あらすじ
天才になれなかったすべての人へ――。
朝倉光一は、大手広告代理店に勤める駆け出しのデザイナー。いつか有名になることを夢みてがむしゃらに働く毎日だった……。もがき苦しむ日常の中で、高校時代に出会った天才・エレンのことを思い出していた。
2015年、メディアプラットフォームnoteで公開されてすぐに話題を呼び、ウェブメディアcakes連載時も不動の人気を誇る「左ききのエレン」、待望の電子コミック化!「SNSポリス」「おしゃ家ソムリエおしゃ子! 」で一躍話題になった「かっぴー」が手がける、初の長編ストーリーマンガ。描き下ろし「左ききのエレン 2018」を収録。
『左ききのエレン』1巻 横浜のバスキア編
・1話「オレは、オレの事ばっかりだ」
・2話「ゴッホむかつく」
・3話「パパの手はそうじゃなかった」
・4話「主人公じゃないんだって」
・5話「名前はまるで呪いだよ」
・6話「何かにならなきゃ」
・7話「オレって佐藤可士和タイプじゃん」
・左ききのエレン 2018「横浜・山中書房にて」
■著者について
漫画家。株式会社なつやすみ代表取締役社長。武蔵野美術大学でデザインを学び、2009年卒業後は東急エージェンシーのクリエイティブ職に。アートディレクター・コピーライター・CMプランナーなど天職が見つからぬままアイデアを書き留めた絵コンテを量産する。2014年に面白法人カヤックへ転職。2015年9月、漫画を見た同僚に背中を押され、描いた漫画「フェイスブックポリス」をWEBサイトへ公開し、大きな反響を呼んでネットデビューを果たした。以降、「フェイスブックポリス」の続編「SNSポリス」をはじめ「おしゃ家ソムリエおしゃ子! 」「左ききのエレン」「おしゃれキングビート! 」「裸の王様VSアパレル店員」などWEBメディアでの多数の連載がはじまる。子どもの頃憧れた映画の脚本家やテレビ番組の構成作家など、自分が考えた物語を世に広める事を夢みて、2016年2月に株式会社なつやすみを設立した。社訓は「忙しく、遊ぶ。」。
感情タグBEST3
面白い
絵はまだまだ拙いですが、内容はさすがドラマ化しただけあってめちゃくちゃ面白いです!他の方のレビューでは、どんどん画力が上がっていくみたいなので続きが楽しみです!
もはや
自ら書いているとおり伝説的なのかもしれない作品。
ジャンプ+版を読了して、アニメ化の話を聞いてとうとう手を出してしまったが、
やはり絵には面食らう。しかしこのまだラフと言ってもいい段階で描ききり世に出した
熱量というか勢いはスゴい。
定評のある作品ではあるけれど
なにこの絵?
これって、いわゆる「ネーム」じゃないの?
これで作品として出していいの??
少年ジャンプ+のリメイク版を少し読んだことがあり、期待して読んだんだけれど、これはひどい。
もちろん、ストーリーがしっかりしていることが一番大事であり、その点は問題ないんだろうけど、マンガはやはり絵も大事。
4コマ漫画ならともかく、長編でこの絵はないでしょ。
上手い下手の前に、きちんと描きこんでないんだから。
この絵のレベルなら、小説の方がまだ頭の中で想像できる分良い。
これではマンガとして評価対象外とせざるを得ない。
補足
文句だけじゃダメと思い、無料の間に14巻まで読んでみた。
絵そのものは3巻あたりから少しずつまともになり、6巻以降はベタ塗りも増えて「ちょっと手抜き気味の少女漫画ならありそう」なレベルになる。
10巻前後からは、キレイに描写したキャラ絵に関しては「うまい」と言ってもいいレベルに。
一方のストーリーは、10巻で第一部が完結する。
当初の「広告代理店勤めの、天才に成れない主人公」の話と、「器用に生きられない天才」の対比の話は、4巻あたりからドラマチックに展開していく感じ。
それぞれが全く違う物語かのように、日常を描いたものと、非日常的な物語が並行して描かれ、主人公を支点に少しずつ影響しあうという流れ。
一方で、基本がオムニバス形式かつ未来の時点から過去を振り返るようなエピソードがちょこちょこ入る点は、狙った手法というより、話を後から膨らませるように作っていった感も感じられる。
特に、第二部となる11巻以降は、既に書かれた話とも内容が一部被っており、焼き直し感が強い。
15巻以降を読んでいないので何とも言えないが、エレンという天才を中心と据えた内容から、広告代理店で働く「天才ではない」(凡人という訳でもない)主人公の物語によりシフトしている感じ。
この物語としては、第一部だけで完結していた方が良かったんじゃないかとも思える。
まあ、「天才と、天才に成れない2人の、それぞれの苦悩とその克服」という意味では、やはりなかなか深くてエモいストーリーと言えるだろう。
後は、やはり当初の作画、そして全体のストーリーに関しても、当初のものと異なってきている気がする「ブレ」が問題かな?