あらすじ
愛犬の死、湖上花火、大岡昇平夫妻や土地の人々との交流……。執筆に加え講演、選考会など多忙をきわめる夫・泰淳の仕事の合間を縫うように過ごした富士山荘の日々を綴る。昭和四十一年十月から四十四年六月の日記を収録。田村俊子賞受賞作。【全三巻】
〈巻末エッセイ〉しまおまほ
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Posted by ブクログ
富士日記中巻。たんたんとした記述、献立と買い物リストの並ぶ様子は上巻とそんなに変わらないが、愛犬ポコが事故で死んでしまうのが大きな出来事か。
ポコが死ぬのも富士への道中車のトランク(!)に入れていたからだし、犬への食事もすべて人間の余り物だし、よその犬に平気でチョコをあげていたりと時代の隔たりをやはり大きく感じる。でも私が子供の頃(平成前半)でも犬には猫まんまとかあげていた覚えがあるし、ペットの扱いってどんどん変わっているのだろうな。
けっこう献立も家族バラバラで、うどんにご飯、パンにスープに佃煮みたいに自由な感じなのでたまにびっくりする。朝からうな丼とか食べてたりするのだ。
下巻は夫の病があるようなので心して読む。