューティアドバイザーとして働く結菜はお人好しで大人しい28歳。合コンで知り合い付き合い出した彼氏の保には都合の良い女として扱われていることも知っているが、それを指摘することもできず、ズルズルと関係を続けていた。決定的な浮気現場を目撃したことで、ようやく意を決してメールで別れを告げるも、保は「別れたくない」の一点張り。口論になりあやうくホテルに連れ込まれそうになったところを助けてくれたのは、結菜の働く化粧品会社の社長である、棗だった。恋人のふりをして、その場を切り抜けてくれた棗は、保が諦めるまでこのまま、恋人のふりをしていよう、と提案してくる。しかし、棗の結菜に対する態度はニセの恋人、というより本物の恋人のように甘く優しくて……。
  • クールな弁護士は受付嬢を密かに愛する
    3.3
    受付嬢として勤務する広瀬雪乃は、人の目を見ることが苦手。以前、対応した来客から「大きくて丸い目が高圧的に見える」との反感を買ってからというもの、特に男性を相手にするときは身構えるようになってしまった。そんな雪乃が最近、特に苦手としているのが顧問弁護士の仁科遼二。洗練された雰囲気と整った容姿を持つ遼二は女性の視線を独り占めにしているが、無表情で何を考えているのかわからない淡々とした彼の態度が、雪乃は苦手だった。しかも彼の部下であるパラリーガルの下平渉からはあからさまな誘いをかけられていて、それも雪乃にとっては悩みの種だった。そんなある日、雪乃は昼休憩中に偶然、遼二と出くわしてしまう。身構える雪乃に対し、遼二は「渉の強引な誘いに困っているのではないか。何かあれば対応するから」とプライベートの連絡先を知らせてくる。思いがけない気遣いを示された雪乃はそれ以来、遼二のことが気になりはじめ……。
  • 契約結婚は溺愛のはじまり!? 御曹司は初心な幼なじみを穢したい
    4.2
    柚奈は祖母から受け継いだ小さなカフェを営んでいたが、疎遠となっていた祖母の弟が土地の半分の権利を主張してきたことにより、土地を手放さなくてはならなくなった。そんな時、柚奈に手を差し伸べてくれたのはお隣さんの4つ年上の幼なじみ、俊。老舗製薬会社の御曹司である俊は、こともなげに「柚奈のためなら、いくらでも出してやる」と言ってくれるが、幼なじみの厚意に甘えていい金額ではないと、柚奈は首を振る。すると俊は提案してきた。「だったら俺たち、結婚しようぜ」 聞けば俊は最近、周囲から結婚をせっつかれて辟易としていたらしい。まだ結婚する気はなかったが、相手が柚奈ならしてもよい。そんなことを言う俊に、柚奈は驚きつつも同意する。幼いころから仲の良い二人は、すでに家族のような間柄だ。兄妹が夫婦になっても変わりはないだろう。そんな軽い気持ちだった。しかし、いざ新婚生活がスタートしてみると、柚奈の俊に向けた感情は変化し始めて……。
  • 契約条件は「惚れないこと」!? 敏腕CEOの偽装恋人として雇われました
    -
    1巻660円 (税込)
    ブラック気味な会社でぞんざいな扱いを受けながらも真面目に働いていた三村茉由は、ある日突然解雇され、社員寮からも追い出されてしまう。茉由のミスが原因となり会社に大きな損害が出たらしいのだが、茉由には身に覚えがない。「具体的にミスの内容を教えてほしい」と上司にすがるも乱暴に振り払われ、社屋前で転倒してしまう。そこに手を差し伸べてくれたのが、美しい男性・十河凌だった。茉由に同情した凌は「自分の恋人役として働かないか」と奇妙な提案をしてくる。どうやら茉由を女性避けにしたいらしい。投資会社のCEOである凌は、その美貌も相まって言い寄ってくる女性があとを絶たず辟易としていたという。給料が支払われるうえ、凌の暮らすマンションに居候もさせてもらえるという好条件に、茉由はもちろん肯いた。契約に際し、凌から出された唯一の条件は「凌に惚れないこと」。はたして茉由は凌に好意を抱かず、恋人役としての責務を全うできるのか……。
