戦争は終ったの検索結果
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右の心臓
少女の目線で戦後を描いた幻の自伝的小説。 「戦争が終ってからずっと父さんは内地の話をしてくれた。あぐらの中にタダシをすっぽり入れて、ヒロシと私は父さんにぐてりと寄りかかって、兄さんは、父さんの前にかしこまって坐って、みんなシーンとして父さんの口を見ていた」――中国からの引き揚げ。父さんの伯父一族が住む山梨の田舎での貧しいがエネルギーに満ちあふれた生活を、あくまで少女の目から描いた自伝的小説。小さな共同体の中の子だくさんの家族、昭和20年代の日本の原風景が丸ごと裸のままで立ち上る。「心臓が右にある」最愛の兄の死の描写は、この作品のハイライトだ。「もう死んだから下着もパンツもはかせないのか。いやだなあ、とわたしは思った。パンツぐらいはかせればいいのに」 * 本作は1987年から88年にかけて「図書新聞」に連載され、88年10月に(今はない出版社)リブロポートから刊行された。絵本作家佐野洋子が初めて書いた長篇小説である。数々のエッセー集で繰り返し描かれてきた「家族」がほぼそのまま登場する自伝的な小説といっていいだろう。この幻の作品が文庫化され再び世に出る意味は大きい。 解説:岩瀬成子(児童文学者) ※没後10周年の企画として、表紙を差し替えました。 この作品は2012年6月より配信している『右の心臓』の内容と同様のものです。 -
国家と道徳 令和新時代の日本へ
あの戦争が終ってから74年。日本は経済的には繁栄を極めた。しかし、国民の心はどうなったのか。 GHQによってもたらされた「戦後民主主義」は、本当の民主主義とちがって、個人の自由、平等ばかりを主張し、義務や責任を蔑ろにするものだったのではないか。 家族や国家といった、私たちが属するもっとも基本的な社会は解体され、国民の心は「自分オンリー」になってしまった。 大正15年に廣池千九郎によって創設されたモラロジー研究所は、日本の道徳研究の総本山とも言える。その4代目の理事長である筆者は、平成から令和への御代替りを期に、道徳によって、もう一度、日本国民の心を取り戻そうと決意した。 ――民主主義を支える理念である自由と平等をモラルという側面から見直してみる、そして、われわれが属する家庭、学校、社会、国家、国際社会といった人間の集団の課題について、道徳的な解決策を考えてみたい。(「はじめに」より) 渾身の書き下し、ついに完成! -
わが人生の断片
【昭和・光と影】 夥しい人命が失われ、数えることの出来ぬ富が空しくなり、名誉と独立とを奪われ、ただ世界に向って罪だけを負うことによって、今、戦争が終るのである――昭和十七年一月、ビルマ派遣軍司令部宣伝班として従軍。帰国後、読売新聞社論説委員として敗戦の日を迎える。戦後を代表する社会学者の回想録。 〈解説〉粕谷一希 (目次から) 昭和十六年――昭和二十一年 徴用と三木清 ビルマの高見順 ラングーンの日々 日本への旅 新聞社の内部で 敗戦の日 スターリンの夢 明治四十年――昭和十六年 微禄の涯 偽善の勧め 地震のあとさき 社会学へ向って 習作時代 東大のうちそと 悲しい処女作 〈解説〉粕谷一希 -
わが人生の断片
【昭和・光と影】 夥しい人命が失われ、数えることの出来ぬ富が空しくなり、名誉と独立とを奪われ、ただ世界に向って罪だけを負うことによって、今、戦争が終るのである――卒論をもとに『思想』で論壇デビューを飾った戦前、昭和十七年一月、ビルマ派遣軍司令部宣伝班として従軍。帰国後、読売新聞社論説委員として敗戦の日を迎える。そして戦後の平和運動、安保闘争へ。政治の季節を描く自伝的昭和史。昭和を代表する社会学者による回想録。 (目次より) 昭和十六年――昭和二十一年 徴用と三木清 ビルマの高見順 ラングーンの日々 日本への旅 新聞社の内部で 敗戦の日 スターリンの夢 明治四十年――昭和十六年 微禄の涯 偽善の勧め 地震のあとさき 社会学へ向って 習作時代 東大のうちそと 悲しい処女作 唯物論研究会の人々 ミクロの世界へ 昭和二十一年――昭和三十五年 二十世紀研究所 平和問題談話会 「小さな人気者」 内灘へ さまざまな空港 放心の日々 安保前夜 安保の日誌 美しい季節 あとがき 解説 粕谷一希/品治佑吉 ※中公文庫『わが人生の断片』上下巻を合本したものです。既刊電子版と内容に変更はありません。