【感想・ネタバレ】伯爵と妖精 あなたへ導く海の鎖のレビュー

スコットランドのエジンバラ近郊の町に住むリディアは、妖精について何でも知っているという妖精博士(フェアリードクター)の看板を掲げて、妖精がらみのあれこれを解決する仕事をしようとしているが、産業革命によって街灯が輝き、鉄道が走るようになったヴィクトリア朝のイギリスでは妖精はすっかりおとぎ話扱いで、村人から変わり者の娘として遠巻きに見られるばかり。ある日、ロンドンで博物学の教授をしている父からイースターを一緒に過ごそうと誘われてロンドンへ向かうものの、途中でトラブルに巻き込まれて知り合ったエドガーという男性から、自分が妖精国に領地を持つ伯爵家の子孫であることを証明するために力を貸してくれと頼まれ、フェアリードクターの仕事として引き受けることにするが…という形で始まる長編ファンタジー小説です。
妖精が見えることで人間とうまくやれないリディアと貴族らしい見た目と言動にもかかわらず闇を抱えているエドガーが、徐々に明らかになる彼の過去や妖精の絡む事件などを通じて、本当に少しずつ心を通わせていく描写が細やかで、読んでいてグッときます。主人公以外の登場人物も個性豊かで、かなりの長編にもかかわらず、スムーズに読み進めることができますが、先が気になり過ぎて夜更かししてしまうかも。個人的には、鉱物好きにもオススメしたいお話です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

結婚式あたりから後の表紙はきらきらしすぎてることが多くて、最初のころの絵柄が好きだったので苦手だったんだけど、この巻の表紙は久しぶりに結構好み。

本編の内容は、誰もが気になってる目覚めたあとのエドガーがどうなったかという点を上手にひっぱりつつ、いつものように妖精の謎解き。
前巻の18行からまた17行に戻ったので気を抜いて読み始めたものの、相変わらず内容がっつりでちょっと読むの疲れた。
でもエドガーは冷静に感情を押し殺しててもやっぱり基本リディアのことを考えてると信じられたので、むしろ出会ったころの彼がどうだったか読み比べたくなっちゃった。
p61から後の、目覚めたばかりのエドガーは結構好き。

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2012年09月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズで、今までで一番難しい内容になってるんじゃないかと思う
もう読んでて頭が混乱しそう

今回は甘いシーンももちろんないし
ちょっとほっとしたのはレイブン、ケリー、そしてニコのやりとりくらいだわ

もう思わずアーミンと一緒にエドガーがどこまで自分を保っているのか疑いたくなるし
リディアと一緒にどこまでやっていけるのか、リディアがエドガーの一番の重荷になっているんじゃないかって思ってるところは心苦しくなるし
ケルピーもプリンスの力にやられちゃうしで、もう

エドガーがプリンスからリディアを守るために、必死に彼女に対する気持ちを隠してるって分かるまでどれだけやきもきしたか

二人とも抱えるものが違うけど、想像出来ないくらい大変というか辛い 読んでてすごく辛い

今回はユリシスにちょっと気持ちが傾いた回だったな
彼もかれで青騎士伯爵の子孫として思う所があるわけだ
ユリシスの話を聞くと、本当にエドガーの中のプリンスの記憶を消し去らない限り、一生、その記憶と生きて行かなくちゃいけないみたいだし 彼も別の魂と居るわけで
やりかたや属してるところは全く持って気に食わないけど、彼にも彼なりの苦悩があるんだよね
一方でテランは単純に怖い アンシーリーコートに魂売ってるとはいえ、もう全てが怖い

そして最後に嘘をついたリディア
そういえばこんな展開だったなと最後でようやく思い出す感じ
次回、どうにか嘘をばれないようにするためにいろいろ必死になるところは覚えてるけど、それ以外がさっぱり
早く続きが読みたいけど、家にあるのは次が最後
留学中に出た3冊を買ってこないとな

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2012年07月09日

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