  • 結婚願望ゼロの第二王子が見初めたのは、訳あり万能メイドでした
    3.3
    フィデアリア国の第二王子・リヒトの側にはいつも、有能なメイドが控えている。彼女の名はシーナ。通常のメイド業務のほか、リヒトが出席する会議のセッティングに資料作成、国外からの書類の翻訳、鍛錬の相手など、ありとあらゆる王子のサポートをこなしている。周囲の人々は有能なシーナのことを「どこぞの没落令嬢だ」「先代国王の隠し子だ」と噂したが、シーナの素性を知る者は誰一人としていなかった。ある日、年頃になっても結婚しようとしないリヒトの妃選びのため、国中の美姫が城に集められた。結婚する気のないリヒトはシーナに泣きつくが、シーナは「妃候補の指名はお早めにしてください」と取り合わない。追い詰められたリヒトは行動に出る。妃候補を決めたのだ。「公私ともにパートナーになってくれ!」 リヒトが選んだのはシーナだった。しかし情熱的な告白を受けても、シーナの淡々とした態度は崩れない。果たしてリヒトの妃の座は……。
  • 犬猿の仲の次期侯爵と、成り行きで婚約してしまいました
    4.0
    伯爵令嬢のウルスラは、社交界の人気者。同じく社交界の人気者である侯爵家の嫡男・ジュードとだけは犬猿の仲で、顔を突き合わせるたびにいがみ合っていた。しかし、ウルスラがとある夜会で男に襲われ、部屋の中に連れ込まれそうになったところをジュードに助けられて以来、二人の関係には変化が起こる。ドレスも髪も乱されたウルスラを庇うため、ジュードが咄嗟に大胆な嘘をついたのだ。「実は自分たちは恋人同士だ。酔いに任せてハメを外しすぎてしまった」と。男に乱暴されそうになったという事実はごまかせたものの、ジュードの言葉を信じた社交界は大盛りあがり。両家では結婚の話まで進んでしまう。「ほとぼりが冷めたら離婚しよう」と提案するウルスラだったが、ジュードはそんなつもりはさらさらない様子。しかも「妻になったのだから当然のことだ」とウルスラをベッドに押し倒してきて……。
  • 恋の片道切符
    4.0
    1巻550円 (税込)
    失恋してお酒を飲んだ日。記憶のないまま、湘子は会ったばかりの透と一緒の夜を過ごしてしまった。彼は4つ年下で、大学生。「好きだよ」の言葉も、心からは信じられない。ため息、後悔、迷い悩む日々……。ここからラブストーリーは始まるのだろうか。表題作のほか短編「わたしのジュールとジム」「BOY MEETS GIRL」の2編も収録。
  • 恋のない国の恋 ~皇帝と奴隷の寵姫~
    -
    これは恋という概念のない国のお話。宰相家で女奴隷として育った美しい娘・ヴルダは新しく即位した皇帝・ジャディードへの貢ぎ物として差し出された。しかし若く美しい皇帝はヴルダを抱こうとはせず、ヴルダに対し「私はお前と恋がしたいのだ」と言った。恋という聞きなれない言葉に困惑するヴルダにジャディードは「お互いを愛おしく思うことが恋」だと教えてくれた。ヴルダはすでに主であるジャディードを愛おしく思ってる。そう伝えると、ジャディードは悲しそうに「それは奴隷としての義務であり、恋ではない」と言った。それから、ジャディードはヴルダを家族のように扱ってくれた。ヴルダはそれが怖かった。皇帝と奴隷とでは家族になどなれはしない。ジャディードの求愛は続き、ヴルダは徐々にジャディードのことをひとりの人間として愛おしく思うようになっていく。しかし、皇帝が恋により弱くなることを恐れた皇太后が、ふたりの仲を引き裂こうと画策しはじめ……。
  • 恋のレッスン相手は隣国の次期侯爵様でした
    4.0
