海外文学 - 彩流社作品一覧
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 15編の物語に出てくる植物に焦点を当て、お話のストーリーを楽しむとともに、咲き誇る花やハーブの知識を得るのに最適な本! 中学生の高学年ぐらいから大人まで、眼で見て楽しめるよう編集し、イギリスの物語の世界を知るだけでなく、そこにある美しい自然や庭園、花の世界を共に味わう〈ちょっと変わった〉案内書。 ▶各作品の編集項目◀①あらすじ ②注目したいセリフと描写 ③関連コラム(花、ハーブ他) 目次 はじめに ■パート 1 ゆっくり読みたい物語 1 ピーターラビットのおはなし 2 秘密の花園 3 不思議の国のアリス 4 幻のスパイス売り 5 小川のほとりで(『のばらの村のものがたり』シリーズより) 6 トムは真夜中の庭で 7 グレイラビットのたんじょう会 8 さくら通りのメアリー・ポピンズ 9 プー横丁にたった家 10 床下の小人たち 11 あかつきのパン笛(『たのしい川べ』より) 12 時の旅人 ■パート2 短くてかわいいお話 1 小さいお嬢さまのバラ 2 うさぎのフローレンス はじめてのダンスパーティ 3 チューリップ畑 ■この本で扱った作品の作者紹介 ◉ビアトリクス・ポター ◉フランシス・ホジソン・バーネット◉ルイス・キャロル ◉アリソン・アトリー ◉ジル・バークレム ◉アン・フィリッパ・ピアス◉P・L・トラヴァース◉A・A・ミルン◉メアリー・ノートン◉ケネス・グレーアム ◉エリナー・ファージョン◉リス・ノートン ◉イギリスの昔話より ■注目したいイギリスのイラストレーター 1 シシリー・メアリー・パーカー 2 バーナデット・ワッツ 3 ケイト・グリーナウェイ ■あとがき/主な参考文献
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-本書はポーの作品をめぐる批評集である。三部立て構成となっており、1つの章で1つの作品をとりあげ、厳密に読み解いてゆく。それぞれの章では異なった作品を扱うが、各部ごとに連関したテーマを含む。第1部は「ゴシック・ホラーの喪とメランコリー」。ポーのゴシック的な詩や小説における「横たわる」ことのモチーフに焦点を絞り、それが有する現世主義に対する「脱中心性」を読み解く。第2部は「SFの時空間」。ポーのSF的な冒険小説を取り上げ、そこにおける時空間や身体の超越の問題について批評し、「いま・ここ・わたし」を起点とする人間中心主義的思考を「脱中心化する想像力」を抽出することを試みた。第3部は「起源のミステリーとミステリーの起源」。一見すれば推理仕立ての小説にみえるポーの作品が、本当に謎解きを本質としたものなのか?その疑問から仮面の下にひそむモチーフに注目し、「脱中心性」をあきらかにする。そして補足補完すべく3つのエセーを付し、ポーの短篇小説を翻訳する。それは、ポー文学の脱中心性を知る上で、格好のものとなるのが小説だからである。 目次 序章 なぜ「脱中心」なのか 第1部 ゴシック・ホラーの喪とメランコリー 第1章 死者と横たわること――「大鴉」をめぐって 第2章 横たわることの詩学――「アッシャー家の崩壊」の謎をとく エセー(1)「夜の訪問者」 第2部 サイエンス・フィクションの時空間 第3章 空気の隠喩――「ハンス・プファールの比類なき冒険」探索 第4章 自我なき海への郷愁 ――「アーサー・ゴードン・ピムの冒険」SF・脱中心 エセー(2)萩尾望マンガの脱中心性 第3部 起源のミステリーとミステリーの起源 第5章 太陽の指針――「黄金虫」と「スタイラス」の図像学 第6章 脱中心の詩学――「モルグ街の殺人」における遊戯の規則 エセー(3)動物好きに捧ぐ 付録 翻訳「楕円形の肖像」「週に三度の日曜日」 「ウイサヒコンの朝」「本能と理性」
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-自然、人間、本当の豊かさとは?「現在の都市文明には限界が感じられる…喜びは金では買えない。自然のなかで暮らし、愛情や友情や隣人愛に包まれ、よく食べ、よく飲み、よく遊ぶことが必要である…現代文明が等閑に付してきたもの…そのことを考え直そうというような心境にさせるような着想が、ジオノ文学には満ちあふれている」(「天性の小説家 ジャン・ジオノ」(彩流社、2014))。本書は、ジオノ作品をこれまで10冊以上翻訳してきた山本氏により描かれた、その物語の魅力を広く紹介しようとする作品論集である。翻訳してきたジオノ文学作品の巻末に付してきた解説を、すでに出版からかなりの時間が経っているため、それぞれの解説文をより的確な表現となるよう練上げ、さらに多角的に、作品相互を論じることで、ジオノ文学に近づけるようにした。何といってもジオノの作品の中では『木を植えた男』が最も知られているので、まずは『木を植えた男』についての文章を冒頭に置き、次いで反響がよかった『青い目のジャン』を2番目に並べることにした。最後は『喜びは永遠に残る』についての文章にしたいため、3番目には、その『喜びは永遠に残る』と密接な関わりを持っている『本当の豊かさ』を配置し、そして、さらには個人的に大いに気に入っている謎に満ちた画家の物語『逃亡者』を4番目に登場させることとした。著者は、今後の読者からの評価次第であるとはいうものの、このジオノ論の第2集、第3集の刊行に向けた準備も始めている。 目次 『木を植えた男』――森林は水を生み出し人々を招き寄せる 『青い目のジャン』――子供の成長の記録 『本当の豊かさ』――鄙びた田舎に潜んでいる豊かさ 『逃亡者』――謎に包まれた画家の生涯 『喜びは永遠に残る』――それは、途方もなく美しい夜だった
