戦記(ノンフィクション) - 小学館 - 小学館文庫作品一覧

  • 帰還せず -残留日本兵 六〇年目の証言-
    4.0
    東南アジアで元日本兵が語った祖国と戦争。 戦後60年を経てなお東南アジア各国に残る、日本人元兵士たち。 「どうして故郷へ帰らなかったのですか?」 その問いに古い記憶をたどりながら、ある人はやむなき事情で逃亡兵になったいきさつを、ある人は過酷な戦闘体験で日本と決別した経緯を語った。 タイ、ベトナム、インドネシア・・・・・・。現地に足を運んで聞き出した、14人の証言。しかし本書刊行時点では、そのほとんどが故人となっている。 日本に帰らない選択をし、戦後60年異国で年老いていった人たちの戦争体験を聞くために南へ! 彼らと50ちかく年の離れた著者にとって、「祖国とは何か?」という謎解きの旅であった。 あらためて「日本が海外で戦争することの意味」を考える、一級の資料にして珠玉のノンフィクション。(2014年発表作品)
  • 撃墜王は生きている!
    4.3
    『永遠の0』の百田尚樹氏激賞。 「現在の私たちは戦争のない平和な国に育ちました。私も含めてほとんどの国民が戦争の記憶がありません。しかしこの平和は何百万もの兵士たちの犠牲の上にあるということを忘れてはならないと思います。井上氏が書かれたこの本はあらためてそのことを私たちに気付かせてくれます」 撃墜王――かつてこの国には、そう呼ばれた英雄たちがいた。敗戦後の日本で、彼らの活躍が語り継がれることなく忘れられていったが、戦後70年経ったいま、5人の元日本軍エースパイロットたちがついにその重い口を開く。
  • 赤道 星降る夜
    4.2
    真実から生まれた、命の重さを問う人間賛歌。  ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。  そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。  やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された,祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。
  • 戦国力 逆境を生きるということ
    -
    困難な時代を生きた戦国時代の29人の肖像戦いに明け暮れた戦国時代は、生と死は隣り合わせの時代だった。 男たちは夢や理想を抱いて、乱世を生き抜こうと戦ってきた。 敗戦を通じて、落胆することなく自らを鍛え上げてきた者。困難な状況をものともせずに、力をたくわえ己の立場を築いていった者。 さらに男たちは、運命を分かつ決断のときどう動いたのか――。 徳川家康、直江兼続、黒田官兵衛、千利休ほか、本書に登場する二十九名の男たちは、我々を勇気づけ、今後のヒントを与えてくれるに違いない。 二〇〇九年NHK大河ドラマ『天地人』原作者が、思いを寄せた人物を通して描く、逆境に打ち克つ生き方。

