あらすじ
「思わずスープが食べたくなる」と評判のスープ・ミステリー、第2弾です! 東京のとある場所で、早朝のわずかな時間に、ひっそりと営業しているスープ屋しずく。シェフ・麻野が毎朝日替わりのスープを提供している。常連客である雑誌編集者の理恵は、新婚の上司・布美子の夫・克夫から布美子の様子がおかしいと相談を受けて、麻野に相談すると、鮮やかな推理を繰り広げ――!ほか、理恵の初恋の人との再会や狩猟体験、スープが食べられなくなった引きこもりの少年など、癒やされて元気が出る、全4話。
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Posted by ブクログ
前作同様、とても良かったです。
でも心温まるお話と言うより、それぞれのキャラの深堀をした印象でした。割とテーマが重いので何度も心が痛くなりました。
『山奥ガール』でジビエ料理と狩猟についてとても詳しく書かれていたので、とても勉強になりました。知人に狩猟をしてる方がいるのでたまに聞いてはいましたが、実際の描写は想像の数倍以上で斜め読みしてしまいました。もっとしっかり受け止められるようになったら再読したいです。
最後の『レンチェの秘密』はリアルで実際にありそうで、ソワソワしました。露ちゃんのみ「秘密を暴くことで、誰かが不幸になる可能性もあります」という言葉に同感してしまいました。全てを知りたいと思う気持ちはありますが、考えても思っても言うべきじゃないこと、行動すべきじゃないことは確かにあると思います。でも行動してる時には気がつけなかったり「そんな言葉で傷つくとは思わなかった」と言われたり…だからこそ、自分の気持ちを伝えることが大切なのかなと思ったので、自分もこれから気をつけようと思いました。
Posted by ブクログ
スープ屋しずくシリーズ!②
静句さんの亡くなった背景が書かれていて、あ〜そうだったのかーっとしんみりしちゃいました。
バイトの子の梓ちゃんの友達を思う気持ちとか、やっぱこの本は読んでてほっこりしますね。
久々にゆっくり読むことができました。
Posted by ブクログ
スープしずく屋シリーズ第二弾。
主人公理恵が勤めるフリーペーパー編集部、
その編集長は前作でも出て来たが、結婚した後の義理の妹とのお話、
理恵の中学生時代の恋愛話、
ジビエと狩猟の話、
引きこもりの友人とスープ屋店主浅野の妻の事故死の話。
ほのぼのとまでは行かなくても、
悪意のないミステリーを描こうとしているのは感じるが、
日常の中にあるその謎は、
少し後味が悪いと言うか、苦いというか、美味しくない。
とくに最後の話で、
浅野の娘、露が、母親のことを調べてほしくない、
父親に母親の事故死の原因が自分だと思ってほしくないという理由で、
人のスマホを盗み見て、脅迫状を作って、履歴書の住所を利用して送り、
自分がわざと怪我をして脅迫を本物にしようとしたのは、
かなりひいた。
人の感情に敏感な少女が実行するそれらの「犯行」は悪質さを感じる。
純粋さとか切迫さが感じられないからだと思うが、
なぜ感じられないか、と言われるとまだそれはわからない。