あらすじ
春の霧雨が音もなく降り注ぐ北鎌倉。古書に纏わる特別な相談を請け負うビブリアに、新たな依頼人の姿があった。
ある古書店の跡取り息子の死により遺された約千冊の蔵書。高校生になる少年が相続するはずだった形見の本を、古書店の主でもある彼の祖父は、あろうことか全て売り払おうとしているという。
なぜ――不可解さを抱えながら、ビブリアも出店する即売会場で説得を試みる店主たち。そして、偶然依頼を耳にした店主の娘も、静かに謎へと近づいていく――。
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Posted by ブクログ
神出鬼没の智恵子さん。
本、千冊燃えるのは辛いなあ。
佳穂さんの言いたいこと分からないでもない。
杉尾正臣さんが康明さんの本を守るために本を売るのも分からないでもない。
でも、恭一郎君に相続権があるなら本をどうするかはまず恭一郎君に聞いて欲しかったな。
まあ今回の事件が無ければ読まなかったかも知れない。
そう思うとなんとも。
Posted by ブクログ
いつもながら面白かった。
題材になっているドグラ・マグラの話もものすごく興味が湧いた。ただ、主役が栞子から扉子に変わってから、個人的には魅力が薄れていた気がしていた。
名前が違うだけで同じ性格では面白みもないので未熟さを描いている部分はあるが、もう少し扉子ならではの個性が出てくるといいなと思っている。
恭一郎の登場はこれからが楽しみになるような人物であったので、次巻が出たら引き続き読みたい。
Posted by ブクログ
2012年本屋大賞の続編
形見の本として取り上げられる、夢野久作「ドグラ・マグラ」が気になるなぁ。
時間ができたら読んでみよう。
難解で内容もヤバそうな本みたい。理解できないかも。。
とある古書店が舞台。
古書店の跡取りが死去した。
残された1000冊の蔵書を相続するはずの息子の物語。
古書店店主が跡取りが残した1000冊の蔵書を即売会で強引に売りさばこうとする。
それはなぜ?って話。
…
……
………
諸悪の根源は、息子の母親。
過去、色々あったので、蔵書を焚書して精算しようと画策。
一方、蔵書は形見なのでなんとか残したい店主は売りさばくフリをしたけど
結局は母親の手によってほとんど焼失するのであった。
そんな母親を背後で糸引いているのは、
智恵子さん。なんで何時もこんな事するの?フィクションとは云え怖い。。
Posted by ブクログ
ビブリア古書堂その後シリーズの第三弾。
また別の鎌倉の古書店がからんだお話。
跡取り息子が病気でなくなり、その蔵書を売ろうとする古書店主の父と、
それを止めようとする跡取り息子の元妻。
元妻に相談された栞子は、自分の代わりに扉子を古本市に送り込む。
古本市には、古書店主の孫で扉子の後輩にあたる少年も参加しており、
扉子と共に古本市を手伝い、商品をだまし取ろうとした犯人を捕まえる。
古書店主はなぜ蔵書を売ろうとしているのか。
元妻はなぜそれを止めようとしているのか。
亡くなった跡取り息子が、
旅先で記憶喪失になり一時行方不明なっていたことと関係しているのか。
栞子の変人ぶりが扉子にも遺伝子したようで、
「先輩」と呼ばれて喜んでいる様子が面白かった。
でも、前作で知り合った同級生の女の子とは距離ができているらしのが気になる。
あとは、
栞子の母がと扉子を取り込もうとひそかに進めている計画が怖い。
Posted by ブクログ
相変わらず碌なことをしない智恵子さん。
彼女の目的が栞子さんの目論見通りなのか、まだ分からないなというのが個人的印象。
扉子編にはなっているし、確かに栞子さんの不在は長いのだが、扉子さんの立ち位置は全体的にちょっと一歩引いていた感じ。
初日の事件についての活躍はお見事だったけど、段々と栞子さんにシフトした感じ。
最終日は大輔くん視点で栞子さんによる謎解きと、かつてのスタイルで懐かしくなりました。
展開は大変胸くそでしたが。
今回は古本市が舞台のせいもあって、作中に出てくる本も映画パンフに樋口一葉のまさかの手紙の例文系本、そして三大奇書と名高い『ドグラ・マグラ』
粗筋をざっくりとしか知らない程度だったので、栞子さんの絶妙な粗筋紹介で俄然読みたくなったし、10代に人気だったという意外性が面白かった。
そうだよな、かぶれる時期ですよな。
今回、ある意味主人公だった恭一郎君。
今後レギュラーに、扉子にとっての大輔さんになるキャラになるのか。
次も気になりはするが、今はとにかく胸くそだった展開がまだ咀嚼できていないので……あれをやらかしたのがあの人だったというのがね、10代の子たちには衝撃的ではなかろうかと(ネタバレ配慮)
Posted by ブクログ
五浦くんと栞子さんの娘・扉子も高校生になって、栞子さんも親として心配したりしてシリーズの中でも時が流れている。
『ゴジラの息子』や『ドグラ・マグラ』の話は面白かった。また智恵子さんが色々動いてる…。
Posted by ブクログ
栞子の元にまた本に関する依頼が舞い込みます。
離婚した夫が亡くなり、その蔵書を息子が相続する筈なのだが、彼の祖父が売ってしまうのを阻止して欲しいという依頼です。離婚した夫は古書店の跡取りで夫の父が古書店でその蔵書を売るというのです。栞子も知っている古書店なので話を聞こうとしますが ―― 。
相続の当事者である息子、恭一郎と扉子の先輩後輩のやり取りがかわいらしく、ほのぼのします。
昔の栞子と大輔を彷彿とさせます。
蔵書問題が終結した後の智恵子にゾクリとしました。怖い!
恭一郎と扉子に魔の手がしのびよっています!!