あらすじ
ポストに白い封筒を、大切にそしてどこかうれしそうに微笑みながら投函する正祐の姿を目撃した大吾は、まったくもって面白くない。時は夏至、文壇は賞レースのまっただ中、ただでさえ不愉快な時期なのに。「私は手紙が好きです」。恋人はそう言って、三ヵ月もそっと文通を続けていたらしい。しかもその相手ときたら……!? 書き下ろしでは、二人の舌戦の俎上に夏目漱石が。書を愛するすべての人に贈る、大人気シリーズ第三弾!!
...続きを読む感情タグBEST3
文学談義が楽しい
主人公達の職業柄か、今回特に文学談義が楽しかったです。なぁに、普通に高校を卒業していれば理解出来る範囲でのことですので難しくはありません。でも、こういう話題で登場人物達が延々と酒を飲み、盛り上がるBLってちょっと思い浮かばないです。
この作品は恋人同士がお互いの内面を探り合う過程で自己の内面を知り、更に互いを求め合う物語です。そのツールとして小説、文学があります。基本的にあまりアクションは無く、行きつけのお店で美味しいつまみで二人してお酒を飲んでいます。
是非、長く続けて欲しいシリーズです。
数々の文豪達が小説に出てきて、まさかの漱石を酷評するとは 笑 今回は大吾目線で続きまさかのモブが登場。大吾命で先生の顔まで見てなかったというオチ。正祐は若紫だからウブでもう大吾さん愛が弾けまくってたし。同僚篠田さんと伊集院先生もいい絡みでした。
後半の「明暗と〜」の方が濃すぎて、私には「純潔」が序章のようにしか思えませんでした
正祐がどれだけ大吾のことが好きなのかを認識させて、さらに強調し、それを踏まえての「明暗〜」みたいな…
正祐の愛の深さはちょっと怖いくらい…
ただ、大吾も最初は正祐が依存しきってしまうのを諌めていて、それぞれ個として考えていた気がするんですが、だんだん無意識のうちに正祐の考えや意見ありきになってしまってるんですね
当て馬キャラが出てきても、完全に安心して読めてしまうくらい老成円熟カップル( ^ω^ )
第三弾。
全編大吾視点で話が進むのはとても新鮮でした。
正祐の戸惑うばかりの愛の深さを思い知らされる大吾がみられます。
そして正祐とともに少しずつ変わっていく大吾も。
これまで傲慢大吾に惚れた正祐に同情していたけれど、この巻読むと大吾にも同情してしまえるという(笑)
三巻にしてかなり作者さんの文体にも慣れ、益々面白くなってきました。この二人をずっと追いかけたい。
同僚篠田さんと伊集院先生もいい味出してます。