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-航海・漁業の守護神として、中国沿海部の福建省や台湾をはじめ、東アジア世界で広く、篤く信仰されている海の聖母=媽祖[まそ]。 詳細な文献渉猟とフィールドワークによって、その信仰の実態を始めて解き明かす。 写真も多数収載。 【目次】 第一章 媽祖[マーヅー]の集まる街 第二章 西川満の媽祖 第三章 媽祖廟の〝暴力〞 第四章 琉球の媽祖 第五章 子安観音とマリアと「サンタ丸屋」 第六章 ベトナムの聖母道 第七章 聖母[しょうも]大菩薩と神功 第八章 古要・古表・住吉・宗像 第九章 八幡大菩薩と八幡船 第十章 鄭和が海を行く 第十一章 国性爺[こくせんや]とエラスムス 第十二章 長崎の媽祖 第十三章 黄門さまと媽祖 第十四章 みちのくの媽祖 あとがき 引用・参考文献 【著者プロフィール】 川村 湊 (かわむら・みなと)(著) 1951年北海道生まれ。文芸評論家・法政大学国際文化学部名誉教授。『南洋・樺太の日本文学』(平林たい子文学賞)『満洲崩壊──「大東亜文学」と作家たち』『増補新版 牛頭天王と蘇民将来伝説』(読売文学賞)『補陀落──観音信仰への旅』(伊藤整文学賞)など著書多数。
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-梁塵秘抄は、平安時代末頃、後白河法皇自らが編纂した今様の歌謡集である。今様は当時の流行歌謡で、上は皇族・貴族から、下は遊女や傀儡、農民、漁師にいたるまで、あらゆる階層の人にもてはやされた。その歌の内容も、神仏鑽仰をはじめとして、恋歌、親子の情、出世願望、博奕、労働歌、衣装の流行、わらべ歌、虫の歌、名所めぐりなど、実にさまざまである。どの歌にも作者の等身大の思いが込められ、千年経っても人の心は変わらない、と実感させられる。むしろ現代の流行歌よりも、感受性、想像力、創造力では、より豊かなのでは……とさえ思う。知恵や共感力、ユーモアは決して古くはならないからだ。本書は、梁塵秘抄より百首を選び、それぞれに〔原文〕〔現代語訳〕〔鑑賞ポイント〕を付した。原文の良さが失われぬよう、かつ自然な現代語としてスラスラと読めるよう、工夫を凝らした現代語・新訳として提供する。梁塵秘抄 巻第一 長歌/古柳/今様/梁塵秘抄 巻第二 法門歌仏歌/法門歌雑法文歌/四句神歌 神分/四句神歌 仏歌/四句神歌 僧歌/四句神歌 霊験所歌/梁塵秘抄口伝集 巻第一 梁塵秘抄口伝集 巻第二 までを収録。口伝集では、後白河法皇がどのように今様に傾倒し、どのように習い、集めたのか、ひとりの人間としての情熱が生き生きと立ち上がる。遊びをせんとや生まれけむ――『現代語訳 梁塵秘抄』は、今様を通して中世の人々の深遠な「人生観」に迫る一冊である。