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-ASLE-Japan/文学・環境学会 設立30周年記念出版 自然と環境を人文学の観点から照射する論考を収載 環境人文学の蓄積と現在地を提示する 目次 ◉はじめに──エコクリティシズムの「森」へようこそ【浜本隆三/甲南大学准教授】 ◉序章(鼎談)──環境文学研究のこの10年【小谷一明(新潟県立大学教授)×喜納育江(琉球大学教授)×結城正美(青山学院大学教授)】 第一部 環境理論の先へ ◉人新世文学のオルタナティブ──梨木香歩『ピスタチオ』における緑のエージェンシーと気候変動のサバイバル【芳賀浩一(城西国際大学教授】 ◉〈クィア・エコロジー〉〈トランスエコロジー〉の系譜学【森田系太郎(立教大学大学院兼任講師】 ◉空飛ぶサカナ──『ダーウィンの悪夢』とイメージの転移【塚田幸光(関西学院大学・大学院教授】 ◉「大デンマーク」幻想の解体と「幸福の国」への出発──ヘンリク・ポントピダン『幸福のピア』におけるユラン半島地方の開発【奥山裕介(摂南大学非常勤講師】 ◉映画『リリーのすべて』にみるトランスジェンダーの身体と自然表象【岩瀬由佳/東洋大学教授】 ◉映画『キラー・オブ・シープ』における日常としての屠畜場──1960~70年代のロサンゼルス・ワッツ地区を背景に【江口真規/筑波大学助教】 ◉隠喩としての猫を棄てる──動物愛護管理にまつわる構造的暴力と作家の倫理的選択【波戸岡景太/法政大学教授】 第二部 新しい共生を探して ◉(対談)文学と環境のはざまで【小谷一明×野田研一(立教大学名誉教授)】 ◉私とタスマニア──ピーター・コンラッドに関する考察【黒﨑真由美/関東学院大学教授】 ◉院生組織活動の歴史【伊東弘樹(早稲田大学大学院博士課程)・江川あゆみ(早稲田大学大学院博士課程)・笠間悠貴(明治大学非常勤講師)】 ◉アイヌ文学のニュー・アニミズム【松﨑慎也/群馬県立女子大学教授】 ◉ロバート・ハスとW・S・マーウィン──環境詩学による考察【高橋綾子/兵庫県立大学教授】 ◉つながる日加の水俣病──『ミナマタ』とアイリーン・美緒子・スミスの貢献【岸野英美/近畿大学准教授】 ◉柄谷行人の倫理と震災後文学【和氣久明/米国空軍士官学校助教授】 第三部 ネイチャーライティングの向こう側 ◉『テンペスト』の海をめぐって──見えない海、曖昧な人間【高橋実紗子/聖心女子大学専任講師】 ◉石牟礼道子と音──自伝『葭の渚』が語るサウンドスケープ【中村優子/順天堂大学、中央大学非常勤講師】 ◉石牟礼道子『十六夜橋』の自然と記憶【山田悠介/大東文化大学講師】 ◉ハイチ文学と環境──マリ・ヴュー・ショヴェ『愛、怒り、狂気』を中心に【齊藤みどり/都留文科大学教授】 ◉テリー・テンペスト・ウィリアムス『大地の時間』における見つめ返す風景──惑星を想像するネイチャーライティング【清水美貴/青山学院大学大学院博士後期課程】 ◉マーガレット・アトウッド『洪水の年』にみる言語の物質性と循環【巖谷 薫/早稲田大学大学院博士課程、日本工業大学非常勤講師】 ◉宮沢賢治と牛──モナドロジーから読むその宇宙【大田垣裕子/兵庫県立大学名誉教授】 ◉清潔さの暴力──フランク・ノリスの『ヴァンドーヴァーと野獣』におけるにおい【菅井大地/愛知学院大学准教授】 ◉終章 環境的不服従の未来【辻 和彦/近畿大学教授】 ◉おわりに【青田麻未/群馬県立女子大学専任講師】
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-ジョージ・エリオットのリアリズムの進展と作者自身の道徳観の成熟の関係を探る。ジョージ・エリオットは道徳の基礎にシンパシー(共感)を置き、彼女のリアリズムの目的は、読者の登場人物への理解とシンパシーを高めて「人類の団結」を図ることであった。本書は「リアリズム」を、「登場人物の心理や外部事実の合理的で詳細な記述があること」と「物語中の出来事の蓋然性が高いこと」という基本的要件で捉える。そして物語中のシンパシーに乏しい人間の描き方のリアリズムの進展に焦点を当て、その背後にある作者自身のシンパシーの対象が拡大していることを読み取る。作品のリアリズムの進展は作品から見て取ることができ、また作者のシンパシーの対象の広がりはシンパシーに乏しい人間の描写に顕著に表れるからである。エリオット作品のリアリズムを通時的に論じる場合、初期作品はリアリズムに沿っているが中期作品以降は「道徳的寓話」であると見なすのが、エリオット存命の時代から20世紀半ばまでの定説であった。1948年に発表されたF・R・リーヴィス『偉大なる伝統』以降は、エリオットの後期作品が19世紀イギリスのリアリズム小説の傑作と見なされるようになった。しかし作品に登場するシンパシーに乏しい人物は、相変わらず個人もしくは社会にとって一律に有害であると考えられ、彼らの被害者的心理や、個人もしくは社会に対する影響の吟味はなされなかった。本書は従来の見方とは異なり、シンパシーに乏しい人物が、家族や社会にとって有害で追放されるか改悛させられねばならない存在から、後期作品においてシンパシーに乏しいままで家族をより大きな絶望から救うという肯定的価値をもつ存在へ、あるいはその被害者的心理も描かれる存在へと変化しているというリアリズムの進展をテキストの「描写」および「物語の時代背景」から検証する。このことは同時に、作者のシンパシーの対象の拡大を示している。 目次 第1章 エリオットの小説のリアリズム 第2章 エリオットの道徳観とシンパシーとリアリズム ──「ジャネットの悔悟」の比喩表現を例として 第3章 語り手の心の鏡に映らないヘティ ──『アダム・ビード』のリアリズム再考 第4章 洪水の結末とシンパセティックなトム ──『フロス河畔の水車場』におけるリアリズムの進展 第5章 シンパシーとシンパシーの欠如の交差 ──『ミドルマーチ』における道徳観の成熟とリアリズムの進展 第6章 『ダニエル・デロンダ』におけるモダニズム的手法の採用 ──人間の根本的善性への信頼の揺らぎ
