あらすじ
所はハーフォードシア。ベネット家には五人の娘がいる。その近所に、独身の資産家ビングリーが引越してきた。彼は美しくすなおな長女ジェーンに惹かれ、その友人ダーシーは聡明で溌刺とした次女エリザベスを好ましく思うが……。のどかな「田舎の村の家庭生活の絵」の中に、オースティン一流の精緻な人間観察とユーモアが光る。
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Posted by ブクログ
エリザベスの生き方から、どんなときも自分に正直に、誠実に生きること、どんな相手にも誠意を持って向き合うこと、時に自分の間違いを認めることがあっても、それに対して悲観しすぎずに、今この時、これからをどうしていくのかに意識を集中させることを学ぶことができた。
舞台は1800年頃のイギリスに住む、とある家族の日常を描いた物語。スマホなんてもちろんないのだから、情報交換の手段は人々のおしゃべりと手紙。その語りの詳細さといったら、現代人が写真や動画にヤバイの一言で片付けてしまう内容を、これでもかというくらいの長文で説明してくる。その饒舌さが前回読んだ時にはどうにも蛇足に感じてしまい挫折してしまったのだが、今回はそれ故にページを捲る手が止まらなかった。私も少しは成長したのか。
ジェーンとエリザベスの姉妹愛の美しさには、こちらの感情が動かされたし、また、ダーシーのエリザベスに対する熱意も並々ならぬものがあった。ベネット夫人の浅はかさ、思慮の足りなさに苛立つこともあるのだけれど、周りのものが上手に付き合っているのを読み、おもしろくもあり、その忍耐深さに頭が下がる思いもした。
作者が一つ一つの出来事を詳細に書いているので、私は全ての登場人物に対して長々と感想を書くこともできるが、それはさすがにやめておこう。
ただ、それぞれの迎えた結末については、因果応報という四字熟語でまとめることができそうだ。やはり幸せになるためには、それなりの生き方があるのだろう。
風と共に去りぬとは違って、ハッピーエンドという著者からのプレゼントも受け取った。自分の人生もハッピーエンドに近づけるよう、これからも本や人々周りのものとの出会いを大切に、自分自身と向き合いながら生きていきたい。
Posted by ブクログ
下巻に入るとぐっと萌えどころが増える!
とりわけペムバリーでダーシーとエリザベスがばったり出会してお互い赤面するシーンはきゅんきゅんしちゃった。楽しい〜。ラブロマンス楽しい〜。
ダーシーがあまりにも身を粉にしてベネット家つまりエリザベスのために親切なものだから、そんなに尽くして大丈夫!?とかえってハラハラしちゃった。
身分差のある結婚についての是非というより、こんな狂人めいた家族と身内になるのは古今東西問わずイヤよね…と思っちゃったり。それでもぐっとこらえてエリザベスを選んでくれてありがとうの気持ち。
ずっと名前は知ってる名作だったけど、私にとって読むタイミングも良かったかも。
高慢くんと偏見ちゃんってタイトルで漫画化しても楽しめそう。
Posted by ブクログ
登場人物全てが個人の考えや思いを持っていることを感じさせる点が濃い物語を生んでると思う。
エリザベスとキャサリン令夫人の舌戦は凄すぎる。突然の展開から一気にボルテージマックス。今もこんな親戚のおばさんはいるだろうなと思いながら読んだ。
最後に家族のその後が描かれている部分は蛇足のような気もしたが、すごく気になる部分なので書いてくれてありがとうと言いたい。
21歳でここまで深い人物描写ができるのは凄いと改めて驚かされる。
Posted by ブクログ
ベネット家の5人姉妹をめぐる婚活の物語。女性同士のマウンティング(幸せの自慢大会)が、いやというほどいやらしく描かれている。階級差別のなかで、エリザベスとダーシーが「高慢と偏見」をこえて、結ばれていく。父ベネットや従兄弟のコリンズなど、個性的な登場人物のコメディリリーフも見もの。リディアの軽率は、強い殺意を誘う。翻訳は硬いが、原作に忠実で、オースティンの知性あふれる皮肉なユーモアセンスをよく伝えていると思う。
Posted by ブクログ
あれだけ嫌っていたダーシーにエリザベスが惹かれていく心の機微がよく描かれていた。エリザベスは賢くて勇気があって良い。ハッピーエンドだった。人物描写が分かりやすくてハッピーエンドで、婦女幼童の読み物って感じ。
Posted by ブクログ
かわいいエリザベスのために様々なことをしてあげるダーシー。
しかもそれは誰にも秘密、って……ダーシーに萌えながら読むのが楽しかった(笑)
脳内はコリン・ファース一色です。
その一方でビングリー嬢のようにベネット夫人らと家族になるのは…っていう意見も非難できないのよね。
女は結婚しないと世間から爪弾きにされてしまう時代。
ただ5人の娘を嫁がせたい一心の夫人を責められはしないが。
Posted by ブクログ
最初の出会いは最悪。いがみ合っているようで、実はお互いが気になっている。徐々に誤解が解け、最後は、一気に熱愛に変わる。
恋愛漫画の王道のような話だが、古典的名作がまさにその通りの展開。200年経っても変わらないものだ。