    伯爵令嬢リュシーが暮らすスフェール王国は、自由恋愛での結婚を推奨しているという特異な国だ。たとえ貴族令嬢であっても、自らの恋愛力で結婚相手を見つけてくる必要がある。だからこそ、社交界デビューはとても大事な場。人目をひき、将来の結婚相手にアプローチができる絶好の機会なのだから。しかしリュシーは夜会デビューで大失敗を犯す。その原因は、若い異性に慣れていないことだった。このままでは結婚相手が見つからず、将来独身の可能性が濃厚だ。そんなリュシーの前に現れたのは、隣国からやってきた訳アリ美青年シルヴァン。リュシーは父の計らいで、シルヴァンに恋のレッスンを行ってもらうことになる。一見して冷たい印象のシルヴァンだが、彼は気遣いに溢れる優しい男性だった。恋のレッスンを重ねていくうちに、ふたりはゆっくりと、確実に心の距離を詰めていく。しかしそんな折、シルヴァンが帰国することになってしまった。リュシーは自らの想いを伝えようと決意するのだが……。
  • 恋はおとぎ話より蜜なり ~森の貴公子は追放王女を愛の力で救い出す~
    値引きあり
    4.0
    寝耳に水――。母の再婚で庶民から王女になったレイリアは、王の死によって次期女王即位が決まった義妹ブランシュによって追放処分にされてしまう。叔父や従兄弟、実の母らによって王室は私物化され、ノーイェル王国は破綻寸前。レイリアはどうやらその叔父に嵌められたらしい。誰も近寄らない『黒の森』に追いやられたレイリアだが、七人の猟師たちに救われてから運命の転変が始まった! 身分を隠して「リア」と名乗った彼女は、卓越した家事能力で男たちの隠れ家を磨き上げ、料理の腕をふるっては感謝されて、いつのまにか逆ハーレム状態。しかもひと風呂浴びて髭を沿った男達、どこの貴公子かと見まごうほどの男っぷり。男所帯に紅一点の暮らしも悪くない。そしていつもリアを気遣い、深い知性すら感じさせるリーダー格のジャンにリアは惹かれていく。だがこの顔、どこかで見たような……。
  • 公爵騎士は美しき聖女に真実の愛を誓う
    3.5
    リンド王国の王女であるリディアは、幼いころから城に軟禁状態で暮らしている。リディアの母の家系は代々美しい姫ばかりに恵まれており、政略結婚で財を成した一族だった。リディアにだけはそんな人生を歩んでほしくないという思いで、生まれながらに群を抜いて美しかったリディアを人目から遠ざけたのだった。そんなある日、リディアはお忍びで出かけた森の中で、城が襲撃を受けていることに気づく。森から出ることもできなくなったリディアはそのまま眠り込んでしまい、気がつくと男性の腕に抱きかかえられていた。ランベールと名乗る男に連れられ城へ戻ったリディアは、侍女たちの機転により姫であることを隠すことに成功する。しかし、ランベールだけはリディアの正体に気がついていた。「リンドを侵略するつもりか」と問うリディアに、ランベールは「略奪も破壊も誇れることではないが、でも俺は、きみのことはほしい」と迫ってきて……。
  • 公爵様とナイショの婚約 ~美貌の王弟は地味令嬢を逃がさない~
    値引きあり
    4.0
    絶世の美女と謳われた『ロザラムの薔薇』を母に持つ、男爵家の娘・アリシア。彼女は母の伝説的な美貌に反して地味な容姿と、引っ込み思案な性格で社交場では常に壁の花となっていた。そんなある日、現国王の弟である公爵・リチャードがアリシアに近づいてくる。共通の趣味で語り合い、交友を温める二人は、ある舞踏会の夜、酒の勢いでベッドを共にしてしまう。しかもその最中、リチャードはアリシアに求婚し、アリシアも前後不覚のままそれを受け入れてしまった。困惑しつつも、父親のローランドに婚約を報告しにいくアリシア。ところがローランドは、自分の預かり知らぬ場で行われた婚約に怒り、リチャードには婚約の条件として「一年間アリシアのみを愛し続けること」を命じる。そして始まった、周囲には内緒の婚約期間。しかしどこかから二人の噂が立つにつれ、リチャードと母の衝撃の関係もアリシアの耳に入ってくるようになり……。
  • 侯爵令息の不本意な新婚生活 (上)
    完結
    4.7
