あらすじ
絢爛華麗な後宮で、血塗られた陰謀劇の幕が開く。凱王朝を舞台に贈る中華寵愛史伝。栄華を誇る凱帝国では、皇太子・高礼駿の花嫁の位階を定める東宮選妃が行われていた。汪家の当主とお抱え劇団の女優との間に生まれた梨艶は、兄の勧めで礼駿に嫁ぐことに。華やかな皇宮に気後れする梨艶は、家名に傷をつけない程度に目立たず平穏に過ごすことを望んでいたが、ある時、品行方正な青年と思われていた礼駿の隠された素顔を見てしまう。礼駿は幼いころに生母を火事で亡くし、その事故が何者かによる陰謀ではないかと疑っていた。母を殺めた犯人を探し出すと決意した礼駿は、血の気が多く喧嘩っ早い本性を隠し、理想の皇子を演じていたのだ。その場面を梨艶に見られた礼駿は、梨艶を警戒し、彼女の真意を探るように。はからずも接近する二人をめぐって、新たなる事件が忍び寄り……。
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Posted by ブクログ
元々このシリーズはキャラクターたちが薄氷の上で物語を紡いでいるような危うさがある話なんだけど、今回はその傾向が顕著だなと感じた。
黒幕及びさらにその奥にいた主犯、その動機については意外でゾワっとした…
それでも最後は、あぁ、良かったと思える着地点が用意されている。例えこの先何があったとしても。
幸せになってほしいと祈つことができる作品だった。
Posted by ブクログ
後宮シリーズ二期二作目
明代をモデルに、中華風を余すところなく堪能させてもらえるシリーズ
今作は読みながら、楽しんで悲しんで懐かしんでと感情が忙しい、壮大な後宮ミステリーでした
罠と駒とが入り乱れて、黒幕は遠いし、更に真の黒幕に裏切られ、最後まで気の抜けない展開にも大満足
Posted by ブクログ
ずっしりとした作品なのに、展開が多くて飽きずに一気に読み終えました。すっごく面白いです!!
後宮染華伝のドライな感じとはまたちょっと違って、女ったらしの宦官のキャラクターもよいし、それぞれの恋話がコンパクトに埋め込まれているのもよいし、何より、主人公汪梨艶と皇太子殿下とのやり取りはハラハラきゅんきゅんして、叫びそうになりました笑。
Posted by ブクログ
今回のテーマは劇でした。
ちょうど清の時代の中国ドラマを立て続けに見ていたので、(本書は明の時代をベースにしているが、)難しい用語が出てきてもわかるわかるとすんなり読めました。
冒頭数ページでハッピーエンドになると分かってしまったとはいえ、ラブロマンスよりになりすぎず「復讐」という暗い話もあってテンポよくサクサクと読めました。今後もこのシリーズがあるなら買い続けたいです。
Posted by ブクログ
今回は後宮の中で演劇をするということで女優の娘が後宮へ。
この方の作品は私の好みなんですよね。きちんといろいろ調べられているし。
面白かったです。
こちらのシリーズにはまり、以前は何度も読み返していましたが、久々に読んだら誰が誰だかわからなくなってしまっていて。
もう一度、コバルト文庫の時からのを読み返さねばと思っています。
内容は今回も、とても面白かったです。