理工 - 亜紀書房作品一覧

  • 意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論
    4.3
    意識の謎を解明するトノーニの「統合情報理論」を紹介。 極上のサイエンス・エンターテインメント。
  • 暗闇のなかの光――ブラックホール、宇宙、そして私たち
    -
    《100年の時をかけて、私たちはついにブラックホールを「見た」》 2019年4月、ブラックホールの存在が初めて画像で直接証明された。 「いくら見つめても足りない。素晴らしく新しいが、なぜか懐かしい」プロジェクト実現のため、世界中の電波望遠鏡のネットワーク作りに奔走した研究者が語る、壮大なサイエンスノンフィクション。 -------------------------------------- 宇宙の巨大な怪物、ブラックホール。 そこでは光が消え、時間が止まる。 私たちは、知識の限界を覗き込もうとしているのだろうか──暗闇の中の光はささやく。いまだ謎に満ちあふれたこの世界の物語を。その中で、私たち一人ひとりはどのようにして在るのかを。 私たちの限界が、私たちを探究者たらしめる。 千年にわたる旅の末に得られた、一枚の画像についての物語。 -------------------------------------- もしかすると私は「私の」ブラックホールを見ることができるかもしれない。そして、私だけではない──誰もがそれを見ることができるだろう! こう気づいたとき、私は雷に打たれたような感覚に襲われた。私の心の目には、具体的なイメージが浮かび上がってきた。今や私には明確な目標ができた。 ブラックホールの喉の奥底を覗いてやるのだ! 私はそわそわしてきて、立ち上がり、歩き回り始めた。(本文より) -------------------------------------- 【目次】 ■前書き ■プロローグ ■本書について 第1部 空間と時間のなかを進む旅 ■第1章………人類、地球、そして月 ■第2章………太陽系と進化する宇宙モデル 第2部 宇宙の謎 ■第3章………アインシュタインが一番楽しんだアイデア ■第4章………天の川銀河とその恒星たち ■第5章………死んだ恒星とブラックホール ■第6章………銀河、クェーサー、そしてビックバン 第3部 世界初のブラックホール撮影への道 ■第7章………銀河中心 ■第8章………画像の背後にある考え方 ■第9章………地球サイズの望遠鏡を作る ■第10章……遠征への出発 ■第11章……現れ出る画像 第4部 限界を超えて ■第12章……私たちの想像の力を超えて ■第13章……アインシュタインを超える? ■第14章……全知と限界 ■謝辞 ■EHT著者一覧 ■用語解説 ■訳者あとがき ■原注 ■索引
  • サイエンスジョーク 笑えたあなたは理系脳
    3.3
    1巻1,100円 (税込)
    ジョークは、高度に論理的であればあるほど面白い。 理系脳の営みから生まれる呻吟、感動、奇行が爆笑中枢を一撃! 【こんな人におすすめ】 ●理系の彼/彼女が理解できない文系女子/男子 ●理系部下/上司を扱いあぐねている文系上司/部下 ●息抜きしたい理系大学生/院生 ●最近物理や数学の教科書を開いていない理系OB/OG ●理系に進みたい高校生/予備校生 著者による「動くまえがき」とジョーク解説

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  • 社会はどう進化するのか――進化生物学が拓く新しい世界観
    3.0
    競争? 淘汰? いや違う。 ――ダーウィンの知恵は、私たちを共生へと導く。 がん細胞、免疫系、ミツバチのコロニーから、「多細胞社会」としての人間まで…。 進化生物学の最前線から、人間の社会・経済活動のメカニズムを解剖する、知的興奮の書! 「わかりやすい文体と、深いアイディアと洞察。 日常生活からグローバル政策決定まで、進化論を軸にした驚くべき探求」 ――ロバート・M・サポルスキー(『サルなりに思い出す事など』著者) 「常識への挑戦の書。新たな思考を開く」 ――ダロン・アセモグル(『国家はなぜ衰退するのか』著者) 『ネイチャー』誌など、各界で話題騒然!
