あらすじ
それは人生の劇的変化…。一人暮らしの希夏帆の前に恋人・愁人が連れてきた二人の少年。二人は愁人の親戚で両親を失ったばかりの兄弟だという。希夏帆の家で生真面目な中学2年生の冬真、天真爛漫な5歳の春陽、そして愁人の4人は同居生活をすることに。戸惑う日々の中、彼らの新たな関係が始まる――。
...続きを読む
自宅マンションで物書きをして暮らす希夏帆のもとへ、ある日突然、長く付き合っている恋人の愁人が2人の男の子たちを連れてやってくる。その2人の男の子たち、14歳の冬真と5歳の春陽は、愁人が参列すると言っていた、交通事故で突然亡くなった従姉夫婦の葬儀で身の振り方を決めかね、親族に持て余されていた遺児たちだった。
子供たちのことを思うとどうしても断れない希夏帆、両親を亡くしたばかりの冬真と春陽、そして元々その部屋にほぼ居ついているような状態だった愁人の4人で暮らし始めた彼らの生活を粛々とつづっていく本作は、「おまえ、いくら長い付き合いの恋人だからって子連れ（しかも自分の子ですらない男の子2人！おまけに片方は思春期！）で彼女のマンションに転がり込むのに相談なしってあり得ます？」と恐らく読んだ全員が思うだろう愁人はともかく、希夏帆も冬真も春陽もいい人過ぎるくらいのいい人で、でもやっぱり愁人も冬真と春陽の扱いを見ていられずに「2人ともうちで一緒に暮らさないか？」と言いだしちゃうくらいのいい人で、そんな彼らが遠慮したり、言いにくいことも言ったり、でもやっぱり優しくしたり、気が利かなかったりしながら、少しずつお互いに慣れていく（そして気が利くようになっていく！）様子が描かれています。また、春陽が通う保育園の園児やそのママたち、冬真が通う中学校の友達や先生など、登場人物もどんどん増えて世界が広がっていく感じも緩やかで、読んでいて非常になごむのですが、それと同時に、親を亡くした子供の心の揺れも繊細に描かれていて、泣かされるシーンも少なくありません。
家族の在り様も多様化していく昨今、こういった”家族”も増えていくのかもしれないなと自然に思わせてくれる作品です。そしてとにかく春陽がカワイイ！！
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
引き込まれます
無料版しか読んでいませんが、思春期と園児の、2人をいきなり引き取って育てていく…自分の身に起きたら恐ろしくて即OKなんて出せそうにもないけれど、葬式のあの場に居たら同じことをしてしまいそう。いたたまれなくて、何とかしたくて。続きが気になるので購入検討。
血はつながっていないけど、子ども2人が自分と恋人の生活に加入。擬似家族だけど、それよりも絆が強く見えるのは、きなほさんだからなのかと思う。
Posted by ブクログ
きなさんの適応能力が高すぎた｡
料理もできて､距離感に迷いながらも育児もできてすごい｡
ママ友問題とか､子ども同士のいじめとか現代社会にもある話題が盛り込まれてるのも､読みやすさの1つとなって良かった｡
匿名
独身子供おらず、生活リズムも狂ってるキナさんにとって、いきなり子供2人と生活するのは大変だろうけど、表面的な優しさはなくとも、道徳的・倫理的な点がしっかりしていて、見ていて安心する。
無料読み数回の末……
やっぱり買いました。
ずーっと気になってたお話。。。
悩んだけど、買って良かった。
ファンサなのか、「それなりに真剣なんです」の吉岡さん(&ちづちゃん)でてきたり(ちづちゃんが、中学生！？💦)、キナちゃんの恋人アキトが、「それなりに～」の店長さんノブタカの兄ちゃんだったり😳ちょっと本作から脱線して興奮してしまったのが、嬉しい誤算でした✨👍
考えさせられる
親子の絆や子育てってなんだろうと考えさせられる漫画。
子供が生まれたから親になるんじゃなくて、子供を育てながら親になっていく。
血は繋がっていなくても家族になれる、なっていく。
不思議な4人の心が温まる物語。
女の子の服を着る話も、