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-米文学史は植民地時代を含め、アメリカ例外主義と絡み合い、それに立ち向かってきた。アメリカ例外主義とは、米国は神に選ばれた自由と民主主義を標榜する大洋に挟まれた例外的な近代国家であり、世界の民主化を主導する義務がある、という考え方である。それはプロテスタントの教義によって強化され、国家の根幹をなし、黙示録的な終末を演じることで米国を帝国化してきた。マサチューセッツ植民地の形成から独立戦争、メキシコ戦争、そして南北戦争と世界の終末を思わせるレトリックで政治家や説教師、ジャーナリストらが差し迫った危機を語り、国民の団結を呼びかけてきた。20世紀以降も二つの大戦に、大恐慌、ベトナム戦争、そして9・11の攻撃、イラク戦争など大きな危機に遭遇する度に、民主主義の伝播、善悪の戦い、対テロの戦いなど、多くの言説が用いられ国民を方向づけていた。現代においてこの終末論的想像力は、第三次世界大戦という用語により世界に拡散され、プロバガンダとして大いに利用され、世界的パンデミックの不安と恐怖までもが後押しする形で、国民は将来の見通しを立てることができないような強迫的な寄る辺なさに苛まれることになってしまっている。トランプ政権において露わになることとなったアメリカ例外主義への反発からは、自国優先の政策に舵を切ることを望む人々も多く出てきている。そして、トランプの支持基盤であった極右集団QAnonは、トランプを世界の終末を阻止するためにやって来た救世主として扱っているのである。今を生きる我々が、この事態、現実を、乗り越える手立てを見出すことは容易ではない。本書は、米国が体験してきた不安や恐怖、それらを克服する過程を、作家たちがいかに描いてきたかを読み解き、そうした危機的状況やそれに乗じた終末論的プロパガンダ、それと絡み合うアメリカ例外主義の展開と分裂を視野に入れ、文学作品が、いかなる意義を生成してきたのかを読み取ろうと試みるものである。 目次 寄稿「アメリカ大統領と終末論的想像力」(巽孝之・慶應義塾NY 学院長) 「〈風景〉とマニフェスト・デスティニー」(成田雅彦・専修大学教授) 「わたしたちはどう生きるか―エマソンの『自己信頼』におけるヴァルネラビリティの倫理」(生田和也・長崎県立大学准教授) 「独身女性が書く家事手引書―キャサリン・ビーチャーのベストセラー改訂版」(秋好礼子・福岡大学准教授) 「反時代的考察者としてのヘンリー・アダムズ」(砂川典子・北海道教育大学准教授) 「絶滅という思想―十九世紀アメリカにおける環境終末論」(高橋勤・九州大学名誉教授) 「『大理石の牧神』における絵画と身体」(川下剛・京都産業大学講師) 「『ハックルベリー・フィンの冒険』とその批評的冒険にみる(非)ヘーゲル的精神の冒険」(吉津京平・北九州市立大学非常勤講師) 「『船乗りビリー・バッド』における黙示録的運命」(竹内勝徳・鹿児島大学教授) 「ポストアポカリプス的想像力とデモクラシーの「未来」」(渡邉克昭・名古屋外国語大学教授) 「彼らの夢は実現したのか——トウェインとフィッツジェラルドに見る夢の迷走」(江頭理江・福岡教育大学教授) 「『怒りの葡萄』の終末描写に見るスタインベックのアメリカ像」(前田譲治・北九州市立大学教授) 「「丘の上の町」は安住の地か」(綱智子・佐賀大学・久留米大学 非常勤講師) 「「終わり」のない旅―スティーヴン・キングのダーク・タワーの先に」(宮内妃奈・福岡女学院大学教授)
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-プラネタ賞受賞のスペイン・亡命作家の幻の名作が甦る! フラメンコに象徴される『情熱的実体』の解明に奔走する女子大生……レヴィ=ストロースを始め文化人類学の時代の風を受け、迷信、呪術、生活習慣などに大きな関心が向いた時代に、アメリカの女子大生ナンシーがスペインのセビーリャに留学したとの設定で、アメリカの娘からすれば、スペイン社会は「ジプシーの世界(情熱的実体)」そのものであるとするナンシーの博士論文を巡って、人や社会、歴史が縦横無尽に疾走する様がユーモアあふれる筆致で描かれる、スペイン社会のもう一つの世界“ロマ社会”を表現しきった長編ロマン! 目次 第1部 アンダルシアがナンシーを発見する 手紙 I ナンシー、セビーリャを発見する 手紙 Ⅱ ナンシー、ジプシー世界に入る 手紙 III ナンシーと映画館の冒険 手紙 IV ナンシーのハイキングとカフェの集会 手紙 V ナンシーならびにしゃべる鹿 手紙 VI ナンシーと金色スズメ蜂 手紙 VII 中庭、ライバルそして魔法の井戸 手紙 VIII ナンシーと花 手紙 IX ガスーレスでの通夜 手紙 X ガスーレスでの顛末 第2部 ナンシーの博士論文『ジプシーの世界』 I 方向指定の座標 II ニューヨークからの手紙とバルデペーニャのジプシー III バル1・2・3にて IV 移り気なナンシーとブッダ V アカデミックでドラマチックなナンシー VI 歴史的考察 VII ジプシーの弁証法ならびに《ホッカノ・バロ》 VIII いくつかの適切な代理人 IX ブレリアス、ファルッカ、グラナディーナス X ソレアとトリアーナのジプシー XI 《毒》、ボレロとログローニョの書肆 XII カルセレラと彷徨える魂 XIII サエタ XIV 笑いと戦慄の幕間 XV 《大悪霊》、ベルセブブと隻眼達 XVI カントゥエソがガンディーについて意見を言う