    ザクセン帝国アバロフ侯爵家の嫡子であり、皇太子の側近であるエルヴィンは皇太子の命により妻を娶った。相手はつい先日ザクセン帝国に敗れたばかりの隣国・リンドール大公国の伯爵令嬢レティアナ。リンドール大公国を統治する地盤を固めるため、公女との婚姻を求めていた皇太子だったが、肝心の公女は戦時の混乱に乗じて行方不明。そんな最中に見つけ出されたのがレティアだった。レティアナの境遇を憐れに思ったエルヴィンは、仮初めの夫婦として過ごし、ほとぼりが冷めた頃に離婚しようと提案する。しかしレティアナはそれを拒絶。さらには処女を散らしてほしいと懇願してきた。その理由は「亡霊に襲われないため」。亡霊を恐れ、涙を流すレティアナの姿に目を奪われたエルヴィンは、求められるままに彼女を抱いてしまう。この時のエルヴィンはまだ知らなかった。レティシアの抱える大きな秘密、そして彼女が清らかな身体を差し出した本当の理由を……。
  • 氷の騎士様は本好きな令嬢を請い求める
    2.6
    年頃の令嬢たちが戦争の英雄である「氷の騎士様」に夢中になるなか、子爵令嬢のメルは読書に勤しんでばかり。ある日、メイダンス公爵夫人の読書会に参加したメルは、書斎でひとりの青年と出会う。読書の途中で居眠りをしてしまったのだろう彼の手には読み止しの本があり、メルは彼を起こさぬようにそっと栞を挟んで、書斎をあとにした。メルにとって、それはとても些細なことだった。しかしメルのこの行動により、メイダンス公爵家では小さな事件が起きていた。書斎で居眠りをしていたのは、国中の令嬢が熱を上げている「氷の騎士様」ことカルディア・メイダンス。彼は数多の女性に言い寄られ続けたことで女性嫌いとなり、誰に対しても冷たい態度を取っていた。そのカルディアが、メルに好意を抱いたのだ。といってもカルディアはメルを知らない。「栞を挟んでくれた、小柄で薄金色の髪をした令嬢」 ただそれだけを手掛かりに、カルディアの令嬢探しが始まるが……。
  • 国王陛下は妃に迎えた侯爵令嬢を調べつくしたい
    3.8
    厳しい淑女教育を受けてきた侯爵令嬢のアデラ。本当は好奇心旺盛だけれど、猫をかぶって両親に従ってきた。王太子殿下の妃候補の一人に選ばれたが、アデラ以外は皆、公爵令嬢。宰相のジェフリーが大本命で推す妃候補もいる様子……。妃候補を一堂に集めたサロンで、『変わった趣味』を持つ紫眼の王太子トバイアスは実験装置を披露。王太子の「なにか質問は?」の問いかけに応じたアデラは、後日トバイアスから城に招待され、やがて秘密の実験室でトバイアスの手伝いまでするようになっていった。3年が経ち、トバイアスの国王即位の日。実験仲間にすぎないと思っていたアデラだが、なんとトバイアスから求婚されて夢心地。やっと二人きりになれた馴染みの実験室で、「きみの胸の揺れ方を、調べたい」と乞われ――。一方、城の中ではアデラを妃と認めないジェフリーの罠が散りばめられていて……。
  • こじらせ侯爵、メイド志願の乙女と恋に落ちる
    値引きあり
    3.8
    修道女見習いのイルゼのもとへ、ある日、謎の老婦人メグが訪ねてくる。持ち込まれたのは、女性を毛嫌いしている甥侯爵との見合い話。戸惑うイルゼだったが、これも修行のうちと修道院から送り出され、メグにエディヘルト侯爵と引き合わされた。当主のジークムントは女嫌いどころか人嫌いのようで、使用人も寄せつけず、大きな屋敷にたった一人で住んでいる。庭も部屋も荒れ放題。「結婚するつもりなどない」と断固拒絶する侯爵に、イルゼは修道院を磨き上げた経験から、埃をかぶった部屋が気になって仕方がない。それに食事は? 洗濯は? 私を花嫁候補ではなく、使用人として雇っていただけないか。イルゼの口をついたのはそんな言葉だった。もともと結婚願望はゼロのイルゼ。甲斐甲斐しく働く彼女はジークムントの心をほぐしていくが、ある日彼の秘密を知ってしまい……。
  • こじらせ初恋 ~20年熟成の甘い蜜~
    値引きあり
    4.0
    1巻99円 (税込)
