【感想・ネタバレ】伯爵と妖精 すてきな結婚式のための魔法のレビュー

スコットランドのエジンバラ近郊の町に住むリディアは、妖精について何でも知っているという妖精博士(フェアリードクター)の看板を掲げて、妖精がらみのあれこれを解決する仕事をしようとしているが、産業革命によって街灯が輝き、鉄道が走るようになったヴィクトリア朝のイギリスでは妖精はすっかりおとぎ話扱いで、村人から変わり者の娘として遠巻きに見られるばかり。ある日、ロンドンで博物学の教授をしている父からイースターを一緒に過ごそうと誘われてロンドンへ向かうものの、途中でトラブルに巻き込まれて知り合ったエドガーという男性から、自分が妖精国に領地を持つ伯爵家の子孫であることを証明するために力を貸してくれと頼まれ、フェアリードクターの仕事として引き受けることにするが…という形で始まる長編ファンタジー小説です。
妖精が見えることで人間とうまくやれないリディアと貴族らしい見た目と言動にもかかわらず闇を抱えているエドガーが、徐々に明らかになる彼の過去や妖精の絡む事件などを通じて、本当に少しずつ心を通わせていく描写が細やかで、読んでいてグッときます。主人公以外の登場人物も個性豊かで、かなりの長編にもかかわらず、スムーズに読み進めることができますが、先が気になり過ぎて夜更かししてしまうかも。個人的には、鉱物好きにもオススメしたいお話です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

やっと結婚式。おめでとう二人とも!

…とすんなりいくはずはなく、伯爵夫人の侍女決めから伯爵家縁の妖精がらみの問題や朱い月のスレイド氏が警察に連行されたり、と問題のバーゲンセール。
おまけにリディアは不器用だし伯爵は器用すぎて不器用だしなんていうか、……うん、それがあなたたちなんだね…。

とりあえずの問題は解決したとはいえ、相変わらずもどかしい二人だし、まだまだプリンスの問題は山積みだけれど、とりあえずおめでとう!

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2013年08月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ようやく辿り着いた結婚式です。
物語的にも、私の再読的にも…(笑)

フィル・チリースの刃の傷を乗り越えて、ようやく帰って来た二人が結婚式に向けて準備をしている最中、伯爵家が招待した5人の妖精が、結婚式に身に着ける5つのものに祝福の魔法をかけるのですが、6人目の招待されなかった妖精が結婚式の邪魔をすると言いだし、その魔法を防ぐために必要な祝福された青いリボンが紛失して。

結局リボンは戻らず、妖精に邪魔されないように、エドカーが取った方法は、結婚式の異議を問う過程を外すこと。
その為に、異議を唱えようと翌日になっても苦手な教会で待ち続けている妖精は、結構可哀想でした。

それと並行して起こった侍女問題で、エドガーとの間に距離が出来てしまったリディア。それでも初夜を迎えるべく、素敵な初夜を迎えるという妖精の魔法を受け入れた結果、自分の意思に反して触れた男性に抱きつくようになったリディアで事態はますます悪化。
結局初夜は別々に。

紆余曲折あって、ようやく結ばれた二人の始めては、たぶんとても素敵なものだったと思います。
リディアもそうだけど、今まで待ちに待ったエドガーのことを思うと、心からの祝福を。
期間としてはたぶん出会ってから2年は経っていないと思うのですが、口説きに口説いた上に、リディアが大切で踏み込めないという初めての感情に突き当たったエドガーのことを思うと、本当におめでとうと言いたい。

エドガーとリディア、おめでとう!
これからもいろいろと大変ですが、今日の日を忘れず頑張って!

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2013年01月27日

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