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5.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アントニオ・タブッキの紹介で世界的に注目を浴びるポルトガル最大の詩人ペソア。そのペソアが1925年に書いたリスボン観光案内の原稿が発見された。その内容は詳細をきわめている。当時と現在の写真を入れて編集した魅力的な案内書。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ポルトガル文学史上これほど愛された小説はなかった、今も……。人妻との姦通事件で獄中にあったロマン派最大の作家カミーロが、禁じられた恋に“死”を賭した若き男女の生き様を描くポルトガル古典文学の代表作!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「アマリアの詩人の魂は大衆の歌 〈ファド〉」を芸術に高めた」(岩波ホール総支配人・高野悦子)。「暗いはしけ」を歌って、世界的名声を博したポルトガル・ファドの女王アマリアの魅力をあますところなく伝える全詩集!
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-スペイン大衆小説の登場! この小説を読もうと思ったら他の計画を立ててはならない。読み始めると、笑いこけ、泣きじゃくり、時には笑いこけながら泣いてしまうから、という理由だが、時には喉も詰まらせられる、とスペインの書評氏 テレサ は言う!主人公クララは35歳。離婚して、幼稚園児と小学生の二人の男の子を一人で育てている。仕事はテレビのプロダクション会社勤務。………やがてクララは誰の子か分からない子どもを生む。
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-新しいシャーロット・ブロンテ像を問う好著! シャーロットの作品と人生の関わりを読者に分かり易く伝える。本書は入門書ながら、最近の文学理論や批評を踏まえて独自の分析を行い、特に力関係──家族内、社会階層間、男女間──に重点をおいて議論を進め、作家の奥深さを剔っている。
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-語りかける書簡からは肉声のような雰囲気が行間から立ちあがる。 1851~62年に書かれた手紙と日記を時期ごとに五章に分け、夫々の期間中に交わされた書簡、記録されたジャーナルを時系列的に訳し、解説を施す。 「私は敬愛という心情が本当に好きだが、それと同じくらい嫌悪するのは強い好奇心だ。しかし、長年の体験から実感するのは、残念ながら、人間一般には好奇心の方が敬愛よりはるかに顕著だということだ」(Letters Ⅲ376)
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-十九世紀後半、イギリス地方都市を舞台に展開する人間模様、キリスト教と科学がせめぎあう時代相を凝視する女流作家の魂の軌跡!エリオットの文体が成熟期に達したと言われる作品、上巻。 結婚生活で夫と妻がお互いの要求を認め合い、折り合う妥協点をいかに見出してゆくか、それがいかに困難な挑戦なのか、読者は読んでゆくうちに、身につまされる。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 同性愛者として知られ、フランス象徴派詩人のマドンナともいうべきルネ・ヴィヴィアン(1877-1909)の遺稿詩集本邦初訳!「ボードレールの娘」の異名を持ち、32歳の若さで夭折した、「菫の詩女神」の死と孤独を見つめた格調高く、耽美的な世界。 【目次】 緒言 はじめに 菫の加護のもとに 恋 霊感 マリアの七つの百合 わが楽園 追憶 月への祈り 妖精たちの約束 存在 よみがえり 夜の中の鳥 私たちの時間 陽の光に驚いて 慰めの月 不在 愛すべき敵に 本質的なこと 嘘の恐ろしさ アジアの神殿 折れた翼 病める額におかれた手 わが心のために かの百合のために 驚嘆 とるに足らぬ恋 恋よ、お前は盗人 幸せな宵のまどい 菫への祈り 訳者あとがき ルネ・ヴィヴィアン年譜