    30歳になった大塚千柚梨には、忘れられない幼馴染がいる。20年前、千柚梨の転校を機に離れ離れになってしまった、ぽっちゃりとしたクマのような体型の「クマ太郎」こと宮坂功太郎。ある日届いた同窓会のお知らせに、「卒業していない学校の同窓会に行くのは……」と思いつつもクマ太郎に会いたい一心で参加した千柚梨。しかし、30歳になった功太郎は千柚梨の思い出の中の「クマ太郎」とは全くの別人だった。日本人離れした高身長に引き締まったたくましい体。男らしい整った顔立ち。信じられないような変貌を遂げた功太郎に戸惑う千柚梨だったが、功太郎は千柚梨に「昔のように仲良くして欲しい」と懇願してきて……。
  • 孤独なメイドが幸せな花嫁となるまで
    値引きあり
    3.5
    ニア・エルケド国国政補佐官コンラッド=バースの屋敷に台所女中として仕える下級メイド・アリアは、上役である料理人から執拗な嫌がらせを受けていた。ろくに寝る間もなく四日間入浴ができていなかったアリアは、用向きの帰り偶然見つけた泉で水浴びをする。その時、何者かの視線を感じ振り向くも、残っていたのは立ち去った誰かの残り香だけだった。帰宅したアリアを待っていたのは、機嫌の悪い料理人だった。いつものように罵声を浴びせられ、残飯を頭からかけられたアリアが殴られることを覚悟したその時、料理人を止めてくれたのは屋敷の主・コンラッドだった。その夜、アリアはコンラッドから呼び出される。呼び出しの理由がわからず不安を抱えたままコンラッドの元へ赴くと、彼は上機嫌でアリアを迎えてくれた。主とはいえ今までろくに言葉をかわしたこともない相手であるはずなのに、コンラッドの言動からはアリアのことを以前から知っているかのような親しみが感じられた。困惑するアリアに構うことなく、コンラッドは「君には今日から、俺専属のメイドになってもらう」と言い出して……。
  • このカラダは、あなたしか知らない ~遊び慣れた女を演じたいのに、初心な本性が隠せません~
    12/16入荷
    -
    篠原千花の背中には昔遭った事故による大きな傷がある。それが原因となり、大学時代に大きなトラウマを抱えてしまった千花は、28歳となった今なお、人間不信気味だった。当然、恋愛からも遠ざかっているのだが、どんな相手の誘いも平然とかわす千花のことを周囲の人々は「恋愛経験豊富な高嶺の花」と噂していた。そんなある日、千花は衝撃的な再会を果たす。相手は大学時代に千花の恋人だった神崎遼。千花にトラウマを植え付けた張本人だ。遼は千花を仕事の窓口として指名し、過去の出来事など忘れたかのように情熱的に迫ってくる。だから千花は遼を失望させてやろうと決意する。本来の自分とは真逆の、噂どおりの遊び慣れた女を演じることにしたのだ。数多の男と夜を共にしたとうそぶき、彼の誘いにも軽いノリで乗ってみせる千花。昔とは変わってしまった自分に彼は幻滅するだろう。千花はそう思っていたのだが、遼の溺愛は関係を重ねる度に強くなっていき……。

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  • 琥珀の恋情 ~伯爵令嬢が恋した従者は公爵様でした~
    値引きあり
    3.0
    1巻99円 (税込)
    伯爵令嬢イヴァンカが婚約者として対面したのは、つい先日までイヴァンカの従者をしていた男・ジークだった。聞けば、彼はわけあって素性を隠していたが、正体は新フォックスワーズ公爵であるらしい。しかも今回の婚約はジークからの申し込みであるという。「俺はその……お嬢様に手を出してしまいましたから。責任を取ろうかと」 愛を囁くわけでもなければ、ただ責任を取るために求婚したと言うジークに、呆然とするイヴァンカ。身分を偽られていただけでもショックだが、それ以上にジークから愛のない求婚がイヴァンカを落胆させていた。従者と伯爵令嬢では身分が違いすぎると、涙ながらにジークへの恋心を押し殺してきたというのに……。責任など取らずともよいと答えるイヴァンカに、ジークは従者の頃のままの言葉遣いで言うのだった。「拒否はさせません……申し訳ありません、お嬢様」