  • 深海世界──海底1万メートルの帝国
    4.6
    【推薦】東京海洋大学客員教授・北里 洋さん(地球生命科学) 深海への挑戦は、リスクをものともしない開拓者たちが担ってきた。 私たちはお行儀よく客席にいるだけでいいのだろうか。 ********** 〈 宇宙より先に「地球の底」へ地の光を当てろ 〉──未来は、水の中にある。 世界80%の海底には詳細図すら存在しない。 地球人共通の財産である「深海」に、最先端の科学技術と冒険心あふれる深海飛行士[アクアノート]たちが挑んできた歴史と未来。 **********   大海を知り尽くした人がいただろうか?   私もあなたも知らない。地上に縛られた感覚を持つ人たちは。   ──レイチェル・カーソン 足もとに秘められた宇宙、それが超深海の世界。 大航海時代の宝物、沈没した豪華客船、熱水噴出孔、スネイルフィッシュ、ダイオウイカ、ジュウモンジダコ、ソコダラ、カットスロート・イール、有茎ウミユリ……。 静かなる闇に息づくその圧倒的な時の流れと生命の輝き。 地球を支えるマザーボードの営みに極限まで肉薄した比類なき科学ノンフィクション! ********** 【目次】 プロローグ 第一章 マグヌスの怪物たち 第二章 水中飛行士(アクアノート)たち 第三章 ポセイドンの隠れ処 第四章 黄泉の国(ハデス)で起こることは…… 第五章 黄泉の国に滞在 第六章「これはすべての沈没船の母なんだ」 第七章 始まりの終わり 第八章 薄暮帯(トワイライトゾーン)へ突入 第九章 深海を売る 第十章 カマエフアカナロア(深海の赤い子ども) エピローグ 深い未来 訳者あとがき **********
  • 地震を知って震災に備える
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    2024年8月8日、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した気象庁・南海トラフ地震評価検討会会長の平田直さん[東京大学名誉教授・元東京大学地震研究所所長]の最新刊! ◤日本列島に暮らすかぎり、いつどこで地震に遭うかわからない◢ だから、防災の基本姿勢は「過去の地震をよく知って、つねに準備をしておく」こと。 正しく地震を怖がるために必要な情報をハンディにまとめた防災本! ********** 【本書より】 ★たとえば関東なら、体には感じませんが、少なくとも1時間に数回ぐらいは地震が起きています。風が吹くのと同じです。いつもはそよ風が吹いていますが、台風が来ると風速何十メートルというような強い風が吹き被害が出る。同じように大地はつねに揺れていますが、非常に強い揺れはたまにしか来ない……これが日本に住んでいる人々が基本的に理解するべきことなんです。 ★多くの人がいつどこで地震が起きるのかという地震予知を好みますが、それは多くの人がしばらくは自分のところでは起きないというふうに読み替えるからです。そもそも事前に地震を予知することはできないです。仮に関東で5年後に巨大地震が起きる可能性が何%あるという地震予測が出ると、関西の人は関西では起きないと安心してしまうんです。 5年後に地震が発生するという地震の予測をしたときに、メディアはそれまでに準備をしましょうという報道をするでしょうか。どちらかというと、あと何年間かは地震が起きないというニュアンスをつけてしまう。これではやはりいけないんですね。 ★地震予知はできませんが、南海トラフで巨大地震が起きた場合は、起きた後で、注意情報や警戒情報が出ます。「ふだんに比べて地震の発生する確率が高くなりました」という巨大地震警戒は出るんです。でもこれが出されるときは、すでにM8を超える大きな地震が南海トラフのどこかで起きたときです。後なのです。これは、その近隣、それを含んだ領域でまた起きますよという警報なんです。