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-「戦争」に向かっている国家に歯止めをかけることができるのは農民しかいないとジオノは考えた。 ジオノは暮らしていたマノスクという町の周辺で暮らしている農民のことをよく知っていた。自分で判断して行動するようにと何度も念入りにジオノは注意している。あるラーメン屋が美味しいとマスコミが騒げば、たちまち自称「食通」たちが押しかけ長蛇の列を作る。高級と言われているブランド品をみんなが競ってあさる。大型娯楽商業施設に無数の人々が参集する。軽井沢や嵐山近辺が見どころだと観光業界が宣伝すると、すぐそれに乗せられる人々が後を絶たない。政府の高官が、さあ今こそ反撃を開始しようとタイミングよく声をかければ、まるで羊の群れのように人々は「さあ、戦争だ!」と叫ぶかもしれない。私たちは自分が旨いと思うものを食べ、自分の楽しみは自力で発見したいものだ。桜が美しいのは桜の名所だけではない。道端に枝ぶりのいい桜が咲いていたりするのである。ジオノが指摘しているように、「戦争」に反対することは大変な勇気を必要とする。政府やマスコミに簡単に操られることだけは何としても避けたい。どうしたらいいのか、ジオノの著作は貴重なヒントを与えてくれるはずである。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ブラジル発見500年、記念出版! 世界的名声を博するマシャード・デ・アシス、ジョルジュ・デ・アマードを始め、多彩な顔を持つブラジル文学の魅力を紹介する本邦初の書。500年にわたる文学事象を文化、社会、政治等の視座から通観。 【目次】 ブラジル文学への誘い──序にかえて── 1.ブラジルの文学的風土 2.ブラジル文学と社会・哲学思想 3.ブラジル文学の時代区分をめぐって 4.本書の構成 第1章 ブラジル文学の起源(1500~1601) 1.時代の概観 2.1500年代のブラジル 3.1500年代のブラジルを代表するイエズス会の作者 4.植民地文学の概要 第2章 バロック主義(1601~1768) 1.時代の概観 2.ブラジルのバロック主義 3.ブラジル・バロック主義の作家 4.バロック主義文学の概要 第3章 アルカデイズム(1768~1836) 1.時代の概観 2.ブラジルのアルヵディズム 3.ブラジル・アルカディズムの作家 4.アルカディズム文学の概要 第4章 ロマン主義(1836~1881) 1.時代の概観 2.ブラジル・ロマン主義 3.ブラジル・ロマン主義作家 4.ロマン主義文学の概要 第5章 写実主義・自然主義・高踏主義(1881~1902) 1.時代の概観 2.ブラジルの写実主義・自然主義・高踏主義 3.ブラジル写実主義・自然主義の作家 4.写実主義・自然主義・高踏主義文学の概要 第6章 象徴主義(1893~1902) 1.時代の概観 2.ブラジルの象徴主義 3.ブラジルの象徴主義の作家 4.象徴主義文学の概要 第7章 前近代主義(1902~1922) 1.時代の概観 2.ブラジルの前近代主義 3.ブラジルの前近代主義作家 4.前近代主義文学の概要 第8章 近代主義(1922~現在) 1.時代の概観 2.ブラジルの近代主義 3.ブラジル近代主義の作家 4.50年/60年代のブラジル文学 5.70年/80年代のブラジル文学 6.近代主義文学の概要 7.ブラジルの日系コロニア文学──歴史を通して観たその存在意義── ブラジル文学史年表 ブラジル文学の主要作品概要と登場人物 ブラジル文学主要邦訳作品案内 ブラジル文学史に関する主要文献 【主要書名索引】 【主要人名索引】 編著者あとがき 奥付
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-「現実」が厳しければ厳しいほど、人びとのファンタジーが花開く場所はメルヘンの世界以外にはない。メルヘンは生や死、哲学的命題まで簡単な表現で提示する。「グリム童話」のあまり知られていない話から想像力の意味を探る。 【目次】 第1章〈しあわせ〉のゆくえ (1)「しあわせハンス」 (2)「漁師とその妻」 (3)「六人の家来」 第2章 兄と弟のはなし (1)「命の水」 (2)「唄う骨」 第3章 愛と憎しみのかなた (1)「お墓へはいったかわいそうなこぞう」 (2)「親不孝なむすこ」 第4章 かぎりないユーモア (1)「ものぐさ三人兄弟」 (2)「おいしいおかゆ」 (3)「もの知り博士」
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-ユダヤ系文学の原点「父と息子の関係」に光を当てる論集! ユダヤ民族の族長アブラハムが、神の命に従い一人息子イサクを生贄として捧げる絶対神への信仰心(アケダー)、また疑うことなく父アブラハムの言葉に従うイサクに見られる「父と息子」の揺らぐことのない信頼関係からユダヤ民族の宗教は始まる。本書を手にした読者は、今まで目にしたことのないようなユダヤ系の親子関係の普遍性と特殊性を味わうことになるだろう。 【目次】 第1章 〈怒りの神(父)─息子〉と〈慈愛の母─息子〉(広瀬佳司) 第2章 父と息子を結ぶ光──スタンリー・クニッツの描く父、母、息子(風早由佳) 第3章 アンジア・イージアスカの描く「親子の継承」──『パンをくれる人』から『白馬の赤リボン』への変遷(江原雅江) 第4章 不在の父を求める息子──アイザック・バシェヴィス・シンガー『モスカット一族』を中心に(大﨑ふみ子) 第5章 アイザック・バシェヴィス・シンガー『父の法廷』における父親像──ノア、あるいはモーセ(アダム・ブロッド) 第6章 アイザック・バシェヴィス・シンガーの作品に見る母と息子の絆(今井真樹子) 第7章 父親はラビ、息子は作家──アイザック・バシェヴィス・シンガーの小説(佐川和茂) 第8章 マラマッドの「ある殺人の告白」──そのタイトルの重層的な意味について(鈴木久博) 第9章 「ジ・エンド」をめぐる父と娘──グレイス・ペイリーの「父との会話」(大場昌子) 第10章 父の怒り、息子の涙──『男としての我が人生』における苦悩と失意(岩橋浩幸) 第11章 ポール・オースターの「父と息子」の物語──『孤独の発明』における語りの作法(内山加奈枝) 第12章 父子をめぐる〈虚─実〉のトポス──スピルバーグの『未知との遭遇』から『フェイブルマンズ』まで(中村善雄) 第13章 アーサー・ミラー『セールスマンの死』に見るユダヤ系の父と息子──レヴィンソンとシュレンドルフの解釈を基点に(伊達雅彦)
