あらすじ
ADHDの症状が落ち着かない息子を心配して、強い薬剤を希望する母親。みどりは、息子の隠された思いに気づいて…。そして同僚との実力差に焦る薬剤師・相原は、治療が複雑に入れ組む「腎臓病」と相対するのだが…。
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Posted by ブクログ
急に恋愛ムードが漂い始めた13巻である。
ガチ医療物として読んでいた当方、急なこの方向転換は面食らったが、あっさりした結末には思わず笑ってしまった次第である。
この辺のリアル感、この作品っぽいなーとは思う。(笑)
13巻では
・ADHDを発症している14歳の南奏汰くん
・悩みを抱える4B (泌尿器科・腎臓内科)配属のくるみちゃん
この二つが大きなテーマになっている。
前者では、こうした病気を抱えた子供を持つ親にスポットが当てられていて、えぐいところをえぐってくるなあと。
後者でも、周りと自分を比較してしまう劣等感、学んでも学び足りない苦しさ、尽きない業務の重さなど、あまりにリアルな現実をえぐっている。
相変わらず、現場の人これしらふで読めてます?としか思えない、非常に優れた作品である。
また、こちらも相変わらずだが、
・仕事を回せる時期に入るともうアラサーを迎える、女性薬剤師の悩み
・一方で、時短勤務で圧迫される現場業務と、イベント時のシフトの問題
・認定周りの手続きと、実費の負担
・認定を自ら選択していかないといけない、求められる自主性
・医師の後追いとなる薬剤師と、それによる患者側の負担
・優秀なチームゆえのプレッシャー
・コミュ力という、数字に表れてこない、自分自身では評価しづらいスキル
これ、一コマ二コマで消化する話題か?みたいな濃いテーマが随所に盛り込まれている。
薄い医療ドラマなら一話二話くらい使いそうな話題がわんさか詰まってるのは相変わらずさすがというか。
専門性の高い話題を紐解いて描きつつ、その肝は人間に光を当てている。
相変わらず素晴らしい作品である。
もう完結目前のようだが、今回も至極面白かった。
星満点ぶち抜きの星八つ相当で評価したい。
お?
葵、小野寺への想いを自覚。
まあメインの話になることはないだろうけど、どうなることやら。
それよりも後半の、相原さんの内科での奮闘の話が色々と面白かった。
カルバペネムの話などはもっとドラマチックでもいいぐらいだが、
ここは「アンサング」らしく淡々と。
Posted by ブクログ
大学出て仕事に慣れたらもうアラサーで
結婚出産にそれによるブランクも考えなければいけなくて
やっぱり女は不便だなと思う。
奏汰くんのお父さんが冷静で良かった。
思ったよりすんなり告白して
その場で断られちゃうのだな。
真面目だからこそ思うのだろうが、残業申請しなければいい
という発想はとても危ない。
羽倉くん、避けられているかもと思ったのに
手助けしようとした上なにかしたなら謝りたい
とストレートに言ってくれるのが助かるなと思う。
自分も相原さんに引け目を感じていたと素直に言ってくれるし
だからこそ補い合おうというのが素敵な提案。
四門先生は淡々として見えるだけで、確認してくれるし
話も聞いてくれるし、時間をかけても怒らないし
良い上司なのではと思う。