  • 強面騎士団長は貧乏令嬢との恋を編む
    1.8
    極貧男爵家の長女、リリア。社交界デビューを済ませたものの持参金も出せない彼女は、20歳になった現在でも結婚どころか親しい異性もおらず、趣味であるレース編みで可愛い小物を作りバザーで売ることが唯一の楽しみだった。しかし、そんなリリアに結婚の話が転がり込んでくる。相手は公爵家の長男で次期当主、王都立の騎士団で団長を任されているイザークだった。なんでもリリアの祖父が、イザークの祖父と取り交わした約束がこの結婚なのだという。「良き妻になれるようしっかり努めよう」「唯一の癒しであるレース編みを否定しない方でありますように……」と願ったリリアだったが、レース編みを否定はしないが編んでいる姿を険しい顔で見つめてくるイザークがいた。先が思いやられるリリアであったが、イザークはとある秘密を抱えていて――。
  • 婚活サイトで出逢った運命の人は、ちょっと意地悪なエリート社長でした
    4.0
    金田郁美は27歳。自身の結婚について漠然と考え始めていたある日、結婚が決まった会社の先輩からAIを駆使した婚活サイトを紹介される。思い切ってサイトに登録し婚活パーティーへ出席するが、参加者は結婚を真剣に考えている男女ばかり。温度差を感じ委縮してしまった郁美は、隣の席の男性も郁美同様、場に馴染めずにいることに気づく。すっかり蚊帳の外になってしまった二人は意気投合し、カップル成立のふりをしてその場をやり過ごすことに……。彼とはそれきりのつもりだった。しかし数日後、彼から食事の誘いが届く。郁美は助けてもらったお礼を兼ねて一度だけ、という軽い気持ちで彼の誘いを受けるが、待ち合わせ場所に現われたのは別人のように凛としたオーラを放つ男性だった。波多野孝輔と名乗る彼は、実は郁美の登録したAI婚活サイトのシステムを作っているIT企業の社長だったのだ。 孝輔はパーティー当日の控えめな印象が嘘のように、強引な態度で郁美にアプローチしてきて……。
  • 婚約者に浮気された平民の娘ですが、どうやら王子様と一夜を共にしてしまったようです
    12/10入荷
    -
    王立美術館の学芸員として働くクローディア。念願だった仕事がようやく軌道に乗り、上機嫌で恋人の自宅へ向かった彼女はそこで、恋人の浮気を目撃してしまう。ショックと怒りで混乱した感情のまま町の酒場に飛び込みひとりで呑んだくれていると、見知らぬ男性から声をかけられる。舞台俳優のように美しいその男性は、クローディアの身に起きた最悪な出来事に耳を傾けてくれた。彼と言葉を交わしているうち落ち着きを取り戻したクローディアは、互いの名前も知らぬままに彼と一夜を共にしてしまう。その日を境に、彼とのセフレのような関係が始まった。しかしクローディアは彼に「ディア」としか名乗らなかった。彼の名乗った「エヴァン」という名もきっと、偽名なのだろう。そんな関係が続いたある日、クローディアはとうとう彼の正体を知ってしまう。エヴァンは第三王子だったのだ。身分の差に愕然としたクローディアはエヴァンの前から姿を消すが……。

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  • 婚約破棄から始まる恋 ~王子様な御曹司と地味OL~
    値引きあり
    4.1
    入社当時から付き合っていた彼氏からプロポーズされ、幸せの絶頂にいた藍那。しかしその幸せは長くは続かなかった。両家への挨拶も、式場の手配も済み、あとは結婚式を待つばかりというある日、婚約者の林田から突然別れを切り出されたのだ。「他に好きな子ができた」 一方的な一言で婚約破棄されてしまった藍那は、悲しみを忘れるように仕事に没頭する。そんな藍那に、後輩の小松から衝撃の事実が知らされる。「あなたみたいな地味な人に林田さんはもったいないから、私が奪っちゃいました」 婚約者を若い後輩に寝取られ、会社では陰口を叩かれる。身も心もズタズタにされた藍那に、優しく声をかけてくれたのは、上司の真木だった。「あなたは素敵な女性です。それだけは覚えていてください」 「あなたを、特別扱いしてもいいですか?」 秘書課室長であり御曹司。誰もが憧れる王子様のような真木から送られる熱烈なラブコールに藍那は……。