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-疎外された者の絶望と孤独を優しく照らし、現代社会に問いかける小品集 私たちは生きるのに精一杯で、誰かの痛みに関心を持つことは難しい。でもその痛みはいつか自分に降りかかるかも知れない。困難な時代に痛みが弱者に集中せずに、分散して和らぎ健やかな社会へと向かうには、「他者」の痛みに寄り添う営みが必要だ。無関心は残酷さにも気付けないが、誰かに救われた記憶は、また誰かを救う。傷ついた記憶すべき人々を忘却から引き戻し共感へと引き寄せる、優しくも力強いこの短編たちが誰かの希望となり、強者に押し込められた孤独から、救う者と救われる者を護り照らす一筋の光になることだろう。 【目次】 光の護衛 翻訳のはじまり モノとの別れ 東の伯の林 散策者の幸福 じゃあね、お姉ちゃん 時間の拒絶 ムンジュ 小さき者たちの歌 解説 彷徨う存在の記憶と光(文学評論家・韓基煜) 作家のことば 訳者あとがき
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4.3この記憶は いつまで わたしに残るのだろうか 天皇の庭師だったアリトモと、日本軍の強制収容所のトラウマを抱えるユンリン。 1950年代、英国統治時代のマラヤ連邦(現マレーシア)。日本庭園「夕霧」を介して、ふたりの人生が交錯する── 同名映画『夕霧花園』【トム・リン監督/リー・シンジエ(李心潔)、阿部寛出演】原作(2019年映画化、2021年7月24日~日本公開/DVD発売元:マクザム+太秦)。 マン・ブッカー賞最終候補に選ばれ、現代アジア文学で最も優れた小説に贈られるマン・アジア文学賞等を受賞。17ヵ国語に翻訳され、高い評価を受けている。 【あらすじ】 封印していた数々の記憶が、「夕霧」でふたたび流れ出す── 1980年代のマレーシア。 連邦裁判所判事の職を離れたテオ・ユンリンは、キャメロン高原の日本庭園「夕霧」を再訪する。 そこは、30数年前、日本庭園を愛する姉の慰霊のために、日本人庭師ナカムラ・アリトモに弟子入りした場所だった。 日本軍のマレー半島侵攻、戦後マラヤの「非常事態」を背景に、戦争で傷ついた人びとの思いが錯綜する。 【目次】 夕霧花園 著者による注釈 訳注 訳者解説 訳者あとがき
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-『白鯨』の仏語訳者ジオノによる評伝的小説 『メルヴィルに挨拶するために Pour saluer Melville』と 『逃亡者 Le Déserteur』の舞台は外国である。 『白鯨』の作者が生まれた米国という外国、『逃亡者』ではフランス人の主人公が スイスという外国へ亡命し、そこで画家としての生涯を過ごす物語である。 『メルヴィルに挨拶するために』は『白鯨』の仏語訳をリュシアン・ジャックとともに 完成したジオノが、その序文として書いた作品である。自著の出版交渉のために訪れたロンドンの出版社はメルヴィルの条件すべてを了承した。旅の道中、二週間、メルヴィルは行き当たりばったりに歩き回るのだか、途中、偶然にもアデリーナ・ホワイトという女性と出会い、両者は互いに相手に対し、不可思議とも形容できる精神的な友情を覚える。その精神感応に満ちた神秘的な時を過ごすも、またすぐに別れることとなったメルヴィルは『白鯨』を、彼女のために全身全霊を込めて書くのだった。しかしアデリーナがその作品を読むことはついになかったのである。 作品中の作家メルヴィルのなかに、人見知りの激しい人間でありながら、機が熟すると文学に没入するというジオノ自身の性格が投入されているのである。この作品はジオノの最高傑作の一つでもある。 『逃亡者』では、主人公の画家が、それまで所属していた社会から、経緯は一切不明ではあるものの逃亡することとなり、祖国フランスからも脱出しスイスに潜入することとなる。逃亡者としての主人公を、ある地方長官が保護することとなり、生活の場と食糧が提供される。主人公は絵の才能を持ち合わせていた。彼は長官の奥さんを描くことによって感謝の気持を表現するのだった。 小説家にしても画家にしても、芸術家は世俗の富や名声とはほぼ無関係であると考えていたジオノにして作り出されたであろう作品である。事実を単になぞることが体質的にできなかったジオノは、実在の芸術家の伝記を書こうとしても、自分自身の姿をほぼ必然に作家や芸術家に投入してしまうことになるのである。