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  • 兵士に聞け
    4.0
    自衛隊員の生の声に耳を傾けた渾身ルポ。 25万もの兵力を擁し、核兵器以外のあらゆる兵器を有する巨大組織でありながら、軍隊として存在することは許されない自衛隊。戦う相手も見えない中で「日蔭者」として生きることを強いられた隊員たちは、日々何を思い過酷な訓練に従事しているのか。様々な基地を訪ね歩き、訓練にも同行し、彼らの生の声に耳を傾けた渾身のルポ。日本を守る存在ながら、日本人があまりにも知らない自衛隊の実情に深く迫る。‘96年新潮学芸賞受賞作。(2007年発表作品)
  • 兵士に告ぐ
    4.0
    日本の南の砦、最精鋭部隊に初の密着取材! 中国の調査船が頻繁に行き来し、北朝鮮の工作船が監視をかいくぐり海岸線への接近を図る――ここ10年で空気が緊迫した、対馬海峡から東シナ海へと跨る日本の領海。このレッドゾーンに点々と浮かぶ南西諸島の防衛のため、2002年3月、長崎で西部方面普通科連隊が産声を上げた。 全国から精鋭600名を集めた通称「西普連」は、米海兵隊との共同訓練を開始し、イラクへも隊員を派遣する……。 冷戦後の組織改編を象徴する部隊への密着取材を通じ、米軍との際限なき一体化にひた走る自衛隊と、危うい日本の行く末を描き出す本格ノンフィクション。
  • 「兵士」になれなかった三島由紀夫
    3.0
    三島自決の真実に迫る兵士シリーズ最終巻。 1970年11月25日――自衛隊の本拠・市ヶ谷駐屯地で壮絶な最期を遂げるまで、作家・三島由紀夫は毎年のように自衛隊に体験入隊を繰り返していた。<これほどお互ひに敬意と揶揄を忘れぬ、思ひやりにみちた人間集団に、私はかつて属したことがない。>初めての体験入隊後、そう自衛隊を評した三島は、苛酷な訓練にも真摯に臨み、現場の「兵士」=自衛隊員たちとも濃密な交流を重ね、時に「クーデター」への思いも口にしていたという。  そして運命の日、三島は「自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終るだろう」と自衛隊、日本人に告げ、割腹自殺を遂げた。あれから40年――「日米の防衛協力は日米同盟という言葉にとって代わり、いつのまにか『世界の中の日米同盟』に際限なく拡大してしまっている」(本文より)。具現化する三島の“予言”。  三島にとって自衛隊とは何だったのか。そして、長年に渡って封印されてきた「三島自決」までの知られざる道程とは――。
  • 兵士を追え
    4.3
    海自最高機密の塊・潜水艦に長期同乗取材! 働く自衛隊員たちの姿をみつめ、肉声を集める重厚なルポルタージュ、「兵士」シリーズ。第3弾では、急増する領海侵犯に日夜眼を光らせる、海上自衛隊の潜水艦および哨戒機部隊に鋭く迫る。一隻四百五十億円を越す“最高機密の塊”潜水艦に乗り込んでの密着取材。陽の光も空気も届かない深海で、潜水艦乗りたちは何を思うのか―。さらに、空から海の守りにつく哨戒機P3Cにも同乗。「兵士」たちの実情と素顔を浮き彫りにしていく。
  • 兵士を見よ
    4.0
    戦闘機パイロットら空自「兵士」の肉声。 選び抜かれた者だけに動かすことが許される戦闘機。軍隊であってはならない自衛隊において、戦闘機乗りの主な任務は、有事に備えての毎日が死と隣り合わせの訓練である。彼らはなぜ空を飛ぶのか。著者自ら戦闘機F15の体験搭乗を行い、さらに航空自衛隊で働くさまざまな隊員たちの声を集めた「兵士」シリーズ第2弾。戦闘機パイロット、整備員、救難パイロット、救出に命を賭けるメディック……。“空”に生きる兵士たちの姿を追う!
  • もうひとつの核なき世界
    4.0
    原爆、帰還兵、原発。核をめぐる真実のルポ。  2011年3月。福島第一原発事故により、それまで原発依存の生活を送ってきた日本人は、改めて生活のあり方を問われるようになった。事故から3年以上経つ現在も、故郷に帰れない人々がたくさんいるという現実。それほど、「放射能汚染」の被害が甚大であることを、私たちは日々実感させられている。  本書は、2009年のオバマ大統領の「核なき世界」という演説に端を発した「核」をめぐるルポルタージュ。この演説後もアメリカ政府が年々核兵器関連予算を拡大していること。劣化ウラン弾による被曝の後遺症に悩まされながらも、何の補償も与えられないどころかその声すら無視される帰還兵たちの存在。戦争勃発以降、イラクで増え続けるがん患者や先天性障害児。そして唯一の被爆国として、広島・長崎を中心に反核メッセージを世界に発信し続けながらも、原発輸出に力を入れ続けてきた日本。それらの現実を、著者は丹念に取材しながら、「核」とはいったい何を指すのか、その根本からを考え直すべきだと訴える。  文庫化にあたり、原発事故を経た現在の視点で、著者が新たなメッセージを加筆。いまこそ日本人が読むべき、真実のルポ。

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