  • 婚約破棄された田舎令嬢は、ツンデレ公爵子息の求婚に気づかない
    -
    大自然の中でのほほんと育った田舎令嬢であるジュリアは19歳になったある日、父に連れられて王都の夜会に参加した。そこで初めて、ジュリアは自分に婚約者がいたことを知るが、実は婚約者には他に恋人がいて、すでに妊娠していることが発覚。ジュリアは婚約破棄を突きつけられ、父は驚きのあまり卒倒! 好機の目に晒され、どうしたものかと戸惑っているジュリアを助けてくれたのは、公爵令息のフェルナンだった。彼は高貴な身分であり、なおかつ見眼麗しいというのに、その歯に衣着せぬ物言いが災いし王都中の令嬢から毛嫌いされているらしい。「別にお前を助けたわけじゃない」とジュリアに対してもツンツンした態度を取るフェルナンだったが、ジュリアは彼を優しい人だと感じ、この夜をきっかけに二人の友人付き合いが始まる。しかし傷物令嬢として有名になってしまったジュリアに向けられた世間の目は冷たく、二人に対して良からぬ噂が立ち始め……。
  • 婚約破棄された傷心女子が完璧御曹司に溺愛されるまで
    値引きあり
    3.9
    堀口夕菜は同僚でもある彼氏・大樹と同棲をしている。仕事もプライベートも充実している夕菜だったが、そんな日々はある日突然終わりを告げた。大樹が後輩のミサと浮気をしていたのだ。しかもミサは妊娠しており、夕菜はマンションから追い出されてしまう。途方に暮れた夕菜を助けたのは、偶然通りがかった上司・東條恭介だった。恭介は夕菜を自宅マンションへ連れ帰り、当分の間ここで暮らせばよいと提案してくれ、夕菜はありがたくそれに従うことに……。翌朝出社すると、ミサ自身の口から昨夜の修羅場が拡散されており、夕菜は同僚たちの好奇の目に晒されてしまう。しかし、そんな場の空気は恭介の一言により一変する。「夕菜、部屋の鍵は持ってきたか?」 あろうことか、恭介は社員たちの前で夕菜と「同棲」しているかのような振舞いをしたのだ。強制的に「浮気され捨てられた哀れな女」から「御曹司に愛される幸せな女」に立場が変わってしまった夕菜は……。
  • 婚約破棄された伯爵令嬢は、自称・王太子の求婚を受ける
    値引きあり
    3.5
    リエッタは、幼いころから憧れていたマライヤのように立派な女伯爵になることを目標としてきた。婿入り予定の婚約者ウィルは内向的で頼りにならない。だから余計に自分がしっかりしなければという意識が強く、領地の経営を学ぶために国境を越えて経営学を学ぶためにエルノルン国の大学に留学するほどその情熱を傾けていた。だが、ある日突然実家から呼び出され、ウィルと異母妹シャロンとの結婚と、爵位をウィルに継がせることを宣告される。――ばかりか、シャロンはウィルとの子を妊娠していた。確かに、領地発展のため、家の隆盛のためと頑張るあまり、リエッタはウィルの気持ちに寄り添っていなかったのかもしれないしれない。だがそれを止められたことは一度もない。ウィルからも、家族からも。それなのに今になって? 混乱するリエッタを悪意ある噂が襲う。リエッタが大学に戻れば、そうした噂はさらに尾ひれがつき、あろうことか、リエッタが傷害罪で訴訟されたことになっているのだった。やけ酒を煽るリエッタの前に現れたのは、エルノルン国の王太子と名乗る同じ大学の学生サリエル。王族とは髪の色が異なるサリエルだったが、リエッタがついこぼしてしまった弱音を真摯に受け止めてくれて……。
  • 婚約破棄されたら、エリート御曹司との溺愛同居がスタートしました
    3.0