大きな地震は一度起きるとまた起きると思ったほうがいいというのが、ふつうの防災上の注意点です。 ********** 【目次】 1.地震を知って、震災に備える(聞き手・亜紀書房編集部)  ◉日本ではなぜ地震が頻繁に起こるのか  ◉日本列島と地震の関係  ◉能登半島の地震とはどんな地震なのか  ◉なぜ、被害が大きかったのか  ◉地震の確率について考えるつねに準備をしておく 2.首都直下地震に備え、関東大震災に学ぶ(聞き手・森まゆみ)  ◉地震予知はできるか  ◉地震は続けて起こりやすい  ◉国の防災体制  ◉関東大震災といま  ◉古き良き町とだけはいっていられない  ◉東京都の防災計画  ◉オフィスにとどまれ、無駄に動くな  ◉避難所に行くのは家が壊れて住めない人だけ  ◉避難場所と避難所は違う  ◉いまそれぞれがすべきことは おわりに **********
  • 人体の全貌を知れ――私たちの生き方を左右する新しい人体科学
    3.8
    《とんでもなく複雑で、とんでもなく精巧──内なる秘境、人体。さあ“秘密の人体”へ分け入る旅へ!》 私たちの未来に最もインパクトを与えるのは、自動運転車でもロボットでもない。 ――「ヒト生物学」だ。 ---------------------- 私たち自身の体内に広がる「ミクロの宇宙」。 知るためには、まず、見なければならない。 それぞれの時代時代で、研究によって得られた知識をもとに私たちは自らの体を「見て」、そして考えてきた。そこには、人体を見ようと奮闘した科学者たちの物語があった。その営みは今も脈々と続いている。 ---------------------- 新たなテクノロジーとツールによって明かされてきた人体の姿は、息を呑むほど精巧で、複雑で、多様性に溢れている。その光景は私たちに問いかける。 細胞とは何なのか、何をもって健康とするのか、そして、生命とは何か──。 「ヒト生物学」における近年の画期的発見の数々は、私たちの人生をいかに変えたのか。前著『美しき免疫の力』で優れたストーリーテラーぶりを披露し、英国で最先端の顕微鏡を用いて免疫細胞を研究するダニエル・M・デイヴィスによる、ヒト生物学の最前線。 ---------------------- 【目次】 ■科学者のみなさまへ ■はじめに ■一章……超高分解能で細胞を見る──顕微鏡の発展とともに ■二章……命の始まり──遺伝子検査とゲノム編集 ■三章……新しい治療法を生むテクノロジーの力──フローサイトメーター ■四章……色鮮やかに脳を染める──多色標識法と光遺伝学 ■五章……内なる他者との共生──マイクロバイオーム ■六章……包括的な遺伝コード──ホリスティックな医療へ ■七章……全体を見る ■謝辞 ■訳者あとがき ■原註 ■索引
  • 種をあやす――在来種野菜と暮らした40年のことば
    4.1
    1巻1,870円 (税込)
    岩﨑さんの農の話は、種と実りと人の暮らしが巡りながら土地に根差すことの喜びを気づかせてくれる。 ──皆川 明(ミナ ペルホネン・デザイナー)  * * * 野菜の人生について考えたことは初めてでした。 野菜の一生に寄り添い、野菜と交流し、野菜から学んでいる岩﨑政利さんの言葉は詩人のようです。 野菜には人間と同じように個性があり多様性を失えば絶えていくことを、この本を通して知りました。 誇らかに花を咲かせる野菜の姿を見てみたい。日本の風景に野菜の花を取り戻したいと思いました。 人間にとって「種」とは何かを、問いかけてくれるすばらしい哲学書です。 ──田口ランディ(作家)  * * * 在来種を守るのに大切な視点は、経済や文化だけでない。 岩﨑さんが語る「人と作物の幸せな関係」というもう一つの視点に、目を開かされた思いです。 ──江頭宏昌(山形大学農学部教授 [植物遺伝資源学 ] ) ---------------------- 〈種継ぎ農家が畑で学んだいのちの哲学〉 長崎・雲仙の肥沃な大地で長年にわたり種採りに情熱を注いできた著者が、まだ見ぬ後継者たち、そして野菜を愛するすべての人に向けて綴った。 ──農家であることの喜び、野菜と種がもたらす人生の醍醐味とは。 ---------------------- 施設園芸で化学肥料を極めた若き日から、有機農業と出合いたどり着いた無肥料・不耕起の在来種野菜づくり。 挫折と孤独、そして大いなる喜びもまた──。 在来種野菜と種に人生を捧げつづける長崎・雲仙の農家が語る唯一無二の種採り哲学。 ---------------------- 【もくじ】 ◆はじめに 〈第1章 雑木林が教えてくれた〉  ■農家になりたくなかった  ■最先端の農業を学ぶ  ■父とはちがう農業をめざして  ■原因不明の体調不良  ■有機農家への転向  ■消費者団体がいたからこそ  ■自分がやってきた農業に向き合う  ■雑木林が私の師  ■雑木林から見つけた農法  ■それぞれが農法を極める 〈第2章 野菜の一生〉  ■種と生きていく  ■種を採るという営み  ■種も人間と司じ  ■種は心を映す鏡  ■在米種とF1種  ■端境期を乗り越える  ■野菜の花は美しい  ■花を中心とした多様性  ■野菜の大往生  ■種を採ることはひとつの手段  ■手もとにある50種類の種たち 〈第3章 個性豊かな種たち〉  ■おいしさが大切  ■種がもつ物語  ■種を受け継ぐ  ■さりげない野菜とは  ■平家大根のロマン  ■野菜を原種の姿へ戻す  ■種は宝探し  ■種を旅に出そう 〈第4章 野菜と暮らす〉  ■野菜の生きる姿に学ぶ農の世界  ■食べてみて初めてわかること  ■野菜の手紙  ■種をあやす  ■野菜と暮らしていく  ■自然を聴いて心(み)る  ■ひとりの農民ができること  ■人と作物の良い関係 〈第5章 また、種を蒔く〉  ■種を100年残すために  ■食べてつないでいく  ■農業という枠から外れたとしても  ■そこにしかない食を求めて  ■地域のひとつのモデルとして  ■種からはじまる  ■次世代へのバトン ◆おわりに ----------------------
  • 匂いが命を決める――ヒト・昆虫・動植物を誘う嗅覚
    -
    《 言葉より直截[ダイレクト]で、音よりも戦略的 》 視覚と聴覚の彼方に広がる原始の領域 〈嗅覚〉。 匂いを介したコミュニケーションで命をつなぐ生き物たちの驚くべき物語とその未来の可能性。 ---------  ●なぜわたしたちの鼻は顔の中央、先端についているのか?  ●なぜ動植物は、ここぞというとき「匂い」に頼るのか?  ●「Eノーズ」は将来、匂いの正確な転写・伝達を可能にするか? ヒト、昆虫、動物、魚、草木、花など多様な生物の「生命維持」と「種族繁栄」に大きな役割を果たしている嗅覚。 そこに秘められた謎と、解き明かされた驚異の事実とは──。 --------- 〈 多様性にあふれる生き物たちとその「嗅覚」の不思議 〉  ●雌を嗅ぎつけるため異常に巨大化したオス蛾の触覚  ●フェロモンを追って雌の身体に溶け込む5cmの雄アンコウ  ●腐食した樹木に仲間を呼び、かつ満員を告げるキクイムシ  ●芳香や腐敗臭で虫をおびき寄せ、受粉をうながす花々  ●刈られた芝が発するSOSの匂いが害虫を殺す受益者を呼ぶ  ●地雷やアルツハイマー病患者を嗅ぎ分ける犬     など…… --------- 【目次】 ■はじめに ■第1章……人新世の嗅覚 ■第2章……人の嗅覚・人の匂い ■第3章……犬はすぐれた嗅覚をもっている ■第4章……鳥は匂いがわかるのか ■第5章……魚と嗅覚 ■第6章……ネズミは嗅覚がすべて ■第7章……鼻が利く蛾 ■第8章……小さいハエさえも ■第9章……血の匂いを嗅ぐ蚊 ■第10章……巨木キラー・キクイムシ ■第11章……クリスマスアカガニ ■第12章……植物は匂いがわかるのか ■第13章……匂いの詐欺師たち ■第14章……人は匂いをどのように利用しているのか ■おわりに──匂いの未来 ■謝辞 訳者あとがき