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-ジオノ最大の関心事であった、羊と羊飼いを扱う 『蛇座 Le serpent d'étoiles』、 そして彼が生まれ育った町について愛着をこめて書いた 『高原の町マノスク Manosque-des-Plateaux』を収める。 見習いの羊飼い、そして羊飼いたちを率いた親方。 羊飼いたちは年に一度、マルフガス高原に集まり、演劇のようなものを 上演する。海や山や河や風などに扮した羊飼いが壮大なドラマを演じる のである。題名『蛇座』は松明で煌々と照らされた広場で行われる夜を 上空から見守っている星座「美しくねじれた蛇座」から取られている。 モンドールの丘、デュランス河、ヴァランソル高原、アッス渓谷、 地元の人々…。ラルグ川で溺れそうになった娘との会話や村の公証人宅 での食事風景など、自然や人間についての描写がせまる。 その想像力を奔放に発揮したジオノが、空想の「マノスク」を語る のである。創作の準備倉庫とでも形容できる地元マノスクの内と外が 入念に紹介されるのが『高原の町マノスク』だ。 作家ジオノの懐をうかがうように読み進めることができる作品である。
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-これほど刺激的な学問の領域があったのだろうか…? 個性豊かな書き手により、文学を中心に、歴史、宗教、音楽、演劇等を 縦横無尽に論じる新しい試み。 本書の白眉となるものは、ケンブリッジ大学のモウズリー博士の夏期講座の 講義録、シェイクスピアの「恋人たちの死」の論考である。 また、古典的名作といわれるシドニーの『アーケイディア』の成立、構造、 語りを精緻に論じた論考も含まれよう。 そして、今論集で注目にあたいするといえるものは、新進気鋭の 中堅・若手研究者たちによる詩論である。 ハーバートの詩におけるシンボルのメカニズムを 論証した詩論、トマスの詩とイェイツとの関係を探求した論文や キャロル・アン・ダフィの五番目の詩集についての詩論。さらには1960年代の リヴァプール詩における代表的な詩人の音楽活動との関係に論及したもの、 現代詩人のR・S・トマスの詩を「否定神学」の観点から論じたもの等である。 それらに加え、コンラッドの「勝利」論、マードック『ブルーの夢』、 H・D・ソローの「住まい」、トウェインの実像をめぐる論考ほか、 J・D・パソスにおけるスペイン内戦、シェパードのアイルランドと演劇、 アトウッド『またの名をグレイス』を論じたものまで、様々な論点をさらに 切り開こうとする意欲的な論考に溢れた論集が本書ということになる。 【収録内容】 Ⅰ イギリス文学編 第1章 講義:世界を変えるシェイクスピアの二組の恋人たちの死 チャールズ・モウズリー(伊澤東一訳) 第2章 子供の反逆・『恋の骨折り損』と『御意のままに』 杉浦裕子 第3章 シドニーの『アーケイディア』 村里好俊 第4章 ジョージ・ハーバートと聖なる贈物のパラドックス 山根正弘 第5章 コンラッドの『勝利』論 吉岡栄一 第6章 アイリス・マードックの『ブルーノの夢』論 山本長一 第7章 ディラン・トマスの「言葉に彩り」とW・B・イェイツ 太田直也 第8章 キャロル・アン・ダフィの『ザ・ワールズ・ワイフ』における 女性の詩人たち 石田由希 第9章 リヴァプール詩、音楽、そしてリリー・ザ・ピンク 木村聡雄 第10章 R・S・トマスの主題の変遷と神の存在証明 永田喜文 Ⅱ アメリカ・カナダ文学編 第1章 H・D・ソローの小屋あるいは住まい 奥田穣一 第2章 『マーク・トウェイン 完全なる自伝』に探るトウェインの実像 有馬容子 第3章 ジョン・ドス・パソスの一九三〇年代の戦い・スペイン内戦体験 川成洋 第4章 サム・シェパードのアイルランドでの再生 古山みゆき 第5章 アトウッド『またの名をグレイス』における知の体得の意味 塚田英博
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4.0冒険小説の古典として文学史にのこる名作は意外に知られていない? 自由奔放な少年トムとハックを中心に描く本書は、少年少女小説の形式をとりながらも、当時の閉塞したアメリカ社会への批判を根底に秘めた大人のメルヘンであった。
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-「まぬけのウィルソン」は、指紋採集を趣味とする弁護士が、黒人と白人の取替え、そして殺人事件に至る悲喜劇を解決するミステリー作品の原点。「かの異形の双生児」は、奇形のイタリア貴族が米国で巻き起す南北戦争時代のコミカル劇。
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-「トム・ソーヤーの冒険」の続編にあたる本書は、放浪を宿命づけられたハックを主人公に描いたもので、“南部人”としてのトウェインの顔が随所に現れた作品としても論争の的になっている。巻末に新たに発見された原稿を追補。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「こざかしい人間と偽善者と口先ばかりの小才子がはびこる今の世の中で、ともすれば見失われがちな大切なことをハズリットは私たちに思い出させてくれる。それは、この世から何が失われようと、偉大な気高いものを消し去ることは誰にもできない、そしてそれを探し求め、いつくしむことこそ、私たちの人生を実り多いものにする、ということである。」(R・H・ブライズ)
