【感想・ネタバレ】こりずに わるい食べもののレビュー

あらすじ

果てなき欲望の海原を食って食らって突き進め! 偏屈な食いしん坊作家・千早茜による、「体にいい」の呪縛を解く異色の食エッセイ。シリーズ第3弾となる本作では、京都を離れ、初の東京ひとり暮らしへ……。“知らないこの街で、これから好きなものを探していける。食の海を渡るための、はっきりした好き嫌いの羅針盤も持ちあわせている。さあ、どこまで自由になれるだろう。”(本文より)――40年ずっと嫌厭してきたIHと仲良くなれるのか?(「コンロのT-1000」)。横浜中華街で肉汁過多の極北に出会った(「中華街の粉仕事」)。10代の息苦しさから救ってくれた雨とココアとビスケット(「雨と神様の物語」)。ほか、書き下ろし含む全30話。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

個人的感想と偏った評価になり申し訳ないけれど。
肉の脂身が苦手。
生クリームが苦手。 
マヨネーズが苦手。
パンといえばずっしり系が好き。
全く私と同じなんです。
食べることや甘いものは好き。
万人受けしてると思って、よかれと思って入れられているものにゲゲッとすることあります。
ポテトサラダもマヨネーズ入りを当たり前にしないでほしい…。
食の好みが合うからもっともっとエッセイ出してほしいと感じる。何でも読みます。
真似して私自身の食エッセイ書いてみようかな。

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2025年02月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千早さんの5感表現は、耳触りの良さも分かりやすさもハッとする感じも全部ある。子供心は同じ景色を2倍豊かにするなあと、しみじみ。

・ささやかな個人の幸せやこだわりを理解し、共有できるかどうか。円満な恋愛も日常もそれなくしては成り立たない。

・食べさせてくれる。食べものを与えてくれる。それはきっと、ここで生きていていいんだよという、根源的な許しなのだと思う。

・「だって、朝ごはんって特別な食事だよ。恋人とか一緒に住んでいる人じゃないと食べないじゃない」

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2024年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

冒頭から「東京でひとり暮らしをはじめる」とあり。

前作、前前作に続き、食については変わらず面白い。ただ住まいが変わっただけ……というわけにはいかず、なんだなんだ?何があった??殿はどこいった??と、ずっと著者の身辺が気になって全集中ができない。
読み進めると唐突に恋人が出現。ああ、やっぱりそういうことね。とひとまず納得する。
著したものだけに興味を持てばいいのだけど。プライベートの一部を見せてくれているエッセイは、どうしたって身近な登場人物が存在し関係性も含めて、その人たちとの経過があるわけで。何か匂わせる変化があるとソワソワしてしまう。
ともあれ、著者がそれなりに元気でその時なりに幸せなら安心だ。

「食べさせてくれる。食べものを与えてくれる。それはきっと、ここで生きていていいんだよという、根源的な許しなのだと思う。」(p.148)

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2024年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズを読むといつもパフェが食べたくなる。

警報音をフィクションとして楽しめるのは平和な国だから。銃や爆弾の音を聞いてもテレビや音声だとすぐに判断してしまうのは本物を知らないから。近くにないから。それって幸せなことだよね、と認識した。文化を楽しむには戦争なく、平和でないとダメだ。

働き方
どこにいてもいいってことは、どこにいても逃げられる。住む場所を選んで、楽しむことができるのは何より幸福なのかも。

パンの好み、食べ方に共感した。東京はパン屋さんが多くていいな。レストランでのパンの配分は迷いがち。いっぱい食べたいけど、お腹のキャパとは要相談。
パフェを最後まで綺麗に食べきる方法、私も知りたい。

「食べさせてくれる。食べものを与えてくれる。それはきっと、ここで生きていていいんだよという、根源的な許しなのだと思う。」
食事って補給であり、気が抜けている場面だから、本能的に用心する場面でもあると思う。食事が安心してできて、それを共有できるのは心を許している、認めているってことでもあるよなぁ。

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2023年06月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでいると本当におなかが空いてくる一冊。比喩ではなく本当におかかが空いてくる。装画が相変わらず素敵。

■めんつゆはデニム:なんのこっちゃと思ったら、メジャーなものってことなのね。
■焼いてから:焼いたアスパラはうまい。ヨダレポイント
■パーフェクトワールド:自分と目の前のパフェだけの世界。
■海老の頭:カリカリとした歯応え、とかこういう単純な描写でヨダレ。
■ブラックランチボックス:家の中で手作り弁当ですか。洗わなかった弁当箱の悲劇。
■ロシアンルーレットで食欲爆発:ロシアンルーレットとは予防接種。食べる口実が欲しいだけ?
■包んで包んで兵馬俑:白く並んだ餃子を兵馬俑と表現するセンスが食いしん坊作家さん。
■ケーキの故郷:アメリカのドテッとした甘過ぎケーキは存在感ある。
■狐色のどんぶり:ごんぎつねに鰻でてきた?「京極かねよ」のきんし丼。ふるふるの玉子焼きに柔らかな鰻。ヨダレというかメシテロ。
■夢の食事:たしかに夢に味覚はない。なぜだろう。
■夜の江戸のピクニック:味噌田楽、ごぼう胡麻あえ、ビール。ヨダレポイント
■山形編:取材旅行うらやましい。
■ぬぐい菓子:皿に残ったおいしそうなソースをパンでぬぐいたい気持ち。
■腹以外を満たす食:果物の皮を他人に剥いてもらいたい気持ち。



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2023年06月12日

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