  • ヒトはどこからきたのか――サバンナと森の類人猿から
    3.5
    〈七〇〇万年前、共通の祖先からヒトと類人猿は分かれた〉 ヒトと類人猿の差はなんなのか? そして、ヒトとはなにか。 ──霊長類学の本質と未来を語るサイエンス対談 ---------------------- 「ヒトはなぜ二足歩行をはじめたのか?」 「ヒトはどこで誕生したのか?」 京都大学から始まった〈霊長類学〉は、ヒトと類人猿との違いを見ることでヒトの本質を明かそうとしてきた。 ---------------------- 今西錦司、伊谷純一郎、河合雅雄など、綺羅星のように現れた霊長類研究者たちの軌跡を、霊長類研究者であり、伊谷純一郎の息子である伊谷原一が語る。 話を聞き出していくのは、人間の出産をテーマとしてきた疫学者の三砂ちづる。 ---------------------- アフリカでのフィールドワークや日本でのチンパンジーの集団飼育……人類学としての霊長類学を大胆に俯瞰するサイエンス読み物。 ---------------------- 【目次】 ■まえがき……三砂ちづる 1.ヒトと類人猿の祖先がきたところ ■ヒトと類人猿の共通の祖先が生まれたところ ■ヒトと類人猿を分けるもの ■食べ物から考える 2.霊長類学から生態人類学へ──動物、その社会学的研究 ■霊長類学が始まる ■ボノボフィールドの発見 ■社会学としての霊長類学 ■家族という社会単位の成立 ■生態人類学への道 3.さまざまな施設をつくる ■日本モンキーセンター ■熊本サンクチュアリ 4.研究者になるなんて思ってなかった ■犬山で生まれる ■アフリカに行きたかった少年 ■はじめてのアフリカ行き ■ボノボのフィールドワーク ■ワンバに永住? ■ボノボの孤児・ジュディ ■九〇年代のアフリカ 5.チンパンジーの集団を育てる ■女性は一人で子どもを産めるか ■林原類人猿研究センター(GARI)はこうして生まれた ■野生ではできないことを ■博物館は、研究の成果を伝えられる場所 ■研究所を大きくしていく ■「私にはこの人がいる」と思える ■ヒトとチンパンジーの関係構築のために 6.霊長類とヒト ■GARIだからこそできた観察 ■チンパンジーには短期記憶がある ■生殖行動は見て覚えるもの? ■飼育下という特殊な状況 ■見て学ぶ ■授乳と発情の密な関係 ■大型類人猿の生理サイクル ■交尾と生殖と寿命のややこしい関係 ■チンパンジーの記憶と感情 おわりに ■京大霊長類研究所 ■人類はどこで発祥したのか ■家族を基盤とする人間社会 ■あとがき……伊谷原一
  • 標本画家、虫を描く――小さなからだの大宇宙
    4.0
    1巻2,200円 (税込)
    ◤点と線、ペン先でとらえる生命(いのち)の形◢ 師匠はいない。相棒は顕微鏡と製図用ペン。 描くのは体長数ミリの昆虫たち。 来る日も来る日も、ただひたすらに虫を描いてきた。 孤高の標本画家・川島逸郎が自らの半生と仕事を語る。 ********** 《 標本画100点収録!》 体長が数ミリほどの昆虫を緻密な線と点で描き、第一線で活躍する専門家たちからも一目置かれる、標本画家・川島逸郎。経験と知識に裏打ちされたテクニックを駆使し、私たちの小さき隣人たちの姿を描き出す。五〇年を経てなお続く試行錯誤の日々を、自ら手がけた標本画とともに語る。 ********** 【目次】 ■まえがき ■虫たちの記憶 ■あらためて、カブトムシに向き合い直す単なる写生にあらず ■異次元のミクロワールド ■「描くため」の備え──描画以前 ■前処理 正確に描き、示すために「線引き」の高いかべ ■シンプルな線画でこそ伝わることとは?