あらすじ
ビブリア古書堂の娘が開く、謎への扉――。
その夏、不在中の両親に代わり、ビブリア古書堂を任された少女。美しい女店主とよく似た顔立ちで、本への好奇心と洞察力も母親譲り。だが異なるのは表情豊かで物怖じしないその性格。特殊な依頼に首を突っ込まぬよう少女の監視役を任された少年は、持ち込まれた古書に秘められた謎を、少女が鮮やかに解き明かしていく姿を目の当たりにする。戦時中ある男を救った『シャーロック・ホームズの饋還』と、残されたいたずら書き。
真夏の鎌倉を駆ける「探偵と助手」の物語が始まる――。
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Posted by ブクログ
栞子と大輔が不在の時に、又しても依頼が舞い込む。ビブリアのバイトの恭一郎もストッパーにならなければいけないのに、結局巻き込まれ…
文香がかなりしっかりしてて驚きました。
姪を守ろうと奮闘するも、扉子の好奇心には勝てず、やっぱり栞子の娘ですね。
まだあの出所した田中が『晩年』を狙っている事にゾッとしました。智恵子の動きも気になるし、まだまだ謎が残っている様で次巻も楽しみです。
Posted by ブクログ
扉子シリーズの第5段
夏休みの中栞子と大輔は海外出張へ。
そんな中店番を頼まれた扉子と恭一郎。
恭一郎は栞子・大輔夫妻から扉子の監視役を頼まれたものの、やっぱり古書をめぐる事件に二人で巻き込まれてしまうことに。
プロローグとエピローグで、続編への伏線が貼られており、また、母親との対決?と思え、楽しみ
Posted by ブクログ
新刊だが、本の内容より先に正直言って扉子を始め、登場人物が本当に無理になってきている。本の内容としてはいつも通り安定感のある内容「シャーロックホームズの帰還」は戦前戦時中の海外文学の扱いと、ホームズものは時代を超えて愛されているという証明だろう。分厚い本を戦地にまで持っていったという設定は少々気になるが、本を偽装していたのは戦時中に敵国の本を読む事自体、非国民と言われる時代だったことを感じさせる。「写真よさらば」は写真集に人生を狂わされた人々と言っても過言ではないだろう。日野は女として大切な時間を写真にのめり込んでいた夫に消費されて、石黒は好きだった人が苦しむのを見ているだけ、江間本人は、拠り所にしていた写真集が偽物で、大切な人も去って、ようやく目を覚ました矢先にという具合だ。「山羊の歌」は盗まれた初版本を探すが、持ち出したのは婚約者、その婚約者も父親から子供を人質に取られていたという後味の悪さだ。この巻では、自分本位の人間が多い。写真に取り憑かれた江間、孫を連れ出して、娘に本を盗ませた父親…。坂口夫婦の息子の直晴が親戚同然とはいえ、他所様の店の「カウンターの中」から勝手にエプロンを取り出して店番、その後も人手が足りているというのに無理矢理仕事をしているのも異常だし、扉子は危機意識がまるでない。前シリーズでは母親の栞子は大輔に会うまでは本の謎を解くことはなかったようだし、大輔との謎解きもすらも事件に発展しそうなものは避けていた。自身が大怪我を負ったという事もあるし、店が危機になったというのもあるからだろう。智恵子のように手段を選ばない残忍さがあれば、報復も簡単だが、栞子はそれをしない。だから慎重に依頼を受けていた。扉子は身体的に痛い思いもしていないし、周囲に不快感を与えて距離を置かれても何も感じないから、平気で依頼を受けようとするのだろう。追求の仕方も徹底的にやりこめている。実刑判決を下った田中敏雄まで対峙しようとして、本当に自分本位で周囲の事を何も考えていない。高校生にもなってウキウキと知識も披露して得意げにするのも、周りの反応を見たことがない、見ないからこそだ。叔母の文香と昴の関係なんて側から見ていても勘付くだろうし、本当に本を読む人間だろうか。扉子にとって、すべては本の世界で、人々も生身の存在だと言う感覚がないのかもしれない。文香と昴は、そもそも根本的に合わなかったのだろう。それこそ大輔の祖母が言った通り「本の虫とは同類を選ぶから難しい」という事だ。小説なのでこれ以上言っても仕方がないが、高校生の扉子が高額本の査定をしているなんて、店の社会的信用問題だ。母親の栞子は堂々と本を読んでいたが、扉子はネット販売の仕事をいているフリをして本を読んでいるのは悪質と言わないだろうか。エピローグは古書の捏造という闇が浮き彫りになった。ここまで大きな問題というか闇と対峙するというのなら、ここで扉子編は打ち切って、栞子と大輔のシリーズに戻してほしい。
Posted by ブクログ
このシリーズも次々登場人物が入れ替わっていき、ちょっと整理できなくなってきました
今回は、またまた不穏な終わり方
鍵になる謎の人物が気になりますね
Posted by ブクログ
ビブリアミステリ短編集。
1.シャーロックホームズの饋還
日本書紀下巻の真ん中部分を削り取って、シャーロックホームズの饋還の本文ページを嵌め込んだ。
イギリスやアメリカの戦っている戦場には、英文の本を持っていけるとは思えない。
日本語を読めないイギリス人将校は、『踊る人形』の暗号の絵を見て気づいた。
『踊る人形』の暗号で会話。
今回の短編集の中ではこれがミステリ的によかったかな。戦争の時代を上手く使っている。
2.森山大道『写真よさようなら』
江間は悪いやつに騙されて買った復刻版をオリジナルだと思ってた?
そうとも言えない。復刻版にはないスリップを抜いていた。どこかにもう一冊、スリップのはさまっていたオリジナルの初版があるはず。
本をすり替える前に江間さん亡くなった。
江間、あの本をみんなに、見せてた。すり替えても気づかれないようにするには、偽のサインをこの本に書くしかなかった。書こうとしたけど、書けなかった。
3.中原中也『山羊の歌』
詩。
消えた中原中也の『山羊の歌』の署名本。
永井さん、実は本に詳しい?
ルビのない初版でも、難しい一文を迷わず読んだ。
エピローグ
利益が目的でないならば、採算を度外視して、偽の古書を生み出し兼ねない。
『山羊の歌』
Posted by ブクログ
「『シャーロック・ホームズの歸還』(岩波文庫)」
「森山大道『写真よさようなら』(写真評論社)」
「中原中也『山羊の歌』(文圃堂書店)」