あらすじ
生活安全課に研修先を移した新人女性警察官・恵平は、見回り活動中に郊外から来た女子中学生たちと出会う。急な生理で動けなくなった少女を助け、役に立てたと喜ぶ恵平。しかし数時間後、少女が出血多量で死亡して……。中学生の間に根を張り、妊娠をなかったことにする闇深いシステムとは? 一方、「うら交番」の情報を集める青年刑事・平野は、交番を訪ねた警察関係者が全員1年以内に死んでいると気づく。死の災いが恵平を襲うシリーズ第4弾。
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Posted by ブクログ
暴漢も流石に肩を外して反撃されたら驚くのでは。
最初に他殺って気付けなかったのは捜査が雑だったからじゃなくて事故に見えるようにされてたからで。
犯人が人を殺すのに慣れていたからで。
ただただ恐ろしい。
平野さんも桃田さんも良い先輩ですね。
なんかもう色々良い人。
平野さんが幻のうら交番で柏村さんに結構突っ込んで話していくからドキドキした。
幻のうら交番って、柏村さんって何なんでしょうね。
恵平ちゃんならではの待ち伏せですね。
飛猿逮捕の時は平野さん流石。
Posted by ブクログ
〇交番シリーズ第4弾。主人公は物言わぬ中学生を救えるのか
実際に見たものではないものを、どのようにして描くか。
画家・ピカソの名言に
「私は対象が見えるようにではなく、私が思うように描くのだ」
という言葉がある。
見たものをそのまま描くのではなく、その画に画家自身の思いや理想、魂をどのように描き、込めていくかということが大事なのだ、とわかる。
文章ならさらなり、というところか。
字面でどう読者に想像させるか。
その点では、内藤了氏はリアリティ強く、情景がありありと浮かぶように、遺体の様子を書き続ける。
***
本書は、内藤了氏の「東京駅・おもてうら交番シリーズ」の第4弾で、主人公・堀北が生活安全部に研修配属された時の事件を刑事の仲間たちと追っていく姿を描く。
酔っ払いの転落事故の事件経過を横耳に、生活安全課の防犯パトロールへ行くと、生理痛で出血した女子中学生と出会う。上司と対処し別れるが、翌日その子が死亡したとその友人から知らされる。彼女に話を聞くと、どうやら生理が原因ではなく、そして闇サイトで彼氏を見つけトラブルになっていたことがわかり・・・
堀北の人思いなところは先輩たちにとって眩しい存在だ。危なっかしくもあるが、それよりもキラキラしているように見えているはずだ。成長を続ける彼女をみなが応援し支えている。その点では堀北は素敵なチームに所属している。
そして、比奈子シリーズにも出てくる死神女史が出てくるところが、昔からの読者にとってはくすぐられる一部分でもあるはずだ!もちろん、単体でも楽しく読める本であるには違いない。
内藤了氏の本は好きで読み続けている。
以前まで「グロい」から想像される遺体の形はもっと少ないものだと思っていたが、この作者の作品を読み続けてると、こんなにも多くの表現方法、否、殺され方の形があるのだ、と思わざるを得ない。相当資料を読み込み、当時のその状況を想像しないと、なかなか書ききることはできないのだろう。
今回も、主人公が何かを戻しそうになった場面で、少しわたしも何かがこみ上げる気配を感じたのは、ここだけの話である。
Posted by ブクログ
シリーズ4作目も面白かったです。
今回の恵平ちゃんは生活安全課で研修。見回り活動中に出会った中学生の死で、子どもたちを喰い物にする闇と警察が対峙する。。
今回も闇が深かったです。誰が巻き込まれてもつらいけど、子どもが犯罪に巻き込まれるのは心に来ます。
石上女史が出てきて嬉しい。恵平ちゃんは目に止まったみたい。
恵平ちゃん、平野刑事、桃田鑑識官。良いチームワーク。
生活安全課の上司は心配のあまりキツく当たるけど、恵平ちゃんにちゃんと警察官続けて欲しいという思いがあるので嫌な人!と決め付けるのも出来ない…モヤモヤ。
柏村さんのうら交番は、幻じゃなくて本当にタイムスリップしてるっぽい。何をして欲しいために柏村さん呼んでるんだろうな…気になります。
Posted by ブクログ
2020/11/3
死神女史の登場の予感にどれだけワクワクしたことか。
キターーー!!!ってなったよね。
小説のリンクってなんでこんなにいいんやろう。
世界の存在をより感じるからかな。
おもてうら交番のこのシリーズは最終的な着地点がまだわからない。
恵平ちゃんも考えてるけど私も同じように考えてるよ。
毒親の地獄にいた真弓という少女が、周りの力も借りながら無事抜け出して欲しいと思う。
気になるから恵平ちゃん時々見に行って欲しい。
Posted by ブクログ
警察の縦割り行政の問題とか考えてしましたわ。
連携も下手だし、縄張り意識も強い。
今、大きな事件があったら、なかった事にされそうだね。
Posted by ブクログ
死神女史が登場して「お嬢ちゃん」だなんて言うものだから、デジャヴすぎてもはやどのシリーズなのかわからなくなってきました(笑)。終了した他シリーズとここまでリンクさせなくてもと思うけど、内藤さんの作品の検死官は女史以外ありえないですよねぇ。ウキウキしました。
妊娠の事実をなかったことにするビジネス。消えた嬰児の遺体がどう利用されたのかまでは知りたくないから、克明に記されていないのが救い。
「終了した他シリーズ」って書いたのに、保先生のスピンオフが今月末に出るではないですか。私も含めてよほど“藤堂比奈子”ロスに襲われた人が多かったのでしょうか。そのうち恵平も七味缶を握りしめないか心配(笑)。どうか恵平は恵平らしく。
なんだかんだ言うても保先生のスピンオフは出たらすぐに読みたい。