ひたすら点を置き続ける ■光をとらえる ■数える毛と数えない毛 ■鱗粉に隠された真の姿 チョウの体 ■修正は徹底的に ■忘れられない失敗 ■スケッチを通して、アリの体を学ぶ ■無理難題の依頼 ■窮余の策? 『完訳 ファーブル昆虫記』図版制作の舞台裏前例のない絵 ■蜻蛉の尻尾を描き続けた日々 ■小さな蜂と、先人の仕事とに挑む ■ナナホシテントウを描く ■なめる口とかじる口 カナブンとアオドウガネ ■忌み嫌われる虫 クロゴキブリを描く ■うとまれる虫に秘められた美しさ ■勇み足はご法度 ■ひとつの主題に挑む ホタル科幼虫を描くまで ■蟷螂の斧 カマキリと私と ■あとがき **********
  • ビッグバンからあなたまで――若い読者に贈る138億年全史
    3.7
    〈 ビル・ゲイツ絶賛の歴史プロジェクトから生まれた、あなたと宇宙を結ぶ壮大な「新・世界史」講座 〉 ◉変動の時代を生きるための地図となる、自然科学×人文科学=新・世界史[ビッグヒストリー]が登場! ◉ビッグヒストリーとは、宇宙の誕生から現在、そして未来を一つの歴史として捉え、世界的に注目を浴びている。 ◉宇宙的視野で物事を見る新しい歴史の教科書を、今あなたに贈る。 --------- 138億年前の宇宙でつくられた原子や、巨大な惑星の爆発で銀河にばらまかれた原子たち。 そうして、宇宙を漂う水素ガスは、やがて人間に姿を変えた。 ——私たちの体は、はるかな星々を旅してきたもので出来ている。 偶然が生んだ奇跡のような「地球と人類」の起源をこれまでで最もわかりやすくスリリングに描く! --------- 【目次】 第1章………私たちは宇宙をどのくらい知っているか 第2章………ビッグバン 第3章………銀河と恒星 第4章………複雑な原子──恒星がどのように元素を作るのか 第5章………太陽と地球 第6章………生命の進化(a)──細菌とウイルス 第7章………生命の進化(b)──多細胞生物 第8章………人間の出現 第9章………農業から帝国へ 第10章……グローバリゼーション 第11章……未来 第12章……ビッグヒストリーの意味
  • 「複雑系」が世界の見方を変える――関係、意識、存在の科学理論
    4.0
    ◤読んだ後、目の前の風景は同じには見えない。◢ ◉極小から無限へと、世界はシームレスに織り上げられる。それを見つめる意識の正体とは? ◉「間質」研究で知られ、複雑性理論の研究でも注目される科学者が、複雑系理論の歴史と面白さをわかりやすく概説。 ◉カオス理論、相対性理論、量子力学といった科学知識に加え、哲学や仏教の知見を縦横に用いて、世界と意識の謎に迫る、知的好奇心を刺激するサイエンス書。 ********** 「わたしが水を飲もうとしてコップを持ち上げるとき、コップを持ち上げているのは宇宙なのだ」 本書を読めば、この文章の意味が腑に落ちる。 ********** 【目次】 まえがき Ⅰ 複雑性  第1章 存在の科学  第2章 秩序、カオス、複雑性の起源  第3章 複雑性の規則と隣接可能性 Ⅱ 相補性とホラルキーあるいは「無限の身体」  第4章 細胞レベル:身体と細胞  第5章 分子レベル:細胞説を超えて  第6章 原子レベル:ガイア  第7章 素粒子レベル:量子ストレンジネス  第8章 すべてのレベル:時空と量子泡 Ⅲ 意識  第9章 「意識のハード・プロブレム」について  第10章 ウィーン学団と科学的経験論  第11章 クルト・ゲーゲルと形式論理学の限界  第12章 形而上学の帰還:根源的認知 あとがき 訳者あとがき 出典に関する注 書誌 参考資料 **********

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