【感想・ネタバレ】神招きの庭のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

人は自分の為には頑張れなくても、大切な人の為になら頑張れる。

斎庭は神をもてなす場であり、戦いの場でもある。
覚悟を決めた女は強い。
信頼は動く為の原動力かもしれない。信頼し、目を見て本音を晒して話せるようになった時、友と呼べるのだろう。

自分には何の価値も無いと思っていた綾芽が最後には周囲からも価値のある存在として認められる。

この二人ならあるいは…と思わせるエンディング、続編が出たら読みたい。

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2020年06月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わった時「いい終わり方だったなあ」と単純に思った。
話は決して単純ではない。
古代和風ファンタジーとはなっているが、世界観は独自性に富んでいて、まずその世界観や設定を飲み込むので序盤は手一杯になる。
神に振り回される世界。
神のご機嫌を取らなければ国が滅ぶ。
そんな世界で、主人公は親友の死の謎解きもすることになる。
ファンタジーにミステリ、これのどこが単純か。

しかも主役二人はさておき、黒幕を含めて意外な二面性が見えてきたり、後から思えば違和感があった部分は伏線になっていたんだなと驚かされること多数。
世界観を把握するのに手一杯だったため拾い切れていないが、細部に渡って丁寧に練られて書かれていたと思う。
斬って捨てるようなキャラでも重大な秘密が隠されていることもあり、本当に最後まで驚かされた。
なかなか一読では把握しきれないと思う。
二度三度読んでも更なる発見ができそう。

また親友の死の謎に関するあれこれも壮絶である。
真相を語るために、あるキャラが取った行動は本当に度肝を抜かれた。
相手を信じていないとできなかっただろうし、何より度胸がないと無理に違いない。
この世界の女性は時に男性よりも肝が据わっている。
この世界に限らずかもしれないが。

色々な思惑が飛び交う中、主人公の真っ直ぐさには救われたと思う。
単純ゆえに後悔することも多いが、本音を語る人が少ない中、彼女だけは常に光のように汚れなく真っ直ぐだったと思う。
それに感化された二藍がどんどん隠し事ができなくなっていく様は微笑ましくもあった。

そんな二人のエンディングシーンは、始め「え?」と少し残念に思ってしまった。
あれだけ苦労し、命まで張った二人が、今度こそ本当の思いを寄せ合って並び立てるのではないかと。
ただ彼女が二藍が伸ばそうとした手を一旦拒んでしまった。
おい、まさかそれはないだろうと。

でも違った。
最後の最後まで読んで考え方が変わった。
光のような彼女は欲張りだと言って、二藍が想像もしなかったことを口にした。
その最後の最後のシーンで、「ああ、いい終わり方だったな」と手のひら返し。
寧ろその方が彼女らしいと納得させられた。
流されて手を取りはしない。
自分の意志で彼のためにできることをしようと決めた。
彼女の想いを尊重したい。
きっとその先に、二人が一緒に歩ける道があるに違いないから。

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2020年05月29日

Posted by ブクログ

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実体のある神を招きもてなすことで国が成り立っている世界で、友の死の真相を探るために神をもてなす場である宮殿の斎庭に女官として入った少女の物語。
いや、実にしっかりとした世界観のある良質なハイファンタジーだった。
ヒロインの出自の設定とか実に王道。
そして、物語もヒロインの成長物語の側面もあってこちらも王道だね。

彼女を導く王弟がなかなかいい味出している。
一見クールに見えて抱えているモノや思惑があっても次第にヒロインに惹かれていくところがむしろヒロイン以上にかわいい^^ 
友の死と外国の神に関する陰謀を巡るミステリー部分には何度も驚かされることがあった。
春宮の真相とか、これぞファンタジーという感じ。

そして終盤、その陰謀を暴く場面がクライマックスかと思ったら、その後に真のクライマックスがあった。
神と対峙したヒロインの姿に、思わず息を詰めて読み進めていた。

うん、面白かった。

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2022年02月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ナツイチ2022に選ばれていたので読んでみました。
「神々と人が織りなす、古代和風ファンタジー」と紹介されていたけど、和風と言っても物語の舞台は独自のシステムを持った世界。政治の裏側では女性たちが神々を招き祭祀を行い、豊穣や国土の安寧を得る。しかし、招いた神を怒らせたり満足させられないと滅国させられてしまう。また、来るはずの神が予定通り来ないと自然災害に見舞われる。この設定を理解するまで読み進めるのに少し苦労したけど、世界観を理解した後は一気読みでした。

主人公の綾芽は、友の死の真相を探りながら、国を揺るがす陰謀の解明へと進んでいく。そして、綾芽自身の秘められた「力」を発揮できるようになる。

シリーズ化されているので、次巻も楽しみ。
王弟で神ゆらぎの二藍との関係も今後、見守っていきたい。

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2022年07月13日

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