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 産業社会が開花する19世紀末のアメリカ社会の混乱を鋭く体現した奇想天外な物語。『金メッキ時代』の15年後の2カ月間を描く本書は、空想癖のある爵位権主張者と、平等主義に憧れる英国の子爵との奇妙な出会いを描く傑作。本邦初訳。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近代心理小説の最初の傑作とされるラ・ファイエット夫人作「クレーヴの奥方」のモデルを史実の中に探り、宗教戦争と権力闘争に明け暮れる16世紀中葉の宮廷社会に生きる一人の女性の姿を甦らせた、フランス古典文学研究の先駆的研究。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 サンフランシスコ「ユニオン紙」の特派員トウェインが、併合前(1866年)の知られざるカメハメハ五世治世下のハワイ王国の風景・気候・歴史・政治・伝説・宗教・生活、そして馬や猫の話までを活写した貴重な現地報告!旅行記の体裁をとった本書は、その後の紀行作家の先駆をなす書となった。・収録内容/サンフランシスコからホノルルへ/ハワイ航路の蒸気船「アイアス号」/好ましいホノルルの雰囲気/ダイヤモンド・ヘッドとココナツ林/愛馬「ハワイ号」に乗って/ホノルルは捕鯨業の中心/「魔法の谷」/ハワイの国会/議会あれこれ/王女の死/「ホーネット号」遭難事件/フラダンスと教会/王女の葬儀/島めぐり/キャッテン・クックの最期の地/幸せな夢/サンドイッチ諸島の暫定王国/伝説の島/砂糖王国の実情/山旅/キラウエア大火山、ほか。付録として、「講演者トウェイン」の名を高めた「サンドイッチ(ハワイ)諸島」の講演を付す。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 南北戦争後のバブルに躍った人びとを風刺した本書は、「金メッキ時代」(The Gilded Age)という歴史に残る言葉をつくった。トウェインには珍しいC.D.ウォーナーとの共作で1873年に出版され、「今日の物語」の副題がつけられているように、南北戦争後の腐敗し堕落した社会や、富への夢だけを追い求める人びとを描き、中味のない「金メッキの時代」を風刺的に表現している。下巻は、美貌の女性ローラの小悪魔的な生き様を通してアメリカ社会の裏面を描く当時としては、画期的なスタイルの作品。本書に登場する人々の投機熱にわく西部、ウォール街の金融家、成金貴族たちなどの姿は、古くて新しい諸問題の手がかりを提供してくれる文明批評家トウェインの面目躍如の書である。
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 知られざるトウェインの魅力を満載した貴重な未発表品集! 本邦初訳の『地球紀行』は、ほぼ年代順に編集されている点で、トウェインの作家人生を辿る道しるべとなっている。初の渡英経験をもとに書いた「忘れられない真夜中の経験」をはじめ、中期のヨーロッパ紀行文を経て、宗教や政治を批判した作品にいたる時、読者は、トウェインの作家としての生涯を一足飛びに駆け抜けることが出来るであろう。収録内容/マーク・トウェインの二つの社説/禁酒運動と女性の権利/ローヌ川下り/ロスト・ナポレオン/ヴィクトリア女王の祝典/サタンへの手紙/リンチ王国、アメリカ合衆国/暗がりに座る人へ/宣教師を批評する人々へ/イスラムの修道僧と気にさわる異国人/エデンでのあの日/イヴの話し/聖書の教えと宗教の慣習/出兵の祈り/南部の世論 ほか
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 講演の名手トウェインが体現するアメリカ世界。 自由、平等、民主主義、ユーモア、アイロニー、アメリカンドリーム……カーネギー、ロックフェラー、ヘレン・ケラー、ルーズベルト大統領、そして同志文豪ゴーリキー……本書はマーク・トウェインのアメリカを物語る40年に及ぶ講演の記録である。『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリ・フィンの冒険』の著者としての大作家の顔、『地中海遊覧記』『赤道に沿って』などの旅行作家としての顔、そして忘れてならないのは講演家としての顔を持っていたことである。本書に登場するアメリカを代表する多彩な顔ぶれ、19世紀から20世紀にかけての歴史的諸問題に真摯に向き合ったトウェインの素顔や人生観を垣間みることのできる貴重な書である。本邦初訳!
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中世のアーサー王時代にタイムスリップした近代人ハンクの奇想天外な物語! 人間の悲喜劇を描くトウェインの頂点をなす作品。喧嘩相手の一撃で気絶した19世紀のコネチカット・ヤンキーが意識を取り戻してみると、そこは騎士道精神に貫かれた6世紀のイギリスであった。6世紀の住人として生きることになった主人公ハンク・モーガンは、近代科学の知識を駆使したことからアーサー王の目に止まり、王直属の高官となって、6世紀のイギリス社会で多くの改革や教育に手を染める。そして、騎士道社会の習慣にならい、みずからも諸国遍歴の旅へ出て、数々の冒険を体験していく。……最後は虐殺を伴う大戦争という方向を取り、コネチカット・ヤンキーは、魔術師によって13世紀間も続く深い眠りに陥ってしまうという巧みな文学手法によって、ふたたび19世紀に出現する。そしてベッドのなかで狂おしいうわ言を口走って息絶える……。