公園の話も、
幼稚園の遊戯会の話も、
キナさんの行動や言葉にグッとくる。
丁寧な描写がいい
まず、この方の絵柄が好きなんだけど、表情を描くのが上手いんだよね。その上でストーリーも面白い。
不幸に見舞われた兄弟とその兄弟を引き取った家庭のお話だけど、悲しいストーリーだけを詰め込まず、自然な笑顔のある日常的なストーリーも織り込まれている。
おすすめの一冊です。
言葉って大切だなって思います
小さい子供がいるのでどんな表現をするんだろう、とか心に傷を負った二人にどんな言葉をかけるのか、色々と考えさせられる内容です。でも、しんみりだけでなく！笑わせてもらえるシーンもあります。で、結果大好きな作品です！
重い設定の中に優しい家族愛。
話の中心は重い始まりなのだけど、兄弟愛、家族愛、人を思いやる愛のようなものが自然に表現されていて嫌味無く読めます。
絵も柔らかく男女問わず読める作品だと思います。
人の生き死にで生きている人の人生はこうも変わるんだなぁと。
完結まで読み続けたい作品です。
Posted by ブクログ
現実問題として、血の繋がりの薄い子供を引き取って幸せにしてあげられる大人なんて、そうそう簡単にいるわけないし、キナちゃんや愁人くんみたいにフラットな人に引き取ってもらえた冬馬くんと春陽くんは不幸中の幸いだったよね。
冬馬くんがイイ子すぎるのはちょっと気になったけど、キナちゃんが再現したビーフシチューで泣けて良かった。
悲しい時は泣かないと。
泣いて吐き出さないと、ね。
しかし、春陽くんの可愛さは尋常じゃないな。
無邪気かつ素直でいい子。
冬馬くんと春陽くんのご両親は、きっと、ものすごく、イイ人だったんだろうなー。
Posted by ブクログ
両親が事故で亡くなった、中学生と幼児の兄弟を従兄弟のおじさんが引き取り、恋人の物書きの女性と生活が始まる。
物書きの恋人（きな）の過去も気になるけど、日々の生活の話がほのぼのしていて、時々、うるっとしたりして、とても楽しく読めました。
素敵
いきなり赤の他人を引き取ることになって、もんくひとつ言わずに、なんならとっても面倒見よくて素晴らしい。子供もいい子でかわいい。
Posted by ブクログ
キナさんが兎に角良い。
嘘をつかないし子供にも対等で正直。
ストレートだけれど言葉選びは丁寧で、
真っ直ぐに向き合ってくれてとても安心する。
祖母たちはキナさんに挨拶のひとつもしたのかと
モヤモヤして読んでいたが、
あとからキナさんが携帯代を払わせるとしたところにはすっきりしたし、
それなのに子どもたちの為に取材旅行と称して
料理を習いに行ってくれたところは泣けてしまった。
ユリカママと揉めることになるのかと身構えたが
そうはならなさそうでそこも良かった。
主人公の女性の考え方がかっこいいなと感じました。世間体やママ友カースト関係なくさらっと自分の正しいと思うことをする。スカッとしたり温かい気持ちになったりする漫画でした。
一方的な理想の社会
1～3までまとめ買い。
うーん、4巻は買わないかな。
自分の身を省みるところもあり、子どもたちも聞き分けよく可愛かったので、その点は良かったです。
ただ、圧倒的に『作者の理想の社会』の押し付けがすごいです。
勿論LGBTや母子家庭など「こういう風に色んなことに寛容な社会になったらいいよね」という気持ちは分かります。
ただ、主人公が社会の困った人に愚痴・説教のワンパターンで、主人公が預かった子どもから学ぶことはあっても、その他の大人から学びを得ることも諭されることはありません。
ス⚪ッとジ⚪パンのような、正論マウント撃退感じを主人公が3巻まで同じく続けられると、さすがにちょっとな……と思ってしまいます。
作者が普段BLを描かれてる方でした。
突然関係なく男性カップルの話を突っ込まれ「え？」と思ったところがあったり、思えば出てくるキャラたちがどれもBL好きで女性が嫌いな感じの方に受けそうな感じだったのはそういうことだったのか、と納得ですね。
