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-『狭き門』や『一粒の麦もし死なずば』など、数々の著作と評論で知られる、フランスを代表するノーベル賞作家ジッドは、実はショパンをこよなく愛し、少年期にはショパンの直弟子に師事したこともあるという知られざる一面を持っていました。 本書は、ジッドが作家ならではの冷徹な視線と鋭敏な感性で、ショパンの音楽について深く考察した評論集です。 作家による音楽評論は数多ありますが、自身が優れたピアノの弾き手であったジッドによるそれは、演奏に関する具体的な記述も豊富で、出色の作と言えます。 その深遠で示唆に富む言葉は、ピアノを弾く人にとって、自分なりのショパン像を描き出すための有力な手がかりになることでしょう。 ほかに、日記からショパン関連箇所の抜粋、ショパン研究の泰斗ガンシュからの手紙等と、ピアニスト・文筆家の青柳いづみこ氏による解説を収録しています。