    受付係として働く結城梨穂は追い詰められていた。結婚目前の婚約者を職場の後輩に寝取られ、さらには後輩の企みにより辞職に追い込まれてしまったのだ。「早く新しい職を見つけ、今より安いマンションに引っ越さなければ」と思うもうまくいかず、自暴自棄になった梨穂はひとり、バーでやけ酒をあおる。そこへ見知らぬ男性から声をかけられ、酔っていた梨穂は不幸の連鎖を彼に愚痴り、そのまま意識を失ってしまう。目覚めると、そこは知らない部屋だった。どうやら酔いつぶれた梨穂をバーで出逢った男性が介抱してくれたらしい。すっかり酔いが醒め、昨晩の非礼を詫びる梨穂。今更のように自己紹介をすると、彼・柳瀬凌哉はこんな提案をしてくる。「住む家がないのなら、ここで暮らせばいい。家事をやってくれると助かる」 悩む梨穂だったが、背に腹は代えられない。こうして、梨穂は凌哉のマンションで家政婦として住み込み業務を開始するが……。
  • 婚約破棄は逃れましたが、このままでは離婚されそうです
    3.0
    愛ある結婚を夢見るシーラ。だが容姿に自信がないうえに、厳格すぎる母の管理下で流行のドレスを着ることもできず、自分は社交界で一番冴えないとさえ思っている。そんなシーラに縁談が持ち上がった。相手は次期公爵のルーファス。眉目秀麗で紳士的に振る舞う彼を、シーラは好きになってしまった。コンプレックスを拭いきれないシーラは、どんなにルーファスに優しくされても「彼の言動には裏があるのでは?」と勘ぐる癖が抜けきれない。ルーファスからの求婚を受けても「いつか婚約破棄されてしまうのでは」と怯えている。そんなある日、シーラは従兄に誘われた詩の朗読会で、ルーファスには身分違いの美しい恋人がいるという噂を耳にする。やはり愛のない貴族同士の結婚だったのだと諦めかけたシーラの心を動かしたのは、元は高級娼婦だったという詩人の美しさと彼女の紡ぐ官能的で奔放な詩だった。ルーファスに愛されたい、変わりたい――。その一心で自分を磨き、シーラは自らを解き放っていく。そしてそんなシーラを前に、ルーファスは……。
  • 婚約破棄を賭けて、大嫌いな公爵子息を誘惑します
    4.0
    第二王子の筆頭婚約者候補だった侯爵令嬢のアイリーンはある日、第二王子から別の伯爵令嬢と婚約すると告げられる。アイリーンの縁談がダメになったと知るや否や、父は直ぐに別の婚約話を持ってきた。その相手は宰相の腹黒息子・リカルドだった。リカルドのことが苦手なアイリーンは「こんな縁談あり得ない!」と大憤慨。リカルドも同じ気持ちだろうと考え、破談にすべく手を組まないかと持ちかけるが、なぜかリカルドは縁談に乗り気の様子。そしてリカルドは一つの賭け事を持ち出してきた。「先に惚れたほうが負け。オレが負けたら婚約は白紙にしてあげるよ」 一体なんの意味があってそんな賭けをするのか? リカルドの真意を理解できず戸惑うアイリーンだったが、彼女にはもう後がない。賭けに乗らなければこのまま婚約させられてしまうのだ。こうしてアイリーンは婚約を破棄すべく、理解不能な「賭け」をスタートするが……。
  • 強引社長といきなりハネムーン!? 高嶺の花OLは処女でした
    値引きあり
    2.3
    整った顔立ちとスレンダーな身体をもつ笑美は、男性に対するそっけない態度から社内では「男性経験豊富な高嶺の花」扱いされている。しかし本当は、昔の彼氏に緊張のあまり身を捧げることを拒んだら「純情ぶって気持ち悪い。お前なんていらない」と振られてしまい、それ以降男性不信気味。結果、23歳になった今でも処女。そんなある日、笑美は突然、社長である逸希の第二秘書として秘書課への異動を命じられる。あまりに急な異動に抗議する笑美だったが、逸希に「俺の秘書になるか会社を辞めるか選べ」と迫られ渋々、秘書として働くことに。しかし逸希の笑美に対する態度はあまりに強引で横暴、そしてときに甘すぎる。男性経験のない笑美は翻弄されっぱなしで……。

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